1 日時 平成25年8月20日(火曜日)午前10時から午前11時55分
2 場所 市役所東庁舎4階大会議室B
3 出席者 【会長】矢部久子
【職務代理】河村孝子
【委員】田村義明、市野明、宇津木牧夫、内田正敏、須藤道夫、橋本唯隆、福島美樹子
【事務局】小作財務部長、高橋財政課長、桑田主査、中山主任
【説明員】加藤水道事務所長、加藤水道課長、林係長、井上係長
4 欠席者 加瀬哲夫
5 議題(1)水道料金の適正化について
(2)その他
6 傍聴者 3名
7 配布資料 水道料金の適正化について(水道料金の改正案について)
水道料金の適正化について(資料その2)
8 会議内容 下記のとおり
【会長】
只今より「第5回 羽村市使用料等審議会」を開催する。本日は、前回に引き続き、『水道料金の適正化について』審議していく。市民生活に直結する、大変重要な議題であるので、各委員には慎重な審議をお願いする。また、本日は傍聴の方がいる。遵守事項をお守りのうえ、傍聴されるようお願いする。
1 審議事項
(1)水道料金の適正化について
【会長】
それでは、「(1) 水道料金の適正化について」を議題とする。前回の会議で、現在の水道事業の状況などの説明を聞き、水需要の減少に伴って収益が減少する非常に厳しい状況であることがわかった。それを踏まえ、本日は、前回の補足、または、水道料金の適正化案があれば、説明をお願いしたい。
【説明員】
…(資料:「水道料金の適正化について(水道料金の改正案について)
水道料金の適正化について(資料その2)」により説明)
【会長】
ただいま、説明があった。質疑等はないか。
【委員】
利益剰余金に記載された減債積立金、利益積立金、建設改良積立金とあるが、これらはどのような目的の積立金なのか。
【説明員】
減債積立金、利益積立金、建設改良積立金は、前年度の収支により生じる利益剰余金を積み立てる積立金である。減債積立金は、企業債の元本の返済をするための積立であり、利益積立金は、企業会計の収支に赤字が発生した場合に備えておくための積立金であり、建設改良積立金は、配水管の管種替などの建設改良工事のための積立金である。
【委員】
収益的収支見込で見ると黒字経営であるのに対し、資本的収支見込で見ると不足額が発生することから判断すると、企業債償還金が多額であることが主な要因であると思う。要するに、企業債の返還金が多額であるために、収益的収支見込が黒字であっても料金改定しないと赤字経営となるとの理解でよろしいか。
【説明員】
委員のご指摘のとおり、企業債償還金が多額であることは認識しているが、主な改定の要因としては、市内水需要の低下に伴い収入が減少している一方で、耐震化のための配水管の管種替えなどの建設改良が必要不可欠となっていることから、計画的に実施していくために必要であると考えている。
【委員】
収益的収支見込の財政推計における人件費は、平成25年度に増額となっているが、その要因は何か。
【説明員】
耐震化のための改良工事等を計画・実施していくために、職員を1名増員したことから増額となっている。なお、再任用職員を1名減としていることから、総人数は変わっていない。
【委員】
公営企業の経営には税金投入できないこと、耐震化に向けたインフラ整備を図る必要性、羽村市の水道料金が安価であることは認識している。提案された料金改定案については、近隣市と比較しても妥当であると思う。また、耐震化などの建設改良に伴う経費の増加が今後予定されることから、充分に財源を確保していく必要があると思う。
【委員】
公営企業会計においては、収入と支出のバランスが重要である。施設整備に係る支出計画の内容はどのようなものなのか。
【説明員】
前回の審議会で説明した施設整備および維持管理事業計画表(資料No.18)に記載した事業を推計して支出計画としている。
【委員】
水道料金の改定は、昭和61年、平成8年、平成14年に改定しているが、料金改定の変更時期や見直しについて、ルールはあるのか。
【説明員】
水道料金の改定については、一般的に、概ね3年から5年で見直しを実施することが多い。羽村市においては、4年に一度開催される使用料等審議会でご審議いただいた上で、改定の検討をしている。平成14年に料金改定を実施して以来、受付窓口業務の委託化などの業務改善を図り、経営の合理化を図ってきたが、市内水需要の低下に伴う収入減少と、耐震化のための配水管の管種替えなどの建設改良が必要不可欠となっていることから、料金改定により収支の改善を図る必要があると考えている。
【委員】
利益剰余金である利益積立金は、収益的収支に赤字が生じないと支出できないのか。
【説明員】
議会の議決があれば、利益積立金を他の用途に使用することは可能である。
【会長】
一旦、ここで休憩とする。
休憩
【会長】
それでは、会議を再開する。他に、質問や意見はあるか。
【事務局】
本日欠席の委員の意見を承っているので、紹介させていただく。「水道事業の現状については、前回の審議会の説明で理解しており、料金改定は妥当であると思うが、水道事業は公営企業会計であり企業経営を健全に行っていく必要がある。料金負担を市民にお願いする以上は、企業としても更なる経営努力を図っていく必要がある。」以上、紹介させていただく。
【委員】
水道事務所では「水はむら」を販売しており、その利益は出ていないと聞いているが、最近では、ウォーターサーバーを利用している家庭も多いと思う。そこで、そのような事業を水道事業として実施し、収益の確保を図ってはどうか。洗濯機などの家電製品における節水技術の革新が進む中、水需要が減少していることから、新たな収入の確保を図っていく必要があると思う。
【説明員】
「水はむら」の製造・販売については、収支は赤字であるが、水道事業のPRの一環として事業展開している。この事業については、平成24年度の公開型事務事業外部評価の評価を受けて、今後の方向性について現在、検討している。また、ウォーターサーバー事業への参入については、参考とさせていただき、今後、検討していきたい。
【委員】
現状から判断すると料金改定はやむを得ないと考えるが、料金改定の一般家庭への影響が大きいため、市民に丁寧な説明をお願いしたい。
【委員】
現在、市では地域防災計画の改定に取り組んでいるが、計画における被害想定の中には水道管への影響もあると思う。地域防災計画のような別の計画と水道施設整備計画との関係性・整合性についてはどのように捉えているのか。
【説明員】
水道管の管種替えは長期間で計画・実施していかなければいけない。また、地震による被害規模、被害額を積算することは難しいことから、長期的な計画を基にして、今後4年間を推計している。
【委員】
耐震化のための管種替えは何年かかるのか。
【説明員】
市内全域における耐震化のための管種替え工事は、20年から30年と長期間にわたるものとなる。したがって、工事期間中も既に管種替えをした管の老朽化が進み、再度管種替えが必要となっていくことも想定される。
【委員】
今後、社会構造が超高齢社会となる中で水道の使用人口が減少していくと思う。口径別に比較してみると20mm口径の家庭が非常に多く、13mm口径と20mm口径の水需要の見通しを比較すると、20mm口径の方が13mm口径の約1.5倍となる見通しである。また、料金改定案には基本料金の変更はあるものの、従量料金単価は同額であることから、相対的に13mm口径をなくして、20mm口径に統一すれば、収入の確保に繋がると思う。口径変更に要する経費が小額であるのならば、そういったことも含めて、収益をいかに確保するかということを総合的に考えてみてはどうか。
【説明員】
2世帯住宅の増加など住宅需要の変化により、13mm口径から20mm口径へ口径が大きくなってきている傾向はあるが、全国的にも13mm口径の需要は存在する。口径については、使用者の生活環境や水周りに合わせた口径となっているので、13mm口径を廃止して20mm口径へ一本化するのは難しい。
【委員】
今後発生する費用の積算は、どのような方法で行っているのか。また、施設改良工事の競争入札を行う際の業者数はどのように決まっているのか。
【説明員】
水道管の管種替えに係る経費については、これまでの実績を基に算出している。
【事務局】
指名競争入札の業者数は金額に応じて設定している。市では、入札業者を決定する際にルールに基づいて実施しており、特に金額が大きい契約にあっては、品質の確保を図るための最低制限価格を設定することで、事業の質を確保している。また、プロポーザル方式により入札業者にプレゼンテーションを求めるなど、契約事務については、透明性を確保して実施している。
【会長】
他に質問や意見はないか。
…(なし)
【会長】
「安くて、おいしい水道」は、羽村市の財産であり、今後も「安全・安心で、おいしい水道」を提供するために、企業として努力して欲しい。それでは、水道料金については、「平均改定率21.33%とすることが適当である。」としてよろしいか。
…(異議なし)
【会長】
以上で、本日の審議事項は全て終了した。「(2)その他」について、委員から何かあるか。
(・・・なし)
事務局から何かあるか。
【事務局】
次回の審議会の開催について事務連絡。
【会長】
次回は、9月5日(木曜日)午前10時から特別会議室で開催する。それでは、本日の審議はこれで終了する。