日時
平成30年1月30日(火曜日)午後7時~午後9時00分
会場
市役所西庁舎3階庁議室
出席者
【委員】松本祐一、小林貴純、佐藤元信、勝山真澄、山本哲也、関根ハンナ(6人)
【事務局】企画政策課長、企画政策担当主査、企画政策担当主査
欠席者
なし
議題
傍聴者
なし
配布資料
資料1 羽村市まち・ひと・しごと創生計画推進懇談会 名簿
資料2 羽村市まち・ひと・しごと創生計画推進懇談会設置要綱
資料3-1 羽村市まち・ひと・しごと創生計画推進懇談会の傍聴に関する定め(案)
資料3-2 羽村市まち・ひと・しごと創生計画推進懇談会 傍聴人名簿
資料4 羽村市審議会等の会議録の作成及び公表等に関する基準
資料5 羽村市長期人口ビジョン及びまち・ひと・しごと創生計画事業等進捗状況
会議の内容
[はむら笑顔プロジェクト1 はむらで遊ぼう暮らそうプロジェクト]
事務局より資料5について説明
(小林副会長)
はむらdeいい家助成制度について、市では定住促進に取り組んでいるが、この2年でも500人くらいの人口が転出超過となっているため、時期を早めて取り組む必要があるのではないか。新築住宅や分譲マンションなどの購入者を支援し定住促進していくことは良いが、市内在住の方でも持ち家でない方も多いと思うので、そういった方々も利用できるように取り組んではどうか。
(事務局)
はむらdeいい家助成制度については、現状、まだ事業化には結びついていないが、羽村に適した事業となるように検討している段階にあり、多世代で羽村に住める仕組みという部分も考えながら進めていきたい。また、市のシティプロモーションの取組みでも、市内の方に羽村をさらに好きになってもらうことと、市外の方に羽村を知ってもらうことに取り組んでいるところであり、転出超過への対策は重要であると捉えている。
(松本会長)
清瀬市の事例もあるが、3世代同居だとハードルは高い気もする。
(事務局)
市内には羽村団地があり空き部屋も多いと聞いており、UR都市機構とも連携しながら入居を促進するような取組みの事業化ができないか検討している。
(小林副会長)
提案ではあるが、定住促進だけの施策としてではなく、転入された方への補助を賃貸にも行うだけでもだいぶ違うと思う。住民票を羽村市に移された方には、補助金を出すということがあっても良いのではないか。やはり持ち家となるとハードルが高く感じる。
(事務局)
ご提案いただいたことも含めて実効性のある内容となるよう取り組んでいきたい。
(松本会長)
市としては財源の問題もあることから、限られた財源の中で、どのようにインパクトを与えていくかを考えてみると良い。
(佐藤委員)
はむら部イベントとの記載があるが、どのような内容か。
(事務局)
市では、平成26年度から『はむら若者フォーラム』という若い人たちの意見を市政に反映していくことに取り組んでいる。具体的にはワールドカフェ方式で若い世代に集まっていただき、平成27年度までの2か年をかけていろいろな話し合いを行ってきた。平成28年度は、取り組んできていただいた皆さんに、より主体的に取り組んでいただけるよう、はむらを愛する部活として、「はむら部」を立ち上げ、イベントを実施していただいた。市としても、「はむら部」が羽村のためにできるイベントを自主的に考え実行していくことへの支援に取り組んできた。具体的には、市内の魅力を改めて発見していく取組みとしての“寺社巡り”や防災について考えるワークショップなどに取り組んだところである。本年度からは、ここで活動されていた方々が市民活動団体となり、市と協働した取組みを開始している。そうしたことから、本年度から新たに市と若者が一緒になってどんなことができるかについて話し合う場として、『はむら若者輝会議』を開始したところである。
(佐藤委員)
こうした取組みが活発に行われるようになると、羽村市の将来性は明るいのではないかと感じている。
(事務局)
若い世代の方々に羽村を選んでもらうためには、若い世代に羽村に関心を持ってもらうことや、市に関わってもらうことが大事であることから、市に愛着を持ってもらうための取組みとして実施している。
(関根委員)
『はむら若者輝会議』に参加しており、2つ情報を共有したい。会議の中では、大学との連携について、杏林大学との連携事業はあるが、杏林大学だけでなく羽村市民(若者)も一緒に関わるようなイベントをやって欲しいとの意見があった。また、市のイベントはフランクさがなく真面目過ぎると思う。多くの人に参加してもらうためには、フランクさがあると良いのではないかといった意見が出ているので、そうした取組みを進めていく必要があると感じている。
[はむら笑顔プロジェクト2 はむらで子育てしようプロジェクト]
事務局より資料5について説明
(松本会長)
平成29年度に妊娠・出産・子育て包括支援拠点を設置したとのことだが、利用状況はどうか。
(事務局)
平成29年12月末の実績では、母子手帳交付時の全数面接が301件、育児パッケージの配布が281件となっているほか、面接をして支援が必要な方には支援プランを作成している。支援プランは、発育や家庭状況などの不安に対して、サポートをするためのものであり、同時期の実績として、162件の支援プランを作成した。また、健診事業などを実施している健康課も一緒になって取り組めるよう、支援拠点を保健センター内に設置していることから、連携した取組みが展開できている。平成30年度からは、出産後の産後ケア事業にも取り組んでいきたいと考えている。
(松本会長)
全数面接は他の自治体などではあまりやらないことなのか。
(事務局)
これまで妊娠届出の受付は市民課と健康課で実施してきており、市民課の受付では、アンケートを書いてもらう方式を取っていた。包括支援拠点の設置後は、平日については、すべて保健センター及び子ども家庭支援センター内の支援拠点での受け付けとし、保健師等が対応しているので、面接の対応なども含めて、充実した取組みとなっている。
(小林副会長)
学力が目標には届いていないようだが、何か対策は講じられているのか。結果が伴わない状況であれば改善策を講じていく必要もある。
(事務局)
理数系が弱いということもあり、授業面での改善なども取り組んでいるが、なかなか直接的な成果となるような手だてが打ちにくいという部分もある。今後も好転していくよう学力向上に向けた取組みを講じていく。
(佐藤委員)
待機児童の実績が0人となっているが、定員を増やしたから目標を達しているのか、それとも子どもの数が少なくなっていることから目標を達成しているのか。また、近隣自治体の状況はどうか。
(事務局)
本日、近隣自治体のデータは持っていないため回答はできないが、市ではこれまで、公立保育園の民営化に取り組むとともに、民営化された保育園も含めて園舎の建て替え支援に力を入れ、定員数の拡大に向けて積極的に取り組んできた結果として、待機児童が少なくなっている。
(勝山委員)
保育園での状況を見ると、保育園に子どもを預けていない潜在的な待機児童も合わせれば、待機児は0ではないと感じている。各園でも定員拡大を講じているかと思うが、潜在的な待機児童を考慮しても“保育”に対する市民ニーズは高いと思う。
(松本会長)
病児保育も一日あたり4人ということなので、その裏には潜在的に預けられないという方もいるだろう。我々としては、こうした数字の裏側にある部分も感じつつ、どうしていけばよいのかを考えることも必要である。
(小林副会長)
学童クラブの待機児童の関係では、放課後サポート事業を含めても15人程度の待機児童が出ているということか。
(事務局)
学童クラブの待機児を放課後サポート事業でカバーしている状況である。学童クラブは、年間を通して退所する方もいることから、最終的には放課後サポート事業利用者を学童クラブに入所させていくような仕組みとなっている。
(勝山委員)
婚活事業はカップル成立の実績が多いようだが、どのように行われているのか。事前の審査なども行っているのか。
(小林副会長)
告知の方法として、市の広報やSNSを使って周知している。市内の方で広報を見て募集してくれる方もいるが、なかなか集まらない状況もあるため、事前の審査などは行っていない。初めて開催した時は参加者がスムーズに集まったが、2回目以降は定員割れしている。また、カップル成立の実績が多いとのことであるが、イベントの実施方法としては、開催場所の選定なども含めて、参加者が互いに近い距離で話ができるように工夫をしたことによる成果であると考えている。
(松本会長)
本日はプロジェクト1とプロジェクト2について、評価・検証を実施してきたが、この部分については、特に若い世代をターゲットとした転出抑制や転入促進を図るような『直接的な取組み』と、子育てや観光に関する事業など『間接的な取組み』を融合しながら、推進が図られていると認識することができた。
・意見交換
(1)羽村市の地方創生(若い世代の流入の増加・流出の抑制)について
(松本会長)
市では流入の増加・流出の抑制について、さまざまな取組みを進めているが、今後こうした取組みを進めていく上でどういうことが必要なのか。アイディアベースも含めて自由に議論していきたい。資料6『羽村市の人口の推移』なども見ながら、アイディア・意見等も含めて話し合っていきたい。
(関根委員)
『はむら若者輝会議』の中では、これから若い人たちがどのように活動していけるかということを議論している。現状、市全体として真面目なイベントが多く、参加できない人も多いという意見があり、若者に向けて広報がフィットしていないように感じる。若者に対してのフォローとして、若者にフィットするような周知の仕方を考えていけば、若者の関心を呼び込めるのではないかという意見も出ている。
(松本会長)
市のインスタグラムをフォローすると、さまざまな写真が投稿されているが、皆さんの目にはどのように映っているか。
(山本委員)
市のプロモーションに多くの自治体が取り組む中で、羽村市も頑張っていると感じている。自治体それぞれにカラーがあり、福生市は横田基地がある国道16号沿いや、ヒップホップを取り上げるなど新たなチャレンジもなされている。福生市では羽村市より少し前から取組みを進められており、以前は堅いイメージもあったが、最近くだけたイメージとなってきている。羽村市は真面目にしっかりと取り組まれている印象があるが、ただくだければいいのかというとそうではなく、羽村市には羽村市のカラーがあるので、一概には何とも言えない。それこそ学生であったり、市の職員であったり、企業であったりとさまざまな人が関わる中で方向性を導き出していくことが必要ではないかと思う。
(小林副会長)
はむら未来カフェにも参加したことがあり、その時にもみんな羽村のことを語ってくれるが真面目なイメージであった。商工会青年部としては柔らかくポップなことをやろうとしても地域の目は固いため、もともと住んでいる方々の意見を考えると、ポップな取組みは、中々うまく進まない部分もある。また、以前、杏林大学で授業を受け持った際に学生から聞いた意見では、『住みやすいまち』と『来て楽しいまち』は“静かなところ”と“騒がしいところ”と相反する部分があった。若者が過ごす日常は、騒がしくとも遊べるところが良いと言うが、住む場所は静かなところが良いという部分では、世代を問わず同じである。ただ、それを融合させることは難しい。商工会青年部としては、若い世代の意見の中には斬新で面白い意見も多いので、それらを取り入れながらいろいろなことを考えている現状である。
(勝山委員)
市では“定住”に向けた取組みを推進している。保育園で働く若者は多く、国の家賃補助制度も始まるので、羽村に住むことを薦めているが、青梅市と比較すると青梅市の方が安く、家賃補助もずっと続くわけではないので、ちょっと離れていても青梅市を選択されるといったケースも多い。住宅行政に関し、市では市営住宅もあるが、間坂団地は築何年くらい経っているのか。若い世代の定住促進には、今の世代が住みやすい住居が確保されるような取組みを実施していく必要があると思うので、財政的な課題もあるかと思うが、市営住宅の建替えも検討してはどうか。
(事務局)
市では団地に限らず、昭和の時代から建築されている公共施設が一斉に老朽化している現状を捉え、それぞれの施設の整理・統合・集約化などが図られるよう検討を進めているところである。市営住宅の建替えとの案だが、委員ご指摘のとおり、多額の財政出動ともなり得ることから、市全体で検討していく必要があるものと考えている。なお、間坂団地は昭和59年建築で、築33年となる。
(勝山委員)
市内には撤退した企業の土地もある。羽村市は高齢者も多くなってきているので、ニュータウン構想などの新しい場所を設けていくことができれば若者が住んでいく場所として定住促進に繋がるので、そういう環境を用意できればとも思う。
(山本委員)
市営住宅は入る要件などが決まっているのではないか。また、市内の賃貸住宅などの空き状況はどうなっているのか。
(事務局)
市営住宅には入居要件がある。また、市内の賃貸住宅には、空き部屋も生じている状況にあると認識している。
(佐藤委員)
空き家・空き住宅については、羽村市に限らず全国どこも同じ状況である。建物が10年たてば空きが出てしまうというのが現状であるため、どこのオーナーも非常に悩ましい問題だと考えている。
(山本委員)
こうした課題に行政と民間が連携していくようなことも必要ではないか。
(事務局)
委員ご指摘のとおり、連携した取組みが必要であると感じている。最近では民泊事業なども国が制度化を検討しているところであり、羽村市としてもそういう需要も含めて今後の方向性を見極めていかなければならないと考えている。
(松本会長)
そうした取組みを進めていく上では、『具体の取組み』を展開していくことに加えて、それらを伝えていく『広報効果』という部分をしっかり考えていかなければならない。その2つのバランスをしっかりと取りながら事業を見極めていかなければならない。
(小林副会長)
市の現状を考えると、人口減少のために定住促進に取組み、成果を出していくことは難しい状況にあると思うが、この先を考えると、一つに『観光事業』に転化していくことも必要ではないか。民泊事業も新たに始まっていくことを考えるとそういった視点も必要であると思う。福生市や青梅市にも魅力的な場所があり、そういう中で宿泊場所を羽村市に選択してもらうことが重要である。杏林大学で講義をした中では、『世界遺産』に認定されていくと多くの人が集まるという意見もあった。そうした既存の遺産を活用しながら、サイクリングステーションなどと合わせて実施していくことができれば、観光業としてもやっていくことができるのではないか。
(松本会長)
観光は転出の抑制と転入の抑制の両面を図る部分がある。現在のサイクリングステーションの進捗はどうか。
(事務局)
現在、基本構想を作成しているところであり、今年度を目途に構想をまとめていきたいと考えている。
(松本会長)
他の自治体もそうだが、観光事業の中心となる場所が必要である。羽村市だとどこがそういう場所になるのか。
(佐藤委員)
観光案内所が羽村駅西口にあり、一日40人くらい人が来ている。
(小林副会長)
富岡製紙場を皆さんご存知だと思うが、そこにたどり着くまでの道のりには、多くの事業者が出店している。世界遺産という名前がついただけでこれだけ多くの人が集まってくる現状がある。昔で言えば、羽村駅の西口がメインストリートであって、その先にゴールとなる場所があれば、羽村にも多く人が集まってくるのではないか。
(勝山委員)
最近テレビで外国人客が名所を伝えるような番組をやっており、日本人と感覚が違う部分を紹介してくれていた。羽村市内では、伝統的な行事なども多くあり、そうした取組みを違った観点から紹介されると良いのではないか。阿蘇神社の節分の豆まきだったり、町内会の餅つきだったりと、伝統ある面白い取組みがたくさんあると感じている。
(山本委員)
神輿の川入れもそうである。
(勝山委員)
どんど焼きなどもあり、外国人の目には面白く映るのではないか。
(小林副会長)
海外から多くの人を呼び込むことができるだけでも賑わいを生み出していくことにつながるのではないか。インスタグラムなどは世界に向けて情報を発信できるツールであり、それを英語で発信していくだけでも広がりが出ると思う。
(松本会長)
そういった観点では、オリンピック・パラリンピックに向けた取組みについてはどうか。
(事務局)
道路等にある案内標識を外国語表記としていくことなどを検討しているほか、東京オリンピック・パラリンピック準備室を設置し、事前キャンプの誘致などにも結び付けていくような取組みを進めているところである。
(松本会長)
『広報的な効果』と『実質的な効果』は違う。その2つの切り口を満たしていく手法として“観光”の視点は大きな要素である。市の既存のイベントを取り上げ、外国人向けの観光業を作り上げていくことも面白い取り組みだと思う。次回の会議では、産業の視点なども出てくるので、引き続き、話し合い深めていきたい。
・その他
次回は2月26日(月曜日)午後7時~
※資料は次回の会議までに事前に配布する。
(午後9時00分終了)