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平成23年第3回羽村市議会市長所信表明要旨

[2011年6月9日]

羽村市長 並木心

(平成23年6月9日)

おはようございます。

本日ここに、平成23年第3回羽村市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位のご出席を賜り、厚く御礼申し上げます。

定例会の開会にあたり、私の所信の一端と市政運営の状況について申し述べ、議会並びに市民の皆様のご理解とご協力をいただきたいと存じます。

6月を迎え、梅雨の季節に入りましたが、例年より大幅に早い梅雨入りが農作物や夏の暑さに、どのように影響するのかが懸念されております。

このような中、現下の社会経済情勢でありますが、平成20年秋の世界同時不況の後遺症を引きずると同時に、東日本大震災の影響を強く受け、引き続き、厳しい局面にあるとされております。

政府は、東日本大震災の復旧と復興、被災者の生活支援を目的とする総額4兆153億円規模の平成23年度第一次補正予算を、現在開会中の第177回通常国会に提出しており、去る5月2日に全会一致で可決されたところであります。

今後は、被災地の復旧、復興はもとより、我が国の産業、経済が停滞、また後退することのないよう、一刻も早く、補正予算の効果的執行を進め、政府及び日本銀行などの関係機関が一体となって、迅速かつ機動的な運営が図られるとともに、「特例公債法案」並びに「第二次補正予算」の早期成立を強く望むものであります。

次に、地域主権改革に関する政府及び国の動きについて申し上げます。

政府は、昨年6月に、「地域主権戦略大綱」を閣議決定し、その中で、地域主権改革を、「日本国憲法の理念の下に、住民に身近な行政は、地方公共団体が自主的かつ総合的に広く担うようにするとともに、地域住民が自らの判断と責任において、地域の諸課題に取り組むことができるようにするための改革」と定義付けました。

その後、「地域主権戦略会議」を中心に議論が進められてきましたが、去る4月28日、今次の国会において、「国と地方の協議の場に関する法律」、「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律」及び「地方自治法の一部を改正する法律」の3法が可決成立いたしました。

これらは、全国市長会を含む地方六団体において、再三にわたり、早期の成立を強く求めてきたものであり、私といたしましても、この法律の成立を高く評価するものであります。

特に、法制化された「国と地方の協議の場」は、地方自治体の長年の悲願であり、東日本大震災からの復旧と復興に向けた国と地方を挙げての一丸となった取り組みや、社会保障と税の一体改革等、地方自治に関する諸課題を協議していくうえで、極めて重要な場であると考えております。

これらの法律の成立を受けて、羽村市には、東京都市長会を通じて、「地域主権戦略大綱」に掲げられた移譲対象事務のうち、市への移譲分としての47項目、そして、今回、新たに追加された関連事務24項目、合わせて、71項目の概要が示され、東京都の各局を通じて、担当者レベルへの説明会が開始されたところであります。

今後は、平成24年4月施行分と平成25年4月施行分に区分け整理されたうえで、市に事務が移譲されてくることになりますが、地方自治体が担う事務として、責任を持って取り組んでいくためには、それに見合う税財源配分の実現が極めて重要な課題であります。

税財源の配分の見直しについては、地方交付税によるものなどさまざまな方法がありますが、地方交付税制度に重点を置き過ぎると、産業の振興等、独自の努力により、自主財源の確保に努めている自治体においては、その努力が報われず、意欲がそがれる結果ともなりかねません。

我が国では、長い間、護送船団方式による国と地方の関係を維持してきましたが、その基となる地方交付税、国庫補助負担金制度や税源配分を抜本的に見直すことは、地域主権改革を実現するうえで、避けて通れない問題であります。

このようなことから、当面、税源移譲による国と地方の税源配分割合を5対5とし、その実現を図ることにより、地方の財政自主権を拡大するとともに、税源の偏在が少なく、税収が安定している地方消費税の拡充を図ることなどを、全国市長会を通じて、強く求めているところであります。

私は、今後も、地域主権改革の動きと、もたらされる変化に、迅速かつ適切に対応することにより、市の特色や独自性を生かした市政運営に努めていく考えであります。

次に、市内の産業等の状況について申し上げます。

現在、市では、緊急経済財政対策の一環として、市内の企業に対して、聞き取り調査等を実施し、景況感の把握に努めております。

東日本大震災後に、羽村市商工会が会員を対象に実施した「震災による影響に関するアンケート集計結果」では、仕入先が被災地にあることから、部品の調達が滞り、一時は、操業を停止せざるを得なかったなどの影響を受けた企業も多くを占めたとのことであります。

また、5月に入ってからも、生産態勢及び物流態勢への影響が続き、ラインは稼動したものの、平常どおりの操業には至っていないという企業も多く見受けられる状況であります。

今回の大震災は、年明けにかけて、ようやく持ち直しの兆しを見せてきた我が国の景気を、再び、冷え込ませる要因となっており、業態を問わず、企業の業績が回復に結び付いていくまでには、相当の期間を要するものと思われます。

また、市民の皆様の消費活動につきましても、一時の自粛ムードからは脱しつつあるものの、企業の生産活動の停滞や低下が、雇用や所得面にも悪影響を及ぼすことが懸念され、社会全体に閉塞感が漂っております。

このことから、私は、本年3月議会において議決を受けた、「企業誘致促進制度」をはじめ、中小企業を対象とした「振興資金利子補給制度」や「販路開拓支援助成制度」を積極的に活用し、市内産業の活性化と景気対策を強力に進めてまいります。

なお、市民の皆様の消費生活の一助となるための経済対策として、第3弾の「羽村にぎわい商品券事業」を、羽村市商工会と連携して展開しているところでありますが、販売いたしました1億6千500万円のうち、1億3千600万円、率にして、約82%が既に換金されていると報告を受けております。

このことは、市内の経済対策としての意義が、大変、大きい裏付けであるとともに、極めて、大きな消費刺激策となっているものと感じております。

市民の皆様の間にも、羽村に暮らす人々が元気を出し、活力を高めることにより、街や地域が賑わい、延いては、日本全体の活性化が図られることが、被災地の支援にもつながっていくという考え方が浸透しつつあり、「第36回はむら夏まつり第1回実行委員会」においても、市制施行20周年と震災復興支援を合わせた「はむら夏まつり」を実施していくことが決定されたところであります。

このような中、羽村市では、現下の経済状況を踏まえ、行財政改革を推進することにより、効率的な減量経営に徹し、最小の経費で最大の効果を上げることを基本として、市民福祉と行政サービスの向上に努めてまいりましたが、平成22年度の会計予算執行につきましては、去る5月31日をもって出納を閉鎖いたしました。

不安定な財政状況の下、苦しい運営を強いられましたが、自らを厳しく律することによりまして、行財政改革に一定の成果を上げつつ、何れの会計とも予定通りの執行を終え、それぞれ黒字決算として締め括ることができました。

決算の詳細につきましては、総務省の決算統計などによる今後の細部の分析を経て、9月議会定例会において報告することとなりますが、ここでは、その要点を、数的にお示しいたします。

まず、一般会計決算の状況ですが、歳入が、約205億5千700万円、歳出が、約200億7千300万円の規模となりまして、前年度と比較して、歳入で、0.6%の減少、歳出で、ほぼ同率となりました。

歳入から歳出を差し引き、翌年度に繰り越すべき財源を控除した実質収支額につきましては、約4億7千800万円であります。

歳入の根幹をなす市税の決算額は、約101億7千500万円でありまして、景気の低迷による市民税などの減収により、前年度決算額と比較して、約1億3千200万円の減少となりました。

特に、市民税法人分につきましては、平成21年度において、前年度より10億円余、減少し、4億円の規模となりましたが、平成22年度においても、同規模の約4億7千800万円となり、不安定な景気動向のもとでの、市内企業の経営の厳しさが顕著に現れた結果となりました。

このように、市税収入が減少する中で、歳入については、徴収率の向上や新たな財源の獲得など、収入の確保に努めるとともに、2次にわたる「緊急経済財政対策」を講じ、国や東京都支出金など、特定財源の確保に努めました。

一方、歳出においては、厳しい雇用環境の下、扶助費が大幅に増加しておりますが、物件費等の経常経費の縮減等を図り、先程申し上げました実質収支額、約4億7千800万円を生み出すことができました。

平成23年度末には、財政調整基金が底をつくという危機感から、平成22年1月に、「第1次緊急経済財政対策」を策定し、これまで取り組んでまいりましたが、それらの対策により、平成22年度において、財政調整基金から取り崩した額の全てを繰り戻し、年度末の財政調整基金残高は、約16億4千万円余を確保できる見込みであります。

以上、決算の概要についてご説明いたしましたが、一般会計予算において計画いたしました事業につきましては、順調に執行でき、所期の目的を果たし、一定の成果が得られたものと考えております。

また、6つの特別会計及び水道事業会計におきましても、それぞれ計画どおりに事業を執行し、無事、平成22年度決算を締め括ることができました。

このことは、議会をはじめ、市民の皆様のご協力の賜物でありまして、ここに厚く御礼を申し上げる次第であります。

次に、羽村駅西口土地区画整理事業について申し上げます。

羽村駅西口地区の都市基盤整備につきましては、昭和50年代始めから、市の重要課題として取り組みを開始しましたが、平成4年度に至り、初めて、関係権利者自身が中心となっての計画づくりが行われ、平成10年に都市計画決定、平成15年に事業計画で定めた「設計の概要」について、東京都知事の認可を受け、以降、鋭意、取り組んでまいりました。

本事業は、羽村駅西口地区の将来を見据え、安全で安心して暮らせる、快適な居住空間の創出を図る事業として取り組んでいるものでありますが、大震災による被害を目の当たりにし、あらためて、災害に強く、安全で安心な都市基盤整備の重要性を深く認識したところであります。

今後は、第2次換地設計案に対する権利者の皆様からの意見書の取り扱い方針を定め、土地区画整理審議会に諮問し、施行者として換地設計案を決定した後、事業計画変更の手続き、街路築造計画及び建物移転計画の策定等を行っていく予定であります。

加えて、市民の皆様からご要望の多い、羽村駅西口駅前広場の暫定整備を最優先に完了させることを目指して、最善の努力をしてまいります。

私は、この事業を完成させることにより、この地区の安全で安心して暮らせる住環境が整備されるとともに、駅前を中心とした商業の振興が図られ、必ずや将来、羽村市の発展、繁栄という大きな実を結ぶものと確信しております。

次に、羽村駅西口の市民パトロールセンターについて申し上げます。

市では、市民の皆様主体による防犯活動を支援していくため、昨年の小作駅東口に続き、本年5月21日、新たに、羽村駅西口に、市民パトロールセンターを開所いたしました。

今後、羽村駅西口のパトロールセンターにおきましても、小作駅東口と同様に、見守り活動、防犯活動などのパトロールに関する情報の収集、発信、パトロール活動に取り組む団体、市民の皆様の情報交換の拠点として、活発な活動が行われ、犯罪の抑止につながっていくことを期待しております。

なお、このことに合わせ、民間の社会奉仕団体であります、「東京羽村ライオンズクラブ」より、クラブの創立20周年記念事業として、市へパトロール車2台を寄贈していただきました。

これにより、活動範囲の拡大ときめ細かな活動が、より一層可能となりましたことは、犯罪の撲滅に大きく寄与するとともに、市民の皆様の安全、安心に対する期待に応えることができるものと確信するところです。

また、他の事業への備品類のご寄付もいただきました、「東京羽村ライオンズクラブ」の皆様に、あらためて、感謝を申し上げる次第であります。

このような中で、現在、パトロールを担っていただいております、市民ボランティアや市内で同様の活動を実践していただいている団体の皆様により、ボランティア活動を担う組織として、NPO法人化に向けた準備が進められております。

「自分達の街は、地域に暮らす自分達で守る」という自主的な気運が高まっていくことは、地域コミュニティ活動に関する意識や関心が低下していると言われる現代において、大変、頼もしく、喜ばしいことであると感じております。

以上、所信の一端と市政運営の状況について申し上げましたが、冒頭申し上げましたように、大震災の復旧と復興に、国力の多くが注がれるとともに、地方自治体に大きな影響をもたらす「地域主権改革」が、次の新たな段階を迎えております。

こうした中にあって、市町村の役割もますます重要となっておりまして、これまでのような国や東京都への依存から脱却し、自らが変革する意識を持ち、創意工夫を凝らし、可能な限りの努力を尽くして、自立していかなければならない時代となっております。

私は、こうした流れを敏感に捉えるとともに、常に、市民の皆様の声に耳を傾け、現状の把握をしっかりと行い、改革すべきところは改革し、勇気ある決断をもって、市政の運営にあたり、市民の皆様が安全で安心して生き生きと生活ができ、しあわせを実感できる活力あるまちづくりの実現に向けて、全力で取り組んでいく決意であります。

ここに、改めて、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

なお、今次定例会には、条例の改正・廃止案4件、補正予算案6件、合わせて10件の議案をご提案申し上げております。

よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。

以上で私の発言を終わります。

ありがとうございました。


※平成23年第3回羽村市議会定例会における羽村市長の所信表明の要旨をまとめたものです。
従って議事録とは異なる場合があります。

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