小さな出会いがキャリアを動かす!多摩の魅力を伝える事業の育て方 ―My startup inはむら⑤―
- 初版公開日:[2026年03月31日]
- ID:20620
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こちらは令和8年3月に掲載した記事です。店舗について詳しく知りたい方は、最新の情報をご確認ください。
伊藤 大(市民記者:だいさん)

羽村さん
みなさんは、地域の人とのつながりを持っていますか?そのつながりが、ときに支えになったり、チャンスにつながることもあります。
今回は、そんな地域の人とのつながりを力に変え、グラノーラ「発酵のめぐみ」を初めとする滝島商店の食品事業をリードしてきた羽村綾那さんをご紹介します。地域に関心を持つきっかけや、どのような思いでキャリアを切り開いてきたのか伺いました。
地域で面白い大人たちに出会った
(*1) 若者の意見や考えを市政運営に反映することを目的に、ワールドカフェ方式によるワークショップや若者意識調査などにとりくんだ対話によるまちづくりの事業
羽村さん 私は杏林大学の観光学科に所属し、地域のまちづくりを専攻していました。授業の中で「街に出て大人と話してこい」という機会が多くありました。最初は三鷹市での活動でした。大学として、学生と地域が連携する活動の初期段階でしたが、「向いている」と思われたらしく、いろいろな活動に参加することになりました。
そのうち地域連携を進めていた教授たちと仲良くなり、地元でもある羽村市にも関わるようになりました。その一環で、若者フォーラムの活動にも声をかけていただき、参加することになりました。
だい ちなみに、若者フォーラムを始める前は、羽村に対してどんな印象を持っていましたか?
羽村さん 正直、地元に特別な興味があったわけではなかったです。「ただ住んでいる場所」という感じで。地元に目を向けるようになったのは、大学に入ってからですね。
実際に街に出て、そこで頑張っている大人たちと話してみると、意外と面白いなって気づいたんですよ。
地域を元気にしたい!
羽村さん 若者フォーラムを運営していた市の職員の方を見て「地域を本当に大切にしているんだな」と感じました。その方の働き方に触れて、私も市役所に入りたいと思うようになりました。
だい 市役所では、どのような仕事をされましたか?
羽村さん 最初は産業振興課に配属されて、その方と一緒にいろいろ活動しました。1年目は創業支援を担当し、地域で事業を始めたい方や始めたばかりの方を支援しました。2年目は商業支援で、商店街のイベントやスタンプラリーの企画・運営を支援しました。
さらに、桜まつり、夏まつり、産業祭、ふるさと祭り、イルミネーション、にぎわい音楽祭など、地域のイベントを幅広く担当しました。
だい(市民記者) なるほど。羽村市民にもおなじみのさまざまなイベントに関わられていたのですね。
羽村さん はい。なので、地域の事業者さんとはだいたい顔見知りになりました。

「自分がやりたいこと」を目指して
羽村さん 実は、多忙で体調を崩したこともあり、環境を変えるために違う部署に異動になりました。異動先の仕事も、地域のための仕事ではあったのですが、自分のやりたいこと、「地域を元気にしたい」という思いとは、少し違うと感じるようになっていました。仕事の中でいろいろと変えていきたいと考えていたこともあって、新しいことに挑戦したいと思うようになりました。
だい なるほど。それでどうされたのですか?
羽村さん それ以前から、ちょっとした人生相談にのってもらっていた滝島商店の社長である瀧島さんに、働き方について相談してみようと思いました。
だい(市民記者) 瀧島さんとはすでにお知り合いだったのですか?
羽村さん 瀧島さんは若者フォーラムに参加していて、そのときに知り合っていました。こういう場に参加してくれる事業者の方は、街のことをすごく考えてくれている方が多いです。瀧島さんもそのひとりで、自分の事業だけではなく、広い視点で考えてくれるので、相談しやすい存在でした。
だい すでに入社を考えていたのですか?
羽村さん そのときは入社したいと思って話したわけではなくて、「お蕎麦でも食べに行こうよ」みたいな気軽な感じでした。
だい それで働き方の相談をして、「うちに来なよ」と言われたと。
羽村さん そうなんです。「うちに来なよ」と言われてびっくりしました(笑)
自ら切り開く

発酵のめぐみ 酒粕グラノーラ
大久保さん 滝島商店に入社したころに、食品事業を始める話がちょうどあったんです。そのときはパッケージもなく試作品ができたくらいのタイミングでした。その状態で瀧島さんから「じゃあ、あとはよろしく」と私に託されました。
だい グラノーラを商品として作っていく中で工夫されたことはありますか。
羽村さん この商品を誰に向けて売りたいのか、どのぐらい売れるのかといったことを自分の感覚で決めて、試行錯誤していきました。パッケージも、健康志向の女性に手に取ってもらいたいとイメージし、デザインに落とし込んでいきました。
だい ご自身の感性を大事にしながら、試行錯誤を繰り返してきたんですね。入社した頃はFLAT BASE羽村(以下FLAT BASE)(*2)もなかったのですか?
(*2) 滝島商店の発酵食品ショップとレンタルスペース
羽村さん FLAT BASEもなかったですね。使われなくなった資材倉庫を「拠点にできないか」という話が出て、すこし植物を置き、立ち寄れる場所にした程度でした。だから、ほぼゼロからのスタートでした。
だい FLAT BASEはよく市民記者の編集会議でも使わせてもらってますが、ここも羽村さんがゼロから立ち上げたんですね!とても素敵な雰囲気なので会議をしてても会話がはずみます。
羽村さん 実はFLAT BASEはまだ納得できていないです。常に視点を変えながら、「お客さんがどういう店構えだったら喜ぶのか」「どういう空間だったら心地よいのか」を日々考えています。

羽村さん もともと産業振興課に配属になった時に、地元の商品を作りたいと思ったんです。その時から、地元の商品づくりに対しての熱量は高かったです。

FLAT BASE店内の様子
羽村さん 今、滝島商店全体のブランディングを進めていますが、FLAT BASEをその発信拠点にしていきたいと考えています。また、多摩産の材料や「発酵」にこだわって、食品事業も広げていきたいと考えています。
だい FLAT BASEが羽村や多摩地域を盛り上げる拠点の一つになっていくイメージがわいてきました。今日はありがとうございました。

地域で緩やかにつながるということ
羽村さんが地域と出会ったのは、ほんの偶然からでした。けれど、そのつながりが、社会人として壁にぶつかったときに思いがけない支えとなり、前に進む力を与えてくれました。だからこそ今、羽村さんは自分が救われたように、地域を元気にする活動へと自然に歩みを向けています。
羽村さんの物語は、地域とのつながりが人生にそっと寄り添い、思いもよらない力になることを教えてくれます。次にどこかで出会う「つながり」が、あなたの毎日を少し豊かにしてくれるかもしれません。INFORMATION
FLAT BASE羽村
所在地
羽村市羽東1-12-54
連絡先
042-554-2239
営業時間
午前10時から午後5時
定休日:日・月曜日、祝日URL
FLAT BASE羽村のリンク(別ウインドウで開く)はこちら
羽村さんの羽村市おすすめポイント
タイ料理食堂 Thai food OKURA
とにかく美味しい!おいしすぎて、苦手だったパクチーを食べれるようになりました。
所在地
羽村市神明台1-1-2
連絡先
042-578-9666
インフォメーション

伊藤 大(だいさん) 1971年生まれ。ランニングとロードバイクを愛する1児の父。普段会えない人に会いたくて市民記者に応募しました。いつか、スポーツや趣味を通じて市民同士がつながるきっかけとなる記事を書いていけたらと思っています。
