日時
平成23年2月28日(月曜日)午前10時~正午
会場
西庁舎3階庁議室
出席者
【委員】会長 双木達雄、副会長 金子憲、田嶋芳明、池田浩実、指田勇、伊藤保久、野澤実穂枝、石川美紀
【事務局】企画部長、企画課長、企画担当主査、企画担当主事
欠席者
なし
議題
1. (仮称)羽村市行財政改革基本計画の方向性について
2. その他
傍聴者
なし
配布資料
会議の内容
1. あいさつ
(会長) 月末の忙しいところ出席していただき感謝する。本日も活発な議論をお願いする。
(事務局) 本日、傍聴者はいない。
2. 議事
(1)(仮称)羽村市行財政改革基本計画の方向性について
(会長) それでは、議事に移る。事務局から説明をお願いする。
(企画課長) 今後さらに内容を盛り込んでいきたいので、活発な議論をお願いしたい。
現在、5つの柱があり、それぞれの項目内容をさらに充実させたいと考えている。特に、3つ目の柱の「地域の経営資源を生かした個性的で活力あるまちづくりの推進」については、4項目にとどまっている。今後、充実させていきたいが、項目が増えないようであれば、全体的に見直すことも考えている。
市では、平成23年度予算案が約205億円であることをプレスリリースしたところだが、今後の財政運営については、社会保障費の増大が課題となってくる。社会保障費を縮減することは難しいので、その他の部分で円滑に予算措置を行う財政運営を進めていかなければならない。社会保障費の増大に対応するための行財政改革が課題となってくる。
予算案約205億円のうち約95億円が民生費である。前年度に比べ7.2%増加しており、一般会計に占める割合も46.6%と大きな割合を占めている。
限られた財政規模の中で予算編成を行うため、どこかが増えれば、どこかを減らさなければならない。このまま推移していくと、教育費や土木費など、他の費目に影響を与えかねないので、社会保障費の増大は、喫緊の課題であり、行財政改革基本計画の中にも記述していきたい。
基本計画の内容1.自主・自立経営の確立について、項目を追加したので、説明したい。
「(19)補助金の見直し」について、羽村市では、各種団体を始め、太陽光発電設備の助成や、各種イベントへの助成など、さまざまな補助金があるが、中には、国や東京都が制度を開始していながら、途中でやめてしまうこともあるため、市でも、何らかの見直しをする必要性が出てきている。今回追加したのは、各種補助事業に終期を設定するサンセット方式の導入である。各種補助事業に終期を設定することで、事業の見直しを始め、所得制限の段階的な設定や、補助率、補助金単価の見直しなどをするものである。市が実施する各種補助事業について、終期設定や、所得制限を設けるというものである。
「(20)法定受託事務における超過負担の削減」については、平成12年の地方分権一括法により、国、東京都、市町村が対等な立場に立った行政体系に移行したが、市町村が機関委任的な事務を負担している部分があるため、超過負担を削減しようとするものである。
子ども手当などについても、国が制度を構築しておきながら、市町村に対し4分の1の負担を求めてきているということもあり、法律に基づく事務の中で、これまでなかった市町村の負担が増えてきている。平成12年以降、約60の事務が増えてきており、新しく増えた事務によって、単年度あたり、約7,000万円の新たな負担が生じている。この負担は、国が制度の中で、国、都道府県、市町村の負担分を決めているために起こるものである。
地方分権・地域主権と言われているが、市が自主自立的に制度を構築したものでないものに負担をしているという現状がある。市民に身近な自治体として、窓口業務を市役所で行うのは当然であるが、その事務所の経費や、携わる職員の人件費は、すべて市の負担となっている。制度的に仕方がない部分もあるが、今後、地方分権・地域主権が進んでいく中で、どのようにしたら超過負担を減らせるのかという課題である。
「(21)専門的分野に特化した業務委託の再構築」については、羽村市では、近隣の自治体に先駆けて、早い時期から技能労務職場や公共施設の維持管理の民間委託化を進め、市場原理に基づく経費の削減に努めてきた。加えて、近年では、工事発注における設計業務委託や電算業務における民間活力の導入など、委託範囲はさらに拡大してきている。
一方、委託化を推進した結果、事務の効率化は図れたが、職員による業務のチェック体制に課題が生じる懸念があることから、職員が行う業務と民間活力を導入すべき業務を区分し、専門的分野に特化した業務委託の再構築を図っていきたい。
今後、歳入が減少し、社会保障費が増大していく場合には、弾力的な行財政運営が難しくなってくるので、「自主・自立経営の確立」がより一層重要になってくると考えている。この項目を充実した内容にするため、ご意見をいただきたい。
(会長) 質問等はあるか。
(指田) 技能労務職や設計業務委託とは、どのような分野のことなのか。
(企画課長) 技能労務職は、作業員と考えていただきたい。かつては、ごみ収集や小中学校の用務員も市の職員であり、それらの業務について、委託化を進めてきたところである。
現在、保育園の給食調理については、委託化を進めているところであり、3園については、すでに民間の食品会社に委託している。
同じように設計業務委託や電算業務についても、土木技師、建築士などの職員の採用を減らしており、その代替として、設計そのものを業者に委託し施工も委託をするというものである。そういった委託化を推進した結果、事務の効率化は図れたが、設計と工事の過程における事務のチェック体制に課題が生じる懸念があるため、委託の部分でも再構築を図る必要があると考えている。これまでの行財政改革では、さまざまなことを推し進めてきた中で、事務量は増えるが、職員は減っていくという現状を考えると、各分野において見直しをすることが必要だと考えている。
(会長) 法定受託事務における超過負担についてだが、給付負担額は決められているため仕方がない部分があるが、その給付事務に要する職員人件費や事務所の光熱費についても市の負担になっているということか。
(企画課長) そのとおりである。例えば、生活保護費の事務については、国の基準では80世帯に対して職員1人となっているので、羽村市では、6~7人の職員が必要になる。この職員人件費が非常に大きいものであり、超過負担と言えるものとなっている。その部分をどのようにすれば抑制できるのかというのが今後の課題である。
(会長) 他にあるか。
(伊藤委員) 工事や施設の運営を委託化していくことは、市民の利益になっているのか。
(企画課長)定期的な見積もり合わせによる価格競争もあるので、経費の削減にはなっている。しかし、職員がやるべきことというのはあると考えているので、何でも外注していくという考えになることは望ましくないと考えている。
これまでの行財政改革は、市場の原理のもと、民間活力をあらゆる分野に活用し、税金を還元していくということや、民間市場も伸びていくということもあった。ただ、行政機関が直営で行う必要のある業務もあるため、官と民の棲み分けを図っていきたい。例を挙げると、窓口業務を外部に委託し、職員の仕事は書類の審査をするのみという自治体もある。
(伊藤委員) 窓口業務まで委託化すると、職員が現場をわからなくなってしまう恐れがあるということか。
(企画課長) そのとおりである。
(指田委員) どこかで採算ラインを考えなければならない。例えば、10人いるところ、5人減らし、4人分の金額で5人分を民間委託できればいいと思う。一方で、職員が減ったことにより、チェック機能が働かなくなってしまうのはよくないので、バランスを取りながら進めなければならないので、難しいところもあると思う。
(企画課長) 委託化を進めた結果、職員人件費は減ったが、委託料が増えた。羽村市では、人件費比率は約18%であり、多摩地区26市と比べても平均的な数字である。かつて、人件費比率が40%に上り、退職金が払えなくなるといった状況に陥った自治体もあったが、その自治体も現在は20%程度になってきている。羽村市では、これまで人件費比率が20%を超えたことはなく、18%前後で推移している。一方で、委託料が増えてきているので、どこのラインが適正なのかを見極めるためにも、改革項目に入れさせていただいた。
(会長) コストと品質の管理監督が大切だが、そのバランスを取るのが難しいところもある。他に質問等はあるか。
(石川委員) 現在、生活保護を受けている方は、どのくらいいるのか。
(企画課長) 約460人いる。
(石川委員) 生活保護の認定の審査というのは、どのように行っているのか。
(企画課長) 審査は職員が行っている。
(石川委員) 生活保護の審査が甘くなっているということはないのか。生活保護認定さえもらえればいいというような考えを持っている方も中にはいるかもしれないので、厳正な審査をして、その結果、生活保護対象者が減れば、事務に係る経費も削減できると思う。
(企画課長) 生活保護の審査は厳正に行っているが、貴重なご意見として受け止めたい。職員の意識改革にも関連するところなので、工夫して盛り込みたい。
(会長) 他にあるか。
(指田委員) 議員の給料はどのように決められているのか。また、どうすれば給料を変更することができるのか。
(企画課長) 議員の給料については、議員が委員となっている議会改革委員会の中で話し合っていただくことになる。
(伊藤委員) 特別職の報酬等を審議する会議があったと思うが、直近ではいつ開催されたのか。
(企画部長) 特別職報酬等審議会は、毎年開催している会議ではないが、直近では平成21年度に開催し、特別職の報酬等については適正であるという答申をいただいた。議員の給料に対して、市長部局から提案することは難しい。
(会長) 他にあるか。ないようなので次の項目に移る。事務局から説明をお願いする。
(企画課長) 「2.羽村らしい顧客視点の特色ある行政サービスの展開」について説明させていただく。
「(2)市役所平日夜間開庁の導入」について、現在、土日窓口開庁を実施しているが、土日開庁の見直しを考えている。平成21年度からコンビニエンスストア収納を開始し、市役所の窓口で支払う方よりも、コンビニエンスストアで支払う方の割合が高くなってきている。そのため、土日のどちらかを閉庁することや平日の夜間を開庁することなどを考えている。現在、平日、土日どちらも午前8時30分~午後5時までの開庁なので、夜間開庁とすることで、利用する時間帯が広がるというメリットがある。
「(3)保育園民営化の推進」については、これまで「3.地域の経営資源を生かした個性的で活力あるまちづくりの推進」の項目であったが、「2.羽村らしい顧客視点の特色ある行政サービスの展開」に移動させた。
羽村市は、平成22年度の合計特殊出生率が23区26市3町1村を合わせた中でも数値が最も高く、今後も子育てしやすい環境を維持・向上させていきたいと考えている。
その中で、公立保育園4園の民営化に向けて取り組んでいる。平成25年度に2園、平成26年度に2園民営化する予定であり、平成23年度に民間公募を行っていく予定である。金額だけで決めるのではなく、総合的な評価をするプロポーザル方式(総合評価方式)を採用し、保育園を経営する社会福祉法人を募集する。
現在の国の制度では、民間の保育園が経営する場合は補助金があるが、自治体が直接運営する場合の補助金制度はない。そのため、現時点では、老朽化や定員増に伴う改修工事の経費が市の全額負担となってしまうため、現在の財政状況では難しい状況となっている。
民営化をすることによって、補助金を活用した多様な保育サービスを行っていきたいと考えている。
「(6)羽村市ホームページへバス時刻表とJR時刻表を掲載」については、前回会議で意見をいただいたので、追加させていただいた。
(会長) 質問等はあるか。
(指田委員) 土日窓口開庁については、例えば、土日は隔週の開庁にし、土日が開庁しない週は平日の夜間に開庁するということを考えているのか。
(企画課長) 現在の開庁日を見直していく中で、平日の夜間開庁も検討していきたい。民間企業では、水曜日にノー残業デーの取り組みを行っている場合が多いため、例えば、水曜日の夜間に開庁することで、平日昼間や土日に来庁できない方も仕事帰りに市役所に来られるようになるので、利用される方の利便性が増すと考えている。
(会長) 他にあるか。
(田嶋委員) コンビニエンスストア収納も多く利用され、土日両日とも開庁する必要性が以前よりは少なくなっている課も中にはあると思うので、土日に開庁する課を再検討することは、事務の効率化や、人件費、光熱水費の削減に繋がると思う。また、平日の時間外に開庁することとなった場合、利用者の利便性が増すとともに、フレックスタイムの対応とするのであれば、超過勤務分の人件費を削減することもできるので、検討していただきたい。
(会長) 他にあるか。
(石川委員) 「(3)保育園民営化の推進」について、民営化する一番の利点はどのようなことか。また、民営化後は、保育園で働いていた職員は退職するのか。
(企画課長) 近年では、保育園に対するニーズが非常に多様化しており、民営化することでそのニーズに応えていくために、国からの補助金を活用できることが一番の利点である。
なお、保育園で働いている職員は、退職するということではなく、一般事務職として他の部署などで勤めることになる。
(石川委員) 他市でも公立保育園の民営化を進めているのか。
(企画課長) 近隣市では、福生市は羽村市よりも早く民営化を進めており、公立保育園は現在では1園のみとなっている。
(会長) 他にあるか。
(伊藤委員) 保育園を民営化することで、市の負担が増えるということはないのか。
(企画課長) 民営化なので、私立保育園と同じ扱いになり、市の関与は少なくなる。保育料や措置の関係については、市の保育課が基盤となる。
(企画部長) 公立保育園と私立保育園は保育料などで差があるように思われている部分もあるが、そのような差はなく、保育の事業は、私立保育園ですべて行うことができる。現在、子育てに関連した市民のニーズは、多様化していることから、民間の保育所では対応できないこともある。
また、公立の保育園では保育のみを取り扱っているため対応しきれない部分があることから、市の子育て施策を充実させていくためにも私立保育園の役割が非常に大きくなってきている。
(会長) 保育園の民営化についてだが、土地、建物は譲渡していくということか。
(企画課長) 段階的になるが最終的には、土地、建物については譲渡する。
(会長) 他にあるか。ないようなので、次の項目に移る。事務局より説明をお願いする。
(企画課長) 「3.地域の経営資源を生かした個性的で活力あるまちづくりの推進」について説明させていただく。項目については前回からの追加はない。
「4.ボランティアやNPO法人などの市民活動団体と行政が連携したまちづくりの推進」について説明させていただく。
羽村市では、第四次長期総合計画の基本理念が「自立と連携」であるので、「自立と連携」を促す内容を記載させていただいている。特にご意見をいただきたいのが、「(5)ボランティア保険の一元化」についてである。市では、ボランティア保険については、事業を主催する各部署が個別事業ごとに判断し加入手続きを取っていたが、保険料は自己負担というケースもあった。今回の項目では、市の事業に携わっていただく方々のボランティア保険料を、市が負担するという内容であるが、ボランティア保険料を市が負担することがいいことなのか、ということについてご議論いただきたい。
また、「(9)羽村市附属機関における市民公募委員選考方法の一元化」 を追加させていただいた。現在、附属機関の市民公募委員の選考は、各課で行っているが、選考方法を一定の方針の下に見直しを行い、所管課が行うのではなく、全庁的に選考し、客観性の担保と経費の削減を図りたいと考えている。
(会長) 質問等はあるか。
(指田委員) ボランティア保険については、それほど大きな金額ではないため、市に負担していただくのがいいと思う。
(会長) 他にあるか。
(伊藤委員) ボランティア保険加入の対象となるボランティアは、どのくらいいるのか。
(企画課長) 現在、羽村市社会福祉協議会が運営している「市民活動・ボランティアセンターはむら」に登録しているボランティア団体数は、約200団体である。この「市民活動・ボランティアセンターはむら」の機能は、羽村市社会福祉協議会から市に移管され、4月からは市が直接運営していくこととなる。
現在「市民活動・ボランティアセンターはむら」に登録している団体のすべてが市に登録するかどうかはまだわからないが、多くの団体が市にも登録していただけると考えている。社会貢献活動や公益活動を支援していく上で、行政としてどこまで支援していくことが望ましいのかという議論もあるが、支援できる体制を整えたい。
(伊藤委員) NPO法人も含まれるのか。
(企画課長) 現在、羽村市にはNPO法人が15団体あるが、新規のNPO法人の設立についても支援していきたいと考えている。
(伊藤委員) ボランティア保険料を市が負担することとなった場合は、どのくらいの金額になるか。
(企画課長) これまではボランティア保険の紹介はしてきたが、支出実績が少ないため、どのくらいの金額になるのかは試算できていない。
(会長) 他にあるか。
(野澤委員) ボランティア保険料は、これまでは市では負担してこなかったのか。
(企画課長) 以前は市が負担していたが、これまでの行財政改革の一環で、ボランティア保険料も自己負担していただく方法に転換してきた。ただし、市が主催するイベントのボランティア保険については、市が負担している。
(野澤委員) 「みんなのために役立ちたい」というボランティア精神がある人がボランティアをするので、事故についても、ボランティア団体や個人が責任をもつことが大切で、市がすべてのボランティア保険料を負担する必要はないように思える。市が主催するイベントのボランティア保険料については、これまでどおり市が負担することがいいと思う。
(会長) 他にあるか。
(指田委員) ボランティア活動中に事故が起こった場合は、市は責任を取らなくていいのか。自己責任だということでボランティアを行っていても、事故等が起きれば、市に保障を求める人はいると思うので、市で一元管理をした方が、リスクが少ないように思える。
(企画課長) ボランティアをしていただくのは大変ありがたいことであるが、事故や怪我等のリスクは常にあるので、どのような制度にするのかということは、内部の会議でもさまざまな議論をしているところである。
(企画部長) 市の事業として募集している公園ボランティア等は、活動場所が公共施設のため、全国市長会の保険に加入している。一方で、交差点等で、小中学生の登下校を見守っていただいている方々は、何も保障がないので、ボランティア保険について考えていかなければならないということで項目に入れさせていただいた。
ボランティアについては、有償でもいいのではないかという意見もあるため、難しい問題が多くある。審議会でも意見をいただきたいが、内部の会議でも議論を深めていきたい。
(会長) 他にあるか。ないようなので、次の項目に移る。事務局から説明をお願いする。
(企画課長) 「5.職員の意識改革と組織の再構築」については、「(7)査定給制度の導入」、「(8)組織定員事務分掌の見直し」、「(9)人件費および人件費比率に対応した定員管理の推進」の3項目を追加させていただいた。「(7)査定給制度の導入」については、市役所では査定給制度を確立できていない面があるので、勤務実績や成績に応じた査定給制度の導入を考えている。地方自治法や地方公務員法においても導入できることとなっているが、評価方法が難しいこともあり、導入している団体は極めて少数である。評価するほうにも課題がある。
「(8)組織定員事務分掌の見直し」については、組織や仕事の範囲を相対的に見直すということである。
「(9)人件費および人件費比率に対応した定員管理の推進」については、これまでの人件費は36~37億円で、人件費比率は約18%で推移してきたが、何を基準に適正とするのか難しいところでもある。今後も引き続き取り組んでいくという意思表示もあって、追加させていただいた。行政サービスを担う職員の体系、意識改革を含めてご意見をいただきたい。
(会長) 質問等はあるか。
(指田委員) 職員が提案できる「提案箱」のような制度はあるか。
(企画課長) 職員提案制度がある。平成22年度の提案は300件の提案があった。
(指田委員) その提案については、賞金等はあるのか。
(企画課長) 今年度に実施した提案制度では賞金制度を設けていないが、過去に実施している提案制度には賞金がある。提案制度に関する内部の審査会があり、賞金の最高額は3万円である。
(指田委員) 賞金を出すことは、提案させる一つの手段だと思う。
(企画部長) 業務改善の提案をすることは、職員の務めであり、そのことに賞金を出すのが良いことなのかという意見が内部でもある。民間ではどのような取り組みを行っているのかお聞かせいただきたい。
(石川委員) 人事評価の一項目に職員提案を設けているので、提案制度を単独で実施することが古いという見方もできると思う。職員が提案することは当然のこととしてもいいくらいだと思う。
(会長) 他にあるか。
(伊藤委員) 「(7)査定給制度の導入」についてだが、部下を査定することは非常に難しいことである。例えば休暇取得日が少ないといいのか、改善提案が多いといいのかなど、判断基準が難しいと思う。査定することも難しいが、査定後に、なぜこの評価なのかという説明を本人から求められることもあり、答えることも難しいと思うので、よく制度を整えてから取り組んでいただきたい。
(企画部長) 現在でも人事評価は行っており、本人開示をしなければならないことになっているが、給料の査定には繋がっていない。
(伊藤委員) 民間では、給料に関わってくる。
(企画部長) 昇任・昇格には人事評価は関係してくるが、現状では、給料に反映するということではない。
(指田委員) これからの社会は、「競争・共栄」 であると思う。職員内でも競争し、能力を磨いていく時代であると思う。そのためにも、人事評価制度をしっかり構築し、職員のレベルアップを図ることが重要になると思うので、課題もあるが、取り組んでいただきたい。
(池田委員) 評価する側も受ける側も、意識の違いはあるため難しいところはあると思うが、取り組んでいただきたい。昇給のための評価という意味だけでなく、職員の意識改革やレベルアップのためにも有効であると思うが、導入するには大変な労力が必要だと思うので、先進自治体の例なども参考にしながら、検討していただきたい。
(会長) 査定給制度についてだが、降格や減給も考えているのか。
(企画課長) 公務員の減給の場合は分限処分にあたるため、別の組織で検討することとなる。この項目での査定給制度とは、減給についてではなく、昇給なしか、それとも定期昇給か、またはその間かといったように昇給額の上がり幅を査定することを考えている。
(会長) 他にあるか。
(池田委員) 期末手当など、いわゆるボーナスに反映させることは考えているか。
(企画課長) 期末手当や勤勉手当は、月給の月数で算出しているため、基本給に変動があれば、必然的に反映される。
(企画部長) 市役所の場合は、期末手当と勤勉手当とあり、それぞれに金額を算出するための基準がある。勤勉手当については、その名のとおりランク付けをする自治体もある。
(企画課長) 平成22年度では、期末手当と勤勉手当を合わせて3.95ヶ月分である。
(会長) 他にあるか。
(石川委員) 勤勉手当を全員が同じようにもらえるのではなく、その名のとおり、成績に応じて金額を変えることがあってもいいと思う。
(伊藤委員) 民間では、基本給には影響せず、ボーナスにだけ適用する査定制度もある。
(企画部長) 公務員の中には、手当てを満額もらうことは当然と考えている職員もいるかもしれないので、職員自体の意識改革も必要である。
また、公務員の給料は、民間企業のように業績に応じた金額ではなく、民間全体の動きなどを考慮した上で、人事院が手当の算定基準を示していくので、民間と公務員の違いはあると思う。その中でも、仕事に応じた金額にすることで、仕事をする糧となるという意見もある。今回、この項目を追加させていただいたが、内部でも検討させていただきたい。
(会長) 他にあるか。
(指田委員) 査定する側としては、仕事の成果や業績ということは、もちろん大切だが、その社員の仕事をする姿勢を見ている。会社では売り上げが重要になるが、市役所では、少ない経費で如何に工夫して効率的かつ効果的に仕事をするかが求められており、そういうところに着目した評価制度が構築されればよいのではないか。その結果、経費を抑えることができたら評価する制度を構築していくことが必要になるかもしれない。
(会長) 他にあるか。
(金子委員) 羽村市は、今まで「富裕団体」と言われ、長年にわたり普通交付税の交付を受けない「不交付団体」として歩んできており、自然休暇村、動物公園、スイミングセンターといった他市にないような独自の公共施設が充実している。平成17年3月の「羽村市行財政改革の方向性について」(答申)を見ると、こうした公共施設が充実している状況を踏まえ、公共施設の維持管理であるストックマネジメントの重要性が記載されていたが、現時点の計画案ではあまり記載が見られない。今後、財政状況が厳しくなることが予想される中、公共施設の維持管理経費のコスト縮減を図っていくことも求められると思うが、どのような方向性で取り組んでいくのか。
(企画課長) 前回の答申を受けて、公共建築物については、優先順位付けによる年度別の改修計画を定めたストックマネジメント計画を策定しているところである。そのため、次期基本計画には、ストックマネジメントの項目は記載していない。一方、道路や埋設管についての計画は策定していないので、計画的な改修による延命化、維持管理を行っていくためにも、計画策定の必要性は感じているところである。
(金子委員) 羽村市は、平成23年1月に「第2次 緊急経済財政対策」を講じるほどの非常に厳しい財政状況の中、平成23 年度一般会計当初予算では、歳入の減収に対処するため、財政調整基金の取り崩しや臨時財政対策債の発行等、財政当局は大変苦慮しながら財源確保を図り、予算編成を行っている。
各部局・職員においては、こうした厳しい財政状況を十分認識し、徹底したコスト意識のもと、既存事業の費用対効果の検証を図りながら歳出削減を行うとともに、市民の負託に応えるべく所管する事務事業の執行に工夫を凝らしていると思うが、職員はどのような危機意識を持っているのか。
また、今後、行財政改革を推進していく上でも市民の方々の理解を得ることが不可欠であると考えられるが、羽村市民の方々に対しては、以上のような市の財政状況や緊急経済財政対策の取組みをどのように伝えているのか。
(企画部長) 平成23年度の一般会計予算案を約205億円で組むことができたが、当初の予算見積もりと歳入を比較すると、約30億円の乖離があり、その差をどのように埋めていくのかという課題があった。
職員に対しては、厳しい財政状況であることを伝えており、危機意識も持っている。しかし、所管課として現状を変えていくには、市民の理解と協力が必要であり、速効性のある歳出削減につなげられていない。
また、市の財政状況が厳しいということについては、広報紙でもお知らせしているが、なかなか広報紙だけでは理解しづらい部分もあると思うので、ご理解いただけるように工夫していきたい。
(会長) 他にあるか。ないようなので、本日の議事についてはこれで終了する。
(3)その他
(会長) 次回の日程について事務局から説明をお願いする。
(企画担当主査) 次回の日程については、3月24日(木)午前10時からとさせていただきたい。会場は第3回会議と同じとさせていただく。
(会長) 第5回会議日程について、意見等はあるか。
<特になし>
(会長) それでは、第6回は、3月24日(木)に西庁舎3階庁議室で午前10時から開催する。その他にあるか。
<特になし>
(会長) それでは、長時間に渡りご審議いただき感謝する。以上で本日の会議を閉会する。
正午終了