日時
平成31年2月5日(火曜日)午後7時~午後9時00分
会場
市役所西庁舎3階庁議室
出席者
【委員】松本祐一、小林貴純、佐藤元信、渡邉智美、山本哲也(5人)
【事務局】企画政策課長、企画政策担当主査、企画政策担当主査
欠席者
三浦恵利子
議題
傍聴者
なし
配布資料
資料1 羽村市まち・ひと・しごと創生計画推進懇談会 名簿
資料2 羽村市まち・ひと・しごと創生計画推進懇談会設置要綱
資料3-1 羽村市まち・ひと・しごと創生計画推進懇談会の傍聴に関する定め(案)
資料3-2 羽村市まち・ひと・しごと創生計画推進懇談会 傍聴人名簿
資料4 羽村市審議会等の会議録の作成及び公表等に関する基準
資料5 羽村市長期人口ビジョン及びまち・ひと・しごと創生計画事業等進捗状況
会議の内容
[はむら笑顔プロジェクト1 はむらで遊ぼう暮らそうプロジェクト]
事務局より資料5について説明
(松本会長)
事務局より説明をいただいた。私から若干の補足を行うと、この創生計画には、市の人口減少の克服を推進するためのプロジェクトが4つあり、今事務局から説明をいただいたのは、そのうちの一つ、『定住促進や交流の促進』の観点から人口減少の克服を考える部分である。プロジェクトの2つ目が『子育て』で、安心して子育てしていくための環境を考えるものであり、3つ目が『働く』という観点で、羽村市での起業や雇用、産業支援を考えていくためのプロジェクト、4つ目が『羽村市の魅力を発信していく』ためのプロジェクトである。それぞれのテーマに合わせて、新しい事業もあれば既存事業もあるので、それらを含めて、今後羽村市の人口を増やしていくためにはどうするべきかを考えていくものである。一つ一つの事業が、どのように人口増加に寄与していくかという部分もあるが、市の現状や、こういったものが必要、こういった視点が必要といった観点から各プロジェクトを見ていただきたい。それでは、まず一つ目のプロジェクトについて、質問・ご意見などをお願いしたい。
(小林副会長)
サイクリングステーションの整備については、観光協会が行っている事業とは別のものという認識で良いか。
(事務局)
観光協会は観光案内所でレンタサイクル事業を実施しており、市が取り組むサイクリングステーションの整備は、多摩川沿いの多摩リバー50キロの終始点として多くのサイクリストが羽村市を訪れているという立地を生かして取り組んでいこうとするものである。
(佐藤委員)
平成30年に人口が盛り返したようだが要因はあるか。
(事務局)
平成29年に企業の寮が移転した関係で人口の減少が大きかったことがあり、それとのギャップから生じたものと捉えている。
(松本会長)
公共施設の関係で、平成30年度は動きが生じてきているものと捉えているが、公共施設の整備状況は、住民が定住地を選択し、移り住んでいく際の要素としても大きいので、そういった視点で市の公共施設を見るとどうか。
(小林副会長)
老朽化してきている公共施設の現状を、家族連れを中心に羽村市に移り住んでいただく観点から考えると、施設の維持・改修には力を入れていただきたい。
(渡邉委員)
市内には多くの公園があることは良いと思うが、保護者などからの声として、和式トイレが多いため、洋式トイレが整備されていくと良いのではないか。また、「誰でもトイレ」などの設置を望む声も聞いている。
(事務局)
公共施設の維持・修繕には大きな予算がかかるが、それぞれの施設について、今後どのようにしていくかといった部分をしっかりと考えていくことが必要である。また、公園のトイレについては、洋式化を含めて、計画的に整備していく必要があり、優先順位をもって進めている。
(松本会長)
委員からの指摘を考えると優先順位と市民ニーズのギャップについては課題があるように思うが、そういう意味では、現在公共施設の検討会議が進められている中で検討が進んでいるものと捉えている。次に、にぎわいのあるまちづくりの観点からイルミネーション事業についてはどうか。
(小林副会長)
実行委員会形式で取り組んでいるが、予算に限りがある中で成果を求められる部分も多い。できている部分がある一方で、成果を見出していくという意味では、自分たちの取組みがどこまで成果を出しているのかといった部分については、評価しづらい部分もある。
(松本会長)
事業ベースではどうか。
(小林副会長)
毎年、目新しい要素を取り入れていくことも必要であり、ランバイクなどの内容も取り入れている。特に子どもたちが関われるものを取り入れていくことは、世間の関心も高く一定の効果もあるものと捉えている。また、激辛フェスについても平成30年度は、協力事業所が増えてきている部分は非常に良いと捉えている。
(渡邉委員)
イルミネーションイベントは毎年楽しみにしている。夏の時期に行われている羽村駅などのイルミネーションも子どもたちが喜んでいる。市のホームページに関し、写真が少なく、見やすさといった面で工夫ができるのではないかと考えている。
(松本会長)
ホームページの見やすさといった観点では、誰に対して情報を発信するのかという部分で考えると工夫できる要素はあるように思う。写真を入れるなどは、費用をかけずに実施できる部分は考慮していく必要がある。
(事務局)
市の公式サイトについては、これまでもさまざまなご意見をいただいている。サイトの構造的な部分も含めて見直しをしていく必要があるものと捉えており、情報の伝え方なども含めて、さまざまに検討している。その一方で、ターゲットを絞って制作した市の公式PRサイトは見やすいという意見などもいただいているので、それらを参考にしながら検討を進めていきたい。
(佐藤委員)
羽村市では、若い人たちが中心となって活動されているという印象がある。そういった部分は非常に良いと考えている。
(山本委員)
イルミネーションをとってみれば、当初はすごく派手だったので、インパクトも大きかった。特に商業者と行政のコラボしている点が、他の地域と比較しても特徴的であると感じており、携わっている皆さんの空気感が他の地域とは異なるものだと感じている。ただ、こうした取組みは継続していくことで認知されていく部分もあるので、予算的な部分での大変さはあるとは思うが、続けられるものはぜひ続けてもらいたい。関係者も努力し、火が付いたイベントはぜひ継続していただきたい。にぎわい音楽祭もその一つである。いろいろな地域で、イベントの継続が難しいという話を聞くことも多いが、継続して実施されていくことの意義もあると捉えている。
(松本会長)
羽村市の良さは、地域の一体感にあると感じている。他の地域ではイベントをやることが義務のようになっているが、羽村市は若い世代の人たちが関わって創意工夫を凝らしながら取り組んでいると感じている。自分たちが楽しいものでないと、他の地域の人たちも楽しめないので、そういう部分を大事にしてもらいたい。KPIなどの成果ばかりを求めすぎてしまうと違う方向に進んでいってしまう部分もあるので、現状に誇りをもって取り組んでいくことも必要である。その他にはどうか。
(渡邉委員)
経費をかけずに羽村に来てもらうことを考えると、例えば、漫画家に羽村の事を書いてもらうと読者が羽村を聖地として訪れてくれると思う。また、チームラボというイルミネーションがあるが、同様な取組みを大学などと連携して取り組んでいくことも良いのではないか。
(松本会長)
まさに手作りでいろいろな方が関わりながら考えていくことができる提案である。
(渡邉委員)
大学などでも研究したい学生が多いと思うので、協力も得られるのではないか。
(松本会長)
そういった意味では杏林大学との連携事業が約40事業あるが、具体的にはどういった内容なのか。
(事務局)
学生がインターンシップで羽村市の事業に関わっていただくものや、講演・講座などで大学の教員に羽村に足を運んでいただくものがある。特徴的なものとしては、BLS等救命救急講習会として、杏林大学の保健学部の教員・生徒が羽村市の全中学校二年生を対象に、普通救命指導を行っている取組みがある。また、漫画の話では、「けものフレンズ」という漫画があり、その漫画の流行りと合わせて動物公園の入園者が増えているとのことである。現在は、その漫画をモチーフに声優に協力をいただいて取組みを開始したところである。何がきっかけで流行るのか分からない部分もあるが、こうした部分をチャンスと捉えて生かしていきたい。
(渡辺委員)
先日動物公園に行った際、その漫画のファンらしき方がいて、看板などの写真を多く撮っていた。
(小林副会長)
PR面でも力を入れていくことが重要である。羽村市は、市が主体の取組み以外に対するPRに消極的な面があると感じるので、行政・民間を問わず、公共的な事業については、もう少し積極的な姿勢で取り組んでいくことが必要だと思う。
[はむら笑顔プロジェクト2 はむらで子育てしようプロジェクト]
事務局より資料5について説明
(松本会長)
渡邉委員は羽村市の子育てをどう感じているか。
(渡邉委員)
保育園の園長会でも意見が出ていたが、1歳児の保育ニーズが高く、待機児が出ている現状があり、認証保育園や家庭的保育の協力を得ながら対応している。その点では、認証保育園でも認可保育園と同様の料金で子どもを預けられるように市が支援してくれたことは非常にありがたいとの声も多い。また、10月から保育の無償化が始まるが、保護者の考え方も変わってくるのではないかと感じている。現状では決まっていない面も多く、保育所の運営の観点からも、早く具体的な部分が決まって欲しい。私個人としては、昨年9月に3人目を出産しており、市が行う乳児家庭全戸訪問事業は良い取り組みだと思うが、少し強めに訪問を求められた面もあった。受け取り方によっては、負担に感じられる面もあるので、訪問件数だけでなく、効果・成果といった部分でのフィードバックもあるとよいと感じている。
(松本会長)
効果といった部分ではどうか。
(事務局)
妊娠・出産・子育ての包括支援拠点「羽っぴー」を開設し、乳幼児の全戸訪問を目標に掲げて、切れ目のない支援に取り組んでいる。実際に訪問をさせていただく中で、支援が必要だと判断した際には支援プランを作成し継続した支援に取り組ませていただいているものであり、一定の成果・効果があるものと捉えているが、いただいたご意見を踏まえながら継続した取組みを進めていきたい。
(佐藤委員)
平成30年に出産数が東京都の平均よりも下がった要因はあるか。
(事務局)
因果関係はつかみづらい面がある。市としては、不妊治療費の助成などのさまざまな取組みを実施しているところではあるが、出生者数の増加といった成果は生み出していくことは難しい。
(山本委員)
子育ての取組みの中で、羽村だけが取り組んでいるといったものはあるか。
(事務局)
現状において、羽村市だけが取り組んでいるという部分ではないが、平日夜間急患センターなどは先駆的な取組みであった。また、特色ある学校づくり交付金事業なども特徴的な取組みであると認識している。
(松本会長)
働く女性が増えていくという大きな流れがあり、保育に対するニーズは高まっているため、そういった流れを踏まえていく必要がある。また、その一方で、これまで行われてきたファミリーサポートセンター事業などは、利用件数が減ってきている。時代の変化の中で需要も変わってきており、その担い手も減ってきている面もあるのではないか。その逆に子育て広場事業などの利用は増えてきている現状もあるようなので、そういう場面で聞いたニーズをさまざまな事業にフィードバックしていくことも重要である。乳児家庭全戸訪問事業における状況を見ると、市民がこれだけの訪問を受け入れてくれている羽村市の環境は逆に強みであるとも感じている。
(小林副会長)
出生数と今年の20歳の割合はどうか。
(事務局)
平成30年の出生数は343人で、1月1日現在の20歳は608人である。
(小林副会長)
転入転出といった社会増減はあるものの出生数の減少が大きな問題であると思うので、今後のことを考えると、何かしらの政策的な部分で特徴を出していかないと羽村で子育てをしようという人が増えていかないのではないか。そのような中、近隣自治体では子どもに対する補助制度を設けている自治体もあるので、親世代に対してのメリットとして、子どもだけに捕らわれない特徴的な施策が必要である。また、施設に関して言えば、おむつを替える場所なども含めてトイレのニーズは高く、そういう点からも、イオンモールなどの設備が充実している場所に足を運んでしまうように思う。自然環境が良い羽村を考えると、自然と触れ合える場所に子育て世帯が利用しやすい環境があれば訪れやすいと思うので、市が受け入れる体制を整えていくことが重要である。
(渡邉委員)
園長会の中で問題となっているのが、保育士の定着の問題である。都内では、保育士の確保のために家賃補助を行っている。以前、羽村市には家賃補助がないので転出するといった法人があったが、今年度から、1法人1施設の家賃補助が受けられるように制度を設けていただいた。導入いただくと拡充を求めてしまう傾向は良くないとは思うが、受け入れていく側の取組みは重要である。
(松本会長)
少し戦略的にこういった取り組みをやっているという部分を前面的にPRしていくことも重要である。何か一つでもしっかり行っているということを表に出していくことも必要である。
(事務局)
公園のトイレや保育士への家賃補助など、指摘の点も考慮しながら、特出するようなPR要素を前面に出していかなくてはならないのかもしれない。
(松本会長)
公園のトイレについては、比較対象がイオンモールなどの民間施設になってしまうので、公共施設が対抗するのは難しいが、そういった部分でのPRが重要な要素となるのかもしれない。
(渡邉委員)
先日、はむら家族ミーティングの中で、グループに分かれて利用しやすい飲食店などのマップ作りに取り組んだ。駐車場があるとか、トイレがあるとかの観点から作成を行ったので、そういったものをホームページなどに掲載するとよいと思う。
(松本会長)
そういったマップづくりなどについても市民が主体となって取り組んでいくことも必要である。市民一人ひとりが工夫を凝らすことで取り組んでいけることも長所である。
(小林副会長)
改めて考えると、羽村市の人口が減ってしまって困ることとはどんなことがあるのか。人口が増えなくても良いのではないか。仮に出生者数が増えれば、保育園への入園希望や待機児童が増え、行政課題が拡大すると思う。
(事務局)
この計画に掲げているものは、さまざまな取組みを実施していくことで、人口減少を抑制していこうというものである。何も策を講じなければ、市の人口は4万人を切るくらいまで人口が減少していくことが予想されている現状があり、こうした状況では現在の行政サービスを継続して提供していくことが難しいことから、人口減少の克服に向けて取り組んでいる。
(小林副会長)
そうであれば、なおさら特定の分野に力を入れて取り組んでいくことが重要であり、長い視点で考えると、今のうちからそういった部分に力を入れていくことが必要である。
(松本会長)
今日の議論の中でもさまざまな意見が出た。予算がない中でどこに力を入れていくのかという部分が重要である。特定の分野に力を入れていくことは、行政が不得意な部分であり、見せ方の部分や、時機やチャンスなど、そういった要素を見ながら前面に出していく、PRしていく部分を考えていく必要がある。次回の会議は、市の魅力発信というPRの部分も含まれてくるので、そういった観点などを踏まえながら会議を進めていくので、協力をよろしくお願いしたい。
・その他
次回は3月14日(木曜日)午後7時~
※資料は次回の会議までに事前に配布する。
(午後9時00分終了)