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    平成28年第4回羽村市教育委員会(定例会)会議録

    • [2022年7月12日]
    • ID:8938

    平成28年第4回羽村市教育委員会定例会会議録

    日時 平成28年4月19日(火)午後3時02分~4時00分

    場所 羽村市役所東庁舎4階特別会議室

    出席者 

    教育長 桜沢 修、委員 島田哲一郎、委員 羽村 章、委員 塩田真紀子

    議事

    日程第1 会議録署名委員の指名について

    日程第2 教育長報告

    日程第3 教育委員会委員活動報告

    日程第4 報告事項 ①今後の学期制の在り方について~最終報告~

     

    会議経過

    教育長 ただいまの出席委員は4名であります。定足数に達しておりますので、ただいまから平成28年第4回羽村市教育委員会(定例会)を開会します。

    本日の議事日程は、あらかじめお手元に配布したとおりです。

    〔日程第1〕

    教育長 会議録署名委員の指名を行います。

    会議録署名委員は、羽村市教育委員会会議規則第33条の規定によりまして、教育長において羽村章委員を指名します。よろしくお願いします。

    〔日程第2〕

    教育長 教育長報告を行います。

    それでは、お手元の教育長報告事項をご覧ください。この中から幾つか報告させていただきます。

    まず、4月1日です。各種の辞令交付が行われました。市長部局の人事異動や新規採用職員に対する辞令交付、また再任用の職員への辞令交付が行われましたけれども、その後、学校長をはじめ教員の方々へ東京都教育委員会からの辞令伝達を行ったところです。また、市長、副市長、教育委員会の委員の皆さん、そして教育委員会管理職と学校管理職の顔合わせを行いまして、新しい年度がスタートいたしました。

    また翌日4月2日には、社会教育委員、スポーツ推進委員、スポーツ推進審議会委員、文化財保護審議会委員の皆さんに、委嘱状を交付させていただくとともに、退任者へ感謝状を贈らせていただきました。

    次に、4月4日です。学校給食組合教育委員会の委員長及び委員長職務代理者の選任が行われ、委員長に瑞穂町教育委員会の滝澤福一委員、また委員長職務代理者には瑞穂町教育長の鳥海俊身委員が選任されました。

    続いて4月5日です。スクールガードリーダー連絡会が開催されまして、スクールガードリーダーの皆さんに委嘱状を交付させていただきました。今回委嘱しましたのは、羽村東小、羽村西小、富士見小、松林小、小作台小学校に各2名、栄小と武蔵野小に各1名の12名であります。平成28年度も警察官OBの皆さんに学校における防犯や交通安全などにご尽力をいただくことになります。

    翌日4月6日には小学校入学式、また7日の中学校入学式につきましては、委員の皆さん各学校に分かれてご出席をいただき、ありがとうございました。私は松林小学校と羽村三中に出席をしましたが、小学校1年生の姿を見ますと、初々しさの中にも小学生になったという自覚が見られたところです。中には、一部、式の途中で飽きてしまった様子の子もいましたけれど、これからの学校での指導にかかっているのかなと感じたところです。中学校の新入生につきましては、非常に厳粛な雰囲気の中で、とても立派な態度で式に臨んでいて、在校生たちの合唱のすばらしさにも感心したところです。

    続きまして4月12日の定例校長会でございます。新学期の始まりに当たりまして、昨年も私から同じことを申し上げましたが、今年度もいじめ・不登校ゼロ、また学校での事故ゼロ、教員の服務事故ゼロを目標に頑張ろうということで挨拶させていただきました。この3つのゼロにつきまして、1年間学校長はじめ教員の皆さんが目標にしていただき、常に頭の隅に置いて日々の仕事をしていただければ実現できると思いますし、努力していただきたいと思ったところです。

    また、13日には、東京都市教育長会定例会に出席しました。その中で、東京都教育委員会から東京都発達障害教育推進計画の概要説明がありました。この計画では、まず発達障害教育の整備として小学校における特別支援教室の設置の推進と、中学校の特別支援教室の設置促進が挙げられています。小学校での導入は、羽村市では既に平成28年度から設置し、導入済みでありますけれど、中学校については、今後、東京都教育委員会のスケジュールとして、2年間のモデル事業の成果と課題を踏まえて、全ての中学校で平成30年度から導入を目指すという説明があったところです。また、あわせて発達障害の児童・生徒の指導の充実、支援員の活用と資質の向上、外部専門員の活用、教員の専門性向上、それから保健、医療、福祉、労働との連携体制の充実などが挙げられています。

    また、小学校の英語の教科化に向けた都教委の支援についての説明がありました。国のスケジュールとしては学習指導要領改訂の公示が平成29年度、段階的な先行実施を平成30年度、平成31年度とし、平成32年度からは教科化の全面実施を考えているということです。

    東京都としては、平成28年度に英語教育推進地域事業を開始しまして、10地域で2年間実施していくことになっていますが、平成28年度から羽村市もこの推進地域の指定を受けて、既に英語教育の推進リーダーを選任しまして取り組み始めたところです。こうした動きにつきましては、オリンピック・パラリンピックに向けて東京都では加速しておりまして、教科化の導入についても、国の動きより先行するスケジュールとなっています。

    羽村市では、小中一貫教育とともに小学校1年生からの英語活動を取り入れ、先進的な取り組みを行ってきていますが、教科化についてはこれから検討していくことになりますので、教員の英語指導力の向上なども含めまして、乗り遅れることなく対応していきたいと考えています。

    4月14日、15日の総合調整会議は、平成28年度執行方針を各部署の部課長が発表し、意見交換を図る内部会議です。教育委員会では、「はむらの教育」のカラー化、2年目を迎える学力ステップアップ推進事業、学校図書館システムの拡大、東京都のスーパーアクティブスクール事業の補正予算での対応、学校と家庭の連携推進事業、メリーリボン演劇祭の実施、子ども体験塾「真夏の北極・南極展」、スポーツ習慣定着促進事業の実施、子ども読書活動推進計画の策定、羽村遺跡の文化的価値の周知、このような事業について、平成28年度の執行方針として、2人の部長から説明したところです。

    次に、4月18日です。中学生の職場体験サポート事業の受け入れ事業所説明会に出席しました。参加いただいた事業所の方から、中学2年生に対して参加事業所の職場のPRや、体験に臨む中学生の姿勢について、貴重な話をただきました。

    今年度の職場体験事業につきましては、羽村第二中学校が5月16日から5日間、一中、三中については10月に実施する予定となっています。学校以外で社会と接しながら学ぶ職場体験に生徒の期待を感じたところです。また、事業所の皆さんには、ぜひ温かく迎えていただくとともに、仕事の厳しさや社会的ルール、責任感などについてご指導をお願いしたいということで挨拶を申し上げました。この職場体験につきましては、小中一貫教育のキャリア教育に位置づけられる大切な事業でありますので、学校においては、積極的に取り組み、成果を上げていってほしいと思います。

    以上で報告といたします。

    私からの報告は以上で終わります。これから質疑を行います。何か質問はございますか。よろしいですか。

     

    羽村委員 教育長

     

    教育長 羽村委員

     

    羽村委員 4月13日の東京都市教育長会定例会で、小学校の英語教育の『教科化』という話がありましたが、羽村市では既に実施しているというお話でしたが、具体的な方針というか指針といいますか。伺います。

     

    教育長 小学校5年生、6年生で英語を『教科』として、成績をつけるということになります。詳しくは、参事からお願いします。

     

    生涯学習部参事 教育長

     

    教育長 生涯学習部参事

     

    生涯学習部参事 英語の教科化につきましては、現状では小学校5、6年生が外国語活動ということで取り組んでおります。こちらは、週1時間、話すと聞くという領域について外国語活動という形で取り組んでいるところでございます。これが教科化となったときには、小学校5、6年生で、週2時間、読むと書くという領域、いわゆる4領域に広がっていくということと、評価をしていくということが入ってまいります。これが教科化というところでございます。あわせて、3、4年生につきましては、今現状では外国語活動はございませんので、そちらを3、4年生まで広げて、外国語活動の取り組みが始まるということでございます。

     以上です。

     

    羽村委員 教科として評価をしていくということですね。ありがとうございます。

     

    教育長 ほかに質疑ございますか。

     

            (質疑なし)

     

    教育長 それでは、教育長報告は以上で終了させていただきます。

    〔日程第3〕

    教育長 教育委員会委員活動報告を行います。

    教育委員会委員の3月29日から4月19日までの活動については別紙に記載のとおりです。

    これから質疑を行います。何かご質問またはご意見はございますか。また、ご出席いただいた委員からご報告等がありましたら、お願いします。

     

    島田委員 教育長

     

    教育長 島田委員

     

    島田委員 1件報告でございます。

    4月14日、平成28年度東京都教育施策連絡協議会に出席してまいりました。毎年、都庁の講堂で開催していましたけれども、今回は代々木第二体育館のアリーナで特設の舞台を設けて、まさに2020年オリンピック・パラリンピックをイメージした形で開催され、会場づくりからしてそのような雰囲気が漂っておりました。

    協議会の内容につきましては2部構成でございまして、第1部は行政説明ということで、東京都教育委員会中井敬三教育長から連動政策についての説明がございました。ただいま教育長報告にもあったとおり、小学生の英語科の話が興味深いところでございました。小学校の先生の中で英語科の有資格者は4%しかいないということでございました。それとともに、85%の先生が英語指導に不安視をしているという報告もございました。そのような中で、英語科教育、羽村市では先行して実施しているということでございますが、ぜひ進んだ形でできればいいという思いでございました。

    第2部はオリンピック・パラリンピックの話題でございまして、コーディネーターに東京都教育委員会委員で柔道のオリンピアンの山口香さん、そして、パネリストにハンマー投げオリンピアン室伏広治さん、車いすテニスパラリンピアンの齋田悟司さん、人間科学やボランティア関係の方が3名おりました。オリンピアンの経験談や2020年のオリンピック・パラリンピックにそれぞれ小中学生がどのように臨んでいったらいいかという話がございまして、非常に興味深い内容でございました。資料が手元にございますので、ご希望がございましたら後ほどお配りしたいと思います。

    以上でございます。

     

    教育長 ありがとうございました。

    今の報告も含めて、何かご質問等ありますか。

     

    塩田委員 教育長

     

    教育長 塩田委員

     

    塩田委員 4月3日の羽村二中吹奏楽部の「はるかぜコンサート」を観てきました。吹奏楽部にはよくありますが、ポップスがあり、クラシックがあり、非常に楽しめる内容で、とてもよかったのですけれども、4月3日ということは、3月に卒業した生徒が出場できたのかなということを校長先生に伺いましたら、2名ほど事情で出られなかったということでした。高校進学ですとかどのような事情かわかりませんけれど、羽村市は各学校でこれだけ音楽に力を入れているので、できればやはり4月ではなく3月までに各吹奏楽部、ブラスバンドの1年間の締めくくりとなる最後のコンサートが開催できるように、各学校で調整はできないかという感想でした。

     

    教育長 学校の行事の組み方の中で、いろいろ調整をしたけれども、この日の開催になってしまったということは校長から聞きましたけれど、山崎参事は何かその辺り聞いていますか。

     

    生涯学習部参事 教育長

     

    教育長 生涯学習部参事

     

    生涯学習部参事 開催日が4月3日ということで、私もコンサートに行って、3月を越えてしまって残念だと思ったところです。

    これは、毎年こうというわけではなく、昨年度に限ることというふうに捉えていますけれども、結局、市内10校が3月に定期演奏会を開催していますが、土曜日、日曜日でゆとろぎでの開催となると、やはり数、枠の問題というところと、今年度、ゆとろぎ開館10周年記念のいろいろな企画等もございまして、そのような対応になったと聞いております。

    本当に塩田委員がおっしゃるとおり、3月中に開催できるように、また今年度はできるだろうと思っておりますし、そのような調整は今までもしてきておりますので、参考にさせていただきたいと思っております。

     

    教育長 よろしいですか。

     

    塩田委員 はい、ありがとうございます。

     

    教育長 ほかにありますか。よろしいですか。

     

            (質疑なし)

     

    教育長 ほかにないようですので、教育委員会委員活動報告につきましては、終了します。

    〔日程第4〕

    教育長 報告事項 ①今後の学期制の在り方について~最終報告~について説明を求めます。

     

    生涯学習部参事 教育長

     

    教育長 生涯学習部参事

     

    生涯学習部参事 それでは、皆さん、お手元の、今後の学期制の在り方について~最終報告~、平成28年3月羽村市立小中学校2学期制検証委員会をご覧ください。

    まず、1ページですけれども、こちらの「はじめに」ということで、2学期制検証委員会の委員長であります掛田先生のお言葉がここに書かれております。こちらを読ませていただきますと、「この2学期制検証委員会につきましては、平成22年3月に出された報告書『2学期制の検証と充実について』に示されている成果が現在も継続・発展しているか、課題が現在は改善・解決しているかということについて検証するということ。また、この委員会が必要と判断したことを検証するということを基本方針として検討を重ねてきたこと。また、本委員会で出された意見、そして2学期制に関するアンケート調査の結果を踏まえて話し合いを進めて、中間報告もまとめさせていただき、最終的にこの報告書としたということ。この報告書については、教育委員会が検討する際の参考資料として活用していただきたい」ということが書かれております。

    2学期制につきましては、羽村市では2年間の試行期間を経て、平成16年度より全小・中学校で、1つ目のポイントとしては当時の教育活動の見直しをしていくこと、2つ目としてゆとりある指導と評価の展開にしていくこと、3つ目がこのことに伴う授業改善を進めていくこと、4つ目として授業時数の確保を進めるということで2学期制の導入がなされました。

    導入の背景としては、社会の急激な変化ということや、学校教育の根本的な見直しが行われ、当時、完全学校週5日制、また学習指導要領の改訂などの教育改革というものが背景としてございます。また、学校には不登校児童・生徒の増加という課題があり、学力低下への不安などの課題解決ということが求められていたこともございます。羽村市では2学期制だけではなく、その後も小中一貫教育を導入して、羽村市ならではの教育を行ってくることで、その時々の教育課題、そういった事情、状況について対応をしてきたということがございます。そういった見地から、羽村市ならではの教育を考えていってほしいということが、「はじめに」のところでまとめられております。

    2ページです。

    こちらは「今後の学期制の在り方について」ということで見開きにはなっておりますけれども、2学期制の成果と2学期制の課題とされる観点という形でまとめさせていただいております。

    まず、2学期制の成果でございますが、4つにまとめさせていただいております。

    1つ目は、必要な授業時数を確保し、羽村市独自の教育内容が実施できるゆとりある教育課程が組めるようにしてきたこと。こちらは、羽村市では、他に先駆け2学期制を導入したことで、早い段階で授業時数増に対応することができました。また、英語教育をはじめとする小中一貫教育に伴う羽村市独自の教育内容が充実してできるゆとりある教育活動を組むことにつながってまいりました。

    2つ目は、長い評価期間の中で、きめ細やかな指導と評価が行われているということです。2学期制を導入したことによりまして長期休業日、いわゆる夏休み、冬休みですけれども、学期の区切りという、いわゆるお休みということではなくて、学期の途中であるという考えのもと、長い評価期間で児童・生徒の成長をきめ細やかな指導・評価をするということです。小学校ではこのような特性をうまく生かしながら、じっくりと指導を行い、その過程も含めて評価をしていくということが、子どもたちの発達段階にも合っており、一人一人のよさを伸ばす指導と評価につながっている。中学校では、評価方法が相対評価から絶対評価に変わっていった時期ということが導入当時にもありまして、長い評価期間を生かしたより精度の高い評価への移行がスムーズにできたということが言えます。また、授業時数が少ない実技系の教科については、長い評価期間となるため、精度の高い評価ができたと言えます。ただ、定期考査、高校受験が中学校では大きな位置を占めまして、短い期間で評価をして、そのことをフィードバックしていくことが中学校では望まれていると、ここでは記載されております。

    3つ目は、教育課程の柔軟な組み方ができて、その定着が図れたということです。2学期制の導入により、儀式的行事や成績事務等が減り、移動教室や個人面談などの日程が今までにない発想で柔軟に設定できるようになりました。また、7月、12月が学期末ではないということから、時間的な余裕が生まれ、特に学校行事の多い小学校ではその利点が生かされています。こういった観点では、教員が児童・生徒と向き合う時間が増えたと言えることです。

    4つ目は、長期休業期間(主に夏季休業日)の活用を意図した取り組みを行っているということです。小中学校とも長期休業期間の捉え方が変わり、長期休業期間は学期の途中であるという考え方から、それを生かしていこうという意識が働くようになりました。ただ単に通知表を渡すだけではなく、個人面談を設定して、個々の児童・生徒に学習の目標を持たせ、学習意欲を継続させる取り組みなどが行われるようになってきました。そしてこれが継続しております。また、夏休み中のさまざまな学習活動も行われるようになってきたというところも大きなところだとまとめられております。

    次に、2学期制の課題とされる観点です。こちらも4つの観点を挙げさせていただいております。

    1つ目は、学期の区切りで、気持ちの切り替えができない児童・生徒がいるということです。前期から後期への学期が切りかわるところで、過去にはいわゆる秋休みをとっておりましたけれども、授業時数を確保していくということから、授業時数の増加をしたいということで徐々に秋休みがなくなってきた経緯がございます。アンケートでは、気持ちの切りかえができないと回答した児童・生徒が半数程度おります。これは感覚の問題というのはありますけれども、このことは長期休業期間が学期の区切りとなっていたときの感覚と捉えられ、現在は長期休業期間も学習は続くという捉え方をしています。気持ちの切りかえは意識の問題であり、必ずしも再スタートをすることが必須であるとは言えないということでございます。

    2つ目です。部活動による学校行事や定期考査への影響を心配する声があるということです。中学生にとりましては、部活動は学校生活の中で大きな位置を占めます。多くの自治体が3学期制を設定している中で2学期制だと、いわゆる大会等の設定時期がずれてしまって学習に不利ではないかというような不安の声が出ております。そういった面もありますけれども、大会を勝ち進めば、やはり学校行事や定期考査に影響する時期が出てくるということは変わりません。時期がずれるということで2学期制でも3学期制でもそういったことは起こり得るということです。ただし、3学期制が多い中、1市だけ2学期制であるという状況ですと、日程的な影響が出ることは指摘のとおりであるということです。

    3つ目、高校入学試験への不安の声が保護者等にあるということです。このことに対する不安がやはり一番大きく聞こえてきていると捉えております。第3学年は12月に入試のための成績を出しておりますけれど、これは2学期制、3学期制であっても4月から12月までの成績を出すということは変わりがありませんので、2学期制だと学期の途中で中途半端な成績のつけ方で不利になるというような誤解から生まれている不安であると推測されます。第3学年では、入試のために7月と12月にも成績を出しています。そのため、2学期制では7月、10月、12月、3月と4回成績を出すということになっており、きめ細やかな評価をしていると言えますし、逆にその分、成績事務は増加しているという側面もございます。生徒からは、アンケートの中で、定期考査の範囲が広くなるので、もっと範囲が狭いほうが準備しやすいという声もございました。

    4つ目、夏休み前に通知表が出たほうが学習意欲を持続できるという声があることです。児童・生徒とも夏休み前に通知表が出たほうが夏休み中に勉強する意欲が出るという声がございます。実際には、夏休み前に通知表のかわりとなる成績資料をもとにした個人面談を行っております。このことにつきましては、アンケートの中でも高く評価をしていただいております。しかし、通知表をもって成績を示すほうがわかりやすいという意識は継続しているというところでございます。

    4ページです。

    こちらは、「今後の学期制の在り方についての提言」になっております。今申し上げました2学期制の成果、そして課題とされる観点等をまとめた中で、この4ページにあります提言にまとめさせていただいております。

    提言を読み上げさせていただきます。

    「小学校においては、2学期制を実施してきたことで成果を上げてきており、それをもとに現在の教育活動が安定して行われてきていると考えられる。

    小学校の教員の6割は2学期制を継続した方が良いと考えているが、一方で小学校保護者において肯定的評価は3割である。このことを踏まえ、夏休み前の成績の出し方や長期休業期間の位置付けや意識付けなどについては、さらに検討する必要があることを指摘しておく。

    中学校においては、2学期制を実施し教育活動を進めていく中、学習指導、生活指導、進路指導、部活動など着実に成果を上げている。一方、アンケート結果からは、生徒、保護者、教員から進学のことを視野に入れた評価の時期が3回ある3学期制の要望が強い。長い期間をじっくり学び、評価をしていくことの良さもあるものの、短い期間で評価をしていくことは中学生にとって自分の力が分かり、学習への意欲を高めることにつながるとも考えられる。

    このことを踏まえ、以前の3学期制に戻すということではなく、2学期制で取り組んできたことの成果を活かした、『新たな3学期制』としていくことが良いと考える。」

    こういったところを提言としてまとめさせていただいております。

    以上の提言に、次の5ページに示します学期制を検討するうえで考慮すべき事項を加え、広い見地から今後の学期制の在り方を検討していただくことを望むということでございます。

    5ページの学期制を検討するうえで考慮すべき事項。

    1点目、小中一貫教育の観点から、小学校と中学校が違う学期制となった場合、小中学校の教育課程のつながりなどに問題ないか考慮すべきと考える。

    2点目です。学習指導要領の改訂が直近に控えており、その内容によっては教育課程の変更が必要となる。特に小学校は、授業時数の増加が予想され土曜授業の検討や地域行事との兼ね合いなどを考慮する必要があるため、こういった点も加味しながら継続して検討すべきと考える。

    3点目です。実際に学期制を変更する場合、各校の教員の意見を参考にし、各校が主体的に児童・生徒にとって必要であるという目標を掲げ進んでいくことが大切である。そのためには、教員による部会などの設置を検討すべきと考えるとういうことでございます。

    最後、6ページでございます。

    「おわりに」というところでございますけれども、平成27年7月から計8回の検証委員会を開催いたしました。そちらの検討を踏まえて本報告をまとめたということでございますけれども、こちらの提言につきましては、学期制を決定するというようなことではなく、今後、学期制を決定する上でその判断材料となることを目的としております。制度を変えるだけではなく、今後の羽村の教育をどうしていくかという目標を考えていく必要があるということでまとめられております。

    以上、簡単ではございますけれども、今後の学期制の在り方についての最終報告についてご報告させていただきました。

    以上でございます。

     

    教育長 昨年の7月から8回にわたって検証委員会が開催され、今後の学期制の在り方についての議論の報告ということで説明がありました。

     この件につきまして、何かご意見、またご質問等がございましたら、よろしくお願いします。

     

    羽村委員 教育長

     

    教育長 羽村委員

     

    羽村委員 最終報告、ありがとうございました。特に興味深かったのは、アンケートで出てきた、小学校では非常に評価が高い、中学校では評価が低いというのは、進学のことにかかわるということなのですね。非常になるほどと思うのと、やはり生徒も、それから親御さんたちも、進学の比重が非常に高いというのは当たり前だと思うんです。

    ただ、ここにも書いてありますように、高校入試の不安が保護者等にあるということでありますけれども、やはりもう少しきちんと説明をすべきことだと思います。大学に入れば、ほとんど2学期制です。3学期制の大学はありませんので、前期、後期で、当然夏休みがあってもその学期は続くということが当たり前となります。大学はなぜ3学期制にしないのかということも一切出てこないわけです。ということは、やはりテストの実施や評価をする上でも、きめ細かな評価をしていけば決して長い期間であっても、また長い期間であるからこそフィードバックもできますし、それから再評価もできる。生徒たちにとっては、また頑張って取り返すこともできると思うのです。逆に短いほうが、なかなか戻れないかなというふうに思います。私は大学の教鞭をとっているので、やはり早く2学期制になれてほしいという思いはありますし、先生たちも大変でしょうけれども、逆に長いからこそいいところというのは小学校ではきちんと評価されたというのが、ある意味では少し早目に小学校のほうから始まっている、やはり小学生のほうが親も余裕を持てるというのは感じています。

    ここに、「新たな3学期制」と書いてありますけれども、また学期制を変えるという話よりも、しっかり2学期制のよさをもっと伸ばすということが私はいいと感じました。今まで取り組んできた12年という期間がありますから、それをしっかりと取り組んで、マイナスになるということになっては困ると感じました。羽村市はいち早く小中一貫教育をしているわけですから、それを生かすということで、小学校のよさをうまく中学校に持っていけないかということを、いま一度考えたいと思います。

     

    教育長 よろしいですか。

    ほかにご意見ありますでしょうか。

     

    塩田委員 教育長

     

    教育長 塩田委員

     

    塩田委員 意見というか自分の場合のというか我が家での体験のことですけれども、うちの娘たちは中学生のときに2学期制になっていました。それでなれていたので、高校で2学期制だったのですが、抵抗なく2学期制というものをすんなりと受け入れられたようなのです。ですが、高校で3学期制の中学から来た友達は、感覚がつかめないということを話していたと聞いたので、羽村市は2学期制でよかったということを話したのです。先ほど、大学はすべて2学期制だということですけれど、高校も2学期制の学校がふえてきていると思うので、高校に入ったときに2学期制を初めて知るのではなく、小学校から経験している羽村市の子どもは、高校へ行ってからもそれになじめるので、私は羽村市でよかったと思いました。子どもたちもそう言っていました。

     

    教育長 2学期制の高校がふえているのかどうかということもある中で、ご自身の経験として、今後、さらに学期制について検討する上で塩田委員からのご意見ということで伺っておきます。

     島田委員から、何か感想がありましたらお願いしたいと思います。

     

    島田委員 ご報告ありがとうございました。私は当然のように3学期制で育ち、息子たちは2学期制で育っていったという中で、やはり途中で変わったわけではなく、小学校入学当初から2学期制となっていました。そのような状況の中で、子どもたちの学校の様子や、学習の様子は当然のことという認識でした。ここで高校に上がったのですけれども、すみません、私もその高校が2学期制なのか3学期制なのかわかっておりませんので、どのように捉えているのか、今日帰ったら聞いてみようと思い、興味深い意見でした。何ら抵抗なく小中一貫教育とともに子どもたちはうまく取り入れているのではないかと私は思っていました。ただ、アンケートの結果を見ると、必ずしもそうではないのかなという個人的な意見として、小中一貫教育とともにこの2学期制のよさを推進していただきたいという気持ちでおります。さまざまな検証をしていただいたところですけれど、ぜひ、よりよい形の2学期制ができればいいなという意見を持っております。

    羽村委員からは、大学においては2学期制だというお話がありましたが、また、少し感覚が違うかもしれませんけれど、社会においても上期、下期ということもあり、2期制という感覚を身につけていただくことのほうがよいという気がいたしました。

     以上でございます。

     

    教育長 ありがとうございます。

     

    羽村委員 教育長

     

    教育長 羽村委員

     

    羽村委員 2学期制にしても3学期制にしても夏休みの過ごし方がすごく大事になると思うのですけれど、学期が続いているというところでは、今回の評価にもあったように、私は夏休みを有意義に過ごせるという、これが2学期制の最大の一つのいいところだと思います。どうしても3学期制にすると夏休みの前に全部成績が出ていますので、ゼロに戻してからまたやるという言い方を大学ではするのですけれども、きちんとカリキュラム等々が続いていないと、本当に長い休みがあるとまた戻るというのが非常によろしくないということで、夏休みであってもそれは各自が課題を持って取り組むという習慣を小学校、中学校のうちからつけていただけると、島田委員からもお話がありましたように、社会に出てもやはり2期制が当たり前ですから、そういう点では取り組みとして進んでいると思います。逆になかなか受け入れられない方々には、きめ細かな説明や、その成果を形にしてお知らせしていくことが大切だと思います。

     

    教育長 ありがとうございます。

    この学期制の在り方についての提言につきましては、6ページのところにあるとおり、今後、教育委員会が学期制を決定するうえでの判断材料として位置づけられております。

    それでは、5ページで、①、②、③に掲げる考慮すべき事項について、何かご意見はありますか。

     

    羽村委員 教育長

     

    教育長 羽村委員

     

    羽村委員 3学期制の場合、中学3年生の第3学期というのはなきに等しいと言うと語弊があるかもしれませんが、3年生になるとほとんど2学期制と同じだと、私の経験からも思います。私は区立中学、都立高校へ行きましたけれども、1月もお正月休みが過ぎると、各自が勉強するということであったように記憶していますが、そうすると、完全にこの時点では2学期制と同じだということになります。

    果たして3年生の最後まできちんと中学校として教育するという形で、たとえ3学期制に戻したとしても、やはり最終学年の最後まできちんと教育をするという姿勢は絶対必要だと思うので、この提言でもありましたけれども、ただ実際に変更するという、そこだけの論議をするよりも、しっかりその3年間をきちんと教育すると、3年生の3月までがその学年としてはあるわけです。先ほど、羽村二中の4月の演奏会開催の話がありましたけれども、3月を越えても生徒たちが集まってくれるというのは、これは逆に羽村の教育の成果だったのではないかと思います。通常、3学期制だとなかなか集まらないのではないかと感じました。

    いろいろな考え方がありますが、今、羽村市で行っていること、わずか12年ですから、これを、それこそそれ以前の数十年にわたって行ってきた教育のシステムを本当によく変えたなというところでありますので、早急に大きな変化をするというのは、あまり得策ではないかと思います。最初に小中学校の教育課程のつながりなどに問題ないか考慮するべきというところもありますから、小学校を2学期制、中学校を新たな3学期制というように、では新たなというのは一体何だろうということまで、また同じようにいろいろな検証をして、考慮していかなければならないのだろうと感じています。

     

    教育長 ありがとうございます。

    ほかにご意見はございますか。

     

            (質疑なし)

     

    教育長 ご意見がないようですので、本日、この教育委員会定例会にお示しをさせていただきました羽村市立小中学校2学期制検証委員会からの今後の学期制の在り方についての最終報告につきましては、これを受けて教育委員会として、今後どのような扱いをしていくかということが必要になってまいります。

    この検証委員会の報告から、5ページの③のところで、やはり教員、保護者へのアンケート調査の中で、教員の方々が2学期制を継続していくのは否定的で、今のまま継続していくことの肯定的な意見が非常に少なかったということがあるので、各学校の教員の意見を参考にして、各校が主体的に児童・生徒にとって必要であるという目標を掲げて進んでいくことが大切であるということが、この③番で書かれてきたのだと受けとめております。

    そのために、教員による検証部会などの設置も検討するべきと考えるという、考慮すべき事項として記載されていますので、今回は検証委員会のメンバーに学校長が、小学校長と中学校長1名ずつということもあり、実際にアンケートの結果なども考慮した上で、今回の提言を受けて各教員にも意識を持っていただくということも必要だと思いますので、学校への提言や、または検証の結果を投げかけさせていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

     

    羽村委員 教育長

     

    教育長 羽村委員

     

    羽村委員 この「はじめに」の最後に書いてありますけれども、2学期制だけではなく、小中一貫教育も導入した羽村市ならではの教育ということになりますので、あまり2学期制に集中せず、確かに今回学期制の在り方についての最終報告ですから、その論議で終始するのは、それはもう当然のことだと思いますけれど、今後の羽村市の教育をよりよくするためにはどうするかというところの話し合いでないと、ただ単に2学期制をどうするかというポイントだけになってしまうと残念です。先生方もいろいろなご意見があるとは思いますけれども、あまりそこに集中せず、羽村のよさをもっと引き出すためにはどうしたらいいかという視点も持って論議していただければと思います。

     

    教育長 教員による部会などの設置を検討するべきと考えるというところでは、当然、その前のところで広い見地から学期制の在り方を検討することを望むというようなことでの提言になっておりますので、この検証委員会が2学期制を検証した上で今後の学期制の在り方について、そこに絞られる部分は確かにありますけれども、羽村委員のおっしゃるように、それをもってさらに羽村の教育が発展していくために、学校サイドとしても少し検討してもらおうと思います。

    この報告を受けまして、教育委員会の中でどうするかという結論を今出すには早いかと思いますし、一番現場の学校の先生方がどのような形で捉えていただけるか、2学期か3学期、どちらがいいですかというような聞き方ではなくて、教育委員会として学期制について判断していくための一つの参考になる考え方を、教員の皆さんの考えや学校側の考えを聞いてみたいと思いますので、もしよろしければ羽村市教育委員会として各学校にもこれは投げかけをさせていただいて、2学期制を続けるにはどのように改善したほうがいいという意見がまた出てくる可能性もありますし、広い見地で学校とのやりとりを教育委員会としてさせていただきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。

     

    羽村委員 はい。

     

    教育長 では、今日の教育委員会で検証内容について最終報告を受けましたので、この後の対応につきましては、今後の方向性を定めるためにも、各学校に検証委員会の報告が出たということをお知らせし、学校でもこの検証内容に対して検討をしてもらう方向でいきたいと思います。またその検討の結果が出ましたら、それについて教育委員会に報告し、再度、また皆さんと議論をしていきたいと思います。

    それでは、これをもちまして平成28年第4回羽村市教育委員会(定例会)を閉会といたします。

    ありがとうございました。

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