市役所4階特別会議室
会長:桑原壽、委員:小山克也、内田正敏、古川朋靖、松崎潤、増田晴美、渡邉和子、日下部昇、宮川陽一、樋口兼造
なし
議題
1.羽村市国民健康保険税の適正化について
(1) 国民健康保険税の改定
(2) 国民健康保険税の限度額の引き上げと軽減の拡大
なし
(事務局小林) ただいまから第3回羽村市国民健康保険運営協議会を開会させていただきたいと思います。
開会に当たりまして、市民生活部長の早川よりご挨拶を申し上げます。
(早川市民生活部長) 皆さん、こんばんは。天候が悪いなか、第3回運営協議会に参加していただきまして、まことにありがとうございます。爆弾低気圧が来るようで天候不順ではございますけれども、そのような中で開催させていただきます。ありがとうございます。
本日は第3回目ということで、前回、第2回では今後の適正化についての説明をさせていただき、第3回の中では一定の方向性等が皆さんのご意見の中で集約できればなと事務局では思っておりますので、よろしくお願いします。
簡単ではございますが、挨拶といたします。よろしくお願いいたします。
(事務局小林) それでは、協議会をはじめさせていただきたいと存じます。
桑原会長、よろしくお願いいたします。
(桑原議長) 皆さん、こんばんは。お忙しいなか、また、夜のこの時間、お疲れもあろうかと思いますが、お集まりいただきありがとうございます。この答申の答えを出すというのは、私も何回かやらせていただいて、非常に重い気持ちになりますが、今日は皆さんのお知恵をお借りして、できるだけ速やかにまとめることができればなと思っておりますので、どうかご協力よろしくお願いいたします。
本日の出席委員は全員でございます。羽村市国民健康保険運営協議会規則第7条の定足数に達しておりますので、始めさせていただきます。
初めに、羽村市国民健康保険運営協議会規則第12条の規定によりまして、今回の会議録署名委員を指名いたします。会議録署名委員に、増田委員、宮川委員を指名いたします。よろしくお願いいたします。
続きまして、本日、傍聴を希望される方が3名いらしております。羽村市審議会等の設置及び運営に関する指針に基づきまして、傍聴を認めますので、ご理解をいただきたいと存じます。
議題に入ります。前回に引き続き、諮問事項であります「羽村市国民健康保険税の適正化について」を議題といたします。本日は、委員の皆さんからの個々のご意見をお聞きし、答申の方向性を確定させたいと考えていますが、とりあえず、前回、説明を受けたことで不明な点や、意見を言う前に確認しておきたいこと、質問しておきたいことなどがありましたら、委員の皆さんからお聞きしたいと思います。いかがでしょうか。遠慮なく挙手をして発言をお願いします。日下部委員。
(日下部委員) 前回の委員会で日程調整があり、今回、私は欠席する予定だったので、事務局から諮問に対する意見があれば出してしてほしいという手紙があって、それとも関連しますが、今回、諮問に賛成するか、反対するかという問題があるわけですが、その前に、諮問内容がはっきり理解できないんです。7月23日にいただいた諮問には、諮問の理由と書いてあるのですが、理由が1つも書いてなくて、諮問の内容だけ書いてあるんです。これだと、諮問がどうしてそういうものになったかという背景が分からないのですが、急に賛成か、反対かと言われても、例えば所得税率とか課税限度額はもう国で決まっているのか、是非、その辺の背景、理由をまとめて事務局でお知らせ願えればありがたいと思います。
(桑原議長) わかりました。では、事務局より再度、説明をお願いいたします。
(事務局小林) まず、羽村市の国民健康保険税につきましては、2年ごとに見直しを行いましょうというのが以前の運営協議会で決まりまして、今年がその2年ごとの検討の時期でございます。基本的には、適正化といいましても、特に首都圏の団体につきましては一般会計から多額の税金を繰り入れていることもあるので、その辺の見直しを定期的に行っていく必要があるというのが前提でございます。
その中でも、例えば先ほど法律で決まっているのではないかということがございましたけれども、保険税の限度額、所得がいかに多くてもこれ以上にはなりませんという最高限度額が法律で決まっています。ですが、その法律を適用させるかどうかは保険者の判断になります。羽村市は国民健康保険税でやっておりますので、地方税法に、国民健康保険を保険税として徴収する場合は、最高限度額は幾らですよというのが決まっています。これは、もし28年に改正されれば3年連続になると思います。国保税というのは、低所得者が多いとは言われますけれども、所得がある方も実際いらっしゃるわけです。極端な例かもしれませんが、1億円以上の所得がある方でも、年間で85万円が現状の国民健康保険税の上限額になっているわけです。その辺が果たして適正なのかどうなのか。ただ、羽村市は不足している財源として税を投入していますので、地方に比べると所得割率が2分の1ぐらいだったりするわけです。そういうことからいきますと、羽村市では、1,000万ぐらいの所得のある方がその上限額に達するわけですけれども、地方にいきますと、500万ぐらいの所得の方が上限額に達してしまう地域がたくさんあります。そういうことを含めまして、国では上限額を上げていくこともなかなかしづらいということも聞いております。
そういうことを含めまして、法を適用するのか、しないのか。実は、その法の改正と低所得者の枠を広げましょうというのがよく一緒にセットになって説明されているものですから、私どもとしては、これはセットでやるものだというのが基本的な認識といいますか、財源として上げた部分を低所得者に割り振ると認識しております。それ以外にも、国では、低所得者枠を広げることに対しましては、低所得者対策としての補助金を引き上げる対策もしております。そのなかで、羽村市の税の投入は非常に多くて、多摩地域では1人当たりでずっとトップですが、それが果たして適正なのか、適正であったとしても改定する必要はないのかどうなのかも含めまして、定期的に検討していく必要があるんではないか、2年に1回、必ず見直しをやりましょうということで、今年がその2年目にあたるわけでございます。
(早川市民生活部長) ちょっと補足をさせていただきますが、今般、7月23日に市長から、この協議会に諮問させていただいた事項は、今現在の保険の状況、賦課率、あるいは、今、課長から申し上げましたとおり、一般会計からの多額な繰り入れをしている状況について適正なのかどうかをご審議いただいて、こういう状況は少し是正しなくてはならないのであれば、その税率について改定してください、いや、今の状況で妥当であるという協議会の意見であれば今は適正化は図られているということですので、前提となる条件としては、2年に1度は保険財政状況を確認しながら、繰入金の状況等も勘案しながら、このままでいいのかをご議論いただき、もしそうでなければ改定もやむなしというなかでご議論をいただくということが諮問されている状況でございます。
以上でございます。
(桑原議長) 日下部委員、よろしいでしょうか。さらにご質問がありましたら、遠慮なくどうぞ。
(日下部委員) わかりました。
(桑原議長) それでは、ほかに。樋口委員。
(樋口委員) 前回の資料5、保険税等の推移で介護分とありますね。後期高齢者分と介護分は均等割で2,000円上げ、介護分の1万3,000円が28年度の案になっていて、2,000円を差し引くと1万1,000円ですけれども、1万1,000円になったのはいつからですか。
(桑原議長) 事務局、よろしくお願いします。
(事務局古屋) ただいまのご質問は、介護保険に係る部分の1万3,000円より前の1万1,000円にいつからなったかというご質問かと思いますが、平成18年です。それ以来、改定されてないという形になっております。
以上です。
(樋口委員) ありがとうございました。
(桑原議長) よろしいですか。
そのほかにご質問ございますか。宮川委員、どうぞ。
(宮川委員) 前回の資料で、国民健康保険の加入者の割合といいますか、自営業者がどのくらいの割合で、サラリーマンを退職した後から被保険者になる方はどれぐらいという割合について、どちらが多いのかお聞きします。
(桑原議長) 事務局、お願いします。
(事務局小林) 国民健康保険に入っている加入率につきましては、全市民の約3割になります。ただ、その中で自営業の方が何%、会社を辞められた方が何%ということまで把握はできておりませんけれども、近年の推移からいきますと、定年退職を迎えた被保険者のほうが多い状況と把握しております。
(宮川委員) わかりました。
(桑原議長) よろしいですか。
26年度の国保の加入状況、市の全体の人口に対して何人というのは第1回運営協議会資料の表がありますので、参考になさってください。
ほかにご質問やお聞きしたいことがありましたら、遠慮なく。増田委員。
(増田委員) 納付率ですね。税額の軽減は非常に苦慮なさっていると思いますが、それに対して、税率が下がった場合の納付率などに差があるのかどうかについてお尋ねしたいと思います。
(桑原議長) 事務局、どうぞ。
(事務局小林) なかなか難しい問題ですが、例えば高額所得の方が滞納率が高いのか低いのか、低所得の人が高いのか低いのかまでは、実は数値化はしてございません。ただ、基本的には低くても払えない人は払えませんし、高いからといって滞納の割合が高いのかなというわけでもないというふうに捉えておりますけれども、客観的に分析したものはございません。申しわけございません。
(増田委員) 滞納率はどんな感じなのでしょうか。
(桑原議長) 事務局、どうぞ。
(事務局小林) 滞納率といいますか、現年度の収納率というものがございまして、ここ数年来、毎年、微増ながら上がっております。平成26年度の決算におきましても、今まで80%台だったものが90.7%という形で9割台の大台に乗ったような状況でありますけれども、要は、現年度収納率が上がるということは滞納に回る分が減ってくるという形になりますので、その部分からは多少解消されているのかなと思っております。
以上です。
(桑原議長) 増田委員、よろしいですか。基本的に、滞納率というよりも収納率という形で把握しています。
(増田委員) はい。それは理解できますが、100%には持っていけないとは思うのですが、何とか底上げを図ると一般税収からの繰り出しが少なくなるわけですね。
(桑原議長) 事務局どうぞ。
(事務局小林) 今のお話は、例えば収納率が100%になれば、もしかしたら今回、上げる保険税は少し下げられるということですね。それは確かに言えますが、実は、本来は収納率をもとにして保険税の算定をしています。収納率が7割、8割という計算をするのであれば、本来、集めなきゃいけないのが1億であれば、その分、低くなるということです。それは、数字上、保険財政を運営していくためには、滞納している方のために他の人の保険税が高くなるということも要因のひとつにもなっています。
(桑原議長) 増田委員、どうぞ。
(増田委員) 現在がそういう状況だということなんですか。今、90%にいけば、10%を加算して計算しているわけですか。
(事務局小林) 羽村市では、実際はそれを見込んで計算しておりません。本来はすべきだとは考えておりますが、実際上、言い方を変えれば、それは職員の努力で徴収をして収納率を高めていく、そこを市民に転嫁しないという方針ではあります。結果として、その分が税からの繰り入れということになります。
(増田委員) 一般税から繰り入れているということですね。
(事務局小林) そうですね。
(桑原議長) 日下部委員。
(日下部委員) 今の観点で、収納率を上げる努力、工夫はされていると思いますが、現状は厳しいのですか。その辺が、ポイントになると思います。
(桑原議長) 事務局、どうぞ。
(事務局小林) 収納対策というのは、やはりどこも財政運営をしていく上で第一優先というか、かなり優先度が高い項目です。羽村市では納税課で徴収をやっていますが、年2回、秋は管理職が中心になって未納者宅を回ったり、2月には一般職の方たちを動員して納期になってもまだ納めてない方を回ったりという訪問徴収をしております。
収納方法といたしましては、最近よくやられているコンビニ納付、金融機関に行かなくてもコンビニエンスストアで払えるような形があります。今後、ネットを通じて支払う方法も実はいろいろ研究はしているところです。
また、払い忘れる方が多いので、できれば基本的に口座振替を原則としていきたいと考えております。今から口座振替でない方を口座振替に切り替えていくのは大変ですけれども、転入してきて国保に入りたい、自営業に移るから国保に入りたいという方が窓口にお申し込みにいらっしゃったときには、口座振替を推奨して、その辺の払い忘れを防止していくということもさらに強化していきたいと考えております。
以上です。
(桑原議長) 日下部委員。
(日下部委員) 関連ですが、もし滞納者がいた場合、その人の健康保険はどうなるのですか。ずっと滞納していても使用できるのですか。
(事務局小林) ずっと滞納という場合につきましては、保険制度ですから、本来は使えなくなるのは当然ですけれども、基本的には、まずその人に未納ですよという通知を出して、その方から、いや、実は会社が傾いて人員整理に遭ってしまって急に収入が途絶えたというご相談があった場合、保険税を減免できる制度を適用しています。そういう話のなかで、なぜ払えないのかちゃんと応えてくれれば、今後、定期的に払っていく約束をすることで、保険証は取り上げたりはしません。ただ、残念ながら、保険料が滞っていますよ、もしこのままですと短期証、資格者証になってしまいますよという通知を差し上げても、全然応えてくれない方がいます。そういう方につきましては、こちらはもう手がありません。保険証の資格は通常ですと2年間が有効期間で、今年の10月に一斉更新を行いましたので、新しい保険証は平成29年9月末が有効期間ですが、転入してくる方も同じ日までが有効期限になります。先ほど言った短期証というのは、羽村市の場合ですと有効期間を半年間にして、その都度、保険税を納めているか、ちゃんとチェックしながら、全部、納まったら一般証に戻しますよというものです。非常に多額なもの、何百万という保険税を滞納されている方がいると、うちから接触を持とうと連絡をしても何も反応が返ってこない、そのような場合は、この方は羽村市の国民健康保険の資格はありますけれども、病院にかかったときは100%自己負担でお願いしますという資格者証というのを出すこともあります。最終的には、市に申請すれば7割分は戻ってくるので、その7割分を未納になっている保険税に充てさせてもらいます。
(日下部委員) その辺はもうちょっと厳しくしたほうがいいと思います。ちゃんとした理由、経済的な理由がはっきりした人はそういう措置も必要だと思いますが、話は違いますが、給食費を経済的に払える家庭なのに払わないという家庭も全国に多いですよね。高級車に乗っていて健康保険料を払えないとかいうこともあるかもわからないんですよ。払ってない人が10%というのは非常に大きいと思います。ですから、その辺はもっと厳しくして、厳しいなかにも、それなりの理由がある人は扶助の手を差し伸べるとか。訪問しても出てこない、応えない、はっきりしないという家庭がよくありますよね。その辺は厳しくしないと、市が甘く見られる可能性もあるのではと思います。だから、1年以上払わなかったら資格停止という通知をして、きちっとされたほうがいいと思います。
(事務局小林) 実は、未納者に対しては、差し押さえなどもやっております。実際に短期証、資格者証にするときには、窓口でも納付状況や、どういう状況でそうなったのかを全部、聞き取った上で、この人は悪質だという方については、そういう対応をとらせていただいております。
(早川市民生活部長) 関連ですけれども、滞納対策につきましては適正に行っております。資格、社会福祉、医療給付という視点と財務、ファイナンスという視点から、これは同じ土俵で考えるとなかなか厳しい部分もございます。国保の医療受診という社会福祉的な視点では、当然に、幾ら滞納があっても診療の機会を剥奪するようなことは絶対できません。ただ、財政運営という視点の中では、ちゃんと納めている人たちの公平性ということ、これは必ず払っていかなくてはならないということですので、日下部委員のお言葉も一つ、もっともなところもございますけれども、そのバランスの中で、私どもは適正に対応していきたいと思っております。また、多くの滞納分につきましては、国保に入っていない方も含めた一般市民の方の税金でその分を補てんしている状況になっておりますので、極力そういうことがないような形で収納対策にも十分に努めていくとご理解いただければと思っております。
以上です。
(桑原議長) よろしいでしょうか。そのほかにご質問ございますか。古川委員。
(古川委員) 参考に、分かれば教えてください。国が来年度、また限度額の見直しを検討しているということですが、いくらになるとかいう話は何か出ていますか。
(事務局小林) すいません。まだそこまでの情報は来ていませんが、毎年度、4万円ぐらい上がっていますので、来年度は85万円から89万円ぐらいになるのではという推測ぐらいです。その前が81万円から85万円になったものですから。医療、介護、後期のそれぞれの内訳も、実は2万円、1万円、1万円であったり、1万円、2万円、1万円であったりで、その辺は年が明けるぐらいにならないと出てこないと思います。
(桑原議長) よろしいでしょうか。そのほかにご質問等、よろしいですか。
それでは、ほかに質問等はないようですので、今日は、最初にお願いしてありましたように、お一人ずつ保険税の適正化についてのご意見を伺いたいと思います。どうしましょう。どなたか、お手を挙げていただければと思いますが。では、宮川委員、どうぞ。
(宮川委員) 私も国保に入りまして10年経つわけなんですけれども、実際問題、私もほとんど関心がありませんでした。今回、このような委員の任命を受けまして、会議でいろいろレクチャーいただきまして、多少なりとも分かってきたわけです。意見を言うのもちょっとおこがましいような感じですけれども、私なりに言わせていただきたいと思います。
国保の制度は、聞いていますと、やはり赤字体質はなかなか解消できないようなものだと思います。さっきも事務局の方からお話があったように、自営業だけかと思っていたら、サラリーマンを退職した60歳以降74歳までの方が、これからもっとどんどん入ってくると思うんですね。そうしますと、年齢層も高くなりますし、医療負担が当然多くなるわけで、それに見合う歳入は、この資料を見てもなかなか確保できてないのが現状だと思います。26年度は全部入れて6億1,200万円の不足額、その中で後期高齢者支援分と介護保険分、今回の対象となるものについての不足額が2億2,500万円で、これが一般会計から繰り入れられている。一般会計といいますと、お話もありましたように税金ですよね。そうしますと、一般の民間サラリーマンの人は今、個々のそれぞれの保険料を払っているわけで、説明でもありましたが、これはやはり二重払いという問題にもなりますし、ちょっとこのままの状態を保持していくわけにはいかないのかなと思います。
ということで、今回の改定は、上がってほしくないんですけれども、実質、やむを得ないのかなと私は思います。
以上です。
(桑原議長) ありがとうございます。
そのほか。渡邉委員、どうぞ。
(渡邉委員) 今、いろいろお話をお聞きいたしまして、私も3期やらせていただいて、この改定のときには本当に頭を悩ませていて、やむを得ず仕方がないかなと思います。被保険者の立場からとしては、上げてほしくないというのが本音なんですけれども、被保険者の数が年々少なくなっているのにかかわらず、1人当たりの医療費が年々上がっているんですね。それだけ病気になって医療にかかっている方が多いと思うんです。ですので、0.6%上げると9,500万円ぐらい上がるということで、本当は収納率を100%にしてほしいのですが、それはなかなか難しい。でも、それを放っておいたら一般会計から金額をいただくことになりますので、それは絶対不公平に思います。被保険者の皆さんは、市民税は払っていますので、少しだけでも一般会計には金額が入っているとは思いますけれども、やはり不公平にとられるのはやむを得ないのかなと思います。
対応策としては、被保険者に対して、今、羽村市も厳しい財政で国民健康保険をやっている状況を知らせていくことが大切で、「広報はむら」ではわからないんですね。ですので、「広報はむら」であれば、1面の見出しから財政難みたいなことを強くPRしてほしい。そうすれば、え、こうなんだなと認識が深まると思います。私は被保険者の一人として、委員としてこの委員会に携わって、歳入が足りないんだ、大変なんだ、赤字なんだというのが分かりましたが、普通の方たちは知らないと思います。ですので、パソコンやインターネットは私はあまり使わないので、やはり「広報はむら」の1面記事にしてお知らせして欲しいと思います。 私、この前、配布された「東京の国保」を見せていただいたら、税金の未納を支給される年金から差し押さえるという記事があり、今、裁判になっているとかいうのが書いてありましたけれども、こういうことも実際にあるのかと思いました。それと、特定健診をして、前もって保険にかからないように元気に暮らすことが大切で、羽村市でやっているいろいろな健康づくりの事業に参加していただいて、もっとPRしていただいたらいいと思います。あとは90%の収納率をなるべく上げる努力をしていくべくだと思います。
改定に賛成するか、反対するかは、こういう事情であればやむを得ないのかなと思います。
以上です。
(桑原議長) そのほかにご意見。日下部委員。
(日下部委員) 私は本日欠席予定だったので、文書で事務局の方に意見を出したんですけれども、ポイントだけ説明したいと思います。
今、保険は、収入が少ない人、多い人に関係なく使われています。ですから、これはみんなで分担して支払いながら助け合う仕組みだと思いますので、保険料の細かいところはわかりませんけれども、要するに低所得者層も高収入の方も同じ負担率で上げたほうがいいと思います。税率を均等にしたほうがすっきりすると思います。それと、低所得者を優遇するという枠を広げるのもなるべく止めたほうがいいんじゃないか。均等にとるべきというのが私の考えです。
結果的には、値上げしなければいけないかもわかりませんけれども、先ほどの「広報はむら」でもうちょっとPRしたほうがいいということについては、私は、保険料改正のときに各家庭に来る幾ら値上がりするという文書で通知したほうがいいと思います。被保険者にお願いする前に、市としては、こういう財政状況なので、こういう努力をいろいろやっていますということが1つと、被保険者の方に対しては、こういう問題があるので、もちろん病気にならない健康管理も含めて、なるべくこういうふうに努めてくださいということをきちっと書いて、その上で、こういう理由で値上げさせていただきますというのがないと、今の納税通知だと、あなたは幾ら、年間で幾ら、今期分は幾らですという状況だけしか連絡してない。それだと、市が努力しているのか、被保険者はどの程度、保険財政が深刻なのか、意識してないと思います。被保険者1人が健康保険でどのくらい使っているのかすら、私も知りませんでしたが、皆さんも知らないと思います。1人当たり平均何十万とか、そういうことも含めて、ちゃんと。広報は、読むようで、読んでない人がたくさんいます。だから、通知書には、きちっとポイントだけ書いて一緒に渡すことも必要じゃないかなと思います。
以上です。
(桑原議長) 日下部委員、結論はどうなのですか。
(日下部委員) 結論は、平等にとったほうがいいということと、市の納入通知書には背景もきちっと書いてほしいです。
(桑原議長) では、今回の改定には賛成ということですか。
(日下部委員) 適正かというと、細かい数値は本当はもっと定量的なデータを見ないと何とも言えないのですが、説明を聞いても複雑でよくわからないし、過去の人もいろいろ努力されているのだろうと思いますので、賛成せざるを得ないという気持ちです。ただし、そういう努力はしてほしいということと、市民にPRしてほしいということを意見として付け加えたいと思います。
(桑原議長) よくわかりました。
そのほかにはいかがでございますか。挙手がないようですので、順番にご意見を聞かせていただきたいと思います。それでは樋口委員から順にお願いします。
(樋口委員) 被用者保険と国保、国保は宮川委員がおっしゃるとおり確かに赤字体質で、高齢者の方の加入が多いので、どうしても医療費分等についてはアップするのは必然的なものだと思うんですが、3種類、医療、後期、介護とありまして、医療費分については平成24年に改定されています。最近の医療費の傾向は、若干アップ率が落ち着きまして伸び率が昔ほど多くはないということなので、平成28年度に診療報酬の改定があったとしても、それほどじゃないかなという気もしますので、医療費分についてはこのままにしてはどうかなと思います。後期高齢者と介護については、この案に示されているように、均等割の部分を介護が0.6%ぐらい、この辺のアップはやむを得ないかなという感じがあります。
ただし、皆さんがおっしゃっているとおり、羽村市としての保険者努力というのが必ず必要です。ですから、再三、出ている収納率のアップ、滞納者を是が非でも減らしてもらう策を講じて、対被保険者個人との対話でありますから、普段の会話、コミュニケーションの場を多くとってもらって、納税課だけじゃなくて、先ほど事務局も言っているとおり任務分担しまして、個々の被保険者のお宅にお邪魔するぐらいまで、できる範囲で保険税の確保を強化してもらいたい。医療費が適正に使われているかどうかという審査的なものも、被用者保険は診療報酬明細書のレセプト点検をやっていますが、国保は難しい面もあると思いますが、できる範囲で、保険者努力で無駄な医療費をなくすということでやっていただきたいと思います。
医療費分に戻ると、健康づくりですよね。普段から病気になりづらい体をつくって、いろいろな市主催のイベントや、健康診断を定期的に受けてもらうような広報等の努力はやってもらうということで、今回の応分の負担はやむを得ないかとは思います。
以上です。
(桑原議長) 増田委員、よろしくお願いします。
(増田委員) この改定におきましては、事務局でも熟考していただいているものだと思いますので、私としては賛成としたいと思います。
今まで皆さんがおっしゃられましたように、羽村市も、税率だけのことではなく、あちこちで、保健センターでもいろいろなご努力を重ねて、健康ということ、いろいろな負担の軽減ということについて努力なさっていると思いますが、どうしても縦割り感が強いというか、今回も、私は「健康はむら21」の計画に携わらせていただいたんですけれども、非常に細かいところまで一つ一つ出ているのに、それが個々に伝わっているかというと、それが非常にわからない点でございます。なので、そういったことにつきましても、もう少し深くセクションがつながりを深めてやっていただくことによって、さらに国保についても改善が求められていくのではないかと思いますので、そこら辺について、羽村市全体としてお考えいただければと思います。
以上です。
(桑原議長) ありがとうございます。
では、古川委員、どうぞ。
(古川委員) 今回の改定案は、僕は、個人的には非常に妥当なものと思っています。医療分は前回、上げている部分もありますし、これから増えてくる部分としては、後期や介護がかなり重要視されてくるというのはもちろんあると思います。非常に難しい話になってしまいますが、国民皆保険制度を守っていく上では、やっぱりやらなければいけないことだと思います。自助、共助、公助だと思いますが、みんなが出し合わなきゃいけない部分はあると思いますが、一般会計からあまりにも大きな額を出すのはどんなものなんだろうか、かといって、低所得の方の負担を増やすことが本当に共助になるのかと言われると、僕は、個人的にはそれはやはり違うのではないかなとは思っています。
今後、変わっていくとは思いますが、羽村だけではあまりにもスケールメリットがないと思います。それもあって都が今度は主導する形になると思いますが、近隣の市町村と同様、これが都に移管されたときにどういう形になるかが非常に未知数なんだと思っています。保険税が上がるのか下がるのかわかりませんけれども、まず平均には上げて、できるべき自助、共助、公助を、まず羽村の中で独立してやって国民健康保険制度の独立性を高めて維持していくということは、赤字体質ではありますけれども必要と思っています。
最後にちょっと言わせていただきますと、やはり健康づくりはしてもらいたいなと。それと、意識づけ。あまり放っておかないで早めに病院に来てもらったほうが、4回通わないで2回で済むといったことは多々あると思います。そういった意識づけを僕らがしなきゃいけない部分は当然あると思いますが、やっぱりこれは地道にやっていかないといけないと感じます。
以上です。
(桑原議長) ありがとうございます。
松崎委員、お願いします。
(松崎委員) 今回の改定については賛成です。今までも、医療面については、予防医学という点で30歳、35歳の健診を進めたりしていて、そういうのがそのうち実を結んでくれば、かなりの削減にもなるし、さらにプラスして今後、2020年には団塊世代も後期高齢者になるし、そういうことを先読みしながらどんどん抜本的な対策を出していけば、何とか道が開けてくるんじゃないかと思います。
以上です。
(桑原議長) ありがとうございます。
内田委員、お願いいたします。
(内田委員) 私は、皆さんが賛成ということなので、反対したいと思います。と申しますのも、前回、いただいた資料1をずっと見ていましたら、医療分の国庫等からの特定財源が28年度に6,000万円ぐらい減っている。その部分が何かなと。
それから、市長から、もしこのまま、一般財源も税収等の問題で継続できるのならば、そのままでもいいという話を最初にお聞きしております。平成30年に保険財政が東京都に一元化という中で、東京都に入ると大分高くなるという説明も聞いておりますので、一気に上げられることに対して市がどのぐらい助けることができるかというと、今、やっている部分が東京都になってしまうと、どこまで意見を言えるかわからない。
となると、少しは上げて近づけておいたほうがいいのかなという気がしますが、ここの3年間、羽村市としてどうするかを考えると、私は健康推進を十数年やっています。今、緑ヶ丘会館の会館運営委員長も2度目で、市からの依頼で、「まいまいず」という介護予防の体操やスポーツ関係など、あらゆることで健康に対して皆さんにやってほしいということでアピールしております。そこに参加できる人たちは、まだ幸せな方たちです。それどころじゃなく必死で働いている人たちは、そこまで気持ちがいってないという部分も多分に見られます。ですから、単純に平等とかいうことは言うものではないと僕はいつも考えております。みんながにこやかに幸せにというのがまさしく平等であって、どうしても足らない分があるときは周りで補てんするのが当たり前と考えています。ですから、多数決の意見で言うならば、今回の2,000円アップの介護と後期高齢者の部分については妥当な数字かなとは思っておりますが、全員が賛成という意見を言うのも何ですので、私は、できるならば今のまま、東京都一元化までは現状を維持していただければいいなと思います。
(桑原議長) ありがとうございます。
小山委員、お願いします。
(小山委員) 結論から言うと、私は今回の改定案は避けられないだろうと、仕方ないと思います。それは、過去の経緯を見てみると、平成24年度に改定してアップしているわけで、当初、そのときには値上げ率を下げて、なるべく負担がないようにしているんですけれども、結局、その後の状況が悪化して、医療費の増大や高齢者に対する割合が当初の予想を超えて増えていく、もちろん、いろいろ抑制する努力はされているのでしょうが、そういう流れを止められないでいる、なので時々、微調整をせざるを得なかった。経緯を見ると、今回もそういうタイミングだろうと思います。3年後、平成30年度に都に一元化した後のことは、事務局からは、やっぱり悪くなる可能性が高いみたいなことをおっしゃられています。他市に比べれば羽村の財政は比較的良いほうだと思っているので、当然、それが東京全体に平準化した場合には悪いほうに平均化されるのは避けられないでしょうから、そうなった時にどうするかは、またいろいろな要素が加わってくるので、そこまでは私は読み切れないし、今は想定できない。ただ、現状、できる努力はやはりすべきだろうと思います。つまり、一般会計から繰り入れるということは、当初の約束を実行できてないという話ですから、緊急避難的に回さざるを得ないのかもしれないですけれども、それを放置するということは市民に対して説明がつかないので、これはやっぱり避けるべきだろうと思います。
私は社会保険労務士の立場なので、協会けんぽ等のことに携わっていますが、樋口委員も言っているので健保協会では当然、把握されているでしょうけれども、おそらく被用者保険での保険料収納率は98%ぐらいいっていると思います。90%というのは、過去からすれば徐々に上がっているという努力の跡は見えますが、社会保険に比べればまだ低いと言わざるを得ない。もちろん救済すべきところはあるので、金を払わなければ切るよと一刀両断にできないという状況はありますから、それはうなずけますが、では、98%の社会保険に入って負担している人がさらに市税を払って、それが赤字繰入で充てているところをどうするのという話になると、やっぱり私は説明できない。そういう点では、なるべくそこは解決しないといけないと思いますので、何でも上げるというのは負担が大きくなるのでうれしくはないですが、残念ながら、現状はそうせざるを得ないと思います。
あと、付帯意見というか、要望すれば、先ほどドクターの方もおっしゃっていましたが、やはり予防医療という切り口にこそお金を使うべきであって、病気になってから治すことは相当コストがかかりますから、ならないような仕組みをつくる。自発的な健診の実施はいいと思いますが、できればそういった自発的に予防医療に励んでいることが何かどこかで評価されるような仕組みも考えてもいいのかもしれないと思います。それでも病気になるときはなってしまいます。でも、何もしなくて放置していて、あるいは病気にかかり始めているのに行きたくないとかいう理由で、もちろん仕事が忙しくて行けないということはあるかもしれませんが、土曜日・日曜日も24時間やるようなシステムをつくって、何しろ予防医療だということは財政的にもよくなるし、その人の健康も守るようなアプローチで進めていくことは、将来的にはこの問題の解決策になるんではないかなと思います。
以上です。
(桑原議長) ありがとうございました。
これで委員の皆さんからの意見発表は終わりました。これから意見の集約作業をいたしますので、しばらく休憩とさせていただきます。
( 休 憩 )
(桑原議長) それでは、会議を再開いたします。
意見を集約しますと、改定はやむを得ないというご意見が多数と判断いたしました。
皆さんに大変貴重なご意見をたくさん発表していただきました。私も、予防医学は本当に大事だから、特に健康づくりについては力を入れてほしいということを過去に言わせていただいていましたけれども、やはり皆さんのご意見のなかにも、やっていても、それぞれ市は努力していますが、縦割り感があって市民にやっていることが伝わってこないとか、同じような思いを感じている方がたくさんいらっしゃると感じましたので、答申案につきましては、皆さんからいただいた貴重なご意見をもとに私が事務局と調整して作成したいと思いますが、ご一任いただけますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
(桑原議長) それでは、事務局と相談しながら作成させていただきます。
次に、法律の改正が予定されています国民健康保険税の課税限度額等の見直しについて、ご意見を伺いたいと思います では、事務局、説明をお願いいたします。
(事務局小林) 先ほど少しご説明させていただきました国民健康保険税限度額の改定と、低所得者層の計算の枠の拡大、要するにもう少し対象者を増やそうということでございます。
こちらにつきましては、地方税法の改正に基づきまして対応しているところでございましたので、平成28年度に課税限度額の引き上げと低所得者の枠の拡大を実施する予定だというのは通知で来ています。実は、これはまだ確定ではありませんで、年明けぐらいに税制大綱が策定されまして、それに基づきまして、3月31日が通例だと言われておりますが法律が改正されて、その際に市では議会を開くことができませんので、今までは専決処分とさせていただいて改定を行ってきたところでございます。ただ、これを行うにも根拠が必要でございますので、運協を行っている際には、法改正があった場合はいかがいたしましょうかと皆さんにお聞きしているところでございます。
内容的には、先ほど言いましたように、予測される限度額の引き上げ金額は4万円程度ではないかと思われます。これも確定ではございませんが、課税限度額が85万円から89万円ぐらいにはなるだろうというのがまず1点。低所得者につきましては、本来、保険税というのは均等割で誰でも同じ額を払うものと、所得割といって、所得に応じて払うものの2つに分かれております。低所得者の方については、均等割の部分を軽減しておりますが、その軽減する計算方式の枠を若干拡大する形で、実際上は7割軽減、5割軽減、2割軽減という3パターンがありますが、5割軽減と2割軽減の方を増やしていくことを今後の税制改正のなかでやっていく予定だということでございます。こちらにつきましては、先ほど申しましたように具体的な内容がわかってございませんが、基本的には皆さんに事前に意見をお聞きした上で、法改正があった場合、どうしたらよろしいでしょうかということでご審議していただければと思います。
以上でございます。
(桑原議長) ただいま事務局より説明がありましたけれども、これについてのご意見などありましたら。
特にご意見ないようですので、課税限度額の引き上げと軽減対象者の拡大については、法律の改正があった場合は、改正内容どおりに実施するという方向性でいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
(桑原議長) それでは、国民健康保険税課税限度額等の見直しについては、法律の改正どおりに実施することに決定いたしました。
次回、10月19日の運協は、答申書案を検討することになります。
以上をもちまして、第3回羽村市国民健康保険運営協議会を終了させていただきます。ご協力ありがとうございました。