戦後70年以上が経過し、戦争体験者が減少していくなか、中学生などの若い世代が戦争や平和について関心を持ち、主体的に学ぶ機会が少なくなってきています。そこで、羽村市と青梅市の中学生を原爆が投下された広島市へ派遣し、被爆施設や資料、慰霊碑等の見学とともに被爆体験者や広島市の中学生との対話などを中心とした平和関連事業を体験することで、戦争の悲惨さと平和の大切さを自らが考え、行動し、平和の大切さを発信できる人として育成するため、「青梅・羽村ピースメッセンジャー」事業を行いました。
第1回事前研修の際に課題として出ていた調べ学習のまとめとして、グループ毎に与えられたテーマについて、各自が調べてきたことをグループ内で共有した後、各グループの担当から発表し、指導員による解説をいただきました。
指導員から原子爆弾の開発や原爆投下についての解説や、広島を題材とした絵本を用いて、当時の人々の様子や原爆の威力などについて学びました。
その後、広島訪問時の見学場所を決定し、その順路や経路等の確認など、具体的な慰霊碑巡りの準備や被爆体験者への質問事項の検討をグループ毎に行うとともに、広島訪問に向けてそれぞれの抱負を書いたメッセージボードを作成しました。
午後は、東大和市にある戦災遺跡である旧日立航空機株式会社変電所を見学し、多摩地域での戦争について学習しました。
羽村市長、青梅市長、学校関係者や保護者に対して、参加中学生がそれぞれ抱負を述べ、両市の市長、副市長、教育長から激励を受けました。
出発式終了後には、広島訪問における最終確認を行いました。
広島訪問を振り返り、過去の参加者と一緒にワークショップを実施したほか、8月18日の報告会へ向けて、発表の準備を行いました。
一連の事業を通じて体験したことや感じたことをグループ毎に発表しました。会場には、主催者である羽村市長、青梅市長をはじめ、各校の校長先生などの学校関係者や羽村市・青梅市の市民など、計137人の方々が集まりました。
中学生からの発表に熱心に耳を傾け、会場一帯が「平和」について考える場となりました。