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    令和元年第3回羽村市議会市長所信表明要旨

    • [2019年6月10日]
    • ID:12340

    (令和元年6月10日)

    おはようございます。

    本日ここに、令和元年第3回羽村市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位のご出席を賜り、厚く御礼申し上げます。

    4月の市議会議員選挙後、新たな議会構成となり、今次議会は、その最初の定例会となります。

    羽村市の発展、充実に向け、議員の皆様とは、お互いに切磋琢磨し、ともに羽村市の明るい未来に向けた道を切り拓いてまいりたいと考えております。

    改めまして、ご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

    それでは、定例会の開会にあたり、私の所信の一端と市政運営の状況について、申し述べさせていただきます。

    はじめに、近時の社会経済情勢であります。

    内閣府が5月に発表した、今年3月の「景気動向指数」では、景気の基調判断がこれまでの「下方への局面変化」から「悪化」に、下方修正されました。

    景気が後退している可能性が高いことを示しており、「悪化」の判断は6年2か月ぶりとなります。

    また、同じく、内閣府が5月に発表した月例経済報告では、「景気は緩やかに回復している」との認識は維持したものの、総括判断を前月の「輸出や生産の一部に弱さもみられる」から「弱さが続いている」に下方修正し、先行きについても「弱さが残る」として、警戒が必要との考えを示しております。

    国内経済の不透明感は増しており、見極めが難しい状況となっております。

    また、海外情勢に目を向ければ、米国と中国、さらには米国とメキシコとの貿易摩擦により世界経済の減速懸念も強まってきております。

    市内企業の景況動向については、産業部門の担当者から、米中の貿易摩擦等の影響により受注が減少している企業が増加しているとの報告を受けており、さらに経営状況の課題として、「同業者間の競争激化」や「売上の停滞・縮小」をあげる声が多くあるとの報告を受けております。

    こうした市内企業の動向については、改めて細心の注意を払っていく必要があると捉えており、引き続き、きめ細かい支援に全力で取り組む考えであります。

    また、合わせて、国に対しては、景気の変調が長引くことのないよう、しっかりとした経済政策を望むところであります。

    次に、都政に目を向けますと、東京都では、2020オリンピック・パラリンピック後の持続的な発展を目指し、人口減少、少子高齢化といった社会構造の変化や、地方法人課税の「偏在是正」措置等の財政への影響など、東京都を取り巻く厳しい環境を克服し、長期的な視点に立って進むべき道のりを示すために、新たな長期計画の策定に取り組むことを公表しております。

    東京都では、この計画の基本的な考え方として、「2040年台を念頭に、そこに至る道筋として、2030年までの政策目標及び政策展開を定めること」、「将来の財政収支の健全性の観点からも検討を進め、持続可能な都市の姿を明らかにすること」、「都民や市区町村など幅広く意見を聴取し、政策目標等に反映し、総力を結集した計画とすること」の3点を挙げております。

    今後、東京都では、課題の洗い出しを行い、目指すべき将来の東京の姿を見据えた議論を行い、論点を整理することとしておりますが、東京都の長期計画は直接的にも間接的にも、多摩地域、そして羽村市に深く影響するものであります。

    羽村市においても、今年度から、次期の総合計画となる「第六次長期総合計画」の策定に向けた取組みに着手しており、今後の市の将来像を市民・事業者の皆様とともに描く作業を進めてまいりますが、この過程において、東京都の検討の状況や論点の整理についても、しっかりと注視し、見極めていく必要があると捉えております。

    さて、平成30年度の会計は、先月末をもって出納を閉鎖し、決算の規模が確定いたしました。

    決算の詳しくは、決算統計などによる今後の分析を経て、9月議会定例会においてご報告することとなりますが、ここでは、その規模、収支差引額などの主なものについて、概要をお示しいたします。

    まず、一般会計決算の状況ですが、歳入が、約231億3千100万円、歳出が、約226億4千200万円の規模となり、前年度と比較して、歳入で1.2パーセント、歳出で1.1パーセント、それぞれ減少いたしました。

    決算の規模が減少した点については、歳出において国民健康保険事業会計の東京都への一元化により、一般会計からの繰出金が減少したことなどが主な要因となっております。

    また、歳入から歳出を差し引き、翌年度に繰越すべき財源を除いた実質収支額については、約4億8千800万円となりました。

    厳しい財政状況のもと、不断の努力により、国や東京都の補助金をはじめとする特定財源の確保に努め、より一層の経常的経費の縮減等に努めた結果であると捉えております。

    歳入の根幹をなす市税の決算額は、約105億2千400万円となり、前年度決算額と比較して約2億7千100万円の増加となりました。

    市民税個人分は個人所得の増加等を背景に、前年度から約1千600万円の増加となりました。

    また、法人分は大手企業の堅調な業績に牽引され、前年度から約2億9千800万円の増加となっております。

    以上、決算の概要について、ご説明いたしましたが、一般会計予算において計画した事業につきましては、所期の目的を果たし、一定の成果が得られたものと考えております。

    また、五つの特別会計及び水道事業会計におきましても、それぞれ計画どおりに事業を執行し、無事、平成30年度決算を締めくくることができました。

    このことは、議会をはじめ市民の皆様のご協力のおかげであり、ここに厚く御礼申し上げます。

    次に、この機会に重要施策を中心に、近時の市政運営の状況等について、ご報告いたします。

    はじめに、羽村駅西口土地区画整理事業について申し上げます。

    去る2月に、東京地方裁判所において判決のありました「福生都市計画事業羽村駅西口土地区画整理事業」の「事業計画変更決定取消請求事件」につきましては、判決内容が市の主張と相いれず、容認できるものではなく、3月6日付で控訴状を提出、さらに4月23日付で控訴理由書を提出し、東京高等裁判所への控訴の手続きを行いました。

    控訴審では、市の主張の適法性が認められる判断が下るものと確信をしております。

    また、5月の議員全員協議会においてご説明いたしましたとおり、本事業の根幹となる事業計画につきましては、これまで東京都など関係機関との調整や協議を続けてまいりました結果、この度、協議が調い、5月20日付で第3回となる事業計画の変更を決定いたしました。

    今回の事業計画の変更は、事業施行期間を15年間延伸し、合わせて「国庫補助金」及び「東京都補助金」の補助期間を延伸するとともに、歳入の獲得努力を粘り強く続けてきた結果、国・都補助金ともに、新たに「社会資本整備総合交付金都市再生区画整理」補助を導入した資金計画の変更を行う内容となっております。

    新たな補助金の導入により、市の負担は従来の計画から約35億3千万円減少する計画であります。

    本事業は、既成市街地における区画整理という難しい事業ではありますが、引き続き市の最重要施策として、変更後の事業計画に沿って着実に事業を推進し、駅前を中心とした商業の振興と美しく快適で住みよい活力に満ちたまちの創出に向けて、権利者をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力をいただき、取組みを進めてまいります。

    次に、幼児教育・保育の無償化について申し上げます。

    去る5月10日、参議院本会議において、幼児教育・保育無償化を実施するための「改正子ども・子育て支援法」が可決、成立し、正式に本年10月1日から幼児教育・保育の無償化が開始されることとなりました。

    無償化については、これまで国において取扱いが明確となっていない事項等も多く、制度が不明瞭な状況が続いておりましたが、今回の改正法の成立、政省令の公布により、ようやく実務的な詳細が明らかとなり、市では現在、例規・要綱の改正、システム改修などの所要の準備を急ぎ進めております。

    また、合わせて給食食材料費の取扱いなど、市の裁量で決定していく運用方法等についても、市内保育園・幼稚園等の関係事業者の皆様と緊密に連携を図りながら、適正な制度の構築を進めております。

    本件につきましては、10月1日の制度開始まで準備期間の短い中ではありますが、市民の皆様への周知等に万全を期し、また、保護者の皆様へは保護者説明会を実施するなど丁寧な説明に努め、遺漏なく、制度の開始を迎えられるよう、取組みを進めてまいります。

    また、私は、引き続き全国市長会の社会文教委員会委員を務めており、本件に関しては、「子どもたちの教育・保育環境の安全確保」を第一に、「今後も、国の責任において必要な地方財源を確保すること」、「国は地方と十分に協議をすること」など、機会を捉え主張してまいります。

    次に、市財政の健全化に向けた取組みについて申し上げます。

    昨今の市の財政状況は、市内企業の収益の変化や国の税制改正の影響などにより、歳入が減少するなど、厳しい状況が続いております。

    市では、こうした状況を十分に踏まえ、より一層経営感覚に富んだ効果的、効率的な行財政運営を推進し、健全で安定的な財政基盤を構築するよう、昨年度、「行政のスリム化に向けた全事務事業の点検・見直し」に取組み、方向性を決定した事業について、今年度予算に反映し、具体的な取組みを進めているところであります。

    今年度も、この取組みを継続し、昨年度の行政改革推進本部において「見直しの方向性を次年度以降再検討すること」と分類した事業などについて、改めて当該事業の実績や効果、他自治体での実施状況、課題等を洗い出し、現状分析を行った上で、方向性を導き、具体的取組みに繋げていきたいと考えております。

    また、こうした取組みと合わせ、今年度からは、財務マネジメントの強化を図る観点から、庁議において定例的に「財政の健全化に向けた取組み」を報告することとし、市の財政に関する情報などを多角的に分析、全庁的に共有し、経営的な側面からの検討を行い、即応できる体制の整備に努めております。

    現在の困難な状況を、足腰の強い、しなやかでしたたかな市政へと変革するための好機とするよう、全庁をあげて取り組んでまいります。

    次に、神明台2丁目地区への大手企業の進出に係る状況について申し上げます。

    同地区への進出を計画しているニプロ株式会社では、来年3月の竣工を目指し、事業所建屋の建設工事を着々と進めております。

    また、同社においては、さらなる事業の拡大・充実を目指し、同地区において新たな土地の取得に取り組み、4月には、都道249号・産業道路に面する、大規模隣接地の土地を取得したとのことであります。

    今回取得した土地における事業計画は未定ながら、ニプロ株式会社の首都圏における拠点としての事業展開等が検討されていると聞いております。

    こうした同社の積極的な事業展開については、羽村市においても緊密に連携しながら支援に努めていく考えであり、国の地域未来投資法や国家戦略特別区域法などの活用も念頭に置き、規制の壁を越えた新事業の創出が進むよう、国や東京都とも連携し、取り組んでいく考えであります。

    また、同地区の総合的なまちづくりを進める観点からは、今年度、接道する市道第202号線・川崎街道の歩道改修工事を実施する計画であり、現在、関係機関との調整を進めており、安全・安心な歩行空間の創出に取り組んでまいります。

    次に、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた取組みについて申し上げます。

    いよいよ、大会を来年の夏に控え、国や東京都の準備も佳境を迎えており、先般、聖火リレーの日程なども発表されたところであります。

    来年3月に東日本大震災の被災地である宮城県に到着する聖火は、その後、震災で大きな被害を受けた、宮城、岩手、福島の三県で「復興の火」として展示された後、全国をリレーし、繋がれた灯火は、ここ羽村市に、開幕直前の7月13日に到着する計画とされております。

    市民の皆様の期待や関心も益々高まっており、羽村市においても、大会気運の醸成とレガシー創出に向けた準備に、急ぎ取り組んでおります。

    まず、今年の夏の「2019柔道世界選手権東京大会」に出場し、さらに来年のオリンピックへの出場を目指す、キルギス共和国男子柔道チームを、事前キャンプ地として迎え入れるべく、私は、7月2日から、キルギス共和国を訪問いたします。

    現地では、直接、競技関係者とお会いし、柔道世界選手権、そしてオリンピックの事前キャンプに関する合意書を締結する予定であり、他にも、パラリンピック競技の事前キャンプ誘致について各方面に働きかけを行い、さらに今後の都市間交流を見据えた情報収集を行ってまいります。

    また、キルギス共和国の文化等に対する市民の皆様の理解を深め、今後の都市間交流にも繋げていけるよう、キルギス共和国大使館の協力も得て、8月には、生涯学習センターゆとろぎにおいて、キルギス友好コンサートの開催と関連文化展として民俗資料や写真パネルの展示を行います。

    なお、こうした取組みを総合的に実施することにより、市民の皆様の大会への参加意識の醸成を図り、さらに人的、文化的な相互交流を推進することとして、今般、国に対し、ホストタウン登録の申請を行ったところであります。

    市民の皆様とともに、大会の成功に向けた取組みを加速し、大会を契機とした次世代に繋がるレガシーを創出してまいります。

    以上、私の所信の一端と市政運営の状況について申し述べました。

    さて、5月1日、歴史的な皇位継承を経て、新たに「令和」の時代が幕を開けました。

    改元の日には、羽村市役所にも、新元号初日を生涯の記念日とすべく、16組の方々が婚姻届を提出されました。

    新たな時代の幕開けとともに、市内で新たな生活を始められた皆さんに、幸多きことを心からお祈りするところであります。

    新元号の「令和」には、一人ひとりの日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいとの願いが込められていると報じられております。

    私たちの羽村市においても同様に、子どもから高齢者まで、市民の皆様一人ひとりが日々の生活の中に希望を持ち、心豊かに生活を営み、誰もが明るくいきいきと輝くまちを、市民・事業者の皆様とともに築いてまいりたいと考えております。

    そのための舵取りに、私は、引き続き誠心誠意取り組んでいく覚悟でありますので、ここに改めまして、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

    なお、今次定例会には、条例案件1件、補正予算案件6件、市道路線の廃止案件1件、合わせて8件の議案をご提案申し上げております。

    よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。

    以上で、私の発言を終わります。


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