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    平成25年第3回羽村市議会市長所信表明要旨

    • [2013年6月10日]
    • ID:5828
    羽村市長 並木心

    (平成25年6月10日)

    おはようございます。

    本日ここに、平成25年第3回羽村市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位のご出席を賜り、厚くお礼申し上げます。

    定例会の開会にあたり、私の所信の一端と市政運営の状況について申し述べ、議会並びに市民の皆様のご理解とご協力をいただきたいと存じます。

    初めに、去る5月31日、天皇皇后両陛下が羽村市郷土博物館に行幸啓なされましたことは、羽村市にとりまして大変名誉なことであり、歴史的なことでもありました。

    両陛下におかれましては、郷土博物館において、羽村の堰を取り入れ口とする玉川上水や、まいまいず井戸の歴史、羽村の養蚕が盛んであった時代の暮らしに関する展示などをご視察いただき、羽村に関する数多くのご質問やお言葉を賜り、その知識の広さに改めて敬服し、感銘を受けたところであります。

    当日は、初夏の清々しい晴天の下、およそ1千500人の市民の皆様とともに両陛下をお迎えすることができ、その喜びを分かち合うことができましたことは、極めて感慨深いものがあり、行幸啓に際しご尽力をいただきました多くの関係者の皆様に、深く感謝を申し上げます。

    さて、地方自治体を取り巻く諸情勢は、極めて早いスピードで移り変わり、新たな行政需要が次々と生じており、地方分権や地方税財政制度などの地方自治制度の行方を左右する問題をはじめ、国の財政再建という大きな課題が、国民全体に課せられております。

    政府は今月5日、経済政策の「本丸」と位置付ける「規制改革」や「国家戦略特区」などを盛り込んだ成長戦略を発表し、3本の矢といわれる「金融政策」、「財政政策」、「成長戦略」のメニューが出揃いましたが、金融市場には新鮮味が乏しいと受け止められ、このところの円や株価は、乱高下が続いております。

    また、政府がとりまとめた経済財政運営の基本指針、いわゆる「骨太の方針」の素案では、国と地方の債務残高の対国内総生産比率について、初めて、「安定的な引き下げを目指す」との削減目標が明記され、規制緩和を核とする成長戦略によって、雇用と所得の増加を実現するとともに、財政再建も果たすという姿勢が鮮明に示されたところであります。

    なお、この「骨太の方針」の中では、地方分権改革の推進や地域の活性化に向け、地方行財政制度の再構築が明記されており、財政健全化が第4の矢と呼ばれ始めているとおり、国と地方が歩調を合わせ、社会構造の適正化と健全化に取り組んでいくことが重要であります。

    政府には、実効性のある政策の展開により、国民生活の不安払拭の早期実現を、強く期待するものであります。

    このような中、依然として厳しい局面にある羽村市の財政運営ですが、去る5月末日をもって、平成24年度予算の出納を閉鎖し、歳入歳出の執行額が確定いたしました。

    平成24年度決算の詳細につきましては、総務省の決算統計などによる今後の細部の分析を経て、9月議会定例会に提案させていただきますが、ここでは、その概略について申し上げます。

    まず、一般会計決算の状況でありますが、歳入が、約204億3千400万円、歳出が、約199億500万円、の規模となりまして、前年度と比較して、歳入で、1.0パーセント、歳出で、1.5パーセント、それぞれ減少いたしました。

    歳入から歳出を差し引き、翌年度に繰り越すべき財源、約1千100万円を控除した、実質収支額につきましては、約5億1千800万円となりました。

    歳入の根幹をなす市税の収入状況は、長引く景気の低迷の中、前年度決算額とほぼ横ばいの約101億7千万円でありまして、約1千500万円、率にして、0.1パーセントの減少であります。

    その要因でありますが、市民税は、法人分、個人分ともに微増となったものの、固定資産税が、評価替えの影響により、土地、家屋ともに、減少したことが挙げられます。

    市税収入が伸び悩む中、収納対策に強力に取り組み、徴収率は、前年度比で、0.3ポイント上昇の96.3パーセントとなりました。

    一方、歳出においては、厳しい社会経済状況の下、依然として、扶助費の割合が高い水準にありますが、行財政改革基本計画に基づき、経常的経費の縮減等を図り、その結果として、先程申し上げました実質収支額、約5億1千800万円を生み出すことができたものであります。

    なお、財政調整基金については、歳入財源の獲得努力、歳出では、経常的経費の縮減等に努めた結果、平成24年度末の残高は、前年度末と比較し、約2億6千万円増加し、22億8千万円余を確保できる見込みであります。

    以上、決算の概要についてご説明いたしましたが、一般会計予算において計画いたしました事業につきましては、順調に執行でき、所期の目的を果たし、市民福祉の向上の面で一定の成果が得られ、5つの特別会計及び水道事業会計におきましても、それぞれ計画どおりに事業を執行することができたものと考えております。

    次に、市政運営の状況等について申し上げます。

    まず、羽村市にとりまして、大変重要な市内産業の状況でありますが、市内の主力産業である自動車製造業は、円安が生産と輸出に追い風となっており、好調に推移している一方、部品製造メーカーは、海外のメーカーとの競合や現地調達の流れにより、受注の減少が続いているとのことであります。

    このような状況下において、市では、「企業誘致促進制度」をはじめ、中小企業を対象とした「振興資金利子補給制度」や「販路開拓支援助成制度」を積極的に活用し、市内産業の活性化と景気対策を強力に進めておりますが、さらに、市内の産業力を高め、将来にわたって、羽村が産業都市として発展していくために必要な、新たな「産業振興計画」を現在、策定中であります。

    その中で、商工会を中心に地元企業の意見も取り入れ、企業移転防止対策や工業系地域の空き地対策などについて、可能な限り、具体的対策を盛り込み、市内産業の活性化に努めていく考えであります。

    次に、羽村駅西口土地区画整理事業について申し上げます。

    本事業につきましては、平成10年に都市計画決定、平成15年に事業計画を決定し、関係権利者のご理解とご協力をいただきながら、誠心誠意、事業の推進に取り組んでまいりました。

    その間、換地設計基準や土地評価基準等を策定し、2度の換地設計案をお示しして、権利者のご意見をお聴きしながら修正作業を進めてまいりました。

    この換地設計案に対する意見書の審査結果につきましては、去る4月23日開催の第42回土地区画整理審議会において諮問し、承認する旨の答申をいただいたところであります。

    今後は、この換地設計に基づいて、事業計画変更の手続き、街路築造計画及び建物移転計画の策定に取り組み、事業の着実な進展を図ってまいります。

    このことにより、羽村駅西口地区が安全で安心して暮らせる住環境として整備されるとともに、駅前を中心とした商業の振興が図られ、羽村市の将来にわたる発展の礎として、必ずや大きく結実していくものと確信しておりますので、引き続き、事業の推進に全力で取り組んでいく決意であります。

    次に、「子ども・子育て支援新制度」について申し上げます。

    子ども・子育て支援の取り組みは、住民に最も身近な基礎自治体が、幼児期の学校教育、保育、子育て支援のニーズを的確に把握し、全ての子どもの良質な成育環境を保障し、子どもと子育て家庭を社会全体で支援していく仕組みを構築していくことが重要であります。

    市では、昨年8月の新制度成立を受け、「子ども・子育て支援事業計画」の策定に向けた準備に着手しており、子育て支援に必要な事業量を見込み、その提供体制及び実施時期等に関する施策を総合的かつ計画的に推進していくため、今次定例会に「羽村市子ども・子育て会議条例」を提案しております。

    今後は引き続き、国の動向を注視し、新制度の趣旨に即した市独自の「子ども・子育て支援事業計画」の策定に向け、ニーズ調査を実施するとともに、「子ども・子育て会議」等、広く意見の聴取に努めながら、平成26年度に計画を策定し、施設型給付をはじめ、妊婦健診や乳児家庭全戸訪問事業等の充実を目指してまいります。

    次に、「第68回国民体育大会」について申し上げます。

    10月12日からの第13回全国障害者スポーツ大会に連動し、いよいよ本年9月29日には、羽村市において、「第68回国民体育大会」、いわゆる「東京多摩国体」の成年女子バレーボール競技が開催されます。

    この大会の成功に向け、市を挙げて取り組み、アスリートの活躍を契機として、誰もがスポーツに親しみ、子どもや若者に夢と希望を与える社会を創造していく中で、市民の皆様が、世代を問わず、多様なスポーツを楽しみ、健康に過ごすことのできる良質な環境の創出を目指してまいります。

    国体開催に伴い、期間中は、市内外から多くの皆様に競技会場へお越しいただきますので、羽村市の魅力を発信する良い機会であると認識しております。

    そこで、来場者が試合の観覧とともに、羽村市を楽しんでいただけるよう、競技会場に隣接する農産物直売所とスポーツセンター第2駐車場を一体化して「おもてなしブース」を設置し、特産品の販売や飲料水の無償提供等を通じて、羽村市の魅力を広く発信していきたいと考えております。

    次に、「はむら花と水のまつり」について申し上げます。

    はむら花と水のまつりは、市の貴重な観光資源であります「桜」と「チューリップ」、そして、自然の恵みである美味しい「水」をテーマに、羽村市の大きなイベントの一つとして、本年も多くの関係者のご理解とご協力により、3月末から約1か月間にわたり開催いたしました。

    今年は、天候不順により、寒暖の差が大きく、例年に比べ桜の開花が早まったことや、週末に雨天が続いたことなどから、関係者の皆様は大変ご苦労をされたところでございますが、開始の日程を早めて開催していただき、訪れる皆様に大変喜ばれたところであります。

    特に今回は、観光案内所や模擬店にも趣向を凝らしていただき、姉妹都市である北杜市と連携して立ち上げた「羽~杜プロジェクト」の開発商品をはじめ、羽村の逸品を販売する「はむらPRキャンペーン」、東日本大震災の「福島復興応援キャンペーン」などを展開したところ、天候不順にも拘らず、例年規模の約13万人の人出があったとの報告を受けております。

    今後も、羽村の地域資源を最大限生かした活力あるまちづくりを目指し、市民、団体、事業者の皆様と手を携え、産業観光振興のための施策を展開してまいります。

    次に、第2回多摩げた食の祭典、大多摩B級グルメについて申し上げます。

    近年、全国各地で街おこし等の一環として、B級グルメ大会が行われておりますが、羽村市も加盟し、大多摩地域10市町村で構成している大多摩観光連盟において、「食と観光」をテーマに、第2回目となる「食の祭典」が、5月25日と26日の2日間、東京サマーランドにおいて開催されました。

    当日に参加した全30商品中、羽村市からは、B級グルメ部門に3商品、カレーグルメ部門に1商品がエントリーし、羽村市から初めて出品された「ツイストポテト」が、カレーグルメ部門の3位に入賞いたしました。

    昔ながらの食を大切にしつつ、新たな創作料理を開発し、「食と観光」を全国に向けて発信することは、大多摩地域の活性化と更なる連携を深める良い契機になったものと捉えております。

    さて、このようなさまざまな特色あるイベントを通じて、羽村に賑わいを創出していくためには、観光客の皆様の心を引き寄せ、末永く親しまれるシンボルが必要であります。

    現在、全国各地では、ご当地自慢のキャラクター化による地域活性化が行われ、さまざまな場面で明るい話題を提供しておりますことから、市においても、このたび、市公式キャラクターを定めることといたしました。

    今次定例会の補正予算に、関係経費を提案しておりますが、キャラクターデザインを公募いたしまたところ、800点以上の応募が寄せられ、キャラクターが街に賑わいと活力をもたらし、ひいては、羽村に暮らす市民の皆様が、郷土に愛着と誇りを持つことで、郷土愛を育む一助になることを期待しております。

    今後、幅広い世代の市民の皆様の参画を得て、市公式キャラクターの選考を行い、はむら夏まつりでお披露目をしたうえで、産業祭や文化祭、国民体育大会や市民体育祭など、市のさまざまな場面に登場させ、市民の皆様の認知度を高めていきたいと考えております。

    このような中、今年は、多摩地域が神奈川県から東京府に移管され、120年の節目にあたるため、東京都においては、多摩地域の市町村と連携し、さまざまなイベントを展開することとしておりますので、羽村市ではこれに呼応し、市公式キャラクターを活用して、広く羽村の魅力を紹介し、羽村に賑わいを創出してまいります。

    次に、学校教育について申し上げます。

    昨年度より、全中学校区で実施されている小中一貫教育に関するさまざまな取り組みが定着し、学力の向上や青少年の健全育成の面で、成果が報告されております。

    また、学習コーディネーターの増員により、学校支援本部を中心とした学校と地域の連携強化が図られ、中学生の小学校行事への参加、吹奏楽部の合同演奏等、新しい試みも始まっております。

    さらに、増加傾向にある特別な教育ニーズのある児童・生徒への支援につきましては、各学校に設置した特別支援教室を活用した指導や、専門家による巡回相談など、東京都のモデルとなる取り組みが始まり、新しい特別支援教育の体制づくりが進んでおります。

    児童・生徒一人ひとりが生きる力を育み、豊かな人間性と社会性を身に付けていけるよう、引き続き、小中一貫教育を中心とした学校教育の充実に努めてまいります。

    以上、所信の一端と市政運営の状況について申し述べましたが、冒頭申し上げましたように、羽村市を取り巻く社会経済状況は、依然として厳しいものがあります。

    私は、市長就任以来、市政運営のさまざまな課題に、議会、そして市民の皆様とともに取り組み、その解決に努めてまいりました。

    特に、これからの4年間は、「第五次長期総合計画」の基本構想に掲げた将来像の実現に向け、子育て支援・福祉・健康施策の一層の充実、防災・防犯対策の強化、産業の活性化による賑わいの創出、地球温暖化対策、都市基盤整備など、市民生活の真の豊かさと安心を確かなものとしていかなければなりません。

    また、長期総合計画と同時期にスタートいたしました「生涯学習基本計画」では、昨年度を「教育元年」と位置付け、更なる教育環境の整備や市民の皆様の文化・スポーツ活動の支援など、生涯学習への取り組みを一層強化していくことが重要であります。

    私は、市政をお預かりする者として、市民の皆様がいきいきと輝き、安心と活力に満ちたまちづくりを進めることによって、皆様の信託に応えていく覚悟であり、基本構想の実現に向け、誠心誠意、最善の努力を重ねてまいります。

    ここに、改めて、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

    なお、今次定例会には、条例案件4件、補正予算案件4件、人事案件1件、合わせて9件の議案をご提案申し上げております。

    よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。

    以上で、私の発言を終わります。

    ありがとうございました。

    ※平成25年第3回羽村市議会定例会における羽村市長の所信表明の要旨をまとめたものです。
    従って議事録とは異なる場合があります。

     

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