平成23年12月20日付羽村市教育委員会告示第23号をもって、新たに3件の文化財を、羽村市指定有形文化財に指定しました。
阿蘇神社の木彫狛犬
鬼瓦は3個体が確認される。還元焔焼成と思われ灰褐色を呈する、ほぼ全容が復元できる個体は、巨大な目と鼻を有する。鋸歯状の小突起により眉を作出し、鼻から脚部にかけては円文を施している。もう1点の灰褐色を呈する破片は、顔面右上部付近と思われ、円柱状の粘土貼付け前の眼球部分が窪んでいる。酸化焔焼成の赤褐色を呈する破片は、顔面と脚部の接合部分あたりで、円文が施される。
軒平瓦は、酸化焔焼成で、灰褐色から赤褐色を呈する、陽刻下向き剣頭文で瓦当貼付けである。隣り合う刃線を左右で共有するタイプで、右脇区を残す資料はないが、左脇区では剣頭文との間に垂直の界線を入れる。
平瓦と丸瓦は、酸化焔焼成で、灰褐色から赤褐色を呈する。
軒丸瓦は、破片を含めた瓦当は左巻きの三巴文で、珠文や圏線はない。
制作年代は、14世紀前半から中ごろと推定される。
阿蘇神社出土の中世瓦(鬼瓦)
阿蘇神社出土の中世瓦(軒丸瓦・軒平瓦)
高さ 88.0cm
基壇幅 32.4cm
相輪高 27.5cm
石質 硬砂岩(伊奈石)
形式 関東型
関東型の宝篋印塔は、反花(かえりばな)が高く、基礎・基壇を2区に分け、塔身に輪郭を有することを特徴とするが、当該宝篋印塔においても、これらの特徴を有しており、典型的な中世期の石塔と認められる。
小作の宝篋印塔