ひとことで視覚障害と言っても、さまざまな見え方があります。まったく見えない、文字がぼけて読めない、物が半分しか見えない(図A)、望遠鏡を通しているようにしか見えない(図B)などです。
このようなことから、文字を読むことができても、歩いているときに障害物にぶつかったり、つまずいてしまう方や、障害物を避けてぶつからずに歩くことはできるが、文字を読めない方がいます。
困っていても視覚障害のある方から援助を求めることは難しいので、戸惑っている視覚障害のある方を見かけたときは、まず、声をかけてください。そして、援助を求められたら、どうすればよいか確認してください。ちょっとした援助が、より安全で安心な外出につながります。
また、白杖を持っている・盲導犬と一緒というように、一見して視覚障害のある方とわかる人もいますが、外見から視覚障害のある方とわかりにくい方もたくさんいますので、「見えにくいので・・・・・・」「視覚障害なので・・・・・・」などと言われたときは、目が不自由と判断してください。
声をかけてもらっても、誰からの声かけかわからないと、困ってしまいます。名乗って、声をかけてもらえると安心します。
遠くから声をかけてもらっても、気づかないことがあります。援助を断られたとしても、気を悪くしないでください。慣れている場所にいる場合等、援助を求めていないこともあります。
いきなり体に触れるのは失礼ですし、不安に感じるからです。まず、声をかけてください。
状況がわからないと動けないからです。危険な場面では説明だけでなく、安全な場所まで誘導してください。
援助をする前に、どこに向かっているのかなど、援助を必要としているかを確認することが大切です。乗るのではなく、降りたばかりかもしれません。
電車やバスを待っていて、いつのまにか列が動いて取り残されてしまうことがあります。後ろからだまって押したりせず、ひと声かけてください。
乗降するときは、白杖や手で床や車体を触って確認したいので、体を抱えられると動きがとれませんし、怖い思いをします。
座ったとき、降りようとして出口の方向がわからずに困ることがあるので、降りやすいように、出入口の近くに立つこともあります。
渡ろうとする反対側に連れて行かれて、困ることがあります。
音響信号のない横断歩道では、渡るタイミングを教えてもらうだけでも、とても助かります。
視覚障害のある方にとって、「だれでもトイレ」は広すぎて様子が把握できなくて困ることがあります。
初めてのトイレは様子がわからなくて困ります。水の流し方、洋式か和式か、便器の向き、トイレットペーパーや鍵の位置、汚れている部分などを教えてもらえると助かります。(異性の場合は、近くにいる同性の方に依頼してください。)
向かい合っていると、説明者とは左右が反対になるためです(図2)。
図1
図2
目印となる建物を教えてもらえると、再度道を尋ねるときや、援助を受けるときに役立ちます。
「あそこに」「むこうに」という表現や指差しは、正確にわからないからです。
物の材質、形や大きさなどは、ことばだけの説明よりも、触った方がよくわかります。
移動介助を求められたときに、注意するポイントを紹介します。
介助の受け方は人によって違います。決めつけた対応をしないようにしましょう。
動きを拘束されると、安心して歩くことができませんし、足や杖で前方を確認することもできなくなってしまいます。
悪い例
誘導の基本(良い例)
ただ「階段」と言われただけは、上りか下りかわかりません。
誘導者と別れた後で、下り階段などで転落したりしない場所を選ぶためです。
歩道や駅のホームなどで黄色いタイルを目にしませんか?これは「視覚障害者誘導用ブロック」といって、目の不自由な人が一人で安全に歩くための手がかりとなるよう設置されています。見えなくても足や杖で触ってわかるように突起がついており、見えにくい人にも見やすいようにタイルの色は黄色で目立たせています。
福祉のまちづくりへの関心が高まるにつれて、誘導ブロックの設置も増えてきました。
しかし、そのブロックの上に自転車や車が置かれていては、使うことができません。
目の不自由な人が、歩道をふさぐように置いてある自転車を避けようとして知らぬ間に車道に出てしまい、車と接触しそうになったり、歩道に乗り入れて止まっているトラックのミラーに顔を強打する事故もあるのです。
ブロックの上に物を置かないことはもちろんのこと、駐輪や駐車の場所に少しの配慮をする事が、あなたにもできる「福祉のまちづくり」です。
羽村市福祉健康部障害福祉課
電話: 042-555-1111 (障害福祉係)内線172 (障害者支援係)内線185
ファクス: 042-555-7323
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