日時
平成24年3月29日(木) 午後2時00分~午後3時50分
会場
羽村市生涯学習センターゆとろぎ 特別会議室
出席者
委員 白井裕泰、和田哲、坂詰智美、金子淳
事務局 教育部生涯学習課生涯学習係長 宮沢賢臣 同主任 清水浩美
欠席者
坂上洋之、櫻沢一昭、持田友宏
議題
傍聴者
なし
配布資料
会議の内容
開会
(事務局) これより、平成23年度第3回羽村市文化財保護審議会を始めます。本日、生涯学習課長が欠席ですので、会長よりごあいさつをお願いします。
あいさつ
(会長) 先日、ベトナムから帰国したら、日本の寒さが身にしみた。いつもならば桜が満開の季節だが、今年はやっと梅が満開である。桜の開花が心配される。
さて、今期・今年度の最後の会議となるが、今年度は羽村市指定文化財の新規指定について、3件の答申を行い、文化財保護審議会の仕事を果たしたような気がする。
今日は、特段の議題もないが、よろしくお願いします。
(事務局) それでは、本日の会議の進行について会長にお願いします。
1.平成23年度第3回羽村市文化財保護審議会会議要旨の確認について
(会長) それでは、最初に、平成23年度第3回羽村市文化財保護審議会会議要旨について、事前にお送りされているが、何か訂正等はありますか。
(各委員) 訂正なし。
(会長) では、前回の会議要旨の確認については、訂正無しということでお願いします。
2.東京都指定天然記念物「羽村橋のケヤキ」樹形整形工事の結果について
(会長) 次に「東京都指定天然記念物「羽村橋のケヤキ」樹形整形工事の結果について」を議題とします。事務局からお願いします。
(事務局) 前回の会議で、説明させていただき、軽微な現状変更についてご意見をいただいた、羽村橋のケヤキの樹形整形工事が、2月下旬から着工され、このほど終了した。作業については、上部の枝を大きく選定した。剪定枝の年輪を測ると、100年を越すものもあった。今回の事業により、当面の倒伏は回避されるものと考えている。
(会長) 以上の報告だが、何か質問はあるか。
(委員) ケヤキの樹齢は分かっているのか。
(事務局) 正確には年輪を数えてみないと分からない。幹周りの太さから、400年とも600年とも言われている。
(委員) 樹齢は、根元の年輪を数えてみなければ分からない。そのためには切り落とさなければいけない。
現状のケヤキの根元は、ウロが大分入っているようなので、樹齢は分からないのではないか。
(委員) ケヤキの老木は、ウロが入りやすい。神社などの老木・御神木は、神社の創建と絡めて樹齢が言われることが多い。実際の樹齢は分からない。
(委員) かなりきつい剪定をしたようだが、ケヤキの生長へは影響ないのか。
(事務局) 剪定した、かなり上の枝を観察すると、毎年5cmから10cmほど伸びていたことがわかる。ケヤキは強く、成長が早いので、さほどの心配はしていない。
(委員) 樹木医の診断に基づく処置なので、心配はないのではないか。
(事務局) 今回の事業の本来の目的は、倒伏を回避するということだったので、このような作業内容にさせてもらった。
(委員) 倒伏の危険はあるのか。
(事務局) 現在のところ、想定していない。
(委員) 倒伏の前兆はあるのか。
(事務局) 倒伏するとすれば、道路側、玉川上水側に倒れると思う。現在、四方からワイヤーで支えているが、このたわみ具合で判断できると思うが、樹木自体の前兆は分からないと思う。
(会長) 報告については、このあたりでよろしいか。
3.平成23年度及び平成24年度文化財保護事業について
(会長) 次に「平成23年度及び平成24年度文化財保護事業について」を議題とします。事務局からの説明をお願いします。
(事務局) 平成23年度文化財保護事業について
文化財指定に関連して、坂上委員から新たな資料発見の情報提供があった。青梅の「吉野家文書」の延享三年の明細帳の中に、小作地区の墓地の記述が出てくる。(資料回覧)
平成24年度文化財保護事業
(会長) 何か質問はありますか。
(委員) 小作の墓地の現在地と明細帳の記述は同一場所か。
(事務局) 絵図がないので、同一かどうか即断はできない。
(委員) やはり、絵図があればわかるかと思うが、現状では確定できるか分からない。
(委員) 同一だとすれば、既に江戸時代中ごろには、あの場所に墓地があったということになる。明細帳に記述があるのは、それなりの意味があるのではないか。
(事務局) 明細帳の記述なので、墓地があれば記述されたと思う。
(委員) 宝篋印塔自体の指定は問題ないが、塔の位置づけが必要であると考えている。どうしてあの場所なのか、あの場所に意味があったのではないかということも議論する必要がある。
(会長) 塔の位置づけについては、今後の課題とし、今回のような新出の資料などの研究ともあわせて、調査研究していきたいと思う。
(委員) 土器を処分したというが。
(事務局) 今回の再整理作業は、収蔵施設の移動に伴うスペース確保のために行った。
(委員) 出土文化財の保管や再整理には、どこの自治体でも問題や課題を抱えている。
(事務局) 今回の分類、処分は、現に文化財認定されている出土文化財に対して行った。今後は、集石土坑の焼け礫などは、整理作業において統計的なデータ収集を行った後は、文化財認定には含まないなどの対応が求められる。
(委員) 分類に関しては、機械的に行ったのか。何か基準があったのか。
(事務局) 東京都の通知では、「活用の見込みのないものについては、保管を要しない」となっており、土器に関しては一辺2cm以下との基準が示されている。今回の再整理作業では、担当職員の監督の下、緊急雇用の臨時職員が機械的に区分した。しかし、グリッド一括で上げてきた土器片類の整理が限界で、遺構出土の遺物については番号を付けて上げたものはもちろん、一括のものでも手を付けられなかった。一方、報告書記載の遺物については、報告書と照合しながら現物を特定した。
(委員) 昭和50年代の調査で上げた自然礫はどうしたのか。
(事務局) やはり、都からの通知に基づき、自然礫については処分した。
(委員) 収蔵スペースの問題もあるということだが、空き教室の活用はできないのか。
(事務局) 市内小中学校には空き教室がないという現状のほか、防衛補助により学校が建設されており、目的外使用の壁もあって、実質的に活用ができない。
(委員) 平成24年度予算はどうなっているのか。
(事務局) 大きな増減でいうと、指定文化財への自動火災報知機設置に対する補助金が増額となっており、出土文化財整理事務所の借り上げ経費が減額となっている。
(委員) 文化財説明板の設置についてはどうか。
(事務局) 平成24年度も0査定だった。計画的に改修を予定しているが、平成22年度に改修した2基で、盤面が消えていたり、枠が壊れているものの改修は終了したので、今後も財政状況を見ながら予算要求していきたい。
(委員) 減額分をほかの事業に充当できるのではないか。
(事務局) 予算全体の中での財政状況なので、難しい場合もある。
(委員) 平成24年度も新規指定文化財の計画はあるのか。
(事務局) 具体的な計画はないが、稲荷神社からは神輿の指定について相談がある。神社には、先に学術調査が必要であることを話している。
(委員) 以前の学術調査は、市が行っていたが。
(事務局) 今回については、神社側の負担をお願いし、理解いただいている。
(委員) 指定の考え方を整理しておきたい。
(委員) 市の指定基準に基づいて指定している。
(委員) その基準ではなく、指定の価値をどう評価するかということだ。例えば、江戸時代の建造物はすべて指定対象にしてもいいのではないかと思う。その時々の審議会の議論で、「代表的なもの」が指定対象であったり、「小林藤馬の作品だから」ということで指定対象になったりする。
(委員) 確かに、そのような視点は定まっていなかった。ただ、その時々の議論も大切だと思う。
(会長) この件についても、今後の議論として、見解をまとめていきたい。
4.その他
(会長) 次にその他ですが、事務局から何かありますか。
(事務局) 『羽村市生涯学習基本計画』が策定されたので、報告させていただきます。
(会長) 了解しました。ほかに何かありますか。
(事務局) 今期は、これで終了となります。4月14日に来期の委嘱状交付式と退任委員の感謝状等贈呈式を予定しています。詳しいご案内は改めて通知しますが、ご予定のほどよろしくお願いいたします。
(会長) では、本日は大変お疲れ様でした。これをもって会議を終了します。