令和 6 年度の水道事業会計予算については、地震などの災害対策や老朽化施設の更新が喫緊の課題となっている中、事業経営の根幹である給水収益が使用水量の減少とともに引き続き減少傾向にある厳しい経営環境のもと、「第二次羽村市水道ビジョン」に掲げた水道管路の耐震化および水道施設の改修などを効率的かつ着実に実施し、将来にわたって良質で安全な水道水の安定供給をしていくための予算編成としました。

収益的収支(事業の管理・運営に関する収入・支出)
- 収益的収入は、前年度と比較して 1,833万円(1.7%)減の 10億9,088万円を計上しました。
- 営業収益のうち、収入の根幹である給水収益については、一般家庭が多く使用する小口径の使用水量が大きく減少していることに加え、主に事業所が使用する中口径、大口径においても引き続き減少傾向が続くことが予測されるため、前年度と比較して 3,723万円(3.7%)減の 9億 6,299 万円を計上しました。
- 収益的支出は、前年度と比較して 1,350万円(1.4%)増の 9億5,524万円を計上しました。
- 営業費用のうち、原水及び浄水費は、動力費に関する国の激変緩和対策事業の動向や基本料金単価の推移などから、前年度と比較して 214万円(0.9%)減の 2億3,301万円を、また、配水及び給水費は、検定満期を迎える水道メーターの増加や、羽村駅西口土地区画整理事業に伴う配水管閉栓修繕費の増加を見込み、前年度と比較して 1,707 万円(7.2%)増の 2億5,522万円をそれぞれ計上しました。
- 総係費は、公営企業会計システムの更改費用が増加することなどにより、前年度と比較して 412万円(2.9%)増の 1億4,531万円を計上しました。
- 令和 6 年度における収益的収支の結果、純利益は 8,582万円を見込んでいます。

用語の説明
- 人件費・・・職員の給料など
- 受水費・・・東京都から臨時に水の供給を受けるための経費
- 動力費・・・水源から水を汲み上げるための電気代など
- 修繕費・・・水道管などの修理費
- 委託費・・・水道料金等徴収業務包括的第三者委託、水道施設等運転管理業務委託などの委託料
- 支払利息・・・企業債(借金)の利息
- 減価償却費・・・固定資産価値減耗にかかる費用

資本的収支(施設の建設・改良などに関する収入・支出)
- 資本的収入は、前年度と比較して 2,851万円(8.1%)増の 3億7,896万円を計上しました。
- 資本的収入の内訳は、羽村駅西口土地区画整理事業に伴う配水管布設替工事などに係る負担金および水道管路の耐震化工事の財源に充てるための企業債となっています。
- 資本的支出は、前年度と比較して 1,911万円(2.5%)増の 7億9,413万円を計上しました。
- 建設改良費のうち、送水管布設費は、825万円を計上し送水管布設工事を、また、配水管布設費は、
前年度と比較して 6,447万円(15.3%)増の 4億8,634万円を計上し、硬質塩化ビニール管からダクタイル鋳鉄管への耐震化工事や羽村駅西口土地区画整理事業に伴う配水管布設替工事などを実施するものです。
- 施設改良費は、前年度と比較して 1,911万円(36.1%)減の 3,380万円を計上し、安全で良質な水道水の安定供給を行うため、第1配水場6号揚水ポンプ更新工事や膜ろ過施設コンプレッサー更新工事などを実施するものです。
- 企業債償還金は、前年度と比較して 3,173万円(11.8%)減の 2億3,750万円を計上しました。
- 資本的収支における財源不足額 4億1,516万円は、損益勘定留保資金などで補てんすることとしています。

用語の説明
- 企業債・・・建設改良事業に要する長期借入債
- 建設改良費・・・水道施設の改良に要する経費
- 企業債償還金・・・企業債の元金償還金
- 損益勘定留保資金・・・収益的収支予算のうち現金の支出を伴わない減価償却費などの費用で、水道事業内に留保される資金