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平成23年第5回羽村市議会市長所信表明要旨

[2011年12月6日]

羽村市長 並木心

(平成23年12月6日)

おはようございます。

本日ここに、平成23年第5回羽村市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位のご出席を賜り、厚く御礼申し上げます。

定例会の開会にあたり、私の所信の一端と市政運営の状況について申し述べ、議会並びに市民の皆様のご理解とご協力をいただきたいと存じます。

去る、10月30日、生涯学習センターゆとろぎにおいて挙行いたしました、「羽村市制施行20周年記念式典」におきましては、議員各位並びに市民の皆様、東京都をはじめ、地方公共団体の行政関係者など、多くの皆様にご臨席をいただくとともに、羽村第一中学校吹奏楽部、市民コーラス団体並びに、富山県民謡越中八尾おわら保存会の皆様に華を添えていただき、700人を越えるご来場を得て、厳粛の中にも「羽村らしい」式典として、滞りなく終了することができました。

この式典が、多摩川の自然、これまで継承されてきた羽村の歴史と文化、恵まれた都市基盤、多様な産業が集積したこの地で、今後も羽村市が輝かしい歴史を刻み続けるための、そして、市民の皆様が「信頼」と「絆」を大切に、安心して暮らせる都市を創造していくための契機となったものと考えております。

ここに改めて、深く御礼と感謝を申し上げます。

さて、月日の経つのは早いもので、今年も師走を迎え、冷たい北風の吹く季節となりましたが、寒さの厳しい被災地で暮らす方々の辛苦に思いを馳せるとき、羽村に暮らす私達に出来うる被災地支援や節電行動等を続けていくことの重要性を、改めて感じるところであります。

このような中、福島第一原子力発電所の事故の収束に向けて、政府及び東京電力からは、放射性物質の放出を抑え、「冷温停止」へと向かう道筋が示されました。

しかし、今なお、放射線に対する国民の不安は払拭されておらず、政府及び東京電力においては、このような状況を真摯に受け止め、国民の理解と信頼が得られるよう、我が国の技術を結集した一刻も早い具体的な手立てが講じられることを、強く望むものであります。

羽村市では、今夏の電力供給の逼迫を踏まえ、6月から9月までの4箇月間における庁舎節電行動計画を独自に策定し取り組んでまいりましたが、電力使用量は、前年比、マイナス30パーセントという大きな節電成果を挙げることが出来ました。

今後、冬における電力供給が再び逼迫する懸念もあり、国においては、来年3月までの節電行動を国民に呼び掛けておりますが、市においては、10月以降も引き続き、照明や空調設備、エレベーター、OA機器などを対象とした、庁舎節電対策を講じてまいります。

次に、現下の社会経済情勢でありますが、新たな世界経済危機ともいえる欧州各国の政府債務の信用不安、タイの洪水被害の影響などを背景とした海外景気の下振れは、為替レートや株価の変動を誘発し、デフレの進行、雇用情勢の悪化、個人所得の低下などを招き、我が国経済は、未だ長引く不況のトンネルから抜け出すことが出来ておりません。

こうした中、日本銀行は、日米欧の主要6中央銀行と協調してドル資金の供給策を発表し、また、国においては、異例ともいえる2兆円規模の第4次補正予算の編成を行うこととされました。

今後、これらの対策が、欧州の財政・金融危機による世界経済不安の払拭をはじめ、タイの洪水被害や円高に苦しむ国内企業の支援、東日本大震災で被災された中小企業向けの二重ローン対策などに力を発揮し、国内経済が上向いていくことを期待するものであります。

次に、地域主権改革に関する国の動きについて申し上げます。

先の通常国会において、国と地方の協議の場に関する法律や第1次一括法、第2次一括法等が成立したことは、真の分権型社会の実現へ向けた第一歩であると期待を高めるところであります。

しかし、権限移譲や義務付け・枠付けの見直し、さらには、地方税財政制度の充実強化など、未だ多くの課題が残されている状況にあります。

特に地方税財政制度につきましては、地方分権の推進及び、国と地方を通じた社会保障の安定財源の確保の観点から、税と社会保障の一体改革として、地方消費税に関する検討などを含め、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系を構築することが重要であります。

現在の市町村の財政制度は、年度間の事業費の変動が大きい等の課題が常にあることから、本年度に実施された都道府県分の一括交付金の運用状況等を踏まえ、基礎自治体への補助金等の総額を削減することなく、必要額は必ず確保するとともに、その配分にあたっては、地方交付税制度との整合性に留意し、市町村の予算編成等に支障が生じることのないよう、自由裁量拡大に寄与する一括交付金の制度設計も必要であります。

こうした、市民生活や行財政運営に関わる事項の制度設計や政策の具体化に際しては、「国と地方の協議の場」において、真摯に協議が重ねられ、住民に最も身近な基礎自治体の意見が尊重され、地域の自主性及び自立性を高めるための改革が、早急かつ強力に推進されることを強く望むものであります。

さて、現在、地域主権改革の一環として、東京都から市町村への権限移譲が行われることになっており、その検討・準備が進められておりますが、羽村市におきましては、平成24年度からの権限移譲に際し、市民生活に支障を来たすことなく、円滑に事務を執行できる体制を整備するとともに、これによりもたらされる変化を、市の特色や独自性を生かした行政運営に繋げてまいりたいと考えております。

次に、子ども手当に関する国の動きについて申し上げます。

政府は、子ども手当については、全額国費で負担する方針を明言された経緯があるなか、今回、厚生労働省は、来年度以降の子ども手当に、過年度の税制改正による住民税などの増収分を充て、実質的に地方の負担を大幅に増額する考えを示しました。

子育てを取り巻く環境は、地域ごとにさまざまであることを考えれば、住民税の増収分等は、地方の裁量により、地域の実情に即したさまざまな施策に充当するべきものであります。

このことは、基礎自治体の自主性及び自立性を高めること基本理念として掲げ、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を目指す、「地域主権改革」の趣旨に沿うものであると考えております。

次に、新たな、羽村市基本構想の制定について申し上げます。

市では、市制施行10年目にあたる平成13年度に、平成14年度からの10箇年の第四次長期総合計画を策定し、「~ひとに心まちに風~いきいき生活・しあわせ実感都市はむら」を都市像に掲げ、その実現に努めてまいりました。

急速な少子高齢化の進展、地球温暖化をはじめとする環境問題、世界的経済危機による景気の低迷、地方分権の進展など、社会経済が大きく変化するなかでの厳しい行財政運営の下、財政基盤の確立に努め、子育て支援の充実、生涯学習の拠点となる施設の建設、小中一貫教育の推進、都市基盤の整備、自然環境の保全と産業の活性化など、計画に定めた施策を推進することが出来たものと考えております。

この第四次基本構想の期間が本年度をもって満了となりますことから、平成24年度から平成33年度までの10箇年の新たな「基本構想」を定め、将来像を明確にしたうえで、市民、団体、企業の皆様と連携して、その実現に努めてまいりたいと考えております。

このため、今次定例会には、「羽村市基本構想の議決に関する条例」に基づき、「羽村市基本構想」の議案を提案しておりますので、よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。

次に、市内の産業等の状況について申し上げます。

市内の大手製造業は、この数年、幾多の経済不況の荒波を受けてきましたが、徐々にではありますが、業績回復に向けて動き始めていると聞いております。

しかしながら、長引く不況は、消費者の心理にも影を落とし、将来的な不安感から、蓄財に回す向きが報道されておりますように、直ちに市場が活性化するという状況にはなく、かつてのような安定的な状況に至るには、今しばらく、時間を要するとのことであります。

このような中、市民の皆様の消費行動も、食料品や日用品をはじめとする生活必需品を中心とした低価格品の購入に傾いており、幅広い商品への消費喚起や近隣の大型店舗から市内の小売業へ、消費の流れを取り戻していくための施策の展開が求められているところであります。

こうした観点から、市では、羽村市商工会との共同により、第4弾となる「プレミアム付き商品券事業」を、本年度内に展開することとし、今次定例会に関係補正予算を提案しております。

今回の商品券発行事業は、市内商業を中心とする地域経済の活性化を、さらに推し進めるとともに、そこから生まれる活力を、東日本大震災の復興支援に結び付けていくことを目的とし、発行総額を過去最大の、2億2千万円といたしました。

このことにより、平成20年度の第1回からの累計では、発行総額は、6億6千万円となり、西多摩地域の自治体で展開されている商品券発行事業としては、最大規模となります。

これまで、過去3回の実施につきましては、大変好評の中で、大きな成果を挙げておりますので、今回も、さらなる商業の活性化に向けて、取扱事業者の皆様にも、創意工夫を一層凝らしていただき、特色ある商品券発行事業となるよう、商工会と連携して取り組んでまいりたいと考えております。

次に、小型電気バス導入による、コミュニティバスはむらんの新規運行について申し上げます。

市内を循環するコミュニティバスはむらんは、交通不便地域の改善と、高齢者や運転免許を持たない方々などの移動手段の確保等を目的として、平成17年5月に運行を開始して以来、多くの市民の皆様に利用していただいております。

この一層の拡充を図るため、運行ルートの充実と、公共交通の利用促進による環境負荷の低減を目指し、市民の皆様の運行希望の高かった羽村駅と小作駅を結ぶ新規路線を開拓し、小型電気バスによって運行することを計画し、今次定例会に関係補正予算を提案しております。

この小型電気バスは、日野自動車株式会社が開発を進めてきたもので、路線バスでは、全国で初めての正式運行となります。

これを契機として、日野自動車株式会社製の電気バスの全国的な導入が期待できるという、市内産業の育成支援の側面を持つこと、また、CO2の排出がない電気バスの導入が、環境配慮に対する羽村市の取り組み姿勢を、広くアピールする良い機会となることの両面から、実施していきたいと考えております。

なお、導入に際しては、国の「電気自動車による公共交通のグリーン化促進事業」、並びに、東京都の「地球温暖化対策等推進のための区市町村補助金」の活用が認められ、車両と充電器の購入費用は、全て補助金で賄えることができ、国も東京都も注目している事業であります。

車両のイラストデザインは、現在のはむらんと同様のものとする予定ですが、EV仕様であることを表すロゴマークを表示してまいります。

また、車両のサイズは、ロングボディとなり、若干大型化し、乗車定員は従来の25人から31人に増えることになります。

運行開始は、来年3月1日からの試験走行を経て、3月の早い時期に正式運行を予定しており、運行時間は、午前中は、9時台から1時間おきに3便、午後は、1時台から1時間おきに4便、1日計、7便を予定しております。

次に、固定系防災行政無線の増設改修について申し上げます。

東日本大震災の発生に伴い実施された計画停電や、JR青梅線の運休などについては、防災行政無線をはじめ、ホームページ、メール配信サービスなどを活用し、市民の皆様への情報提供に努めたところでありますが、市民の皆様から、防災行政無線が、「聞こえない」、「聞きづらい」といった苦情や意見が多数寄せられました。

このため、市では、6月定例会の補正予算に、防災行政無線の音達調査費を計上し、町内会・自治会の皆様のご協力を得て、本格的な調査に取り組んでまいりました。

この度、その調査結果がまとまり、新たに、12箇所の無線塔増設をはじめ、既設無線塔の移設、3箇所のほか、スピーカーの交換や方向変更などが必要とされました。

このため、今次定例会に関係補正予算を提案しており、今後、地元の皆様への説明、設置場所の確定、増設改修工事等の手続きを進め、来年7月を目途に運用を開始していきたいと考えております。

次に、学校教育の状況について申し上げます。

羽村第三中学校区では、義務教育9年間を通して、個性や能力の一層の伸長を目指した市独自の学校教育として、本年度より、小中一貫教育が始まりました。

この小中を一貫した教育を行うことにより、特に、英語教育や部活動などにおいて、学習面、生活面での成果が、多数、報告されております。

また、学習指導要領の改訂により、全ての学校において、特別な支援が必要な児童・生徒への支援が行われることとなり、市教育委員会においては、これまで、特別支援教育支援員の配置等を進めてまいりましたが、さらなる特別支援教育の充実に向けて、来年度、羽村第一中学校に特別支援学級を新設することとし、現在、その準備を進めております。

さらに、地域の特性を生かした取り組みとして、市の特別支援学級と都立羽村特別支援学校との連携により、全ての教員が、特別な支援が必要な児童・生徒への理解や適切な指導を行えるよう研修を重ねておりますので、今後も、多様なニーズに対応した教育を目指して、市といたしましても、特別支援教育の充実を支援していきたいと考えております。

以上、所信の一端と市政運営の状況について申し上げましたが、冒頭申し上げましたように、震災の復旧と復興に、国力が注がれる中、基礎自治体の果たす役割はますます重要となっております。

自治体を預かる長として、私自らが先頭に立ち、職員とともに、信念と誇りを持って、創意工夫を凝らし、最大限の努力を尽くして、市政運営にあたる決意であります。

ここに、改めまして、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

なお、今次定例会には、基本構想案件1件、条例案件2件、補正予算案件2件、契約案件3件、合わせて8件の議案をご提案申し上げております。

よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。

以上で私の発言を終わります。

ありがとうございました。


※平成23年第5回羽村市議会定例会における羽村市長の所信表明の要旨をまとめたものです。
従って議事録とは異なる場合があります。

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