日時
令和3年11月8日(月曜日)午後7時から9時4分
場所
羽村市役所4階 特別会議室
出席者
会長 古本泰之、副会長 川津紘順、委員 澤野由紀子、田口克己、中川良三、大和田正樹、葛尾豊、橋本富明、髙松史朗、河野要人、吉岡琢真、成瀬和子、中根透、鈴木則子、田島謙司、中条悟、野口和、堀茂子
説明員 教育長、生涯学習部長、生涯学習部参事
事務局 生涯学習基本計画担当主幹、生涯学習基本計画担当主査
欠席者
委員 山田竜也、新谷太郎
議題
1. 議事
(1) 第9回審議会会議録の確認について
(2) 第二次羽村市生涯学習基本計画(案)について
2. その他
傍聴者
なし
配布資料
第10回羽村市生涯学習審議会 配布資料
会議の内容
(事務局) 古本会長が交通事情により遅れているため、川津副会長に司会進行をお願いする。
(川津副会長) 慣れていないが、皆さんのご協力でうまく進行していければありがたいと思う。よろしくお願いします。
1.議事
(1) 第9回審議会会議録の確認について
(川津副会長) 議事の1項目め「第9回審議会会議録の確認について」を議題とする。委員の皆さんは、事前に事務局からメールにて送付された第9回審議会の会議録をご確認いただいたかと思う。期日までに特に修正の申し出はなかったと事務局より報告を受けている。それでは、事務局において、会議録の公開をお願いする。
(2) 第二次羽村市生涯学習基本計画(案)について
(川津副会長) 次に、議事の2項目め「第二次羽村市生涯学習基本計画(案)について」を議題とする。事務局から説明をお願いする。
(事務局) (資料1により説明)(施策1説明)
(川津副会長) もう大体できあがっているので、今日の会は、皆さんに考えてもらって、ここはこういうふうに直した方が良いのではないかなどの意見があればよろしくお願いする。それでは、今事務局から説明があった施策1について、ご意見、ご質問あればお願いする。これでよろしいか。意見がないので、次に進めさせていただく。事務局、施策2の説明をお願いする。
(事務局) (施策2説明)
(川津副会長) それでは、今事務局から説明があった施策2について、ご意見、ご質問あればお願いする。
(吉岡委員) 前回のものよりも、シンプルで文章もわかりやすくなっていて、大変良いと思う。大きく一点と、表記について一点である。大きく一点は、「事業の方向性」の「『生きる力』の育成」と「個性の伸長」の2つについて。まず、具体的にこの2つがどういう事業を想定しているのか教えていただきたい。それと、「協働的な学び」と「個別最適な学び」は、比較的新しい概念、言葉として使われているかと思う。説明がないと、新しい言葉なので、多くの人に理解してもらうのがなかなか難しいのではないかと感じる。そして、「『生きる力』の育成」が「協働的な学び」を推進すること、「個性の伸長」が「個別最適な学び」を推進すること、という対応で書かれているが、本当にそういう関係、理解で良いのかどうか。そこも確認したい。「個別最適な学び」については、国の中教審の答申では、やはりICTの活用、教師の負担軽減ということが重要な視点として書かれているが、そういったことも踏まえていくことが大切だと感じている。表記については、「1人1台端末」というのが、33ページの基本施策2の説明のところでは、「一人1台の端末」と「一人」が漢字表記になっているので、表記を揃えた方が良い。
(事務局) 「1人1台端末」の表記については統一をさせていただく。修正する。
(生涯学習部参事) 「『生きる力』の育成」にどんな事業があるのかについて、まず一つは9年間で確実に基礎的・基本的な力を身につけさせていく。それが社会で自立するためには必要な力だと考えている。そういう意味で、9年間のカリキュラムの中で、子どもたちに到達目標を作って、そこにどのように到達しているかも、段階、段階ではかりながらやっていく。また、十分に到達していない場合は、「個性の伸長」にも関わるが、AIの活用も図っていきながら、どのように身につけさせていくかということも考えていく。また、「生きる力」の中では、人と人との関わりが重要だと捉えているので、現在も職場体験など体験的な活動を行っているが、さまざまな人の中で生きていく自分というものも見つけていく。そういうものをこの「『生きる力』の育成」の中で行っていく。また、「協働的な学び」「個別最適な学び」が、それぞれこの「『生きる力』の育成」「個性の伸長」に入るのかということについては、もちろん両方が両方に関わる。そのパーセンテージは違うかもしれないが。両方が両方に関わるが、「生きる力」のところでは、人との関わりの中で、自分の考えを相手に伝えながらも、相手の考えを聞き、そして共に育んでいく力という意味で、あえてここで「協働的な学び」を書かせていただいている。この「協働的な学び」と「個別最適な学び」という言葉については、きちんと用語解説につけていきたいと思う。また、「個性の伸長」については、ここに書いている「つまずき等を的確に捉え」というところにも関わるが、先ほど委員の方からもお話があったように、AIを活用した施策を現在考えている。子どもたちそれぞれが将来に向けてどこを学びたいか、授業だけではなく、更に学びたいという意欲もあると思う。また、そこまで定着していなければ、何とか定着させたいという気持ちもあると思うので、そういうことに対応できるものの導入を今現在考えているところである。
(吉岡委員) 用語の説明については入れていただけるということである。今聞いた中では、「『生きる力』の育成」のところには体験等も入ってくるということなので、体験的な活動という文言として入れた方が良いという印象は受けた。「個性の伸長」に関しては、AIも含めた新しい事業として考えているという認識で良いのかどうか。
(生涯学習部参事) 二点目の方からだが、AIについて導入するということが進められているか、という質問でよろしいか。
(吉岡委員) 二点目は、「事業の方向性」の「個性の伸長」は、全く新しい事業としてAIのドリルみたいなものを導入するという事業を想定している範囲の方向性なのかどうかという確認。
(生涯学習部参事) 一つの例としてAIドリルを挙げたが、ただ、これは決定ではない。そういうことを今考えているということである。例えば、中学校の部活動なども一つの個性の伸長だと思う。それをいかに地域と連携しながら進めていくか。そういうことも含め、さまざまなものがここの「個性の伸長」に入っていくと考える。AIドリルだけということではない。一点目の、体験的な活動という文言が入った方が良いのではないかということについては、次の施策3が体験学習の充実という大きなテーマになっているので、ここにその文言を入れるかどうするかは検討していく。
(野口委員) 参考資料の用語解説を見たり、先ほどのお話を聞いたりして、「生きる力」と「基礎的・基本的な学力」というのは別物なのかと思った。「方針」には、「基礎的・基本的な学力を身につけさせるとともに、自立した子どもたちを育て、大きく変化する社会の中で生きる力の土台をつくります」と書いてあるが、「事業の方向性」の方に基礎的・基本的な学力を身につけさせるというようなことが前面に押し出された項目がないのが気になった。
(川津副会長) 今のは質問ではなく、そのように考えているということか。
(野口委員) 意見である。
(鈴木委員) 「多様なニーズに応じた教育支援の充実」のところに関して、今、性的な部分が問題になっている。高校などで今までは制服を男女で分けていたが、男女の制服の男女という言葉をなくし、関係なく制服という形を取っていく動きがある。そうなると、市の中学には制服があり、いろいろな問題が出てくると思うが、そういうところはどのようにお考えになっているのか、教えていただければと思う。
(生涯学習部参事) まず、制服については、現在も性的志向などいろいろなことでご家庭からご相談があれば、どちらを着用しても良いということで個別に対応させていただいている。今お話があったように、私もいろいろな学校や地域のことを聞いていると、今の時代、制服は男子用女子用ということではなくなって、Aパターン、Bパターン、Cパターンというような表記方法に変わってきているのは知っている。ただ、制服は私費、ご家庭のものになるので、変える時には、例えばデザイン変更など何か業者とのやり取りをするにしても、保護者、子ども、学校、地域と話し合いのうえで、どのように変更していくか、時間をかけてやらなければならないことだと思っている。学校の方にも、制服のあり方などについては、現在も話をしているところである。それ以外についても、今出ていることだけでも、例えば、トイレ、更衣室、さまざまな点について、現在、ご家庭、子どもたちの意向を聞きながら対応している。今後もそのような姿勢でやっていかなければならないと考えている。
(橋本委員) 「現状と課題」で、入学したばかりの小学校一年生の小1プロブレムの話が出ている。これはどんな現状を言っているのか。内容について、例えばどんなことがあるのかを教えていただきたい。
(生涯学習部参事) 学校の方では、現在、45分間座席に座っているなど、集団活動・集団行動の中で課題を感じているお子さんは多いと捉えている。ただ全員ではない。今年、保育園・幼稚園のお話を聞かせていただいたが、保育園・幼稚園の方も、就学を見据えて、さまざまな取組みをしていただいている。例えば、机と椅子を使ってある程度の時間座り、少し学びにつなげるようなことをされている。そこは順調に来ているところでもあるが、どうしても落ち着きがない、集団の中での自分をなかなか見つけられない、という子どもがいるのは現状としてある。
(橋本委員) 先ほど、義務教育の9年間カリキュラムということで、生きていくうえで、義務教育の時期がいかに大事かという話があった。そのスタート時期にスムーズな移行をするためには、10年間のカリキュラム、前倒し1年間のカリキュラムがあっても良いと思う。先ほどの座っていられないなどのいろいろな現状、集団行動については、園、施設によって教育のレベルというのは違う。小学校の平仮名を習うようなことはとっくにクリアしている施設もあれば、自分の名前がやっと読めるようになった施設もある。文科省と厚労省の教育要領と保育指針は同じだが、園によって全く内容が違う。それがいろいろな面で小1プロブレムや最初のつまずきにつながっている可能性は高いと思う。この先に実施事業計画があるということで、それに関しては期待をしたいところだが、幼保小の連携、もう少し小学校と幼児の施設をつなげていただいて、ぜひ率直な意見交換をしながら進めたい。幼児教育といっても、親が施設を選ぶわけだから、何となく人気商売みたいなところがある。英語、文字教育、いろいろなスクールをやっているなど、幼児教育もばらつきがある。教育方針、経営方針にも関わってくる話なので、それを一つにまとめるということはできないが、エッセンス、大事なことはどんな施設でも共通しているので、すり合わせをもう少ししっかり行い、義務教育に移行できるようなシステムを構築していただきたいと思っている。
(生涯学習部参事) いろいろな園からもそういうお話を聞いた。学校は、園がどこまでのことをしておいてくれると良いと思っているか、というのは本当に多くお話を伺ったところ。今年度の幼保小連携推進懇談会においては、小学校でスタートカリキュラムとして入学して一週間、二週間のプログラムを組んでいるので、その内容を園の方に情報提供できるように今準備をしている。そこだけではなく、今委員からお話があったように、就学前教育と言って良いのかわからないが、その部分についても、子ども家庭部と連携しながら今後考えていかなければならないと考えている。
(川津副会長) 他にないようなら次に進みたい。よろしいか。それでは、施策3に進みたいと思う。事務局お願いする。
(事務局) (施策3説明)
(川津副会長) 今、事務局から施策3「自らを高める体験学習の充実」について説明があった。この件について何かご質問があればお願いする。よろしいか。それでは次に進めさせていただく。施策4「地域人材が活躍できる場の充実」をお願いする。
(事務局) (施策4説明)
(川津副会長) 施策4の説明が終わった。皆さんの方でご意見、ご質問あればお願いする。
(堀委員) 文言で気になった点がいくつかあるのでお願いする。「事業の方向性」の最初の○で、「方」が何回も出てくるのが気になる。「第一歩が踏み出せない方」「踏み出し方がわからない方」、2行目も「気付いていない方」で、「方」がいらないように思う。「踏み出せない、踏み出し方がわからない」、2行目も「気付いていないなど」とつなげ、最後の「実践的に活動されている方」も「実践的に活動している市民」で良いのではないか。次の○は「学びのきっかけとなる学習活動」だが、文章的にはこれを提供するとなっているので、「学習活動の提供」と入る方が良いと思う。その次の○は、この施策4が「地域人材が活躍できる場の充実」なので、学校が先ではなく、「地域人材と学校の連携の充実」というように入れ替えた方が良いと思う。最後の○は「資格取得の支援」となっているが、内容を読むと支援というよりも情報提供で、内容とタイトル、項目が合っていないように感じる。説明をしていただければと思う。
また、「現状と課題」の中で人ネットガイドのことに触れているが、「事業の方向性」の中にそれが入っていないように思うので、入れたらどうか。今あまり利用がない、登録も少ないということが課題として挙げられているので、人ネットを活用した事業を充実する、または、人ネットを再構築し、活用の促進を図るなど、何か一つあっても良いように思ったが、その辺の考えをお聞かせいただきたい。
(事務局) 文言については、他の委員さんからのご意見もお聞きして、対応したい。もしご意見があればいただければと思う。
「生涯学習に関係する資格取得の支援」については、支援と言っても、市として例えば補助金を出すなどというところまでは考えていない。あくまでも、こういう資格がある、こういう資格を活用してみてはどうか、という情報提供と考えている。「事業の方向性」の桁レベルで、資格取得の支援とさせていただいた。
最後のはむら人ネットガイドの活用については、「事業の方向性」の一番上の「潜在的地域人材の発掘と活動の場の提供」で、最後から2行目の「現在実践的に活動されている方」の「活動の場を提供します」というところに含めていると考えている。具体的な事業として、人ネットガイドの活用がこの下の桁レベルで出てくるものだと認識している。「事業の方向性」の桁レベルを統一するうえでそういった整理をさせていただいた。
(堀委員) 資格取得の支援について、特に費用の支援などは入っていないとお聞きした。例えば、生涯学習コーディネーターの資格を取るというのは、個人レベルでやることにはなるものだと思うが、市の方で講座を設けるなどということが、この後具体的に事業として計画をされていくことはあるか。教えていただければと思う。
(事務局) 生涯学習コーディネーターの資格取得のための講習会がどういう形で開催できるかは、この後よく研究をし、例えばゆとろぎで開催が可能ということであれば、今後この下の事業レベルのところへ挙げていければと思う。社会教育士の方は市で開催をするというのは難しいかと考えているが、今後、何か新たな動きがあって、市でもできるようなことがあれば考えていきたいと思う。あわせて、施策9になるが、資格を取った方を活用していくという施策、事業も考えているので、施策同士の連携を取りながら人材活用については進めていきたいと考えている。
(川津副会長) 生涯学習コーディネーターについては、例えば隣のあきる野市では、あきる野市だけの生涯学習コーディネーターという形で作り、あきる野市だけの生涯学習コーディネーターの講習会をやっている。文部科学省認定の通信教育で資格を取るのもある。どちらを選ぶかということはある。羽村だけの生涯学習コーディネーターになれるような講習会を羽村だけで開催する、というのは考えられるかと思う。
(野口委員) 「潜在的地域人材の発掘と活動の場の提供」で、この活動の場というのは、「現状と課題」の最初の方にも説明があったボランティアなのかと思ったが、このボランティアは有償ボランティアと無償ボランティアのどちらを想定しているのか。
(事務局) 特に有償・無償のボランティアに限定するものではなく、ここにあるように自分がお持ちの知識や技能などを地域に生かせる場を提供していきたい。具体的に言うと、例えば、郷土博物館の展示説明員は有償ボランティアだが、そういう形で生かせるのか、それとも、その他のボランティア、例えば、公園などで活動されている無償のボランティアなどで生かせるのか、というのはケースバイケースと考えている。今自分の知識や技能が地域で生かせるのに埋もれてしまっているのを掘り出していきたいというところから始めて、それが無償なのか有償なのかはケースバイケースで対応していければと考えている。
(澤野委員) この生涯学習コーディネーターと社会教育士が並列になっている。生涯学習コーディネーターは、先ほどおっしゃったように、社会通信教育講座で取れる民間資格もあれば、別に生涯学習コーディネーターの講座を地域で作って、その人たちが地域でそういう名称で活躍している場合もある。この用語解説では、「羽村市生涯学習基本計画後期基本計画」が出典になっているが、そこでどう定義されているのか。社会教育士の方は、社会教育主事という元々あった資格の称号であり、早速できて活動している日本社会教育士会という民間の団体が出典になっている。生涯学習コーディネーターの方は、社会教育士とは少し違い、認定された資格ではないということがわかるようにしておいた方が良いかと思った。
(事務局) 整理をして、書き様を改めたい。
(橋本委員) 今の2つの資格は、市民にどのような活動を提供する時に役に立つのか、具体的にどのようなことを想定しているのか、聞かせていただきたい。
(事務局) 生涯学習コーディネーターはこう、社会教育士はこう、という具体的なすみ分けはこれから整理をしていかないといけないと思うが、学びたいものがある、学びたい人がいる、そこの間を取り持ってあげるというようなイメージを想定している。例えば、風景の写真を撮りたいという要望があった時に、相談をしてもらえば、既存のサークルを紹介するなどというのもあるし、ボランティアの活動を広めたいという時に、生涯学習コーディネーターや社会教育士の人が、講座を企画、開催して人を集めて、講座の終了後に新たなボランティアの団体ができるようにするなど、そういうような役割を想定している。
(橋本委員) そういうことは資格がないとできないのか。
(事務局) 先ほど来出ているあきる野市の話だが、あきる野市がこの人に任せておけば大丈夫だということで、あきる野市独自の称号などを与えていると思う。この人に任せて大丈夫という後ろ盾としてそういう資格や称号があると思う。何も後ろ盾がなくてやるよりは、自分は社会教育士だ、自分は生涯学習コーディネーターだという方が、動きやすいということはあるかと思う。
(川津副会長) では、他にないようなら、次に進めさせていただく。施策5「羽村の歴史と文化の保護・継承」について、お願いする。
(事務局) (施策5説明)
(川津副会長) 説明が終わった。ご意見、ご質問あればお願いする。
(成瀬委員) 「事業の方向性」の「郷土学習のための学習会や展示の充実」で玉川上水などのことが書いてあるが、羽村の堰のことが入っていない。投渡堰が入っていないのは不思議な感じがしたが、これは玉川上水の中に入っているのか。
(事務局) 「現状と課題」の2段落目の2行目の後段に「土木学会による推奨土木遺産に認定された羽村取水堰(投渡堰)」という記述はさせていただいている。国の史跡の指定範囲には含まれていない。投渡堰、第一水門など細かく言うといろいろ出てくるが、大きく括ると、堰も玉川上水の一施設なので、ここは玉川上水と表記をしている。丸山下、多摩川から玉川上水は始まっているという解釈もあるので、その辺も含めて、この玉川上水を企画展の一つのテーマとして掲げさせていただいた。
(成瀬委員) ここにもう一つ進んだものが入ったら興味深いかと思ったが。玉川上水として堰も全部含むということで理解してよろしいか。
(事務局) それでよろしくお願いする。また、投渡堰については、まだ東京都水道局の現役の上水施設である。一方では文化財的な価値があるが、一方では現役の水道施設であるので、あまり文化財文化財ということはなく、価値はそのまま継承していきたい。この下の事業レベルの桁でさまざまな事業は展開していきたいと考えている。
(葛尾委員) 羽村の歴史等について今いろいろと勉強をしているところだが、一峰院などいろいろな寺院を調べると、この地域に住んでいた人たちがこの地域を作り上げてきたということが語られている。そういった羽村の地域を知ることができる寺院、神社などもこの中に明記して進めた方がよろしいかと思った。
(事務局) 確かに地域はそういうお寺や神社と共にできてきた側面はあるかと思う。神社の由来などは、例えば、羽村市史を活用していただく、郷土博物館の展示や刊行物を参照していただくなどで、学びにつながっていくのではないかと思っている。その辺のところはこの下の桁の事業レベルで展開ができればと思っている。ここに挙げた「玉川上水」「養蚕」「青梅鉄道」「縄文遺跡」「中里介山」が羽村の歴史や文化の全てではないと捉えている。あくまでも例示ということでご理解いただければと思う。その「など」の中に、神社仏閣、まいまいず井戸もある。
(堀委員) 登録郷土研究員について、制度の説明が用語解説にあるが、あまりよくわからないので、実際にこの研究員として活動されている方がいらっしゃるのであれば、それも含めて教えていただきたい。
(事務局) 施策5は、郷土博物館の事業を中心に施策立てしている。登録郷土研究員も郷土博物館の施策の一環。用語解説の5ページの1番上にあるが、文章的に説明をすると、「市民との協働による郷土研究を進めるため、郷土博物館での活動を通じ、地域の人材を研究員として育てていく制度のこと」である。今現在、登録郷土研究員として登録されている方は、市民の方、市外の研究者の方も含めて、20人と聞いている。その中には玉川上水に関する研究をされている方や、地域の古文書の研究をされている方、自然に関する研究、例えば植物などの研究をされている方、地形などに関する方、縄文時代の専門の方もいらっしゃる。それぞれ独立した方である。20人で固まって何か一つの研究をしようというわけではなく、それぞれの方がそれぞれの研究の分野で羽村の歴史と文化についていろいろ調べていらっしゃる。郷土博物館で年一回発行している郷土博物館紀要に、登録郷土研究員として、羽村に関する研究の成果を毎年2、3人の方が発表されている。その際には、登録郷土研究員ということで無償であり、執筆者からすると載せてほしいと言ってお金を払うわけでもなく、郷土博物館も原稿料を払うわけでもない。紀要には、文末にかっこで登録郷土研究員ということを明示させていただいている。そのような活動をされている方々になる。
(葛尾委員) 今、登録郷土研究員という方々がいることを知った。羽村には勉強になるようなものがたくさんあり、羽村を訪ねてくる子どもたちが結構いる。先日ある小学校が来たが、まいまいず井戸、玉川上水、郷土博物館を見学したいということで、私は羽村市観光協会と関わっているので、観光ガイドとして案内してほしいという要請があった。そういう仕組みもあり、羽村の歴史を今年から勉強し始めた。知識を持って、羽村を訪ねてくる子どもたち、大人の方々に伝えていくという役割がある。スポットを当てて養成し、羽村をしっかりと伝えるという役割を担っていただくということが非常に重要だと感じた。そういった方々を養成していくというようなことをどこかに明記していただけるとうれしい。
(川津副会長) 郷土博物館では、外部から子どもたちが来る時には、そういう人に説明をしてもらうという例はたくさんある。
(葛尾委員) たくさんいるわけだから、それをサポート、支援するような仕組みが必要ではないか。例えば、講座を開いて、そういう技術を身につける機会をつくるというようなものがあってもよろしいのではないかと思う。
(川津副会長) 郷土博物館で、勉強して、説明員になった方がたくさんいる。そういう形で今後進むのではないかと思う。
(葛尾委員) 知っている方は知っているだろう。しかし、一般の市民の方々は、そういう機会があることはなかなか知らない。私も何らかの機会で触れて初めて知って、トライして、今そういった活動に関わっている。機会を何らかの形で提供することで、新しい分野に挑戦する方々が出てくるのではないか。そういう機会を広げてほしい。
(事務局) 観光協会の方でも市内のさまざまな史跡巡りなどをしており、今度軽便鉄道の見学会をやられるということ、市民の方々にも多くご参加、ご協力をいただいているということも承知している。その辺はこの下の事業で展開をしていければと思う。また、今の委員ご指摘の部分については、63ページの施策10になるが、「学びに関する情報収集と発信」という事業の方向性を挙げさせていただいている。情報発信については、おっしゃったように、やっていることを知らなければ何もできないということは、長計のワークショップなどでも多くご意見をいただいているところである。事務局としては、情報発信は隠れたメイン施策だろうというくらいの認識でいる。広報もだいぶ前から、伝わらなければ伝えている意味がないというスタンスで広報活動をしている。せっかく伝えても伝わらなければそもそも伝えていないのと同じだという認識で、この施策10の事業展開を図っていく。それとともに、この登録郷土研究員「などの」というところで、登録郷土研究員以外で、羽村市の歴史的な魅力を学んで伝えていただける人材の育成と発掘、確保もこの事業レベルの桁で展開していければと考えている。
(川津副会長) よろしいか。他にないようなら、次に進めさせていただく。会長がいらっしゃったので、ここで司会を交代させていただく。ありがとうございました。
(古本会長) 遅れて大変失礼いたしました。出張から戻ってきて、新幹線にあと少しで乗れるというところで事故があり、一時間遅れた。お許しいただければと思う。副会長ありがとうございました。
施策6「芸術文化の振興」から私の方で対応する。事務局からの説明をお願いする。
(事務局) (施策6説明)
(古本会長) 委員から何かご質問、あるいは確認したいことはあるか。
(中根委員) イベント、講座、講習会等をたくさんやっているが、実際のところ情報提供が行き届いていないということや、そういうことがあったのを知らなかったという話が、別の懇談会などでも出ている。施策10の方で情報提供のことを載せているが、ここの「事業の方向性」で、情報を発信するという意識を更に高めるという意味も含めて、情報提供を支援します、というようなことを追加してこの中に入れることはできるのか。
(古本会長) 文言のまとめ方について、個別の事業案件の中で情報をもっと積極的に提供すべきだということを、各施策の中で入れていくのか、それとも施策10の記述を少し厚くすることでその対応をしていくのか、というところを判断した方が良いかとは思う。事務局としては、先ほどのように、施策10で包含するという考えで引き続きよろしいか。
(事務局) 二次計画の仕立て方としては、各施策に関わるようなことについてはまとめさせていただいて、施策10のところで対応していきたい。芸術文化の振興だけではなく、先ほどの歴史・文化、家庭教育、学校教育、体験事業など、みんな関わっているところなので、一つにまとめて、その施策で全てケアするという仕立てにさせていただいている。
(古本会長) 中根委員は、情報というのを入れるとすると、この「事業の方向性」の4つの中で、どの辺りに入れたら良いかというお考えはあるか。
(中根委員) 大きな事業に関しては幅広く提供されているので良いが、一番下の4番目辺りが、小規模で意外と良いものをやっているということがあるので、入れるなら4番目、機会を提供するというところに、情報提供の支援を入れられたらと思った。
(古本会長) 提案だが、施策10で情報提供を一括対応するということでどうか。そうしないと前の施策も遡ってどれを推すかを全部決めていく必要がある。施策10のところで、より細かい情報の提供みたいなことを少し入れるような余地があるかどうか。今の話は、大きな情報は情報提供されるのでそれを拾う人はいるが、一つ一つの細かいものまでは聞く耳がないとなかなか届かないような状況だということだと思う。例えば、「学びに関する情報収集と発信」のところに、「より詳細に」「より細かく個別の事業を」というようなことを入れて調整することはできるかどうか。事務局、文言を変えることは可能か。
(事務局) 事業展開をするうえで、何をやるのでも、事業を企画しっぱなし、やりっぱなしでは、目的は果たせない。やはり物事をやっているという周知活動は非常に重要になってくる。それぞれの事業に明記がなくても、当然のこととして、例えば博物館の企画展をやるという時に、企画展をやるだけではなくて周知をすることもセットになってくる。施策10では、それをどう伝えることができるのかという視点で事業立てを展開していきたいと考えている。郷土博物館では独自にツイッターを始めたり、広報の方では市の公式サイトの他に市の紹介のサイトを開いたりしている。情報を発信する側としては、あとは受け手の問題だという部分もないわけではない。そこのギャップを埋めて、皆さんに必要な情報が必要な時に届く仕組みをこの施策10で事業展開していければと考えている。細かなところは一つ下の事業レベルの桁で展開したい。
(古本会長) 私が申し上げたのは、施策10の「事業の方向性」3番目の「情報提供の充実」の後に「充実と周知」などというようにしてはどうかということ。今、皆さんから、情報についてはもう少し細かく言った方が良いという話が2つ出てきたので、ちょっとそこだけ申し上げた。ご確認をいただければと思う。全体の方向としては施策10の中で論じていくということでここは中根委員よろしいか。
(中根委員) かなり煮詰まったものが施策10の方に出てくると思うので、よろしいかと思う。
(堀委員) 人材発掘と少し被るかもしれないが、羽村市ゆかりの芸術家というのは、芸術文化振興ではとても大事だし、これから必要だと思っている。羽村市ゆかりの方だけではなく、逆に地方から来て今羽村にお住まいになっている芸術家やそれぞれの分野でのプロの方がいらっしゃるが、それもこの中に含まれていると読み取れば良いのか。
(事務局) どこにカテゴライズするのかということだと思う。ケースバイケースで、芸術文化の鑑賞機会というところで当てはまる場合もあるし、市にゆかりのある方というところで当てはまることもあるだろう。この方は羽村とどういう関係があるのかというのは、先ほどの情報発信などとも連携をして、広めていければと思う。芸術鑑賞には関係ないが、例えば、玉川兄弟は羽村にゆかりがあるが羽村出身ではない。しかし、羽村にゆかりがあるということは多くの方が承知をしている。羽村の歴史と文化、玉川上水を知るうえで、やはり玉川兄弟から入っていくのは常套手段としてある。話を施策6に戻すと、そのように羽村出身ではないが、今羽村に住んでいる方などを活用させていただく場というのは、芸術文化の鑑賞であり、市にゆかりのある方を通じた芸術文化の振興であり、ケースバイケース。アンテナを張っていれば、当然そういう方がキャッチできるので、その方はこの4つにカテゴライズできないから全く無視するということはなく、ケースバイケースで、羽村のために活動していただければと考えている。
(古本会長) 堀委員の先ほどのご質問は、市にゆかりのという言葉の範囲だと思う。「事業の方向性」の2番目の「羽村市から活動を広げ、さまざまな地域や分野で活躍している」というのは、羽村市を生地としている、生まれた場所としているというだけではなく、現在羽村市で活動されている方々も恐らく包含していて、その方々を利活用しながら進めていきたいというお話かと理解をしているので、それでよろしいか。
(堀委員) それで良い。
(古本会長) 私の質問だが、これは芸術家を発掘・育成するのか。それとも人材くらいにしておけるのかどうかという言葉の幅を確認させていただきたい。芸術家と言うと、作品を作るアーティスト、あるいは音楽をプロフェッショナルとして奏でる人といった印象だが、そうではない関わり方もあるのかと思う。芸術文化を普及するようなことに関わる人材と見るのか。この後に出てくる細かい部分においても、明らかに芸術家の養成というところが入ってくるのか。その辺りはいかがか。
(事務局) 芸術家の養成というストレートな事業は、やるとしたら、この5年間で新たに立ち上げなければいけない。例えば、府中市では「府中の森めばえコンサート」として、新たなピアニスト、バイオリニストなどのコンサート事業を行っている。5年間で0から立ち上げてそういうコンサートを開けるかというのは、なかなか難しいかと考えているが、何か種がまければとは思う。その辺はこの下の予算と整合性を図った実施事業計画の中で考えられればと思う。
(古本会長) あくまでご提案だが、「事業の方向性」の2番は「芸術家の発掘・育成」とかなり細かくなっているので、例えば、「新たな関心層の発掘・育成を進め」などというように、芸術に関心を持ってもらう人を増やしていくという文言にされても良いのかと思う。検討いただければと思う。
(成瀬委員) 私どもは文化協会として、今まで、玉川上水の音楽劇、カルメン、魔笛など、市民が参加するようなさまざまな事業を企画、実施させていただいた。また、身近に音楽を楽しめるようにということでサロンコンサートを企画し、一年に6回くらい開催させていただいている。今の羽村市の考え方も認識したので、またこれからも一緒に事業をさせていただけたら幸いだと思っている。情報に関してだが、いろいろなものを広報に載せていただいている。また、みんなで手分けをして市内の掲示板にポスターを貼り、終わったらまた回収している。この芸術文化の振興については、私たちもこれから一生懸命させていただければと思う。
(古本会長) 施策6については以上でよろしいか。それでは、施策7「スポーツ・レクリエーション活動の推進」について、事務局からお願いする。
(事務局) (施策7説明)
(古本会長) 施策7である。各委員の方でご意見あるか。
(橋本委員) ここの施策7か他のどこかに、多摩川で子どもたちが遊ぶというようなことが入っても良いかと思う。しかし、この夏、多摩川で3人くらい亡くなっている。例えば、いろいろな川のイベントや魚釣り、伝統漁法もたくさんある。その辺のところを市としては奨励するのかしないのか。どのような立ち位置で川遊びというのを考えているか。
(事務局) まず基本的なスタンスとしては、しっかりとした経験や資格をお持ちの指導者のもとでの活動というのが前提になる。橋本委員がおっしゃるようなことを事業化するとしたら、施策3の体験学習の充実で考えられるかと思う。日常の川等での遊びに関して、学校でどのような対応をしているかは生涯学習部参事からご説明する。
(生涯学習部参事) 学校の方については、子どもたちだけでは行かない、ということをお伝えしているとともに、保護者引率で行ったとしてもライフジャケット等の安全装備をしてください、ということは周知をしている。
(古本会長) 施策3の中に体験学習がかなり濃厚に出ているので、そこで重要性は既に認識されているという理解でいるが、よろしいか。
他の委員何かあるか。それでは、続いて施策8「生涯を通した読書活動の展開」である。事務局からお願いする。
(事務局) (施策8説明)
(古本会長) 吉岡委員にお伺いしたいが、今の子どもたちの読書環境というのは、電子化が進んでいるのか。それとも本を直接手に取って読むような状況か。
(吉岡委員) 小学校においては、電子化は進んでいない。学校図書館の中で本を借りて読んでいる状況。
(古本会長) ご意見あるか。特にないようなら進めさせていただきたい。それでは、施策9「現代的・社会的課題に対応する学習の推進」について、事務局からお願いする。
(事務局) (施策9説明)
(古本会長) 各委員から何かご意見あるか。
(葛尾委員) 最近、環境問題について、いろいろと話題が提供されている。社会の中で今、環境問題が非常に大きな課題になってきていると思う。環境問題については、どこで学習するようにこの中では考えているか。特に最近SDGsなどの言葉が出ているが、どういった環境にするのか、そんなところが学べるような学習の場はどこで考えているか。
(事務局) SDGsに関しては、第六次長期総合計画でそれぞれの施策をSDGsの17個のターゲットに対応させるような話が進んでいると承知している。この計画の中では、あえて言うならこの「事業の方向性」の一番上の「国際理解と多文化共生の促進のための学習機会の提供」に入るだろうが、環境問題に関わらず、SDGsの17個のターゲットに関わるようなところは、計画全体に敷衍しているものだという認識でもある。それぞれの施策で、それに対応した事業が出てくるものと期待もしている。SDGsに対応した学びの提供というような施策を立てるよりは、それはこの第二次計画のベースとして流れているものなので、全てがそれを意識した、配慮した学びの提供になるような事業展開をこれから実施していきたいと考えている。
(葛尾委員) 全体としてはそのような説明で理解できるが、実際には以前から、リデュース、リユース、リサイクルなどにずっと取り組んできている。そういった具体的に取り組む内容がどこかで出てくるとよろしいのかなと思う。この下の具体的な実施内容で出てくることになるか。
(事務局) 3R等の活動については以前から産業祭等で取り組んでいる。今後も継続して取り組んでいくものだと思う。それと市民の学びをどうつなげていくか。3Rの活動をしていくこと自体は直接生涯学習にはなかなかつなげにくいところがある。それを市民の学びとしてつなげていくためには、例えば、体験学習、異世代間交流など、それぞれの「事業の方向性」の中で事業立てをしていくのだと思う。結果としてそれが環境学習につながっていくのかと思う。環境学習では、例えば、施策9の「社会人の学びの支援」や「国際理解と多文化共生の促進のための学習機会の提供」で事業が考えられることはあると思う。今後、実施事業計画を詰めていく際に、その辺も意識して、カテゴライズし、しっかりと事業展開ができるように検討していきたい。
(古本会長) 他にあるか。
(田島委員) 「現状と課題」に「自然災害の頻発、新たな感染症の脅威など」とあるが、新型コロナによる外出自粛や登校禁止などで、学生が学ぶ期間が狭められたと思う。そこに対して、新型コロナの対応などの経験を踏まえて、いつでもどこでも学べるという要素がこの中に見当たらない。「事業の方向性」2番目の「市民活動講座の充実」に含まれるのかとも思ったが、そこに入るのか。あるいは施策10にそういうものがあるかどうか見たが、特になかった。その辺はどこに含まれるかという質問である。
(事務局) 昨年来のコロナ禍における学びの継続というところでは、影響が出ていると思う。今後5年間の計画を立てるうえで、いつそういう状況が変化していくのかという予測がなかなか難しいので、直接的な「コロナ禍における」や「コロナが明けた後」というような仕立て方にはしていない。それでは、いつでもどこでもだれでも、というのはどこにあるのかというところだが、そもそも条例でも定められている。以前審議会でご審議していただいたが、それを達成するための基本方針を3つ立てて、この3つの基本方針を実現するために基本施策・施策を立てている。これからそこに至るための具体的な個別の事業計画を段階的に作っていく。特にこの施策の中でどれというわけではなく、4つの基本施策と10の施策全てを、いつでもどこでもだれでも、という羽村市の生涯学習社会の実現のための手段として考えていくという施策立てだと事務局では認識している。
(古本会長) 私から一つ確認だが、「現状と課題」の一番下で「市の生涯学習関連施設においてハード・ソフト両面での対応が必要となっています」、つまりICT環境の整備が課題として明示されていて、それに対して「事業の方向性」では、その部分が高齢者のデジタル・ディバイドの問題だという記載がされている。単純に読むと対応施策が見当たらないので、そこの部分を少し整理をされた方が良いのではないか。
(事務局) ハード面については、Wi-Fi環境の整備が一番大きな柱になってくると思うので、そこは施策10の方で掲げている。ソフト面での対応として考えられる事業としては、一つの講座において講座室へ来る方と自宅でZoomなどで参加される方がいる、ハイブリッドな講座の企画を想定している。整理が不十分なところがあるので、書き様を検討させていただきたい。
(古本会長) 澤野委員の見地から言うと、去年の年末にお話しいただいたようないわゆる現代的なものは、ここで大体表現できているか。よろしければ、ご感想などいただければ。
(澤野委員) コロナ後のニューノーマルみたいなものも本当は入れた方が良いかと思ったが。「健康に関する学習機会の提供」に、高齢者対応だけではなく、パンデミックの経験を生かした健康教育なども入ったら良いのではないか。また、地球規模の環境問題も今重要な現代的課題ではある。項目を新たにした方が良いかもしれないが、一番上の「国際理解と多文化共生の促進のための学習機会の提供」の持続可能という中に環境問題も入ると思うので、入れても良いと思う。多文化共生と環境教育、環境にやさしい社会づくりなどもあった方が良いかもしれない。
(古本会長) 例えば、多文化共生「等」のようにして、先ほどの環境のことを入れ込むようなアイディアがある。環境については、一番上のところで少し調整していただけると、澤野委員のご見地からのところも入ってくるかと思う。ご検討いただきたい。コロナについては、先ほど事務局からもあったように、流動的な状況なので、それだけ切り出して説明するのは難しい。長く続くものであり、「アフターコロナ」「ウィズコロナ」という言葉の賞味期限も多少関係してくるかと思うので、ここは事務局の案のとおりで良いかと思う。
他はあるか。よろしいか。それでは、施策10「学習環境と支援体制の充実」について、事務局から説明をお願いする。
(事務局) (施策10説明)
(古本会長) 施策10に関する事務局の説明があった。情報収集とコーディネーションみたいなところが課題として書かれている。各委員からのご意見はいかがか。
(中根委員) 施策10の「方針」で「生涯学習関連施設の維持管理」という言葉が出てくる。その下の「現状と課題」の中でも施設の老朽化を謳っている。維持管理となると、傷ついたところを直しながら維持していくという小規模的な言葉だが、ここに例えば、維持管理及び計画的なリニューアルというようなことは入れられるか。長期的なものになり、予算もあるので、無理な場合は無理で構わないが、ご意見を聞かせていただきたい。
(事務局) 結論からすると無理である。実は、市の方では公共施設管理の計画が別にある。市内の公共施設の管理は計画的にやらないと予算的にも難しい。その計画には生涯学習関連施設も入っている。この第二次計画で修繕計画、リニューアル計画を謳うのではなく、それは別に市全体の公共施設等総合管理計画があるので、その中で対応していくというスタンスになっている。
(古本会長) 最終確認だが、先ほども詳細な情報の提供という議論が出たと理解している。より細かく情報提供していくことが望ましいのではないか、というような見解が示されている。そこについては調整をしていただくことはできるか。「事業の方向性」の2つ目と3つ目の中に少し入れられるかどうか検討していただきたいと思う。もちろん拾うのは受信側の問題なので、そのリテラシーを高めようなどということは範囲ではないかもしれないが、届いているのか届いていないのかというのが各団体の中で話題になっているなら、そこは少し入れても良いかと思うが、いかがか。
(事務局) 具体的な事業についてはこの下にぶら下げるが、この計画の「事業の方向性」の書き様については、来週までに検討させていただければと思う。
(橋本委員) ゆとろぎとコミュニティセンターの予約の仕方や費用など、使い方が全然違ってとてもわかりにくい。
(事務局) ご意見として承る。ただ、やはりよって立つ立ち位置が、コミュニティ・老人福祉施設的なところと、生涯学習施設的なところで異なるので、その辺でギャップが出ていることもある。できるところとできないところと整理をさせていただいて、できるところは改善をしていきたいと思う。
(古本会長) 複数の窓口があってそれが統合されていなくて、予約しようと思った時に窓口が違ったり、費用形態が違ったり、というところに混乱があるというのが今のご指摘だと思う。ここでは我々の意見として挙げていくことにしたい。よろしいか。
資料が多くてなかなか見きれない部分もあったかと思うが、さまざまな意見をお伺いすることができた。これがまた来週の議論につながっていくと思う。答申案の方で反映をしていただきたい。
2.その他
(古本会長) 以上で予定していた議事は全て終了したが、皆さんから何かあるか。
(河野委員) これは私の意見ではなかったが、施策4、51ページの「事業の方向性」に書いてある文章で、「第一歩が踏み出せない方」「踏み出し方がわからない方」の「方」はなくて良いのではないかというご意見があった。これについて、全体の判断で決めたいということだったが、それは今日やるのか、来週やるのか。それとも事務局で考えられるのか。
(事務局) 回答の時には、皆さんのご意見をお伺いしたいとしたが、その後特に具体的なご意見がなかったので、事務局の方で検討させていただき、来週お示しをしたいと思う。
(古本会長) 事務局一任でよろしいか。事務局の方にお任せをするということでこの案件は対応したい。
それでは、第10回の審議会を閉会させていただく。