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    令和2年第5回羽村市議会市長所信表明要旨

    • [2020年9月1日]
    • ID:13974

    (令和2年9月1日)

    おはようございます。

    本日ここに、令和2年第5回羽村市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位のご出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。

    定例会の開会にあたり、私の所信の一端と市政運営の状況について申し述べ、議会並びに市民の皆様のご理解とご協力をいただきたいと存じます。

    日中は未だ厳しい残暑が続いておりますが、夕刻を過ぎる頃には、気温も幾分和らぎ、市内の庭先からは秋の虫の音が聴こえる時節を迎えております。

    羽村の原風景を残す、羽水田にも季節が移ろい、水田の稲穂も黄金色に色づき始め、実りの秋がそこまで訪れております。

    6月定例会以降、この間を振り返りますと、今年は梅雨明けが13年ぶりに8月にずれ込む長梅雨となり、気象庁によると、東京の7月の日照時間は、観測史上、最も短い記録を更新いたしました。

    全国的にも深刻な日照不足とともに、活発な梅雨前線の影響による豪雨災害が発生し、各地に甚大な被害が生じたところであります。

    ここに、亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被害にあわれた全ての皆様に心からお見舞いを申し上げ、被災地の一刻も早い復旧、復興をお祈り申し上げます。

    また、梅雨明け後は、厳しい暑さが続き、今年から環境省と気象庁が共同で発表している「熱中症警戒アラート」は8月中、16回にわたり発表され、市においても、防災無線やメールを通じ、市民の皆様に注意を喚起したところであります。

    気象庁の長期予報によると、今後しばらくは厳しい残暑が続くことが予想されており、市民の皆様には、引き続き体調管理に十分にご留意いただきたいと存じます。

    そして何より、今年の夏は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた特異な夏となり、市民の皆様には「新しい生活様式」、「新しい日常」のもと、マスクの着用や手洗いの励行、密集・密接・密閉の3密を避けた行動を心がけていただくなど、日常における不断のご協力をいただいているところであります。

    羽村市では、これまでのところ累計の感染者数が多摩地域26市の中で一番少ない状況にあるものの、予断を許さぬ状況が続いております。

    引き続き、緊張感をもって市内の状況を注視してまいります。

    市民の皆様には、重ねて、感染拡大防止に向けた特段のご協力をお願い申し上げます。

    こうした中、近時の我が国の社会経済状況ですが、去る7月、国は、今年の「経済財政運営と改革の基本方針2020」、いわゆる「骨太の方針」を閣議決定いたしました。

    新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた現下の経済財政状況にあって、「危機の克服、そして新しい未来へ」と位置付けられ、今後の国の政策対応の方向性が示されたものとなっております。

    この中では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により浮き彫りになった課題として、社会全体のデジタル化の遅れを挙げ、特に行政分野において遅れているとして、今後1年を集中改革期間に設定し、行政手続きの「書面・押印・対面」の慣行の見直しなどに具体的に取り組むとしております。

    自治体のデジタル化への取組みに関しては、東京都市長会においても、今般の新型コロナウイルス感染症への対応等を契機に、改めてその必要性、課題点等を認識することとなったとし、東京都知事宛てに、10項目、26件にわたる要望書を提出することを決定いたしました。

    その内容は、「マイナンバーカード利用事務に関する改善」、「行政手続き等における書面、押印等の廃止」、「財政支援」、「教育現場、防災分野におけるICT化の推進」など、多岐にわたり、いずれも、多摩地域全体が直面する共通課題であり、今後の行政のデジタル化を見据えたものとなっております。

    行政のデジタル化は、行政運営の効率化とともに、市民の皆様の利便性の向上に寄与するものであります。

    現在、東京都では、あらゆる行政手続きを来庁せずに、デジタルで完結できる環境を構築することを目指し、市に権限移譲している事務についても、同様にデジタル化を進めるとしております。

    市では、直面する新型コロナウイルス感染症対策に全力を傾注するとともに、コロナ収束後の社会を見据え、国や東京都の動向に注視し、連携しながら、取組みを前に進めていく考えであります。

    次に、近時の経済状況ですが、内閣府が先月発表した令和2年4月から6月のGDP・国内総生産の速報値は、物価の変動を除いた実質の伸び率が前期比で7.8パーセントの減、年率換算では、27.8パーセントの減となり、リーマンショック後の平成21年を超え、戦後最悪のマイナス成長となりました。

    こうした現下の厳しい経済状況は、市内経済にも同様に大きな影響を及ぼしております。

    産業部門の担当者からは、市内製造業の景況は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によるサプライチェーンの分断や、外部との接触抑制の継続などの影響により、売り上げが低迷している企業が多く見られ、中小規模の事業所では景況悪化の長期化が懸念される状況にあるとの報告を受けております。

    また、市内商業においても、緊急事態宣言解除後も売り上げが回復しない事業者が多く、飲食業や小売業を中心に大きな影響が生じているとの報告を受けております。

    市では、こうした状況にスピード感を持って対処するため、これまでに4回の補正予算を編成し、市独自の支援策の創設や拡充を図り、全力で地域経済を支える取組みを進めております。

    引き続き、羽村市商工会など関係機関とも緊密に連携し、企業・事業者の皆様のニーズを敏感に捉え、きめ細かい支援に取組み、現下の厳しい状況をともに乗り越えていきたいと考えております。

    さて、今次定例会は、令和元年度決算の認定について、ご審議をいただく議会であります。

    令和元年度は、市税収入において、個人所得の増加等を背景に市民税個人分が増加となった一方、市民税法人分は、市内企業の業績や経営活動の影響などにより大きく減少し、市税全体では、前年度から0.7パーセントの減となりました。

    また、財政調整基金をはじめとする基金が減少する中、歳出では、社会保障費が増加の一途をたどるなど、財政は引き続き厳しい局面にあり、市では、「第六次行財政改革基本計画」に基づき、一層の効率的かつ効果的な事業の執行に努めたところであります。

    各事業の個別の成果など、細部につきましては、決算審査の際にご説明いたしますので、ここでは、決算収支の大要につきまして、お示しをさせていただきます。

    令和元年度の一般会計決算は、歳入決算額が231億651万8千円で、対前年度比で0.1パーセントの減、歳出決算額が224億8千672万5千円で対前年度比0.7パーセントの減となり、歳入から歳出を差し引いた形式収支は6億1千979万3千円でありました。

    ここから、繰越明許費、事故繰り越しに係る翌年度繰り越し財源を差し引いた実質収支額は、6億694万9千円となっております。

    主要な財政指標につきましては、財政の弾力性を示す経常収支比率は、102.6パーセントとなり、前年度と比較すると、1.9ポイントの増加となりました。

    公債費負担比率については、前年度対比で0.8ポイントの減となる6.9パーセントとなりました。

    この他、実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率など財政の健全化を判断する比率については、何れの指標ともに、早期健全化基準を大きく下回りました。

    基金については、歳入歳出の不均衡の解消を図ることを目的として、財政調整基金を6億4千222万円繰り入れましたが、財源の確保などに全庁を挙げて取り組み、3億2千482万円を積み増すことにより、令和元年度末残高は、9億4千640万円となりました。

    以上、決算の概要について申し述べましたが、令和元年度に計画いたしました事業については、着実に執行し、所期の目的を果たすことができました。

    改めまして議会をはじめ市民の皆様方のご協力に対し、厚く御礼を申し上げます。

    次に、令和2年度普通交付税の算定結果について申し上げます。

    去る7月31日、今年度の「普通交付税大綱」が閣議報告され、全国の地方公共団体に対する普通交付税の交付額が決定いたしました。

    羽村市は、市民税法人税割の基準税額が大きく減額となったことなどが要因となり、基準財政収入額が基準財政需要額を下回る財源不足となり、引き続き、普通交付税の「交付団体」となりました。

    理論値上の算定結果ではありますが、引き続き財源不足となった状況を踏まえ、より一層経営感覚に富んだ効果的・効率的な行財政運営を推進し、安定的な財政基盤を構築するよう、全庁一丸となり、行財政改革の推進に取り組んでおります。

    特に、積極的な歳入の獲得努力が、なお一層重要となることから、前例に捉われず、歳入を生み出す取組みを進めるため、返礼品を用いたふるさと納税について積極的に推進するよう取組みを進めております。

    現在、羽村市商工会や羽村市商業協同組合、羽村市農業団体協議会、羽村市観光協会、市内企業、事業所、金融機関などと連携し、オール羽村の体制で返礼品の開発・募集を行っているところであり、11月には受付を開始できるよう準備を進めております。

    歳入の確保に資することはもとより、羽村市の豊かな魅力を広く発信し、地域の賑わいや地域産業の振興に繋がる取組みとしてまいりたいと考えております。

    次に、重要施策を中心に、近時の市政運営の状況等について、ご報告いたします。

    はじめに、地域の防災対策の充実について、申し上げます。

    本日、9月1日は、国が定める「防災の日」であります。

    今から60年前の昭和35年、戦後最大の風水害被害となった「伊勢湾台風」を契機とし、「広く国民が台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する」ことを目的として制定されたものであります。

    これに、現在では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大といった災害も加わり、まさに複合的な災害が、いつ発生するかは予断を許さない状況にあります。

    市では、昨年10月の台風第19号での課題を踏まえ、これまでに、大型可搬式ポンプの増設や、マスクや防護服など衛生資材を含む災害備蓄物資の拡充、土のうステーションの設置などの対策を完了し、さらに先週には市内の民間企業と、災害時において避難所等で活用する段ボール製品について供給を得るための協定を締結するなど、地域の防災力の強化に取り組んでおります。

    来たる、9月12日に実施する令和2年度羽村市総合防災訓練では、こうした対策を実践面から検証すべく、市民の皆様には、9月1日号の広報はむらと合わせて全世帯に配布した「マイ・タイムライン」を作成し、避難準備を整え、防災意識を高めていただき、さらに地域の自主防災組織の皆様や関係機関の皆様と、感染症流行時における避難所運営を中心とした訓練を実施いたします。

    訓練を通して得られた課題や教訓をさらに整理し、今後の防災対策の一層の充実に活かしていく考えであります。

    次に、第六次羽村市長期総合計画の策定について申し上げます。

    今年度は、第五次羽村市長期総合計画後期基本計画の4年目にあたり、市の将来像の実現に全力で取り組むとともに、これまでの取組みを検証しつつ、第六次長期総合計画の方向性を導き出していく極めて重要な年であります。

    変化の早い社会経済情勢のもと、市における人口動態や財政状況にも変化が生じてきており、また、現在のコロナ禍にあって、社会生活そのものが根本から見直される状況も生じてきております。

    こうした状況にあっても、市が引き続き、市民の皆様の負託に応え、適切な行政運営を行っていくためには、市民・団体・事業者の皆様のお考えをお聴きしながら、まずは、将来のまちの姿、目指すべき姿をともに考え、共有することが第一であり、そうした将来のまちの姿を定めた上で、その具現化に向けて、さまざまな取組みを見定めていくことが重要であります。

    こうした考えのもと、第六次長期総合計画の策定にあたっては、多様な意見聴取の機会として、「市民ワークショップ」、「子育て世代ワークショップ」、「若者世代ワークショップ」など、対話を中心に幅広いご意見をお聴きする機会を設けるよう、現在、準備を進めており、羽村市の「宝」や、「未来に残していきたいもの・こと」、「市の強み」などを把握し、未来の姿を検討するとともに、この秋には、審議会を立ち上げ、「基本構想」の検討に着手していきたいと考えております。

    次に、羽村駅西口土地区画整理事業について申し上げます。 

    市の最重要施策である本事業につきましても、本年4月・5月は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止する観点から、移転協議及び、工事について、原則、自粛をしてまいりましたが、現在は、感染防止対策を十分に講じた上で、事業の推進に取り組んでおります。

    優先整備エリアである「川崎1丁目周辺」及び「羽村大橋周辺」では、都市計画道路3・4・12号線の早期整備等を目指し、建物等の移転や宅地の造成工事、区画道路の整備を進めており、関係権利者の皆様のご理解とご協力のもと順調に進捗しております。

    第3回となる事業計画の変更後、約1年が経過しており、事業計画を今後も着実に進めていく上において、今は大変重要な時期にあると認識しております。

    引き続き、個々の権利者の皆様に対し、適切かつ丁寧な対応に心がけるとともに、情報紙などを通じ、事業の進捗状況など正確な情報発信に努め、事業の進展に力を尽くしてまいります。

    次に、町内会・自治会活動の支援について申し上げます。

    新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、市民生活に大きく影響を及ぼしており、これまでに当たり前であった日常を奪っております。

    この夏は、地域の町内会・自治会においても、子どもから高齢者まで、毎年、多くの方々が楽しみにされている、お祭りや盆踊りなど、夏の風物詩が中止を余儀なくされました。

    こうしたコミュニティ活動の停滞は、市民同士の繋がりの希薄化を招き、支援を必要とする市民の孤立や、地域の防災力の低下などにも繋がりかねない状況であると捉えております。

    言うまでもなく、町内会・自治会は、地域コミュニティの中核を担い、共助の中心となる重要な組織であります。

    こうした認識のもと、今次定例会には、町内会・自治会の皆様の声をお聞きし、市独自の、地域振興のための新型コロナウイルス感染症拡大防止助成金の交付に係る所要の経費について、補正予算を提案いたしております。

    心の通い合う、豊かな地域コミュニティの醸成に資するよう、市といたしましても羽村市町内会連合会としっかりと連携し、積極的な支援に取り組む考えであります。

    以上、私の所信の一端と市政運営の状況について申し述べました。

    新型コロナウイルス感染症の収束には残念ながら未だ道は遠く、市民の皆様、事業者の皆様には、先の見えない不安の中で、日々を過ごされているものと承知しております。

    こうした時にこそ、市は、市民の皆様に最も近い基礎自治体として、市民生活に寄り添い、地域経済をしっかりと支える使命と責務があるものと、私、そして全職員ともに、十分に自覚するところであります。

    私は、長として、確固たる決意をもって、この困難に立ち向かう覚悟であります。

    オール羽村の体制で、この難局を乗り切ってまいりたいと考えております。

    ここに改めまして、議員各位並びに、市民の皆様のご支援とご協力を心からお願い申し上げます。

    なお、今次定例会には、決算認定案件7件、補正予算案件7件、剰余金処分案件1件、契約案件1件、人事案件2件、合わせて18件の議案をご提案申し上げております。

    よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げ、私の発言を終わります。

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