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平成30年第3回羽村市議会市長所信表明要旨

[2018年9月4日]

(平成30年9月4日)

おはようございます。

本日ここに、平成30年第3回羽村市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位のご出席を賜り、厚くお礼申し上げます。

定例会の開会にあたり、私の所信の一端と市政運営の状況について申し述べ、議会並びに市民の皆様のご理解とご協力をいただきたいと存じます。

平成最後の夏が過ぎようとしております。

今夏を振り返りますと、6月には、大阪府北部を震源とする、最大震度6弱の大地震が発生、7月には、西日本を中心に平成最悪の豪雨災害となった平成30年7月豪雨があり、多くの尊い人命が失われました。

ここに、亡くなられた皆様に哀悼の意を表するとともに、被災された全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。

また、今夏は記録的な暑さが続き、気象庁において「一つの災害と認識する」と評価するほど、連日の猛暑日となり、東京では、観測史上初となる40度を超える気温を青梅市の観測地点で記録するなど、7月の東日本の平均気温は統計開始以来最高となりました。

さらに、観測史上初の事態として、台風12号が東日本上陸後に列島を東から西に横断、迷走し、この影響により、「第43回はむら夏まつり」は来場者の安全確保の観点から、初日を中止するなどの対応を迫られました。

様々な自然の猛威にさらされる中、改めて平時における備えの充実に思いを致す夏になったものと感じております。

9月を迎え、台風21号が接近しておりますけれど、天候が落ち着きを取り戻し、市内の農業をはじめ、市民生活にとって、実り多き秋となることを心から願うところであります。

こうした中、国政に目を向けますと、国の来年度の一般会計予算の概算要求が締め切られ、要求総額が過去最大の102兆円台後半に膨らんだと報じられております。

要求総額が100兆円を超えるのは、5年連続となります。

また、総務省では、予算要求に合わせ、「平成31年度の地方財政の課題」を公表したところであり、これによると、「地域の持続的発展を支える地方税体系の構築」として、「平成31年度税制改正において、地方法人課税における税源の偏在を是正する新たな措置について検討し、結論を得る。」としております。

私はかねてより、地方の貴重な自主財源である法人市民税について、偏在是正措置を導入するといった不合理な税制度の見直しを行うことについて、受益と負担という地方税の原則に反するだけでなく、地方分権の本旨にも反するものであると考え、国は、限られた地方財源の中で財源調整を行うのではなく、地方の役割に見合った、総体としての地方財源の拡充に取り組むべきであると主張をしてきました。

国においては、地方の実情にしっかりと目を向け、耳を傾け、真の地方分権改革が推進されることを望むところであり、今後の税制改革の議論に注視していきたいと考えております。

次に、近時の経済状況ですが、内閣府が8月に公表した最新の月例経済報告では、国内景気の基調判断を「緩やかに回復している」とし、8か月連続で判断を据え置きました。

一方、この基調判断において、輸出については「このところの持ち直しの動きに足踏みがみられる」とし、3年ぶりに判断を下方修正しており、また、「通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響等に留意する必要がある。」としております。

市内には、輸出を中心とする企業も多く、今後の動向に細心の注意を払っていく必要があると捉えております。

現在の市内の景況動向について、産業部門の担当者からは、製造業において、「一部に低調な企業もあるが、受注が好調な企業が多く、全体的には堅調に推移している」との報告を受けております。

引き続き、企業・事業者の皆様のニーズを敏感に捉え、きめ細かい支援に取り組み、市内産業の振興に全力で努めていく考えであります。

なお、市内の産業にも大きく影響を及ぼすことが想定される、神明台二丁目地区への大手企業の進出に係る最新の状況ですが、ニプロ株式会社では、既に敷地の測量・地盤調査を終え、10月から建物の建設に着工するよう、計画を進めているとのことであります。

また、イオンタウン株式会社では、従来の敷地の4割にあたる約2万4千平方メートルの規模において、これまで行ってきた環境影響評価等の行政手続きを見直し、出店計画を練り直していくこととしており、本年中に新たな計画を決定し、平成32年のオープンを目指していくとのことであります。

いずれも市のまちづくりにとって、大変大きな影響が及ぶ事案であり、引き続き、両社と緊密に連携し、情報の共有を図り、総合的なまちづくりを進めていく中で、まちの賑わいと活力を創出していく考えでおります。

さて、今次定例会は、平成29年度決算の認定について、ご審議をいただく議会であります。

平成29年度は、為替の影響等により法人市民税が大幅に減少するなど市税収入が低迷し、3年ぶりに普通交付税の「交付団体」に移行するなど、厳しい財政状況となる中、組織一丸となり行財政改革を推し進め、自主財源の確保と徹底した経常的経費の削減に努め、第五次長期総合計画後期基本計画に掲げた事業を着実に執行し、効率的かつ効果的な行財政運営に取り組んできたところであります。

各事業の個別の成果など、細部につきましては、決算審査の際にご説明いたしますので、ここでは、財政運営上の主な指標等を交え、平成29年度決算の大要につきましてお示しいたします。

まず、一般会計決算の規模でありますが、歳入は、約234億2千300万円、歳出は、約228億8千900万円の規模となり、前年度と比較し、歳入が0.6パーセント、歳出が0.8パーセント、それぞれ増加いたしました。

決算規模が拡大した主な要因として、私立保育園保育委託料や障害福祉サービス費等の扶助費が増加したこと、また、私立保育園施設整備費補助金や動物公園改修工事等の普通建設事業費が増加したことなどが挙げられます。

歳入から歳出を差し引いた形式収支は約5億3千400万円となりました。

ここから、繰越明許費、事故繰り越しに係る翌年度繰り越し財源を差し引いた実質収支額は、約5億2千600万円となっております。

主な財政指標につきましては、財政の弾力性を示す経常収支比率は、105.8パーセントとなり、前年度と比較すると2.3ポイント増加いたしました。

これは、算定の分子となる経常経費充当一般財源において、扶助費や繰出金など経常的な経費が累増したことによるものであります。

地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づき算定する健全化判断比率については、実質赤字比率、連結実質赤字比率とも、赤字がないため、比率が生じないことから「なし」となりました。

実質公債費比率については、2.0パーセントとなり、前年度と比較し、0.5ポイント増加いたしました。

将来負担比率については、将来的に財源として活用できる財政調整基金をはじめとする基金の残高が減少しているため、将来負担比率が発生し、5.3パーセントとなりました。

資金不足比率は、水道事業、下水道事業ともに資金不足額が生じないことから、「なし」となりました。

いずれの指標ともに、早期健全化基準を大きく下回る数値となっております。

以上、決算の概要について申し述べましたが、平成29年度に計画した事業については、着実に執行でき、所期の目的を果たし、第五次長期総合計画後期五か年の初年度を締め括ることができましたことは、議会をはじめ市民の皆様のご協力の賜物であり、厚くお礼を申し上げます。

次に、平成30年度普通交付税の算定結果について申し上げます。

去る7月24日、本年度の「普通交付税大綱」が閣議報告され、全国の地方公共団体に対する普通交付税の交付額が決定されました。

羽村市の算定結果は、市民税法人税割の減少や清算基準の見直しによる地方消費税交付金の減少などにより、基準財政収入額が落ち込み、基準財政需要額との差し引きにおいて財源不足となり、昨年度に引き続き、普通交付税の「交付団体」となりました。

市では、こうした状況も踏まえた上、現在、第六次行財政改革基本計画に基づき、職員一人ひとりが主体的に全ての事務事業の点検・見直しを行い、より一層経営感覚に富んだ、効果的、効率的な行財政運営を推進し、改めて足腰の強い財政基盤を構築するための取組みを進めております。

これまでに、各所管における点検結果を取りまとめたところであり、今後、行政改革推進本部において審議を尽くし、取組みの方向性を定めてまいりますが、羽村市が、今後も自立した都市として発展を遂げていくために、持続可能な財政構造を実現するための好機とするよう、自ら行財政運営を厳しく律し、着実に取組みを進めていく考えであります。

続いて、この機会に重要施策を中心に、近時の市政運営の状況等について、ご報告いたします。

はじめに、横田基地へのCV-22オスプレイの配備について申し上げます。

CV-22オスプレイについては、本年4月3日の配備計画の発表以降、複数回にわたり横田基地へ飛来し、特に6月23日以降は、長期間留まり、事前の情報提供も十分にないまま、基地周辺での飛行を繰り返しております。

こうした中、去る8月22日、在日米軍は、「5機のCV-22オスプレイを本年10月1日に横田基地に配備する」と公表し、市では、防衛省北関東防衛局から説明を受けました。

本件に関し、市では、直ちに、「横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会」を通じて、協議会がこれまでに行ってきた配備・運用に関する要請内容を改めて確認し、真摯に対応するよう要請を行ったところであります。

また、併せて、現在、一時的に立ち寄りしているCV-22オスプレイについて、基地周辺における飛行を最小限にすること及び、飛行に当たっては事前の情報提供、安全対策や騒音等の生活環境への配慮を行うよう改めて要請しました。

来月1日には5機が配備されるとの情報提供を受け、CV-22オスプレイの横田基地への配備については、新たな段階に移行しており、市民の皆様の生活を念頭に置き、東京都並びに基地周辺市町との緊密な連携のもと、より一層強力に国や米軍に対する様々な対応に努めていく考えであります。

次に、減災・防災対策の取組みです。

冒頭でも申し上げましたとおり、去る6月18日、大阪府北部を震源とする大地震が発生し、都市部を中心に大きな被害が生じました。

今回の地震は大都市圏で発生した都市型災害として、都市の防災対策の課題を改めて浮き彫りにするものとなり、首都圏に位置する羽村市においても共有すべき課題が多く生じたものと捉えております。

亡くなられた方や負傷された方の多くは塀の倒壊や家具の転倒に巻き込まれたものであり、中でも、ブロック塀の倒壊により通学途中の児童が命を失った痛ましい事故は、都市の危険性を改めて顕在化させたものであり、羽村市においても、事態を重く受け止め、市内の学校をはじめ、公共施設や公共用地におけるブロック塀や万年塀の緊急総点検を実施したところであります。

その結果、計18箇所において、対策が必要な塀が存在することを確認し、直ちにブロック塀を安全な高さまで切り下げるなど応急措置を行ったところであり、今後、必要に応じ、安全性の高いフェンス等への改修を行うよう、今次定例会に補正予算を計上いたしております。

市民生活の安全と安心の確保を図るべく、予期せぬ災害への対策に万全を期し、あらゆる災害から課題や教訓を一つひとつ学び、地域における減災、防災対策の強化を着実に果たしていく考えであります。

また、8月には、「平成30年7月豪雨」により甚大な被害が生じた、岡山県倉敷市に被災地支援業務にあたらせるため、東京都市長会を通じ、職員1名を派遣しました。

職員は現地で9日間にわたり避難所運営業務に従事し、炎暑の体育館での避難生活の支援に携わる中で、貴重な経験を積み、帰庁後には、経験に根ざした避難所運営の課題や実践的な対応について報告がされたところであります。

職員自らが経験から学び、市の地域性や実情に沿った地域の減災・防災対策を主体的に構築していくことが、安全・安心のまちづくりにとって極めて重要であり、今後の市の避難所運営対策等に反映できるよう取り組んでまいります。
 
次に、新たな資金調達手法として実施したクラウドファンディングの結果について申し上げます。

今年度、羽村市動物公園は開園から40周年を迎え、未来に向け、より一層便利で親しみやすく、多くの来園者や通学路として利用する児童に今後も愛される、まちのランドマークであり続けるよう、管理棟や外柵を改修する工事に取り組んでまいりました。

この一環として、正面入園門に、羽村市出身で国内外で活躍を続けておられるアーティストのSANA(サナ)さんにデザインを依頼し、新たにシンボルとなる看板を制作するにあたり、資金調達の手法に、市では初の試みとなるクラウドファンディングを取り入れたものであります。

5月1日から寄付金の募集を開始し、広く周知に努めてまいりましたが、多くの皆様からの力強いご賛同を得て、38日間にて目標額を達成することができました。

遠くは愛知県や兵庫県にお住まいの方からもご支援を賜り、寄せられたコメントには、「子どもが小さい頃、よく遊びに行きました。これからも気軽に動物に触れ合える、身近な動物園として、ずっと続けて欲しいです」といったものや「子どもが小さい頃から、年間パスポートでよく利用しています。赤ちゃんから大人まで楽しめるとてもよい動物園。さらに素敵な動物園になるよう、応援しています」といった温かい内容のものがありました。

これまでの40年間の歴史とともに、市内外から訪れる多くの来園者の笑顔に支えられ、豊かな情操を育む教育の場として親しまれてきた動物公園の意義を大いに感じる結果となったものと考えております。

改めて、この場をお借りし、ご支援をいただきました全ての皆様に厚くお礼を申し上げます。

今回の取組みにより、新たな資金調達の手法としてのクラウドファンディングの有効性について、一定の検証を行うことができましたので、今後も羽村市らしさを活かした新たな事案を検討し、活用を図っていく考えでおります。

なお、羽村市動物公園では、10月14日に開園40周年記念式典を執り行います。

これまでの40年の歩みを振り返るとともに、未来に向け、新たなシンボルとなる看板の披露や、児童が通学路として利用する松林小学校金管バンドによるミニコンサートなどのイベントを予定しており、改めて公園の魅力を広く市内外に発信できる取組みとしてまいりたいと考えております。

次に、羽村駅西口土地区画整理事業について申し上げます。

本事業は、平成27年度から本格的なハード整備に着手しており、今年度からは、新たな2か年の事業委託契約のもと、「しらうめ保育園周辺」、「羽村駅前周辺」、「川崎一丁目エリア」、「羽村大橋周辺」の4か所の優先整備地区を中心に、継続的に建築物等の移転や区画道路の築造工事等を進めております。

現在の取組みの状況ですが、「羽村大橋周辺」の整備では、羽村大橋東詰交差点付近の擁壁設置工事を平成29年度から今年度の2か年事業として進めてまいりましたが、擁壁本体となる128本全てのコンクリート杭の設置が完了し、現在、権利者の換地先となる宅地の造成工事に取り組んでおり、今月中に、無事工事を完了できる見込みであります。

また、羽村駅前周辺では、宅地の整地や区画道路の整備に取り組んでおり、この整備に伴い、新たに羽村駅西口第一自転車駐車場を移転し、利用者に開放するなど、目に見える形で事業が着実に進展しております。

引き続き、市の最重要施策として、関係権利者をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力のもと、さらなる事業の進捗、充実を図ってまいります。

以上、私の所信の一端と市政運営の状況について申し述べましたが、先ほども申し上げましたとおり、今、羽村市を取巻く環境は、国や社会の状況とも相まって、様々な困難に直面しております。

しかし、いかなる状況下にあっても、行政は、市民の皆様の福祉の増進に全力を傾け、未来に向け、自立した都市として持続的に発展を遂げていくために真に必要な投資を怠ることは許されません。

「疾風に勁草を知る」という言葉があるとおり、私は、こうした困難な状況にある時こそ、行政の真価や底力が問われるものであると、強く信じております。

現状に臆することなく、課題の一つひとつに正面から向き合い、羽村市の総合力をもって次代に続く道を切り拓く、その先頭に立ち、職員とともに一丸となって、努力を重ねていく覚悟であります。

ここに改めまして、議員各位並びに市民の皆様のご支援とご協力を心からお願い申し上げます。

なお、今次定例会には、決算認定案件7件、条例案件3件、補正予算案件7件、剰余金処分案件1件、人事案件1件、損害賠償案件1件、合わせて20件の議案をご提案申し上げております。

よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。

以上で、私の発言を終わります。


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