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平成25年度第2回羽村市青少年問題協議会会議録

[2014年5月1日]

平成25年度第2回羽村市青少年問題協議会会議録

日時

平成26年3月13日(木) 午後2時~午後4時

会場

市役所4階特別会議室

出席者

会長:並木 心、委員:印南修太、中嶋 勝、鈴木拓也、島田哲一郎、北村 健、角野征大、瀧 安信、磯部 篤、杉本久吉、和田芳子、愛甲慎二、渡邉慎吾、中島四郎、山下忠義、若松 仁、島田真宏、森田多美子、高橋英保、下田忠男、宮崎長寿、井上雅彦、小林理人、小林宏子

欠席者

新井昭生、北浦勝平

議題

  1. 開会あいさつ
  2. 羽村市における青少年の現状などについて
  3. テーマ:「青少年のインターネット・携帯電話との関わり」について
  4. 閉会あいさつ

傍聴者

0人

配布資料

  1. 羽村市青少年問題協議会次第
  2. 羽村市青少年問題協議会席次表・名簿
  3. 羽村市における問題行動の現状
  4. 羽村市小中一貫教育リーフレット
  5. 羽村高校校長日誌抜粋
  6. 地域教育推進ネットワーク東京都協議会取組
  7. 羽村市青少年育成委員会だより「ひとこえ」
  8. 羽村市青少年問題協議会条例 新旧対照表
  9. ネット・ケータイのトラブル最新事情と子どもを守るためのファミリeルール講座

内容

1,会長あいさつ 

 本日は大変お忙しい中、青少年問題協議会にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。

 日ごろより、市の行政運営につきまして、ご理解とご協力をいただき、深く感謝申し上げます。

 青少年問題協議会は、地方青少年問題協議会法の規定に基づき、市が羽村市青少年問題協議会条例を定め、市長の付属機関として設置している協議会で、青少年の指導、育成、保護及び矯正に関する総合的施策について、審議するとともに関係機関相互の連絡調整を図ることを目的としております。

 本日の協議会では最初の議題で、「羽村市における青少年の現状」を、さまざまの立場の方からご報告をいただき、子どもたちの置かれている状況を把握し、その対策等をご協議していただきます。

 2つ目の議題としましては、「青少年のインターネット・携帯電話との関わり」を取り上げさせていただいております。

 以前より、子どもたちのスマートフォンの所有状況や、インターネット・携帯電話への依存、また、不適切な扱いによる危険性について、委員の皆様方から、テーマとして取り上げたい旨のご意見がありました。

 私たちを取り巻く文明、文化の進歩は便利さを与えてくれる一方で、今まで想定できなかった課題が浮かび上がってきています。

 インターネットはその代表的なもので、今や日常生活に欠かせない便利な道具となっている反面、ネット上には違法・有害情報があふれ、子どもたちが犯罪やトラブルに巻き込まれたり、ネットを介したいじめの問題など、非常に深刻かつ危険な存在ともなっています。

 しかし、有用性の高さから、危険性のマイナス面の認識が薄れがちになっています。こうしたことが、危険に遭遇することを防止したり、遭遇した場合の対処をより難しい状況にしています。

 このような事態を受け止め、今回の協議会では、青少年のインターネット・携帯電話との関わりや社会問題化している現状について、東京都ファミリeルール事務局の山本啓史先生をお迎えしてご講義いただき、その後委員の皆様と共有した情報等をもとに、協議していきたいと考えております。

 活発なご意見をいただきますようお願い申し上げまして、簡単ではございますが、冒頭の挨拶とさせていただきます。

 

2,羽村市における青少年の現状等について

(1)(教育委員会) 羽村市における問題行動の現状と第2部に関係する子どもたちのインターネット・携帯電話との関わりについて報告する。いじめの認知件数について、傾向として大きな変化は無く、小中学校とも認知件数が多くなっている。これは子どもたちのサインを教員達が敏感に察知している状態が続いており、良い傾向だと捉えている。一点ご紹介したいのが、解消率で小学校については0.85、中学校については0.68で小中学校ともに上がってきている。継続はしているが、徐々に解決した事案が増えてきているのも良い傾向だと捉えている。2つ目は不登校で、夏休み明けになると不登校の子どもが増えてくるという傾向があったが、羽村の場合は二学期制で夏休みも学期の間に入っており、夏休み明けの子どもたちが不登校にならないという傾向がみられる。特に中学校1年生が不登校にならないという傾向がここ2年くらい見られており、大変良い傾向だと捉えている。

 携帯電話とスマートフォンの所有率について、家でパソコンを使ったことがある生徒は小学4年生で80%以上になり、自分専用の携帯電話、スマートフォンの所有率は中学1年生で50%を超える。このような実情を踏まえ、機器の使い方を学校で指導していく必要があるのではと考えている。トラブルやいじめについては、羽村市でも何件か発生している。第2部で公演していただく、ファミリeルールの方には学校でも保護者や教職員向けに研修を行っていただき、大変お世話になっている。

 小中一貫教育の2年間の成果としてリーフレットを作成し、全児童に配布する。このリーフレットの裏面にも不登校の子どもが減ったということを掲載している。これは小中一貫教育だけの成果というより、二学期制も含め、さまざまな教育施策や地域の方々の協力により、こういった現状があるということで、小中一貫教育に絡めこのリーフレットの中で紹介させてもらった。

(2)(中学校) 中学校では子どもたちがLINEで悪口を言われたり、ブログで自分の個人情報を出して怖い思いをしたり、後先考えずに次々と掲載してしまったりという事例があり、去年からファミリeルールの人に来てもらい話をしてもらっている。子どもたちの間でtwitterは流行っていない。スマートフォンではなく、ゲーム機から怪しいサイトに入ってしまうこともある。怖いのがLINEでちょっと何か書くとすぐ広まり、周辺の市まで繋がってしまう。持たせるのは親の責任でと言っても、最終的には学校に何とかならないかと言ってきて、警察や児童相談所に依頼しなければならない事態が起こってしまう。カメラで撮ったものをすぐYoutubeにアップしてしまったりということもある。他にも今頭を悩ませているのが、深夜に徘徊して喫煙をし、補導されているケースが少なくないということである。いろいろな情報をいただくが、指導によって効果が上がらないということも知っておいてもらいたい。

(3)(小学校) 先ほども話があったように、小学生の自分専用の携帯電話・スマートフォンの所有率が高くなっており、どこの学校でもインターネットの安全教室を行っている。まだLINEは流行っていないが、そのうち小学生にも流行ってくるのではないかと思っている。

 いじめについては、いじめとは認められないが可能性があるものは多く、生活指導面で教員が目を光らせているのが現状である。本校のことを言えば、落書きが多く、それが中学生になったら、携帯やスマートフォンを使っての書き込みになっていくのかなと考えている。今月になって2回落書きがあり、消しにいったという現状がある。

(4)(都立羽村高等学校) 3月7日に無事に卒業式が終了した。4月7日に入学式を予定しており、今後とも本校の生徒にご支援ご協力、よろしくお願いいたします。

 本校の生徒と地域との関わりについて、市の行事では例年春と秋に花いっぱい運動に参加させてもらい、動物園の絵画コンテストでは本校の美術部員が絵の審査員をさせてもらっている。また、夏祭りや子どもフェスティバルに華道部やダンス部が参加させてもらっている。

 東京都の平成24年度インターネット・携帯電話利用に関する実態調査について、高校生では95,2%が所有していると回答している。羽村高校で具体的な調査をしたことは無いが、ほぼ100%所有していると思っている。校内に持ち込みは禁じていないが、授業中は出さないよう指示している。

 東京都教育委員会よりセーフティ教室を実施するよう指示があり、1つは交通安全、1つは災害安全、もう1つは生活安全でこの中にインターネットの指導が含まれてくる。毎年福生警察署の方にお越しいただき、DVDを見せてもらい、具体的な講義をしている。

 さまざまな学校の様子や行事をHPに掲載しており、その一部を資料として配布しているのでご覧いただきたい。

(5)(都立特別支援学校) 1月22日に開校40周年の式典を行い、教育長をはじめ、関係校の方に来ていただき、ありがとうございました。

 特別支援学校は都道府県の設置義務で通学区域がすごく広く、本校は特別で知的障害の学校の中に肢体不自由の学区域が3つあり、普通と逆になっている。知的障害の学校としては珍しく、たくさんの自治体との関わりがある。羽村市からは全校382人のうち40名の児童・生徒が通ってきている。小学部が13名、中学部が12名、高等部が15名となっている。隣接する松林小学校とは20年来の交流があり、その効果もあり、平成18年くらいから地域の小中学校に副次的な学籍を置き、直接かかわったりしている。小学部でいうと87名の児童がいるが、そのうち希望している人数が32名しかおらず、実際はさまざまな不安や苦労があるのではないかと思う。中学部に進んでも4割ほどの生徒が副籍交流をさせてもらっており、地域に居住するということで地域生活のクオリティを高いものにできているのではないかと考えている。今後とも協力のほど、よろしくお願いいたします。

(6)(福生警察署) 都内の主な特徴として、非行少年、不良行為少年共に減少している。昨年中の非行少年は7,665人で前年と比べて約2割減少しており、昭和23年以降最小の値となっている。実際には子どもが減少している傾向もあると思うが、減少しているのが実態。ただ、犯罪少年の人口比、14歳~19歳の都内の少年人口1,000人当たりの検挙人員については、8,62で昨年に比べると減少しているが、成人に比べると3,1倍と高い数字になっている。

 続いて刑法犯の少年については4年連続減少しており、傾向として知能犯、風俗犯は増加しているが、窃盗犯は減少している。中でも振り込め詐欺のお金を受け取りにくる少年が増えている。街頭犯罪については、全体の約4割が少年となっており、割合が高い。

 管内の実態では福生署管内で非行少年として検挙・補導した少年は273件で、都内と同じく減少している。そのうち羽村市で発生した件数は54件となっている。管内でこれといった特徴はない。ただ、小学生の万引きが増えているという実態があり、離職者・無職者の犯罪が若干増えているという傾向がある。

 少年補導の実態については、昨年中500人の補導でだいぶ減少している。昨年は4月にもっとも少なく、11月に一番多かったが理由は分からない。内容的には深夜俳諧が最も多いいが、一昨年に比べれば半減している。羽村市の少年については、500人中247人と少し多くなっている。

 管内の不審者情報について、昨年中274件発生しており、若干減少している。羽村市についてはそのうち79件発生しており、多いのが公然わいせつで羽村市とあきる野市にダントツで多い。昨年中管内で強制わいせつ、公然わいせつ、痴漢等で22人を検挙した。引き続き少年の安全を守るよう努めていきたい。

 (7)(立川児童相談所) 25年4月から26年2月末までの羽村市の子どもたちの虐待・非行についてお伝えしたい。立川児童相談所は11市町村を管轄しているが、その全体状況としては25年4月から26年2月末までの相談件数の合計が1,186件。昨年末までが1,061件だったので、増加している。虐待件数は348件で24年度1年間で226件だったのに対し、非常に増加している。また、非行相談についても91件と、24年度1年間で84件だったのに対し、こちらも増加している。11市町村の全体の状況から、虐待については兄弟が多いというのが特徴的。他の地域になるが、5人兄弟、8人兄弟でネグレクトということで一時的に預かったこともある。8月に厚生労働省から子ども対応の手引きが出され、そこに兄弟の中の1人に虐待通告があっても、他の兄弟の安全も確認するよう載せられている。そのため、1人の子どもの虐待通告であった場合、兄弟の確認も行うようになったため、10月11月以降、件数が伸びているという実態がある。

 羽村市の状況について、全体が53件で昨年93件だったのに対し、非常に数が減っている。虐待についても24年4月から26年2月末まで13件で、24年度17件だったため、他の市区町村に比べて数が少ないのが特徴的。通告の状況について、通告をしてくれた方が近隣の方が5件、学校や家族の方からが各2件、関係機関の方からが4件となっている。 年齢については1歳~17歳までとなっている。種別としては心理的虐待が4件と最も多く、ネグレクト、身体的虐待と続いているが、調査の結果、虐待では無かったと相談所で判断したものが5件となっている。虐待者は母が7件、父が3件、母の内父が1件となっている。全体では兄弟が多いと言ったが、羽村市の子どもは兄弟は多くない。いても2人兄弟という状況だった。虐待については通告先が子ども家庭支援センターとなっているので、そちらと合わせなければ全体の状況は把握できないが、児童相談所としては重い虐待というより1回の助言や在宅の指導で治まっているもので、一時保護するというケースも無かった。

 一方で非行相談としては今までで10件あり、昨年1年間で6件だったのに対し、こちらは増加している。警察から8件あり、そのうち7件が身柄付通告、1件が書類通告で、地域や学校が警察と日頃から連携を取っており、地域で支えられなくなったところで一時保護をして、行動観察やその後の指導ということで相談をもらうケースが多い。年齢は13歳~16歳で、内容は10件のうち5件が家出・徘徊で、他は家からの金品持ち出しや粗暴となっている。先ほど虐待では一時保護をしなかったと述べたが、非行相談では10人のうち8人の子どもを保護した。そのうちほとんどの子どもが在宅に戻って、学校の先生等の指導を受けているが、2人は自立援助ホームまた児童自立支援施設で生活をしている。

 東京都が独自でおせっかいくんというキャラクターを作った。地域のみなさんに見守ってもらって、虐待にならないように支えてくださいという願いをこめて作られたもので、身近なところでご協力いただければと思うので、よろしくお願いします。

(8)(青少年育成委員会) 欠席  

 

質疑・応答等 

(委員) 2点お伺いします。中学校でLINEの話があったが、高校でも何かLINEで問題があったことはないのか。また、福生警察の方に、羽村で公然わいせつが多いとあるが、よく出る場所や地形的な問題があるのか、防御策はあるのか教えてほしい。

(委員) 今年度8月末に高校生が反社会的行為を撮影し、ブログにのせ全国的に大騒ぎになったことがある。生徒が撮影してネットにのせた情報で炎上し、他の生徒が反論を書き込んだが、それに対し本校についての特集を開設した人がいて、誹謗・中傷的な内容が書き込まれた。学校としてはまた書いたらエスカレートするので、反応しないという対応を取り、個人的なことについては載せてはいけないと指導をした。生徒は友達にしか見られない感覚で載せてしまうが、世界中の人と繋がっていて、誰に見られるか分からず、自分自身を明かすことで、トラブルに巻き込まれることがあると指導している。おかげさまで8月の炎上は1,2か月で落ち着いた。不適切な写真を載せた件については、東京都教育委員会からも事実確認をし、指導するよう指示があった。

(委員)  公然わいせつの関係について、羽村市内では去年も一昨年も41件発生しており、時間帯としては中学生の登下校時が多い。若干問題になっているのが、一中のまわりで発生しているということで、警察の方でも目星をつけて捜査をしている。対応策としては子どもが被害にあった後、学校や親に言ってから通報が来るので、どうしても現場に行くと犯人がいない状況になってしまっている。セーフティ教室でも教えているとおり、被害にあった際は他に助けをもとめ、すぐに110番してもらうようにしてほしい。犯人像を警察では資料化しているので、目撃情報などがあったら、連絡をお願いいたします。

 

2, 羽村市青少年問題協議会条例の一部改正について

資料 羽村市青少年問題協議会条例 新旧対照表のとおり

 

―休憩―

 

3, テーマ:「青少年のインターネット・携帯電話との関わり」 

(東京都フアミリeルール事務局 統括マネージャー)まずインターネットについてお話します。インターネットを使っている人はどのくらいいるかというと、日本人だけで9,610人、全人口の79%が使っていると言われている。さらに世界でインターネットを使っている人は27億人と言われており、最近大人気のLINEだけ切り取ってみても、3億人のユーザーがいる。子どもたち向けの講演会でこの話をすると、子どもは自分と友達だけがLINEを使っている感覚になっていることが多く、とても驚かれる。

 インターネットは1人で機械を触っているだけだが、インターネットに接続することにより、日本人だけでも9,610万人、世界27億人の人がいる世界とつながることになる。ネット社会は世界最大の都市であり、世界で一番大きい街に出かけていって、コミュニケーションを取っている、影響を与えあっているという感覚を持っていないと、自分を守ることはできない。

 インターネットが実際の街と変わらないというと、それは大げさなのではという人もいるが、決して大げさなことでない。ネットも「領土」と捉え、自衛隊は今まで陸・海・空を守ってきたが、新たにもう一つインターネット空間も防衛対象にするべきとの考え方があり、防衛省が「サイバー空間防衛隊」創設などに212億円の予算要求をしていることが、報道で取り上げられている。

 警察が平成24年度のネットワーク利用犯罪をまとめたもので、検挙されたものだけでも6,613件ある。内容を見てみると詐欺、児童ポルノ、売春、ストーカーなどがあり、ネットの世界がスタート地点になって、実際の被害は現実の世界に降りてきてしまっていることが少なくないということがわかる。やはりインターネットはどこか実際の町と変わらないところがあると思う。よく保護者向けの講演会で、夕方子どもが今から新宿に行ってくる。と言ったら、いってらっしゃい。楽しんできてね。と見送る保護者がどのくらいいるかと問いかけてみる。インターネットの街は一昔前まで特殊な場所に特殊な時間に行って、特殊な人に会わなければ得られなかった情報が、24時間自分の手元で入手することができる。

 ネット・ケータイと子どもたちについて、児童・生徒の約半数が小学5年生までに携帯を所有している。中学生になるころには大半の子どもたちが携帯を所有しているということがもう平成23年度の時から存在していることがわかる。

 個人的に興味深いと思ったのがインターネットに接続できる携帯を持っている子どもで、ネットトラブルを経験した子どもは、小学生6.4%、中学生11.4%、高校生13.8%となっている。何が興味深いかというと、保護者は子どもの安全のために携帯を与えたのに、その携帯を持っていたがためにトラブルにあっているということ。携帯が良いか悪いかという問題ではなく、携帯を与えれば子どもの安全に直結するのかということを、冷静に考えなければならない。与えることによって保護者が安心しているだけで、実は安全じゃないということを保護者に理解してもらいたい。

 子どもたちにネットや携帯で困っていることを聞いたところ、大人の我々からすると高額な請求が来た、知らない人から接触を求められた、などと思っていたがそうではなく、睡眠不足、視力の低下、宿題をする時間が無くなった等のことで悩んでいた。これらの問題は保護者からすると子どものネットや携帯に関して問題は無いと思いがちだが、子どもは危険とまではいかなくても、携帯を持つことによって何らかの悩みに繋がっていることもあることがわかる。

 子どもに必要なネット教育には2つの視点があり、被害者にならない使い方と加害者にならない使い方を教える必要がある。

 まず、被害者になるというケースから、最近流行りのSNSで知らない人と連絡を取って、トラブルに巻き込まれるというケースを取り上げてみる。ネット上で知り合って子どもが被害に巻き込まれるケースは以前は出会い系サイトだったが、平成21年以降SNSでの児童被害は出会い系サイトを大幅に上回り、平成25年は前年比36,7%も増加して、検挙状況は1,298件となっている。SNSにもさまざまな種類があり、どこまでがSNSなのか判断することも難しくなっている。

 例えばLINEで無料でできることには通話、メール(トーク)、掲示板(グループ)、ブログ(タイムライン)があり、今までバラバラの場所と契約して使用していたものが、LINEだけと契約してすべてのことができるように非常に簡単になっている。

 友達の見つけ方は(1)直接連絡先(ID)を交換、(2)検索して見つける。(3)SNS上の友達経由で見つけるという方法がある。(3)は共通の友人がいると交換することができる。他にもLINEには連絡先を交換する簡単な方法があり、隣にいる友人と一緒にスマートフォンを振って連絡先を交換したり、自分のLINEのIDを表示し、相手に読み取ってもらい交換することもできる。

 LINEの機能ではなく、全く別のインターネット上に私のIDはこれで、もし良かったら連絡ください。というような、LINEのIDを交換する掲示板もある。子どもたちがこの掲示板を見て、この人に連絡してみようと思って連絡を取れば、簡単に全く会った事の無い相手とも連絡を取ることができる。最近はLINEの機能が向上して、18歳未満はIDの検索ができないようになっている。しかし、別のアプリでカカオトークというものがあり、だんだんLINEの機能が向上し使いづらくなった子どもが、カカオトークのような別の無料アプリに移行しているという話も聞くので、LINEだけを注意していればいいという問題ではなくなっている。

 またID交換から犯行までのスピードが非常に早く、交換から1週間以内で犯行に至っているというケースが50%以上ある。連絡を取っているうちにだんだん要求が過剰になってきたり、実際に会うことになって暴行を受けたりという被害事例があり、被害は女子だけでなく男子もこのような被害にあっている。

 実際にSNSで知り合った人と会おうとするのかと大人は思うが、調査の結果、中学1年生の3人に1人がSNSを利用していて、そのうち1割は会ったことがあると回答している。

 警察がSNSを利用する犯罪者の犯行動機を調査したところ、97%以上が児童との接触目的と回答している。ここで、子どもたちに教えなければいけないのが、SNSを利用する目的は人それぞれで、自分は友達作りと思っていても、まったく想定もしていないようなことを目的として、同じSNSを利用している人が必ずいるということである。そのような人たちと連絡を取っていいのか、自分の個人情報を見せていいのか教えていく必要がある。プロフィールを確認してから友達になっているから大丈夫と思っているかもしれないが、犯罪者の4割がプロフィールの詐称をしているという結果がある。この話をするとうちの子どもはスマホを持っていないから、LINEもfacebookもやっていないから大丈夫という保護者もいるが、ゲーム機(ニンテンドー3DSやWiiU)にもSNSの機能がついており、見知らぬ人とやりとりすることができる。今はスマホだけに注意していればいいのではなく、ゲームも含め通信機能のあるすべてのものに注意しなければならない。

インターネットで加害者になるケースについて、ネットいじめがある。LINEを使ってどのようないじめトラブルのパターンがあるかというと、いじめのきっかけになったり、仲間はずれにしたり、嫌がらせをしたりするということがある。なぜいじめのきっかけになるかというと、LINEにはメッセージが読まれたこと(既読)が相手にわかる機能があり、自分からのメッセージを読んだのに、返信がないことがトラブルの原因になっている。

 仲間外れに関してはブロックという機能があり、知らない人からメッセージが来た場合に届かないようにできる機能で、その機能を友達に使ってしまっている。ブロックをされると自分からは引き続きメッセージが送れたように見えるが、既読にはならない。セキュリティのための機能がいじめの機能になってしまっている。他にもグループという機能があり、グループを作れば1対1ではなく、グループを組んだみんなとメッセージを共有することができる。グループにはグループのメンバーを外す機能もあり、あの子生意気だから外そうと言って、簡単にグループから外すことができる。グループから外されるとトーク画面に誰が誰を外しましたと表示され、外された子はそのトーク画面にいくらメッセージを送信しても相手に届かなくなってしまう。

嫌がらせについて、LINEはメッセージ感覚で簡単に写真や動画を共有でき、実際に同級生のいじめ動画をLINEに投稿したという事例がある。子どもたちに教えなければならないのはネット上にも法律はあるということで、ネット上の発信が犯罪になることもある。自分が発信する内容によっては、触法行為になる。一方警察にお世話にならなければいいのかというわけではなく、ネットいじめが訴訟に発展することもある。ゲーム機のネットいじめでも訴訟に発展した事例もある。

東京都でおすすめしている子どもを守るための2つの柱として、フィルタリング等を使って外側から強制的にコントロールし、外発的コントロールをすることと、子どもが納得する家庭のルール作りをし、子どもが自らの意思で自分を律するよう内発的動機付けを与えることが大切である。

フィルタリングはかけた時とかけていない時の見え方が全く違い、フィルタリングをかけていればいかがわしい内容の検索をしても内容が表示されないようになっている。しかし、フィルタリングには盲点があり、子どもの携帯にフィルタリングをかけても携帯用ゲーム機や携帯用音楽プレーヤーで無線LANを経由すればネット上の有害サイトにアクセスをすることができる。スマホのフィルタリングにも盲点があり、携帯電話会社の通信を使わず、無線LANを経由すればネット上の有害サイトにアクセスすることができる。

しかしフィルタリング制度自体の盲点もあり、フィルタリングを適用してもアクセス可能なサイトでの児童被害が全体の約60%だったという調査結果が出ている。これはあるサイトが健全がどうかを判定するのがいかに難しいかを物語っている。フィルタリングをかけているからといって、全ての有害サイトから守られるわけではないということを覚えておかなければならない。もう一つ、フィルタリングで防げないネットトラブルとして、子ども同士のメッセージのやり取りによるトラブルは防げないということがある。フィルタリングで防げるのは有害サイトへのアクセスだけとなる。コミュニケーションによるトラブルはフィルタリングでは防ぐことはできない。

このようなコミュニケーションによるトラブルを防ぐためにも、家庭でのルール作りをしてほしい。ポイントは(1)小さく具体的で守りやすいルールにする(2)子ども自身にルールを宣言させる(3)ルールは二重構造にするの3つ。1つ目に小さくて具体的で守りやすいルールとは、子ども自身が守れると感じる実際的なルール、定量・数量的なルールであり、それだったら守れるというルールを作ってあげる。2つ目に親がルールを作るのではなく、子ども自身にルールを宣言させ、子どもが宣言したルールは宣言書としてまとめ、貼り出しておくことをお勧めする。3つ目が大事なところで、ルールを作ったら満足するのではなく、ルールを破ったときどうするか事前に決めておくことが大切。それは単なる罰則ではなく、責任を自覚させるようなものにする。

家庭で携帯のルール決めているかという調査を小学生から高校生の子どもとその保護者にしたところ、子どもと保護者の間で調査結果に差があり、保護者がルールを決めていると思っているだけのことも多いということが分かった。

最近はネットや携帯の問題を扱ったニュースも多く、ニュースについての意見や感想を親子で話し合うことをお勧めしていて、普段から子どもとネットや携帯について自由に話し合ってほしい。まずはネットに関して風通しの良いコミュニケーションをとり、子どもとネットの使い方について考えてほしい。

 

意見交換 

 

(委員) 前回の会議で校長先生が、中学生が土日を挟むと生活のリズムが崩れてしまうと言っていた。犯罪に巻き込まれることばかり意識していたが、ネットで寝不足になったりしているからということが今日分かって意外だった。予防策として学校単位で9時以降は携帯を使わない等の運動はできないのか。

(委員) できないルールは作らない。決めても監視できない。子どもたちの中で3分以内に返信を返さないと、なんでと言われる。子どもたちの世界では見たら必ず返すことがルールで、返さないと仲間外れにされる。

(講師) 以前に都内の私立の学校で面白い話を聞いた。学校内にスマホの持ち込みは可能だが、校内では使用禁止で、使用が発覚した場合3日間預かるというルールがある。ある女子生徒の使用が発覚し、3日間預かった。3日後返す時に半分冗談でこのまま1ヶ月位預かろうかと言ったところ、女子生徒に真顔でお願いできますかと言われたとのこと。なぜかというと預かってもらえるとLINEで返信しない正当な理由ができるからということで、その話を聞いたときに不思議な感覚になった。子どもたちも実はLINE疲れをしていて、頻繁にコミュニケーションをとれないという正当な理由を求めているのかなと思った。

(委員) 何も指導しなくてもちゃんとする子どもはする。だが、どうしても我慢できない子どもはどんな風にルールを決めても手を出してしまう。先ほどあったように、保護者としっかりルールを決めて守るようにしてほしい。8割の子どもはきちんと使えている。

(委員) 私の若いころ自分の車を持ち始めた時代で、その時はスピードを出したり割り込みをしたりという人が2割3割いたが、だんだん減ってきた。時間がたてばこのような人が全くいなくなるわけではないが、新しいものが出たときというのはこのような人が出てきてしまうのではないか。啓蒙活動として標語を作ったり地域の大人を含めてルール作りに取り組んでいくことが大事なのではないか。

(講師) グループ外しについてお話しして、今の子どもたちはひどいことをするなと思ったかもしれないが、これはPTAの保護者のグループでもみられたりする。LINEには子どもだけが使っているものではなく、大人も使っているものなので、両方を教育していく必要があるのかなと感じている。

 

4,閉会あいさつ

(副会長) 本日は大変長時間にわたりまして、平成25年度第2回羽村市青少年問題協議会にご参加いただき、慎重なる審議をいただき、誠にありがとうございます。講師の先生のお話にありましたとおり、小学校1年生から子どもたちが使い始めている携帯、またはスマホという本来安全のために使っている便利グッズが、裏を返せば大変危険な道具になってしまう。どうかご参加の皆様方は地域におかれまして、引き続き青少年の健全育成の為にお力添え頂きますことをお願い申し上げまして、閉会の挨拶とさせていただきます。本日は大変お疲れ様でございました。

 

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電話: 042-555-1111 (児童青少年係)内線262

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