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    令和2年第11回羽村市教育委員会(臨時会)会議録

    • [2020年9月1日]
    • ID:14082

    令和2年第11回羽村市教育委員会(臨時会)会議録

    日時 令和2年8月4日(火)午後1時34分~4時36分

    場所 羽村市役所東庁舎4階大会議室

    出席者の氏名 教育長 桜沢 修、教育長職務代理者 江本裕子、委員 羽村 章、委員 塩田真紀子、委員 永井英義

    傍聴人  22人

    議事日程

    日程第1 会議録署名委員の指名について

    日程第2 議案第38号 令和3年度使用中学校教科用図書の採択について

    日程第3 議案第39号 令和3年度使用小・中学校特別支援学級教科用図書の採択について

    会議経過

    教育長 それでは、定刻になりましたので、開会させていただきます。

    ただいまの出席者は、5名です。定足数に達しておりますので、ただいまから令和2年第11回羽村市教育委員会(臨時会)を開会いたします。

    本日の議事日程は、あらかじめお手元に配布したとおりです。

    〔日程第1〕

    教育長 日程第1 会議録署名委員の指名を行います。会議録署名委員は、羽村市教育委員会会議規則第33条の規定によりまして、教育長において永井英義委員を指名します。よろしくお願いします。

    〔日程第2〕

    教育長 日程第2 議案第38号 令和3年度使用中学校教科用図書の採択についてを議題とします。

    提案理由の説明を求めます。

    生涯学習部長 教育長。

    教育長 生涯学習部長。

    生涯学習部長 議案第38号 令和3年度使用中学校教科用図書の採択について、ご説明いたします。

    本議案につきましては、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第13条の規定に基づき、令和3年度から令和6年度までの4年間、羽村市の中学校で使用する教科用図書を、文部科学省の検定に合格した教科用図書の中から、別紙のとおり採択しようとするものです。

    まず、今回の教科用図書の採択に当たり、教育委員会としての考え方を申し上げます。教科用図書を採択する権限は、公立学校については地方教育行政の組織及び運営に関する法律第21条第6号の規定により、所管の教育委員会に属します。採択は、採択権者である教育委員会がみずからの責任と権限において適正、かつ公正に行うものであり、羽村市教育委員会は、この方針に基づき採択を行うものでございます。そこで、採択を円滑、かつ適正に行うため、教科ごとに中学校長、副校長及び教員で構成された教科用図書選定調査委員会、並びに学校長の代表、保護者、知識経験者、教育委員会事務局職員で構成された羽村市立中学校教科用図書選定協議会を設置し、教科用図書の調査研究に当たらせることとし、採択の参考といたしました。

    調査内容については、内容の選択、構成・分量、表記・表現、使用上の便宜、地域性の配慮、人権への配慮の6項目といたしました。これらの調査項目について、調査研究した報告書を採択する教科用図書の判断の参考としつつ、また教育委員会独自に当該の教科用図書への認識を深めるため、当該の教科用図書を詳細にわたり研究いたしました。なお、具体的な採択としての内容、詳細につきましては、後ほど生涯学習部参事よりご説明申し上げます。

    以上、ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

    教育長 以上で、提案理由の説明が終わりました。この後、詳細についての説明を受け、審議の上、採択をしていくこととしたいと思いますが、いかがですか。

    (異議なし)

    ご異議なしと認めます。

    それでは、詳細の説明の前に全体に関することで質疑、意見はありますか。

    (質疑なし)

    質疑等ないようですので、詳細の説明に移ります。生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 それでは、詳細についてご説明いたします。各教科等の教科用図書の選定につきましては、お手元の議案資料を基に、その中から1社を選定する方法でご審議をお願いいたします。

    教科用図書選定協議会からの報告書に則った議案資料の説明をいたします。

    まず、教科種目、国語についての審議結果についてご報告いたします。国語の教科用図書は全4社から発行されており、現在採択されている教科用図書は東京書籍です。

    では、発行者ごとに説明いたします。

    東京書籍は、前学年までの既習事項を示した後、当該学年の連続的な学びが示されています。学び方を漫画で示すなど、生徒にとって分かりやすい工夫がされているという意見がありました。半面、文章に対する教材においては、資料となる図表や挿絵など、情報が少ないという意見もありました。

    三省堂は、冒頭にある「どのような力を身につけるか」が体系化されており、生徒自身が見通しを持って学習に臨むことができるのではないかという意見がありました。また読書の広場のほかに、著名人の読書経験が掲載されており、読書活動に取り組みやすい構成になっているとの意見がありました。

    教育出版は、持続可能な社会を考えるきっかけとなるよう、SDGsの視点が示されております。また教科書には余白があり、メモなどが取りやすい紙面になっております。巻頭に「言葉の地図」を掲載し、小学校から学んできたことと、これからの学習内容を7ページ程度のボリュームで記載しているため、全体の構成が分かりやすいとの意見がありました。

    光村図書は、古文の配列を2、3年生は1学期の早い時期に位置付けているため、伝統的なものの見方も踏まえながら、表現する力や発展的に考えを整理する力の基礎ができるのではないかとの意見がありました。また、古文の字体が工夫されています。「思考の地図」を設け、思考の整理の仕方や課題の見つけ方が生徒にとって分かりやすく、取り組みやすいという意見がありました。

    以上です。

    教育長 以上で説明が終わりました。それでは教科ごとに審議をしていただきますので、よろしくお願いします。

    ただいまの選定協議会の報告書の内容とともに、市民の皆さんからは図書の閲覧の中でいただいたアンケートでご意見等をいただいております。委員の皆さんには事前に見ていただいたところですけれども、これらも踏まえまして、ご意見をいただきたいと思います。

    それでは、説明のありました国語について、委員の皆さんからご意見をいただきたいと思います。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 今回の教科書は、国語に限らず全ての教科で、新学習指導要領の主体的、対話的で深い学びを意識して構成されていると実感しました。これまでの教科書の使い方自体が、大きく変わってくるのではないかという予感もするほど、思い切った内容の変更なども見られて、非常に勉強になりました。

    その中で、特に国語は全ての教科の基本になる教科ですので、やはり主体的、対話的で深い学びをしっかりと、その言葉を通して身につけていくための大事な教科と捉えて、どの教科書が一番言葉の力が身につくかという視点で見させていただきまして、光村図書が優れていると思います。特に、この情報化社会の中で、多様な情報を整理し、また比較し、そして自分のさまざまな経験の中から一つに絞り込んでいくという情報整理の思考の過程などに重きを置いて詳しく述べていることや、対話的な学びで、話す、聞くということを重点的に分かりやすく論じている。そして、読み物なども新しいものと、そしてずっと昔からある評価の定着したものとを多彩にバランスよく配置しているところなどを考えて、私は光村図書を推したいと思います。

    教育長 江本委員から国語の教科書について、光村図書がよろしいとのご意見をいただきました。ほかの委員から発言をいただきたいと思います。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 私は、子どもたちが使いやすく、先生たちが使いやすい教科書という視点で見させていただきまして、三省堂と光村図書の2社が良いと思いました。三省堂は、とても分かりやすい作りになっていて、授業を進めやすいのではないかと思います。光村図書は、「学習の窓」という項目が、学習を深め進めていく中で、いろいろなページを見て学習を深めていくのですけれど、その点が使いづらくなければ、総合的には、光村図書の教科書を一番に推したいと思いました。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 この「学習の窓」のように、一つの作品を読み深めていく中で、または、この一つの文章を多面的に見るために、どのような迫り方をしたらいいかということを、取り立て指導的に深めていくという狙いがあると思います。ですから、この作品の後に必ずこれがなくてはいけないというものではなく、教科書のいろいろな場所に配置されていて、それを1年間通して取り立てて指導していく中で、子どもたちの言葉の力が身についていく狙いがあるのではないかと思います。指導する先生方の裁量にもよりますけれども、この取り立て指導的なところを上手に年間の指導計画の中に組み込んでいただければ、項目が飛んでいても問題はないと思います。各学校や各学年で、どういうカリキュラムを組んでいくか、そのカリキュラムマネジメントのようなものを、この教科書を中心に取り組んでいけば、より生徒の実態に則したカリキュラムができるのではないかと思います。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 私も光村図書か三省堂が良いと思います。三省堂は学びを振り返る部分で、目標を確認し、学んだことを自分の言葉でまとめましょうという一言で、振り返ることをしているのに対して、光村図書は単元の後の学習の深め方が、その考える道筋が発問の形で書いてあるので、その質問に答えながらだんだんと考えが深まり、学びが深まっていくという形でしたので、自分の思いがなかなか言葉にできないような生徒が、具体的に設問に答えていく中で深めていけるので、光村図書のほうが発問の仕方が生徒には分かりやすいと思いました。とても迷ったのですけれど、私も光村図書を推選したいと思います。

    教育長 3人の委員から三省堂と光村図書が良いという意見をいただきまして、その中でも光村図書が良いのではないかというご意見です。

    羽村委員から、何かご意見はありますか。

    羽村委員 今回は4社ともQRコードが付与されていまして、特に光村図書は、話す、聞く等の活動にかかる映像資料として、とても学習しやすい教科書になっています。私も光村図書がよろしいと思います。

    教育長 ありがとうございました。それでは、ただいまの意見を総合いたしまして、国語については光村図書の「国語」を採択したいと考えます。ご異議ございませんか。

    (異議なし)

    それでは、国語については光村図書「国語」に決定させていただきます。

    続きまして、書写に移ります。生涯学習部参事からの詳細説明をお願いします。

    生涯学習部参事 教科種目、書写についての審議結果についてご報告いたします。

    書写の教科用図書は、全4社から発行されており、現在採択されている教科用図書は東京書籍です。

    発行者ごとご説明いたします。

    東京書籍の教科書の大きさはAB判です。日本の文字だけではなく、世界の文字文化も示されております。また小学校の振り返りから始まっており、学習に入りやすい工夫があるという意見がありました。

    三省堂の教科書の大きさはB5判です。「一年生の私の文字」と「三年生の私の文字」というコーナーを同一ページに配置し、学習の成長が確認できるように工夫されております。また、毛筆の補充教材が示され、発展学習にもつながるという意見がありました。

    教育出版の教科書の大きさはAB判です。はじめに「目的に合わせて書こう」では、学校内で実際に活用する場面で示されています。また筆記用具に合わせた字体が示されるとともに、日本文化に関わる資料が提示され、文字の鑑賞にもつなげる工夫があるという意見がありました。

    光村図書の教科書の大きさはB5判です。楷書、行書、硬筆、実用書の題材がバランスよく取り上げられており、書写の基礎的、基本的な内容が生徒の発達段階に応じて身につけることができるという意見がありました。書写で学んだことを日常の文字につなげるための硬筆練習帳がついており、学んだことを応用できる工夫が良いという意見もありました。

    以上です。

    教育長 書写に関する詳細説明が終わりました。これから、委員の皆さんからの意見を聞いてまいります。書写について、どなたかご発言ございますか。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 書写に関しましては、光村図書、三省堂、教育出版で悩みましたが、光村図書は、非常に読みやすくてバランスがとれているので、総合的に評価すると光村図書が良いと思います。

    三省堂と教育出版は、筆脈に触れていまして、特に三省堂は筆脈の解説が良くて、書道を学習する上で大事なのではないかと感じます。光村図書と三省堂を推したいと思います。

    教育長 永井委員からは、光村図書、三省堂が内容的に良いという意見です。ほかにございますか。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 光村図書には硬筆練習帳がついているところが大変有効的であると思いました。この書写ブックによって、硬筆で楷書や行書の基礎を学び、そして毛筆へ流れていく、その流れが実生活に則しているのではないかと感じます。実生活に生かすためにも、これは有効な練習帳です。

    また、光村図書には文字文化への興味、関心を持たせるページがたくさんありまして、そういう意味でも国語との関連も考えて、書写においても光村図書でいかがかと思います。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 光村図書が良いと思います。私は、小学校、中学校の頃は書写が大変苦手だったのですけれども、光村図書の教科書を見ていると飽きなかったという感想があります。楷書から行書に学習が移るところで、他社はそれまでの楷書が、いきなり行書に移っていく印象があったのですけれど、文字の流れというのか、文字が変わっていって楷書から行書に流れていくような移り変わりを丁寧に説明していただいている光村図書を推したいと思います。

    羽村委員 教育長。

    教育長 羽村委員。

    羽村委員 書写の教科書は、国語とリンクしていたほうがよろしいと思いますので、国語を光村図書で決定しましたので、私も書写の教科書は光村図書がよろしいと思います。また、国語と同じようにQRコードの内容が非常に充実しているというところもよろしいです。光村図書を推選いたします。

    教育長 委員の皆さんからの意見を総合いたしまして、光村図書に決めさせていただきたいと思います。ご異議ございませんか。

    (異議なし)

    それでは、書写につきましても国語と同様、光村図書「中学書写」に決定させていただきます。

    次に、社会科の地理に移ります。生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 教科種目、社会地理についての審議結果について、ご報告いたします。

    社会地理の教科用図書は、全4社から発行されており、現在、採択されている教科書は帝国書院です。発行者ごとにご説明いたします。なお、社会科については裏表紙がそれぞれの出版社の特徴が記載されておりますので、説明に入れさせていただきます。

    東京書籍は、表紙裏の生徒への学びへの動機づけは、「かけがえのない世界の自然」が掲載されております。単元ごとに課題に対する発問が用意されているところが特徴的です。

    教育出版には、表紙裏の生徒への学びの導入は、世界の写真と、その国の国旗が掲載されており、中学生になったばかりの生徒にとって、取りつきやすいものとなっているとの意見がありました。また、全体を通じて分かりやすく、簡潔な文章表現であるとのことでした。また「日本の季節はどう変わる」の図は、他社のものよりも大きく、季節の違いを教えるのに非常に適しているのではないかという意見です。

    次に、帝国書院です。表紙裏の動機づけでは、SDGsに関わるマークを中心に写真と解説が記載されております。「未来に向けて」「地理プラス」「声」など、コラムの形でさまざまな情報がある一方、文字が小さく読みにくいのではないかという意見もありました。また本文に「車社会化」等、一般的には使われない表現が使用されているとの声もありました。

    日本文教出版です。表紙裏の動機づけの部分から発問が開始されております。本文の横には写真や資料など、情報が多く、全体的に小さい文字での説明になっており、本文の量もやや多いのではないかという意見がありました。

    以上です。

    教育長 地理に関する詳細の説明と、協議会からの報告内容について説明がありました。社会科の地理についての委員の皆さんからのご意見を聞きたいと思います。どなたかご意見はございますか。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 教育出版と帝国書院、東京書籍の3社を比べながら読みました。その中で浮かんだのは、地理の学習をする中でさまざまな資料が掲載されていますけれども、それが精選されていたほうが良いのか、または充実し、多様にあったほうが良いのか、どちらが教室での学習に適しているだろうか、また家に持ち帰って家庭学習するときには、どちらが良いだろうかという視点で考えました。協議会の結果報告を読みますと、やはり精選されているということについては教育出版が評価を受けております。そして、帝国書院はさまざまな情報が記載されているということで、たくさんの情報の中から子どもたちが何か選び出す力というのは、これからとても大事になってくると思うのですが、やはり限られた授業の時間の中では、精選された資料で価値ある資料をじっくりと教えていくことも大事なことで、これは決めがたい部分だなという感想です。ただ、協議会の報告では、やはり精選されたほうを評価する向きが多いということも踏まえ、教育出版が良いという気持ちでおります。

    羽村委員 教育長。

    教育長 羽村委員。

    羽村委員 それぞれの教科書に取り上げられている国の数に若干差があります。中学生にもなると、できるだけ多くの国の紹介が必要ではないかと思いますので、そういう点では東京書籍、もしくは教育出版がよろしいと思います。QRコードについては全ての教科書についていますが、教育出版のQRコードの内容は、複合化されて、とても学びやすい印象です。教育出版を推選します。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 ただいまの意見を伺っていて、少し迷っているのですけれど、私は東京書籍が良いと思っていました。なぜかというと、ほかの教科書と見比べたところが、六大陸や三大洋の図が出ているページと、地球儀の経線、緯線、経度、緯度の図が出ているページで、いろいろな地図で地球のあらわし方を見たときに、東京書籍の図が一番大きかったのです。地球儀も写真も大きいので、とても見やすくなっています。内容的にはやはり、どの教科書も情報をたくさん載せているほうが良いのか、少なくても精選された情報の中から学んでいくことが良いのかというところで迷っています。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 皆さんの意見を伺って、私もほぼ同様の考えだったので、教育出版が良いかなと思って発言を控えていたのですけれど、教育出版、または帝国書院と思っていまして、その理由は、帝国書院はSDGsに関して大きく取り上げていたので、そこは優れていると思ったのです。教育出版に関しては、日本から見た世界だけではなく世界から見た日本を意識させられる構成になっていると感じて、やはりこれからの社会では、そういう意識を持つことが非常に大きく影響しますので、評価していた部分です。私は教育出版を推選します。

    教育長 東京書籍、または教育出版という意見がありましたけれども、私からは、教育出版の協議会の報告の中に子どもたちの普段の生活に関わる写真があるという意見が書かれていますけれど、江本委員、身近な生活に関わる写真について何か感じたところがありましたか。

    江本委員 具体的な写真についてはすぐに思い返せないのですが、興味関心を持たせるための多様な資料は結構投入されているので、子どもたちに身近に感じるかという部分では、例えば、国の面積を比較するときに、バチカン市国とディズニーランドがほぼ同じ面積であるというような書き方がしてあり、こういった表記は子どもにとってとても身近だと思います。シンガポールと奄美大島の面積がほぼ一緒であるというような書き方は非常に特徴的だと思いました。

    教育長 先ほど羽村委員からは取り上げられている国の数について指摘がありましたけれど、東京書籍と教育出版は197か国、他の帝国書院や日本文教出版は、126、119か国と紹介が少ないといったところもあり、また協議会の報告では、帝国書院は文字が小さく、また日本文教出版では本文の量がやや多いなどの評価もあるわけで、それらを総合した中で、塩田委員からは東京書籍という意見もありました。他の委員の意見等も聞いた中で、塩田委員、いかがでしょうか。

    塩田委員 私が見落としているか、そういう視点で見ていなかったと思うのですけれど、子どもたちの普段の生活に関わる写真があるという教育出版はポイントが高いと思います。世界のことや、自分が行ったことのない国のことを考えたときに、やはり想像ができないと思うので、自分が知っている身近なものと比べて、どのくらいの広さなのかという書き方をしているのは、子どもたちに分かりやすくて良いと思います。教育出版を推選したいと思います。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 先ほどの教育長からの質問で、子どもたちの普段の生活に関わるというところで、教育出版ではタピオカはどうやってできるか、子どもたちに身近なタピオカが、どこの国で原料が取られているかというところから始まっていました。

    教育長 ありがとうございます。皆さんの意見を総合的に考えて教育出版の「中学社会 地理 地域にまなぶ」の図書が良いということで、いかがですか。よろしいですか。

    それでは、委員の皆さんの総意で教育出版を採択することに決定させていただきます。

    次に、社会科歴史について、生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 教科種目、社会歴史についての審議結果について、ご報告いたします。

    社会歴史の教科用図書は全7社から発行されており、現在採択されている教科用図書は帝国書院です。

    発行者ごとにご説明いたします。

    東京書籍です。表紙裏の生徒の学びへの動機は、国宝や重要文化財の記載となっています。項目ごとに学習課題のチェック・トライがあり、学習が効果的に進められる工夫があるという意見や、章末のコラムや地域学習が充実しているなどの意見がありました。

    教育出版です。表紙裏の生徒の学びへの動機づけは、さまざまな視点からのアプローチとなっている。各項目に表現の問題があり、資料に「読み解こう」の問題も載せていて、学習が効果的に進められていく配慮があるとの意見がありました。また、内容は見開き2ページの中におさめられており、かつ資料、写真、記述の構成に統一感があるので、生徒にとっては学びやすいという意見がありました。

    帝国書院です。表紙裏の「日本各地の伝統行事と祭り」やタイムトラベルでは写真資料が充実しています。また、さまざまな角度から歴史を学習できるコラム欄も充実しているとの意見もありました。導入に使いやすく、生徒にとっては親しみやすいのではないかという意見です。また第1部に歴史の捉え方と調べ方というページを、12ページを使って分かりやすく示しているとのご意見もありました。17項目の人権コラムも設けられていることについては、評価が出ておりました。

    山川出版です。表紙裏には「日本の世界遺産」が示されております。全体を通じて世界の歴史と日本の歴史のつながりにこだわりを持っていて、日本の歴史を中心に記述しながら、また挿絵なども時代時代の世界の動きが分かりやすいという意見がありました。しかし、文字が小さく内容が細かく記述され過ぎているのではないかという意見もありました。

    日本文教出版です。表紙裏には「私たちと歴史のつながり」が掲載されております。図や写真が多く、かなり大き目の写真や、図を使っているので見やすい、またコラム欄が充実しており、深く学ぶことができる。写真資料も多いので、資料集を用いることなく授業を行う場合は、使いやすい教科書であるとのことです。しかし、その分、教科書の重さが665グラムで重く感じるという意見もありました。この教科書は、人権への配慮として女性史コラムが8項目にわたっております。

    育鵬社です。表紙裏に「日本人の誕生物語」が掲載されております。世界史の記述が少なく、日本側の歴史的視点にたった記述となっていて、また大航海時代が先でルネサンス、宗教革命は次のコラムになっているとの意見がありました。コラムで「なでしこ日本史」が5回設けられております。なお、育鵬社はQRコードを設定しておりません。

    学び舎です。表紙裏はシンプルに「歴史地図」となっております。授業のタイトル、本文の書き方、内容に特徴があり、生徒の興味を引きやすいとのことです。全体的に市民の視点にたって書かれているという意見もありました。特に自由民権運動については、多摩地区の記述も多く、多摩地域の民衆の歴史という視点で展開することができるとのことでした。五日市憲法、羽村市郷土博物館など、身近なテーマもございました。教科書の重さが714グラムと少し重く感じるという声もありました。学び舎の教科書はQRコードを設定しておりません。

    以上です。

    教育長 説明が終わりました。社会科歴史については、7社からの出版がありますけれども、これらについて各委員の意見を聞いていきたいと思いますのでお願いします。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 帝国書院か教育出版のどちらかが良いと絞りました。まず教育出版は、歴史の学び方や調べ方について大変詳しく解説してありますし、学習課題も明確です。そして、章の初めの見開きのところが、課題につながる大きな絵や図の、屏風絵や絵巻物や錦絵など、そういうものが大きく掲載されておりまして、子どもたちの興味関心を引くのにとても良いと思いました。授業ごとのタイトルが独創的なキャッチコピーのようになっておりまして、例えば、楽浪の海中に倭人ありや、眠れる獅子に迫る列強や、我が家にテレビがやってきたなど、インパクトのある言葉で授業が始まり、何か楽しくなる、わくわくするといった、そういう工夫を感じました。

    そして、帝国書院は、これは地理にも言えることなのですが、QRコードの内容が充実していて、QRコードをかざすとNHKの学びサイトにつながります。その内容がとても良くて、思わず見入ってしまうような動画がたくさんありました。QRコードを上手に活用すると学びが深まるのではないかということを感じました。

    また、帝国書院の場合は最初に歴史の学び方について12ページにわたって、支倉常長像を使って解説していくのですけれども、まるでそれが謎解きのように、子どもに興味関心を持たせながら、歴史ってこういうふうにして考えていくと、一つの絵から、こういうことを考えていけるという興味関心を持たせ、良い学習のスタートの仕方だということを感じました。

    もう1点、ほかにはないところで、人権や差別などについての記述が帝国書院には多いように感じました。例えば、アイヌや、琉球、そして最初は奴隷制度から始まるのですけれど、その始まりや在日外国人の問題、それから江戸時代における河原者についての記述など、いわば歴史上の負の部分についてもきちんと掲載されていて、子どもたちにいろいろな視点で考えさせるという意味では、とても良いし、学ぶべきものではないかということを思いました。八王子の絹の道などについても書かれておりまして、文化面も手厚く書かれておりますし、総合的に比べてみて帝国書院が優れていると思いました。

    羽村委員 教育長。

    教育長 羽村委員。

    羽村委員 今回選ぶ教科書を4年間使うということですので、本市でも学校でもICT化を進めている中で、子どもたち一人ひとりに端末を渡すことになっていますので、QRコードがある教科書が良いのではないでしょうか。そのQRコードがついている中でも、音声まで付いて、みずから学習しやすいものと、また人権の内容や地域性など比べてみて考えると、私も江本委員と同じく帝国書院を推選します。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 私も帝国書院で反対の意見はありません。東京書籍の一番初めに、歴史をなぜ学ぶのかという文章があり、もちろん各社それぞれに書いてあるのですけれども、東京書籍は未来を考えるために必要だから、社会のいろいろな問題を解決するために人々が過去にどうやって克服しようとしたか教えてくれるとあったのです。この視点が何かポジティブで説得力があると思ったので、この文章にはとても心惹かれました。しかし、内容的にはそれぞれ良いところがありまして、私も帝国書院を推してはいるのですけれど、東京書籍の初めの文章はとても心惹かれたということをお話ししておきたいと思います。

    教育長 心を惹かれたということでの感想でよろしいですか。永井委員から、ご意見ありますか。

    永井委員 特にありません。

    教育長 社会科の歴史の部分を読ませていただく中で、身近なところで感じたところを私の感想になりますが、島根県の神話の話の中で、写真つきで掲載してあり、石見神楽がつい何年か前に羽村市のゆとろぎの大ホールで公演していただきまして、身近なところで記憶に残っていますし、またエルトゥールル号について、小学校の教科書採択の際に、羽村の方がトルコとの関係で体験したというお話もいただくなどしましたが、全体的な編集の仕方は、帝国書院が協議会の報告で、単元の配列や、記号、写真などが分かりやすく、見やすいというところをA評価にしていまして、特に本文中の内容が、ページの中で絵や図、また写真との関連性が、とてもきれいに編集されているなと感じました。そういった面で、江本委員から、またQRコードの関係では羽村委員からも評価がありましたので、皆さんの意見を総合して帝国書院の社会科「中学生の歴史日本の歩みと世界の動き」の教科書を選定したいと思いますが、ご異議ございますか。

    (異議なし)

    それでは、社会科の歴史については帝国書院「社会科 中学生の歴史 日本の歩みと世界の動き」を採択したいと思います。

    続きまして、公民に移ります。生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 教科種目、社会公民の審議結果について、ご報告いたします。

    社会公民の教科用図書は全6社から発行されており、現在、採択されている教科用図書は清水書院です。

    発行者ごとにご説明いたします。

    東京書籍は、表紙裏に「持続可能な社会の実現に向けて」が掲載されております。項目ごとに、学習課題のチェック・トライがあり、学習が効果的に進められる工夫があるという意見がありました。この教科書の特徴として、挿絵や図形に対する解説が丁寧に記載されている反面、文字情報が多く、視覚的に理解する際の妨げになるのではないかという意見もありました。

    教育出版社です。表紙裏に「現代を生きる私たち」の名称と、次のページにSDGsに関する記載が併せて掲載されております。「五日市憲法草案」発見の土蔵の写真が掲載されており、生徒にとって身近な地域の教材は関心につながるとの声がありました。また、各ページの下に小学校や地理的分野、歴史的分野、SDGsの関連部分が示してあります。

    帝国書院です。表紙裏に「よりよい社会を目指して」が掲載されており、大きな写真に2行程度の説明がついております。各ページの下に小学校の内容や地理的分野、歴史的分野の関連部分が示されており、既習内容と関連付けて、振り返ることの工夫や、各章の学習前や章末の振り返りのページが充実しているとの声がありました。

    日本文教出版です。表紙裏には、「これからの社会をどんな社会にしたい?」という、子どもたちへの投げかけから始まり、中央に大きくSDGsのマークが示されております。この教科書は、生徒にとって関わりのある話題や挿絵を多用し、さらには漫画で示すなど、社会的事象への生徒のイメージを持ちやすくする工夫がされているとの意見がありました。また、人権的な内容では、女性の社会進出に関する統計データを示し、具体的に考えさせるとの声もありました。

    自由社です。表紙裏には、「すごいぞ日本の技術は(世界に誇れる日本の先端技術)」が掲載されております。まず、選定協議会で議論されたことは、授業であまり使用しない資料が掲載されているとのことでした。構成としては、余白や資料に使われている図のサイズは良いが、図のタイトル説明が長文であり、本文よりも図のほうが大きな文字になっているという意見がありました。自由社にはQRコードはありません。

    育鵬社です。表紙裏には、「持続可能な開発目標(SDGs)」の掲載とSDGsの五つのPという、普段あまり使用しないものが示されています。まず、この発行者の教科書に対して選定協議会では、授業であまり使用しない資料の掲載があるとの意見がありました。章単元ごと見開き2ページ、上部と横に図や挿絵・グラフなどが示されている形式になっていることは良いが、掲載されている資料等のサイズや、本文に重なっている資料の在り方については統一されていないとの意見がありました。育鵬社もQRコードの設定はありません。

    以上です。

    教育長 詳細の説明が終わりました。

    委員の皆さんから、ご意見をいただきたいと思います。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 公民の教科書は、日本文教出版を一番に推したいと思っています。構成の良さや、使い方が分かりやすいのは、ほかの教科書にもあることですけれども、地理や歴史などの教科とのつながりがページの下にあり、ヒントになるようなところがあって、学びを深めるヒントも出ていることもありました。ほかの教科書にも実はそういうものがあったのですが、 じっくり読んでいく中で感じたことは、公民の教科書に書いてあることを授業で学習し、中学生のときに知識として身に付いたものが、実際に役に立つのは、例えば高校生になってバイトをして社会に出たときや、大人になって働き始めたときに役に立つものを学習するのだろうと思っていました。ところが、日本文教出版の教科書は大人になってもずっと手元に置いておきたいと思えるようなものになっています。

    例えば、政治のことや、経済のこと、そういえば中学のときの教科書に書いてあったと、後から見返して、またそこで勉強ができるような内容になっていると思います。日本文教出版が良いと思いました。

    教育長 ほかにございますか。

    6社ありますので、ほかの視点からのご意見でも結構ですので、意見がありましたら、お願いします。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 公民の教科書を読んだ中でインパクトが強く一番印象に残ったのは、帝国書院の経済の部分でした。パン屋の起業という一つの窓口を通して日本の金融を考え、雇用問題を考え、労働について考え、また食品ロスについて考えるという、もしあなたがパン屋さんを起業したらという例で、日本の経済のいろいろな分野を見ていくという、そのコラムのつくり方が非常に斬新で、とても良い印象を受けました。

    しかし、全体的に見たときに、先ほど塩田委員がおっしゃった日本文教出版については、アクティビティのページが多く、つまり子どもたちが主体的、対話的な学びをもって、どうやって活動していくかということについて、能動的に教科書を使いこなせるだろうかということを思って、日本文教出版は優れているなということを思いました。

    また、裁判員裁判のシミュレーションがありまして、自分の現実的な生活の中で、このような内容を読んでおくことは大事なことであること、そして女性の社会進出にもかなり触れていることもプラスの要素だと思います。

    教育長 塩田委員と江本委員からは、6社の中で日本文教出版が良いのではないかという意見ですけれども、いかがでしょうか。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 私も日本文教出版と帝国書院が良いと思っています。教育出版のSDGsのカードゲームがとても面白くて、子どもたちにも興味深いのではないかと思いました。

    帝国書院は経済や産業のことが、今のニュースのような形で、そういった表現で載っていて、とても分かりやすいと思います。また、日本文教出版は、子どもたちが学んできたことを生かして、つながりの中でいろいろと考えていくというつくりになっているように感じ、甲乙つけがたいところで、皆さんの意見を聞かせていただきたいと思っていました。

    羽村委員 教育長。

    教育長 羽村委員。

    羽村委員 私は日本文教出版を興味深く読みました。特に、女性の社会進出に関する統計データが示されているのが良いと思いました。

    QRコードについては、帝国書院が優れていると思いますけれど、全体的に見ると日本文教出版を推選します。

    教育長 皆さんから各社の良いところを評価していただきましたけれども、先ほど、江本委員から日本文教出版のアクティビティについての意見がありましたが、各教科書にアクティビティがあって、それを使って授業の中で子どもたちに考えさせるなど、対話的に授業を行っていくという使い方が良いという意見がありました。

    日本文教出版の選定協議会の報告書の中に、生徒の身近な話題に即した内容の挿絵が多く、社会的事象に生徒がイメージをもつ工夫があるという意見もありますし、そういった意味での、先ほどのアクティビティの部分も含めて、教室で公民の話を教員の皆さんが授業として実施する場合に、そういった面がこれからの教育の中では大切なことではないかと思います。

    塩田委員からは、義務教育の中学校段階で学んだことや、またそれについて基礎的な知識を子どもたち同士で話し合い、また教員の下で話し合ったことが記憶に残っていることが、社会に出てからも活用できるのではないか、そういう意味での基礎的な中学校段階で、この日本文教出版の公民の教科書がとても良いという意見もありました。そういった意見を総合させていただくと、日本文教出版の教科書が良いのではないかという意見でまとまっているよう思います。

    各社それぞれ、引かれる部分もあるというご発言もありましたけれど、中学校段階では日本文教出版「中学社会 公民的分野」を採択させていただくことで、ご異議ございませんか。

    (異議なし)

    次に、地図について、生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 次は、教科種目、社会地図についての審議結果をご報告いたします。

    社会地図の教科用図書は、全2社から発行されており、現在採択されている教科用図書は帝国書院です。

    発行者ごとに、ご説明いたしますと、まず、協議会では、内容、構成、表記等、2社とも充実しており、大きな差異はないという意見がありました。このことを受け、2社の違いについてご説明いたします。

    東京書籍のサイズはAB判であり、他の教科等の教科書の多くはこの大きさです。活用資料として、授業では机上に置いて扱いやすい、ただしサイズの都合上、地図の記載範囲が限定されてくるという意見がありました。

    帝国書院のサイズはA4判で、他の教科等にはない大きさであり、大きいという特徴があります。ただし、地図として記載範囲が増えるため、東京都全体、多摩地区までの地形を掲載でき、生徒にとって身近な学習を進めやすいのではないかという意見がありました。

    以上です。

    教育長 説明が終わりました。ここで、しばらく、休憩します。

    1時間たちましたので、机上の資料が飛ばないように、一旦、窓を開けて、換気させていただきます。

    午後2時42分 休憩

    午後2時46分 再開

    教育長 それでは、休憩前に引き続き、会議を再開いたします。

    社会地図の詳細の説明が終わりました。

    地図については、2社からの検定本が出ておりますけれども、ご意見を頂きたいと思います。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 2社の違いを見出すのが難しくて、大きくて、見やすくて、いろいろカバーできているという視点で帝国書院が良いと思いました。反面、東京書籍は小さいからといって、内容が少ないかというと、そうではなく、単なる地図ではない内容になっています。

    甲乙つけがたいのですが、どちらかを選ぶということですので、大きくて見やすい帝国書院のほうが良いと思います。

    羽村委員 教育長。

    教育長 羽村委員。

    羽村委員 確かに、両者を比較すると帝国書院のほうがA4サイズですから大きいですけれど、決してそのサイズとして大きいわけではないと思います。ただし、現在使われている子どもたちの机が小さいので、今後、大きくしていかないとならないと感じています。ICT化で機械を使うなどしたときに、今の机では小さいことは分かっていますので、先を見据えて、このA4サイズできちんと学習できることを考えて、帝国書院を私は勧めます。また、地図に多摩地区が含まれているというのは大きなアドバンテージだと思っております。

    教育長 アドバンテージという意見もあり、帝国書院という意見がありました。よろしいですか。

    (異議なし)

    それでは、地図については帝国書院「中学校社会科 地図」を選定します。

    次に、数学です。生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 次は、教科種目、数学についての審議結果を報告いたします。

    数学の教科用図書は、全7社から発行されており、現在採択している教科用図書は数研出版です。

    発行者ごとにご説明いたします。協議会で協議された内容といたしまして、3年生の2次方程式の学び順について、かなりしっかり考えたいという意見があったことを伝えておきます。

    まず、東京書籍では、2次方程式学びの流れについて、本教科書は、平方根、解の公式、因数分解となっておりますが、生徒の思考の流れとして、因数分解、平方根、解の公式が良いではないかという意見がありました。また、構成として例題や問い、まとめの文字が同じ大きさで、情報量が多いのではないかという意見がありました。

    大日本図書です。2次方程式の学びの流れは、因数分解、平方根、解の公式となっており、生徒にとって学びやすいのではないかという意見がありました。章のはじまりに生徒の日常で目にする数学的な視点が示されております。また、途中式が丁寧に示されているという意見があった反面、説明が少し長過ぎて、文字の大きさが単調になっているとの声もありました。

    学校図書です。2次方程式の学びの流れですが、因数分解、平方根、解の公式となっており、生徒にとって学びやすいのではないかという意見がありました。この教科書は、説明が丁寧に記載されている反面、問題量が少し少ないのではないかという意見がありました。

    教育出版社です。2次方程式の学びの流れは、因数分解、平方根、解の公式となっており、生徒にとって学びやすいとの意見がありました。各章の扉に生活と数学との関わりが示されており、その内容から数学に対する興味・関心が広がるのではないかという意見がありました。

    啓林館です。2次方程式の学びの流れが、平方根、解の公式、因数分解となっておりますが、生徒の思考の流れでは因数分解、平方根、解の公式のほうが良いとの意見があります。各単元の導入から問題が提示されている構成になっており、この教科書全体にわたり、文字数が多く、写真や挿絵など生徒の思考のヒントとなるものが少なく単調であるとの意見がありました。

    数研出版です。2次方程式の学びの流れは、因数分解、平方根、解の公式となっており、生徒にとって学びやすいという意見です。別冊で探究ノートがあり、課題発見や課題解決の学習になっており、自主学習への手立てとなるという意見がありました。例題と問題の文字の大きさの変化や、キャラクターによる解説の表現が生徒にとって分かりやすいのではないかという意見がありました。

    日本文教出版です。2次方程式の学びの流れは、因数分解、平方根、解の公式となっており、生徒にとって学びやすいという意見です。見開きで1単元を表している構成は分かりやすいとの意見がありました。1ページの文字量や問題数が多く、挿絵や写真が少ないというシンプルな構成になっているという意見がありました。

    以上です。

    教育長 説明が終わりました。

    委員の皆さんから意見を頂きたいと思います。

    羽村委員 教育長。

    教育長 羽村委員。

    羽村委員 私は、数研出版が良いと思っています。なぜかというと、自主学習がやりやすいのではないかというところです。別冊がついているということもあるのですけれど、QRコード等々の内容も含めて、自主学習の手立てとなるのは、非常に大きなポイントかと思っております。

    数研出版を推選いたします。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 市民の皆さんからのアンケートを読みますと、ある保護者の方から数研出版はほかの会社と比べてレベルが高過ぎると思うという記述がありまして、実は私も読んでいて、同じような感覚を持ちました。自分自身、あまり数学が得意でなかったということもあるのですけれども、何回も読み直すような感覚がありまして、それに比べると東京書籍などは、割と色のめり張りもついていて、課題も入ってきやすいのではないかというところはあります。数研出版の場合は、探究ノートの別冊があって、それは非常に読み応えがあって、興味を引かれました。数学的思考へのヒントという形で、これは良いと思いました。

    ただし、羽村の子どもたちのことを考えたときに、子どもたちの実態に合わせた教科書の使い方で学習ができたらいいと思った次第です。

    だからといって、私が分かりにくいという感想ですので、数研出版を否定するものではありません。私は東京書籍が分かりやすかったという感想を持ちました。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 私も数学はあまり得意ではなく、むしろ苦手なほうでしたので、難しいのはどうかと思ったのですけれども、羽村市だけではなく、今は全国的に習熟度別のクラスがあるので、少し難しいと思う教科書でも、自分に合ったクラスに入ればいいのではないかと思ったところです。探究ノートにとても発展的な問いがあって、学んだことの活用が興味深く進められることを思いました。この探究ノートには、すごく興味を持ちましたので、私のように数学が苦手でも、ここで数学の考え方に興味を持って、教科書のほうも学びを深めていける人もいるのではないかと思いましたので、数研出版を推選したいと思います。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 私も、結論から申し上げますと、数研出版が良いと思います。

    ただいま塩田委員から意見のあった探究ノートですが、この探究ノートをうまく使っていけるのかと不安に感じたのですけれど、皆さんの意見や、選定協議会の報告書を拝見しても、この探究ノートの評価が高いので、数研出版を推したいと思います。

    教育長 協議会の報告の中の表記・表現のところで、数研出版がAの評価です。ここが一番評価の分かれているところで、B評価や、C評価が多い中で、非常にいい評価になっています。各教科書の中に、確認問題のページがあって、分からなかった場合も前に戻って学習することで理解できそうな感じを受けました。また、クエスチョンがあり、他社に比べて平易な文章で書かれている印象です。巻末にチャレンジもあって、まとめと理解度もわかる形で、逆に基礎、基本を学ばせるには適している教科書だと感じたところもあります。皆さんの意見も合わせて、また、全体的な協議会からの評価も勘案させていただいて、数研出版「これからの数学」で、いかがでしょうか。

    (異議なし)

    それでは数学につきましては、数研出版「これからの数学」を採択したいと思います。

    続きまして、理科です。生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 教科種目、理科についての審議結果を報告いたします。

    理科の教科用図書は、全5社から発行されており、現在採択されている教科用図書は東京書籍です。

    発行者ごとに説明いたします。

    東京書籍は、3年生の配列が化学変化とイオン、生命、運動とエネルギー、地球と宇宙、自然環境と科学技術と人間の五つとなっております。3年生の教科書の初めに周期表が掲載されていることや、漫画で示されている部分もあり、生徒にとって分かりやすいのではないかという意見がありました。「発展高校」というコーナーがあり、発展的な学習にもつながっております。

    大日本図書です。3年生の配列は、運動とエネルギー、生命、自然界、化学変化とイオン、地球と宇宙、自然環境と科学技術と人間の6項目となっております。また、各単元の章が細かくなっていることは、生徒にとって分かりやすいのではないかという意見と、未来へつながるということもよいのではないかという意見がありました。実験の内容が充実しているとともに、実験結果から導き出された重要事項が丁寧にまとめられており、計算の仕方も示されていることや基本から応用まで説明が充実しているので、自主学習や家庭学習の参考となるのではないかという意見もあります。

    学校図書です。3年生の配列は、運動とエネルギー、生命、化学変化とイオン、地球と宇宙、自然環境と科学技術と人間の5項目となっております。CAN-DO-LISTや「学び続ける理科マスター」「学びを日常にいかしたら」の発展的な内容が設けられているという意見がありました。教科書のつくりでは、余白があってすっきりしているが、印刷が綴じ部分までかかっているとの声もありました。

    教育出版です。3年生の配列は、化学変化とイオン、生命、地球と宇宙、運動とエネルギー、自然環境と科学技術と人間の5項目となっております。実験や観察の結果を教科書に直接記入できる十分なスペースを確保しております。また、写真や本文の文字が大きいが、解説の文字は小さめであるとの声もありました。「発展高校」や「基礎技能」というコーナーが設けられており、補充、発展両者への配慮があるとの意見もありました。

    啓林館です。3年生の配列は、生命、地球と宇宙、化学変化とイオン、運動とエネルギー、自然環境と科学技術と人間の5項目となっております。各単元のはじめに「学ぶ前にトライ」「学んだ後にトライ」が設けられ、また「深めるラボ」で学んだ内容がどのように活用されているかなど、生活にも関わらせているとの意見がありました。

    以上です。

    教育長 説明が終わりました。委員の皆さんからご意見を頂きたいと思います。

    羽村委員 教育長。

    教育長 羽村委員。

    羽村委員 全く個人的な意見ですが、大日本図書の教科書には全国の博物館や科学館を載せていてとても興味深いものがあります。私が中学生だったときの教科書を思い浮かべて比べてみるとすごく良いという感想です。協議会の報告書等も非常に点数が高く、評価が高いということで、大日本図書を推選したいと思います。また、家庭学習ができる参考書としても使用できるというような説明文が充実していることは、評価できます。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 私は、3社、候補がありました。

    1社目は、教育出版社で、こちらは注意喚起が細かくて、細部にわたって具体的に実験上の注意などが書かれていて、全体的に見やすく、内容も分かりやすい、使いやすい教科書だと思いました。

    大日本図書は、注意マークは少ないのですけれど、1種類のマークで何に注意するかということが下に書いてあり、そのマークを覚えなくても見ればわかるという書き方なので、非常に分かりやすいと感じます。全体的な構成も、悩まなくても自然に流れがつかめるような構成になっていると評価しました。

    学校図書は、理科の取扱説明からSDGsまでの流れが非常に楽しくて分かりやすかった印象があります。そのほかにも、CAN-DO-LISTが示され、深めて目指せ理科マスターなど、目を引いて、読むと楽しい文がたくさんあったので、これはとてもよかったです。

    3社を比べたときに、どれを推そうかというところでは、先ほど羽村委員から意見もありましたが、大日本図書が、一番使いやすく、分かりやすいという感じを受けております。大日本図書を推したいと思います。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 私も一番推したいのは大日本図書ですけれど、教育出版や学校図書も良いと思って迷いました。

    学校図書は、巻末にアイディアボードというホワイトボードの鏡のようなものがありましたけれど、教科書についていて外せないようなので、使いにくいと思いました。

    説明の文字などが小さくて細かく分かりにくい教科書を外していきながら、教育出版は話し合おうという項目があって、そのすぐ下に答えのような結論が載っていたので、そこに出してはいけないのではないか、話し合うということが、あまり意味がなくなってしまうのではないかと思い、少し残念ですが外しまして、大日本図書は、自習実験の目的が単なる作業ではなくて、きちんと学習の目的になっていると思いました。例えば、何々について調べようという項目で、調べるのは単なる作業で終わってしまうけれども、調べて、違いを見つけるなどその先のところまで、目標、目的として書かれていたので、学習の目的といったら作業ではなく、その先のところだと思ったので、そういう視点を持って、そういう書き方をしている大日本図書が良いと思いました。

    教育長 これからの将来の社会が大きく変化していくということが言われている中で、理数教育というのは、基礎、基本を小中学校できちんと教えなければならないと思いますし、中学校の理科に対しての興味を子どもたちに持たせるという意味では、教科書の持つ意味は大きなものがあります。今までいただきましたご意見等を含め、大日本図書の教科書が良いのではないかと思います。

    ほかの図書についても、評価をいただきましたけれども、大日本図書が良いという総意でよろしいですか。

    (異議なし)

    それでは、理科については、大日本図書「理科の世界」を採択することに決定いたします。

    続きまして、音楽です。生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 次は、教科種目、音楽一般についての審議結果を報告いたします。

    音楽の教科用図書は、全2社から発行されており、現在採択されている教科用図書は教育芸術社です。

    発行者ごとに説明いたします。

    教育出版は、資料にある内容は、詳細な表現や記録となっており、特に創作に関する資料は丁寧である。また、和楽器や民謡の内容が充実しており、興味関心が広がりやすいが、その反面、情報量が多く、生徒が自由にイメージを膨らませにくいのではないかという意見がありました。あわせて、教材の配列が学習を深める意図で、曲を併記し掲載しているが、その配列が妥当なのかという意見もありました。

    教育芸術社です。目次を「学びの地図」とし、音楽科で身につける資質・能力が一目でわかるようになっている。さらに、社会生活と音楽のつながりを意識的に考え、課題解決後、日常生活に還元できるような工夫がなされているとの意見がありました。また、前年度までの学びから系統的に発展していくことがよくわかるとの声もありました。

    以上です。

    教育長 音楽に関する説明が終わりました。委員の皆さんから、ご意見を頂きたいと思います。

    塩田委員 教育長。 

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 音楽の教科書は、教育芸術社を推選したいと思います。

    教育出版も載っている曲や楽譜は、多種多様ですけれども、教育芸術社のほうが、中学生が興味を引くような、また知っている曲が多いのではないかなと思いました。

    教育出版で、1年生、2年生、3年生の各学年とも、最後に「ふるさと」の合唱曲の楽譜が載っていて、1年生は同声の2部、2年生になると混声の3部、3年生で混声4部と、だんだんレベルアップしていっているので、成長の過程が実感できるという点は面白いつくりになっていると思いました。

    しかし、教育芸術社のほうが写真もきれいなので、音楽に対してのイメージなどを膨らませるのに良いし、イメージが膨らんで、曲の持つものが広がっていくことと、音楽著作権のことも載っていましたので、今の若い人たちは、SNSなどでいろいろなものを勝手に使うということも問題になっているので、音楽著作権についての説明があるところも良いと思いました。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 私も教育芸術社の教科書を推したいと思います。

    まず、旋律づくりのところで、コードを使って旋律をつくりましょうとあって、現代の子どもは、こういうこともどんどんやっていくのだ、またそういうことを教えてくれるのだということを斬新に思いながら見ました。

    それから、指揮のやり方についてのページがありまして、合唱コンクールに向けて、どの中学校も一生懸命取り組んでおりますので、各クラスから必ず1人指揮者が出るわけですが、大いに参考になるということを思いました。

    また、ソーラン節のように、子どもたちになじみの深い、運動会で必ず1回は踊ったことがあるような伊藤多喜雄さんのソーラン節のことが出ているなど、アジアの音楽について、随分詳しく書いてあるなど、子どもたちに良い刺激を与えてくれるのではないかなと思いまして、教育芸術社の音楽の教科書を推したいと思います。

    羽村委員 教育長。

    教育長 羽村委員。

    羽村委員 既に塩田委員、江本委員からの意見があり、私も同意見でありますので、教育芸術社を推選いたします。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 私も教育芸術社を推選いたします。

    教育出版の第一印象は、説明が細かいところでしたが、それを良いところとして捉えていたのですけれど、協議会の報告書を見ると、あまり詳細に説明されていると、イメージが膨らみづらいという意見でしたので、確かにと納得する部分がありましたので、教育芸術社を推選します。

    教育長 委員さんから、教育芸術社という意見を頂きました。

    私も中学校の合唱コンクールを何度も鑑賞させていただいて、中学生のすばらしいコーラスを聞きますけれども、やはり教育芸術社の教科書には、「時の旅人」や「大地讃頌」といった身近な曲が掲載されているのと、またマイボイスというコーナーを設けて、歌唱の基礎についても書かれていますし、そういった意味でもクラス単位で一生懸命取り組んでいる羽村の子どもたちのすばらしい合唱に向いています。江本委員からも話がありましたように、その中で指揮者がいて、ピアノの伴奏者がいて、役割分担もしながら、すばらしい音楽活動に取り組んでいると、私自身、感想を持っているところですけれども、この教育芸術社の教科書を使った音楽教育は羽村の子どもたちにとって良い思い出になり、そして音楽の基礎を学ぶのに、非常に良い教科書であると感じたところです。

    議事進行の立場で、これは感想として述べさせていただきましたけれども、委員の皆さんの評価ということで、教育芸術社「中学生の音楽」を採択させていただきたいと思います。

    次に、器楽です。生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 教科種目、音楽器楽についての審議結果を報告いたします。

    音楽器楽の教科用図書は、全2社から発行されており、現在採択されている教科用図書は教育芸術社です。

    発行者ごとにご説明いたします。

    教育出版は、楽器の基本的な奏法から、発展的な内容が網羅できているとともに、一つの構えに対してさまざまな角度からの写真も多く、生徒にとってイメージを持ち、練習しやすいとの意見がありました。

    教育芸術社です。楽器の奏法だけではなく、鑑賞や楽器の歴史も幅広く学習できるようになっている。和楽器は、実際にどのような場面で使われているのかがわかる祭りや伝統芸能の写真が効果的であるとの意見がありました。

    なお、どちらの教科書も取り扱っている楽器の分量、人権上のことなど、特に問題がないとのことです。

    以上です。

    教育長 音楽器楽について、説明が終わりました。

    委員の皆さんから、ご意見をいただきます。

    羽村委員 教育長。

    教育長 羽村委員。

    羽村委員 協議会の報告書でも、ほぼ同じ評価ですが、音楽という教科を考えて、音楽の教科書が教育芸術社であるならば、やはり器楽の教科書も教育芸術社であるほうが、先生方も、生徒たちにも混乱はないかと考えます。そのため、教育芸術社を推選いたします。

    教育長 音楽という一つのくくりの中で同じ出版社の教育芸術社の教科書が良いというご意見ですけれども、内容について何か、ご意見はございますか。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 教育芸術社の教科書のつくりは、まず左ページに楽譜があって、右ページに解説があるという流れで進んでおりまして、その解説の中身を読みますと、結構最初からレベルの高い内容で、アンサンブルセミナーのところで、アーテュキュレーションという言葉が最初に出てきて、何だろうこれはというところで、一生懸命読ませていただきました。羽村の子どもたちの器楽に対するレベルの高さを考えると、より上のものを目指して、力を磨いていくという点においても、この教育芸術社の教科書が役に立つのではないかと思います。テクニックなど、詳しい解説や写真も出ておりましたし、学びを深めるために必要ですし、良い教科書だと思います。教育芸術社を推します。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 私も教育芸術社を推選したいと思います。

    私が注目したのは、教育芸術社には、カコンとかジャンベジェンベとか楽器のたたき方があって、バンドのスコアがあるなどして、中学生がすごく興味を持っているところなのではないかと感じました。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 私も、教育芸術社を推したいと思っております。

    教育長 ありがとうございます。器楽についても教育芸術社を推したいということでよろしいですか。

    (異議なし)

    それでは、音楽の器楽については、教育芸術社「中学生の器楽」を採択することに決定いたしました。

    続きまして、美術について、生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 教科種目、美術についての審議結果を報告いたします。

    美術の教科用図書は、全3社から発行されており、現在採択している教科用図書は、日本文教出版です。

    開隆堂は、1年生と2・3年の2分冊となっており、表現と鑑賞が分かれた構成となっています。内容的に発想や創造性よりも、技法を重視した印象があるとの意見がありました。使用されている写真は多いのですが、レイアウトの統一感が感じられない、写真の鮮明さに欠ける印象があるとの意見がありました。

    光村出版です。1年と2・3年の2分冊となっており、構成は、鑑賞と表現が関連づけられております。作品制作の導入から展開や、参考として生徒作品の制作過程が示されており、発想の広げ方が具体的だとの意見がありました。トレースペーパーが教科書に入っており、教科書の教材をそのまま実技につなげることができるようになっています。

    日本文教出版です。1年と2・3年上、2・3年下の3分冊となっております。実際に作品が使われている場面や、参考作品の写真が豊富であり、社会に生きて働く美術の関わりを重視しているように見受けられるとの意見がありました。

    以上です。

    教育長 美術に関する説明が終わりました。

    委員の皆さんからご意見いただきます。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 光村図書を推したいと思います。

    大変斬新な構成の教科書になっておりまして、先ほど参事からの説明にもありましたように、表現と鑑賞が関連づけて一体化した構成になっております。なるほど、このように見て、またこれをこのように表現に生かすのかということが、見ていてとてもよく分かりました。制作過程やその手法が丁寧に示されております。

    また、中学生の作品が、非常に効果的に配置されておりまして、これも大変参考になりました。特に印象に残りましたのは、鑑賞ページで、例えばダ・ヴィンチの「最後の晩餐」が一点透視法で描かれているというのが、先ほど説明にあったようにトレーシングペーパーが中に入っておりまして、線を結んでいくと確かに一点に集中するということも分かりますし、北斎とゴッホの絵を比較したり、鳥獣戯画と手塚治虫の漫画を比較したりというような、鑑賞ページが並んでおりまして、見ていると時間を忘れるぐらい引き込まれました。

    こういった教科書を傍らに置きながら美術の学習ができるというのは良いなということを思いました。

    日本文教出版の教科書は、作品が多種多様で豊富に掲載されておりまして、子どもたちに参考になると思いましたが、やはり並べてみると、光村図書のこの斬新な教科書をぜひ子どもたちに使わせたいと思いました。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 私も結論を言うと光村図書を推選したいと思います。

    光村図書か、日本文教出版で少し迷っていたのですけれど、日本文教出版はサイズが大きくて、少し扱いにくいのではと感じたのですが、作品の写真がとても大きくて迫力があり、写真もきれいで、作品のサンプルなどもとてもきれいで、一番迫力あるなと驚いたのが原寸大の火焔形土器の写真があって、教科書というよりも、図鑑を見ているような感覚でした。本当に写真はすてきでした。

    光村図書も写真はきれいで、江本委員がおっしゃっていたように、多くの写真を使っていて、丁寧に説明しているので、粘土で焼き物を造るところなどはすごく分かりやすくて、教科書としてはこちらが優れていると思い、光村図書を推選します。

    羽村委員 教育長。

    教育長 羽村委員。

    羽村委員 私も光村図書を推選したいと思います。トレースペーパーが教科書に入っているというのも非常によろしいと思いました。

    教育長 選定協議会の報告書にありますように、光村図書の評価のところで3番目に作品制作の導入から展開が具体的に示されており、私もこの3社の教科書を見まして、塩田委員からも話がありましたように、絵画集のような感覚を受ける教科書もあるのですけれども、実際に子どもたちが創作活動をする、その制作過程などが具体的に示されているという点では、光村図書は非常に記述が細かく丁寧にされていたように思います。

    皆さんも、光村図書の教科書が良いのではないかということでございますので、光村図書「美術」を選定することで決定してよろしいですか。

    (異議なし)

    ありがとうございます。

    それでは、次に保健体育です。生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 教科種目、保健体育についての審議結果を報告いたします。

    保健体育の教科用図書は、全4社から発行されており、現在採択されている教科用図書は、学研教育です。

    発行者ごとにご説明いたします。

    東京書籍です。学びの流れが、「見つける」「課題の解決」「広げる」の3段階の構成となっております。内容の説明が多く、興味・関心の高い生徒にとっては、使いやすいのではないかという意見がありました。

    大日本図書です。学びの流れは、「つかもう」「やってみよう」「活用して深めよう」の3段階の構成となっています。小学校や高校とのつながりが記載されておりますが、高校の内容の記載事項が、生徒にとって少しイメージしにくい表記となっているのではないかという意見がありました。

    大修館です。学びの流れが、「つかむ」「まとめる」の2段階となっております。スポーツに関わる多様化している職業を示し、生徒たちのキャリア教育にもつなげています。「熱中症」については、チェック表がついておりますが、予防策が記載されていないことが残念であるという意見がありました。

    学研です。単元ごとに「課題をつかむ」「考える・調べる」「まとめる・深める」と3段階で構成されております。この構成が生徒の興味・関心や思考判断を問うことに効果的であるとの意見がありました。グラフや図、説明などレイアウトなども使用されている文字が生徒にとって分かりやすい工夫がされているとの意見がありました。さらに、口絵にて相談機関が記載されていることは、多感な時期の生徒へのサポートになるという声もありました。

    以上です。

    教育長 説明が終わりました。委員の皆さんから意見を頂きたいと思います。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 大修館もしくは学研が良いのではないかと思っています。

    大修館は、見やすい、分かりやすい、そして図や絵、ページ構成が大変すっきりしていて、使いやすい感じがしました。いろいろな情報もたくさん入っておりまして、例えば、今、子どもたちにも広がっている「スマホ首」ですか、下ばかり見ていて、首に支障を来すというようなことについても書いておりますし、QRコードで外部リンクへつながりますし、薬物についても写真などで分かりやすく掲載しておりまして、こういった情報も必要だと思いました。ただし、残念ながら、先ほど説明があったように熱中症の扱いについてもう少し踏み込んだ記述があったほうがいいと思いました。

    学研は、最初のところに悩み相談室の窓口の電話番号がまとめて出ているので、ポイントが高いと思います。子どもたちに、何かあったときにすぐ頼れるところが分かりやすく書いてあるのは、とても良いことです。また、「探究しようよ」というコラムのようなものがあり、アレルギーのことや、脳死のこと、スポーツの道具の進化のことなど、子どもたちの興味・関心を引くようなことが具体的に書かれており、何よりも学習の目標が明確に提示されているところが大変良いと思います。

    学研が良いのではないかと思います。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 今年のオリンピック開催予定が延期になったことについて、どのように記述されているか心配しながら読みましたが、思った以上に大会について触れているところが少なく、大日本図書で「どのような大会だったでしょうか」というような問いかけがあるくらいでした。大修館と学研を比較すると、大修館は、子どもたちの興味・関心を引きづらいのではないかという印象を受けました。

    学研は、目標がつかみやすいような流れがうまくできています。保健体育にSDGsを絡めて記述している部分があって、とても新鮮に感じました。SDGsに関しては、東京書籍も触れていましたが、それとは違った切り口で面白いと思いました。

    学研を推したいと思います。

    教育長 学研がよろしいとの意見がありましたけれども、ほかにありますか。よろしいですか。

    (異議なし)

    それでは、保健体育については、学研「中学保健体育」を採択することに決定いたします。

    続きまして、技術です。生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 教科種目、技術・家庭の技術についての審議結果をご報告いたします。

    技術・家庭の、技術分野の教科用図書は、全3社から発行されており、現在採択されている教科用図書は東京書籍です。

    発行者ごとにご説明いたします。

    東京書籍は、発達段階に合わせて、基礎から応用まで適切に掲載されているとの意見がありました。巻頭に、「教科書の構成」というページを設けて、技術による問題解決をどのように進めていくか分かりやすく示され、プロセスごとに「問題解決カード」を示し、生徒自身が主体的に取り組めるのではないかという意見がありました。教科書全体を通して、大きな図や写真を用いて、過程が分かりやすく、実際の作業がしやすいのではないかという声がありました。

    教育図書です。口絵に、「より作業しやすい環境づくりを」のページを設けて、そこに特別支援学校の補助具、ジグについて触れられていることは、誰にとっても安全に使いやすいものということから、「ユニバーサルデザイン」や共生の視点となっているとの意見がありました。製作ページが複数ページにわたっていることや、生徒の思考の流れと異なる順番でのページ設定についてはどうかという意見もありました。

    開隆堂です。単元に入る前に「「技術」はいつも私たちのそばに」や「技術分野の学習の流れ」を漫画で示すなど、ガイダンス以外にも力を入れているとの意見がありました。作業内容や現代の技術の資料として、生徒が主体的に学習を進めやすい構成となっているとの声もありました。目次の次にある作業の安全の資料の内容が、もう少し充実していてもいいのではないかという意見もありました。

    以上です。

    教育長 説明が終わりました。ご意見頂きたいと思います。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 東京書籍か開隆堂が良いと思い、読ませていただきました。

    東京書籍は、製作過程が詳しく描かれております。写真も大きいですし、製作例についても多く提示されております。「Techラボ」というコーナーを設けて、過程を詳しく見せているところが大変良いと思いす。また、QRコードが大変充実しておりまして、ナレーションBGMがついた映像が、製作の過程などを効果的に示しておりまして、例えば木材の種類によって違いがあることが、映像を見たら一目でわかるように詳しく解説しておりました。内容も深く分かりやすかったと思います。

    情報のセキュリティーやモラルなどについては、開隆堂のほうが分かりやすくて、啓発が優れていると思いましたけれども、東京書籍は、プログラミング体系についての詳しいページがありまして、こちらも今の子どもたちに必要なものではないかと思います。

    総合いたしますと、東京書籍が良いと思います。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 東京書籍を推選したいと思います。教科書を開いたときの最初の第一印象は、文字量が多いと感じて、この技術という教科は実習・実技が多いので、安全に配慮するべきところが多く、説明や注意書きが多くては扱いにくいのではないかと思ったのですが、図や写真が大きくて分かりやすいところがとても良いです。あと、身近な課題を解決するための取組み方が順を追って主体的にできるようになっていると思いましたので、東京書籍を推選します。

    教育長 東京書籍という意見をいただきましたが、ほかにありますか。よろしいですか。

    (異議なし)

    それでは、技術については、東京書籍「新しい技術・家庭 技術分野 未来を創る Technology」を採択します。

    次に、家庭です。生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 次は、教科種目、技術・家庭の家庭についての審議結果を報告いたします。

    家庭分野の教科用図書は、全3社から発行されており、現在採択されている教科用図書は東京書籍です。

    発行者ごとに説明いたします。

    東京書籍です。配列は、「食生活」「衣生活」「住生活」「消費生活」「私たちの成長と家族」の五つの順で構成されています。食生活では、食品の提示例が多く、生徒が理解しやすいとの意見がありました。また、電子レンジを使った簡単な調理例もあり、実際の生活につながるという意見もありました。衣生活では、「まつり縫い」や「スナップ付け」など生徒が理解しにくい内容を作業が見えやすい角度で写真が掲載されていて良いとの意見もありました。

    教育図書です。配列は、「家族・家庭生活」「衣食住の生活」「消費生活・環境」の三つで構成されており、「消費生活」の内容が豊富であるとの意見がありました。また、情報量が多く文字が小さいところがあるという意見もありました。

    開隆堂です。配列は「家族・家庭生活」「衣食住の生活」「消費生活・環境」の三つで構成され、食品例や資料がやや少ないという意見がありました。掲載されている写真は、やや暗めの写りとなっているため、特に食品や食生活の学習には課題を感じるとの声が多かったです。教科書全体を通して、見開きで学びがわかる構成は良いのではないかという意見でした。

    以上です。

    教育長 説明が終わりました。委員の皆さんから意見を頂きたいと思います。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 開隆堂の教科書は、家族・家庭生活という単元からスタートしますので、保育についても早い段階で学習します。中学生が職場体験などで保育園に行く機会がありますけれども、興味のある子どもたちにとっては、この単元の配列は良いと思いました。

    開隆堂と東京書籍を比べて見た場合、東京書籍のほうが問題解決の方法や見方、考え方が分かりやすく解説されていて、自分の生活をもう一回見直してみるという視点がよく出ています。東京書籍は、食生活からスタートするので、自分の食生活を見直すところからスタートして、そこからいろいろなところへ広がっていきます。子どもたちが、我が事として考えるのに非常に良い教科書のスタートではないかと思います。

    また、巻末に防災手帳がついていて、今の日本の状況を考えますと、この家庭科で防災意識を我が事としてしっかり学ばせていきたいところですので、これは重要な巻末資料だと思います。衣食住、子育て、それから消費生活、環境、防災と非常に生活に密着して、我が家の必携本というくらい細かく書いてあり、良い教科書です。3社とも良い教科書ですが、その中でも東京書籍を推したいと思います。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 私も東京書籍を推したいと思います。

    他社の教科書もとても良くて、開隆堂のSDGsを本編と絡ませているところや、写真も大きくて良かったです。一見すると説明が多い東京書籍は、読んでみると、分かりやすく伝えるために、写真をうまく使うなどして、きちんと説明している印象で、非常に優れた教科書だと感じました。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 私も東京書籍を推選したいと思います。

    協議会の報告書にあるように、「まつり縫い」「スナップ付け」の写真について、3社を比べて見たのですけれども、東京書籍は手元の写真が一番大きくて分かりやすかったことと、食品調理の写真の色合いが一番きれいでした。

    羽村委員 教育長。

    教育長 羽村委員。

    羽村委員 特に地域性のところで、「のらぼう菜」などの地域の食材が記載されるなど馴染みがあり良いと思います。教育図書にも東京エックスの豚肉の話が出ていましたけれども、総合して東京書籍を推選いたします。

    教育長 委員の皆さんから、東京書籍というご意見をいただきましたが、よろしいですか。

    (異議なし)

    ご異議なしと認め、家庭については東京書籍「新しい技術・家庭 家庭分野 自立と共生を目指して」を採択することに決定いたします。

    続きまして、英語です。生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 教科種目、英語についての審議結果を報告いたします。

    英語の教科用図書は、全6社から発行されており、現在採択されている教科用図書は学校図書です。

    発行者ごとにご説明いたします。

    東京書籍は、スモールステップで段階的に取り組めるように「Preview」の内容の使用場面と目的がリスニングを通して確認できる構成となっているとの意見がありました。また、「学び方コーナー」は、自学自習に役立つ内容だとの声もありました。本教科書のサイズはA4判で、他のものより大きいサイズとなっております。大きいことがどうかという意見もありましたが、反面、1ページの情報量が多く、文字情報以外の絵が豊富で学びやすいとの意見もありました。

    開隆堂です。単元の配列は段階的だが、本文の量が少ないのではないかという意見がありました。アクティビティは多いのですが、やや難易度が高いのではないかという意見もありますが、漫画形式の導入部分は斬新であるとの意見もありました。

    三省堂です。内容や題材は適切だと考えるが、取り扱っている教材はやや難易度が高めになっているとの声がありました。巻頭ではなく、各章にQRコードが掲載されております。

    教育出版です。「アクティビティplus」は即興性を身につけるために効果的であるとの意見がありました。学習活動が精選されたつくりになっているが、その反面、授業者の計画、指導力が問われるという意見もありました。

    光村図書です。帯活動教材など、自己表現等のアクティビティに使える教材が豊富である。QRコードはユニットごとに掲載されており、音声のほかにスライドが入り、Readingパートで文章の難易度がやや低く、語数が少ないものもあるという意見がありました。

    啓林館です。文法・表現の配列、順序が、学習する上で負荷が少なく、適切であり、「話すこと」に関する活動をはじめ、アクティビティの内容、題材、他の関連性や効果的な学習活動が少し少ないのではないかという意見もありました。

    以上です。

    教育長 説明が終わりました。英語について、ご意見はございますか。

    羽村委員 教育長。

    教育長 羽村委員。

    羽村委員 どの教科書もとても興味深く学べるように構成されています。中学生の段階で英語の読みを学ぶ上でどれが良いかという観点から、私は三省堂か光村図書が良いと思いました。

    三省堂は、自分自身の過去の経験からもとても見慣れているのと、高校受験に合っているという気がいたしました。確か、小学校の教科書は光村図書を採択していると思いますが、小学校の教科書から中学の教科書にステップアップするときに、中学生が受け入れやすいのは光村図書ではないかと思います。協議会の報告書には、文章の難易度がやや低く、語数が少ないものがあるとの記載がありますが、私は決してそうは思わなかったのと、特にリーディングについては光村図書は優れていると思いました。光村図書を推選いたします。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 英語が一番QRコードの内容を見ることが多いのではないかと思います。発音を聞いて、しっかり身につけていくようにするのに、QRコードの内容が光村図書の場合は、聞くだけのものと、教科書を見ながら聞くものと、両方入っています。また、ユニットごとにゴール、つまり目標が示されているのですが、その目標の示し方がライティングとリスニングとスピーキングの三つの要素で示されていて、領域ごとのゴールが示されていることがとても良い書き方だと思います。実用的な単元もたくさん入っておりまして、空港でのアナウンスや、配送伝票を書くことなど、実用的にすぐ使えるような形で良いと思います。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 私は、光村図書、教育出版、東京書籍の3社が良いと思っておりまして、この3社で比べると、例えば光村図書は基本文が分かりやすくて説明が分かりやすいです。教育出版は、文法の説明的な言い回しが少なくて、耳で聞き、目で見たものを理解していくつくりになっている印象で、これは非常に面白いなと感じました。東京書籍は、教科書としては優秀だと思ったのですけれど、情報量が多過ぎる印象を持ちました。

    3社のうちでどの教科書が良いかということで、皆さんのお話を伺うと、私も光村図書を推させていただきたいと思います。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 私は、光村図書か教育出版で悩みました。光村図書は、教科書というよりも問題集のような、ドリルのような印象でした。生まれたときから日本語で育ってきて、外国語を覚えるというのは繰り返し練習することが大事で、聞いて、書いて、話してと、ドリルのように、何回も練習をすることが必要ではないかと思えば、光村図書が良いのではないか。東京書籍はサイズが大きい印象でした。総合的に光村図書が良いと思います。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 小学校の英語が教科化されたことで、中学校の英語の単元の配列も大分変わったと聞いております。そういうことを考えると、小学校の教科書と同じ会社のものを選んでおけば、単元の配列が変わったことによる不備も補っていけるという良さもあると思います。

    教育長 皆さんから光村図書が良いという意見をいただきました。東京書籍など、かなりリーディングの読むことに重点を置いているところがありますけれども、光村図書の1年生の英語の入り方は、まず登場人物等の会話から入って、小学校からの連続性を考えると、導入しやすいのではないかと思うところがあります。中学校が小学校の教科化の内容を受けて始まる部分を、最初の会話の部分でも高度に始められているところも、印象として残りました。

    東京都教育委員会から、令和4年度から中学生のスピーキングテストも始まるという情報も入っていますし、中学3年生の高校受験で都立高の入試にも使っていくとの情報もあります。そういった中で、英語のスピーキングの部分について、しっかりと教えていくことを考えると、中学校1年から小学校5、6年の基礎を一つ土台にしながら、スピーキングの部分で導入していくというのは良いと思いますし、必要な部分だと思うところです。

    高校入試の内容を見ますと、英語はかなり長文が出題されていて、英語での長文を読むという部分も発達段階に応じて充実している部分も見えます。導入の1年生の教科書が小学校5、6年からのつながりの中で同じような登場人物のお兄さんが出てきて、興味を引くのではないかということも考えると、皆さんの意見にもありましたので、英語については、光村図書「Here we go! ENGLISH COURSE」でよろしいでしょうか。

    (異議なし)

    それでは、最後になりますが、道徳です。生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 教科種目、道徳についての審議結果を報告いたします。

    道徳の教科用図書は、全7社から発行されており、現在採択されている教科用図書は光村図書です。発行者ごとに説明いたします。

    東京書籍は、学期末の振り返りシート、自分の気持ちを表す円グラフの作成シートが組み込まれている工夫があるとの意見がありました。「自分を見つめよう」「考えよう」は、課題発見・課題解決につなげやすいという声もありました。

    教育出版です。巻末の自己の学びの記録では日々の授業記録が短時間でまとめられるとともに、「学びを振り返ろう」では、学期ごとの自己評価ができる工夫があるとの意見がありました。

    光村図書です。「プラスアルファ」では、発見や解決につながる発問があること、教材ごとの振り返りは枠のみであるが、その方式も効果的である。また、「考えよう」のトピックに「見方を変えて」「つなげよう」といったものがあることも評価されております。

    日本文教出版です。読み仮名が多く、特別な支援を要する生徒にとっては読みやすく、付属ノートや、「プラットホーム」というページは、身近な話題もあり視野を広げる補助資料としても活用しやすいのではないかという意見がありました。

    学研です。表現が簡潔で、生徒にとっては内容が読みやすいのではないかという意見がありました。巻末の学びの記録は振り返りの際のまとめや自己評価につなげられる工夫があるとの意見がありました。

    あかつきです。1ページあたりの見開きでの情報量が多いのではないかという意見がありました。道徳ノートが別冊でセットされているため、自己の記録や学びの補助になる工夫がされているとの意見がありました。

    日本教科書です。全体的に本文の文字が小さい、また、巻末の「私の道徳記録」では、見開きで自己評価ができるように工夫されているとの意見がありました。発問は原因・理由を問うものや読解的なものが多いことが気になるが、教材によっては心情面を問うものもあるとのことです。

    以上です。

    教育長 詳細の説明が終わりました。ご意見いただきたいと思います。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 いずれの教科書も非常に流れがよく、学びやすいものにでき上がっていると思います。

    中でも、日本文教出版の気づく、考え議論する、深める、見つめる、生かすという流れがあり、その中で考えてみることができて、教材の内容に気づかせることができる工夫があります。また、いろいろ学んだ後に、自分にプラスワンのような感じで、自分に置き換えて生かしていく仕掛けがあるなど、ほかとは違った仕掛けがあって面白いと思いました。日本文教出版を推したいと思います。

    塩田委員 教育長。

    教育長 塩田委員。

    塩田委員 私も日本文教出版を推選したいと思います。学びの手順や、目当てがきちんと書かれていて、道筋が分かっているのですけれど、各社読ませていただいて、同じページに目次が二つあるようなところが多かったです。テーマ別の目次と、ページ順の本来の目次が載っていて、わかりにくい感じがしました。日本文教出版はテーマ別の目次とページ順の目次が同じページにないので分かりやすかったです。また、単元の後の考えてみようというページが、永井委員がおっしゃっていた、考えてみようという発問の仕方が自分をジャッジするものではなく、また考えを押しつけるようなものでもなかったことが好印象でした。単元の後に学習の進め方があって、一つの事柄についてロールプレイなどを含めて、丁寧に学びを深めていけるようになっていました。また、教材の中に全国中学生人権作文コンテストの受賞作品が幾つか載っていたのも良いと思います。同学年、同年代の作文なので、実際に同じ中学生が経験したことを書いているものから、自分に置き換えるなどして、身近に起こり得ることなのだと、考えを深めていけるのではないかと思います。

    日本文教出版を推選したいと思います。

    江本委員 教育長。

    教育長 江本委員。

    江本委員 現在、中学校で使っている教科書は光村図書で、光村図書は31教材プラス付録が4教材入っていまして、ほかの教科書に比べて、教材文がたくさん入っている印象です。

    道徳の授業は、よく教材、資料で決まると言いますけれども、多様な資料、教材が入っていることはポイントが高いと思っています。また、道徳の学び方として、他者との対話、自分との対話と位置づけているところが、とても核心を突いていると思いました。

    今回、日本文教出版の教科書を読ませていただくと、文章にきちんとルビがついているのです。国語ではなくて、読解の授業ではないので、読解に時間をかけていると1単位時間50分の間に大事なところまで子どもたちに学ばせ、考えさせようとしたときに、文章の内容を読んでいるだけで、チャイムが鳴ってしまっては困るので、ルビがちゃんとついて、外国籍のお子さんでもきちんとすんなり読めて、内容を理解し、そこを踏まえていろいろ話し合っていくことを考えると、ルビがきちんと振ってあるのは、とても親切だと思います。先ほど塩田委員がおっしゃったように、中学生の身近なお話が多く掲載されているということも良い点だと思います。

    個人的には、「プラットホーム」というコラムの欄が胸を打ち、響くものが多くて、読んでいて、このコラムの欄一つだけでも道徳教材に十分なり得ると思いました。

    以上のことから、日本文教出版が良い教科書だと思います。

    教育長 私も各社読ませていただきましたけれども、今まで、道徳の教科書は国語の教科書と重複するような印象がありまして、物語が長く、その心情を推し量るような内容でしたけれども、今回読ませていただくと、3、4ページくらいのところを読んだ上で、何をそこで求めているか、答えをあまり出さずに、みんなで考えさせるような発問の仕方が工夫されてきていると思ったところです。

    また、中学生に身近な話も多くなっていることでは、この日本文教出版の中身もそうですが、ほかの教科書も読ませていただくと、その文章を読むことで心が動かされる部分がありました。そこで論理的にどうだという話よりも、それを読んで感じた、心に響くような内容が多くなってきたということをとても感じました。

    それをどのように子どもたちが受け止めて、教員と一緒にどんなふうに対話していくのかといことが、これからの道徳教育の方向性として考えていく部分であろうし、そういった指導ができれば良いということも思ったところです。

    皆さんの意見から、日本文教出版「中学道徳 あすを生きる」を採択したいと思いますけれども、ご異議ありませんか。

    (異議なし)

    それでは、これで一通り、採択の審議を終了させていただきます。

    もう一度、確認をさせていただきます。

    国語は、光村図書「国語」。

    書写は、光村図書「中学書写」。

    地理は、教育出版「中学社会 地理 地域にまなぶ」。

    社会科歴史は、帝国書院「社会科 中学生の歴史 日本の歩みと世界の動き」。

    社会科公民は、日本文教出版「中学社会 公民的分野」。

    社会科地図は、帝国書院「中学校社会科地図」。

    数学は、数研出版「これからの数学」。

    理科は、大日本図書「理科の世界」。

    音楽は、教育芸術社「中学生の音楽」。

    器楽は、教育芸術社「中学生の器楽」。

    美術は、光村図書「美術」。

    保健体育は、学研「中学保健体育」。

    技術は、東京書籍「新しい技術・家庭 技術分野 未来を創るTechnology」。

    家庭は、東京書籍「新しい技術・家庭 家庭分野 自立と共生を目指して」。

    英語は、光村図書「Here we go! ENGLISH COURSE」。

    道徳は、日本文教出版「中学道徳 あすを生きる」。以上です。

    それでは、議案第38号 令和3年度使用中学校教科用図書の採択については、ただいま申し上げました審議結果で採択することにご異議ございませんか。

    (異議なし)

    ご異議なしと認めます。よって、本案は先ほど申し上げました審議結果を採択することに決定いたしました。

    しばらく休憩します。

    令和3年度使用中学校教科用図書採択の件は、審議を終了いたしました。会議を傍聴されていて、退席される方がいらっしゃいましたら、どうぞ退席いただいて結構です。

    午後4時22分休憩

    午後4時28分再開

    教育長 それでは、会議を再開します。

    〔日程第3〕

    教育長 日程第3 議案第39号 令和3年度使用小・中学校特別支援学級教科用図書の採択についてを議題とします。

    提案理由の説明を求めます。

    生涯学習部長 教育長。

    教育長 生涯学習部長。

    生涯学習部長 議案第39号 令和3年度使用小・中学校特別支援学級教科用図書の採択について、ご説明いたします。

    本議案につきましては、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第13条の規定に基づき、令和3年度に羽村市の小・中学校の特別支援学級で使用する教科用図書を、別紙のとおり採択しようとするものです。

    細部につきましては、生涯学習部参事よりご説明申し上げますので、よろしくご審議の上、ご決定くださいますようお願いいたします。

    生涯学習部参事 議案第39号 令和3年度使用小・中学校特別支援学級教科用図書について、ご説明いたします。

    採択に際しましては、令和3年度使用羽村市立小・中学校特別支援学級教科用図書選定協議会要綱に基づき、小学校、中学校それぞれに特別支援学級使用教科用図書選定調査委員会を設置し、調査研究を実施し、その結果が、令和2年7月22日の選定協議会に報告され、審査の結果、妥当であると判断され、その結果を本教育委員会に説明するものです。

    お手元の資料にあります令和3年度使用小学校及び中学校特別支援学級教科用図書の一覧をご覧ください。

    特別支援学級においては、一人一人の指導計画に基づいた指導となることから、文部科学省検定教科書、文部科学省著作教科書、学校教育法附則第9条による一般図書から児童・生徒に応じた教科用図書を選んでおります。

    なお、小学校においては、全て検定本を使用するため、昨年度採択された令和5年まで使用される教科書となります。

    また、羽村第一中学校及び羽村第三中学校において、検定本を使用する教科については、お手元の資料では空欄となっておりますが、こちらも議案第38号で採決されました教科書となりますので、ご了承ください。

    選定理由については、調査研究報告書のとおりです。

    なお、小学校は検定本を使用しますので、一般図書はないということです。

    簡単ではございますが、ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

    教育長 説明が終わりました。

    これから質疑を行います。何か、ご質問ありますか。

    永井委員 教育長。

    教育長 永井委員。

    永井委員 中学校の音楽は、音楽と音楽(器楽)とあり、クラス合唱用と、リコーダーポピュラーアンサンブル曲集、それぞれ分かれているもののほうが良いのか、両方まとまっている1冊のほうがいいのかとか、説明していただけますか。

    生涯学習部参事 教育長。

    教育長 生涯学習部参事。

    生涯学習部参事 羽村第三中学校から出ております、「クラス合唱用 MY SONG」は合唱曲集ですので、合唱のみで、「みんなでたのしいリコーダーポピュラーアンサンブル曲集」は、器楽になります。

    学年で違っているのですけれども、合唱曲集をずっとその学年で学習するということではなく、副教材として器楽の本も持っておりますので、合唱と器楽を合わせて持っていくということになります。

    教育長 ほかに、質問ございますか。よろしいですか。

    (質疑なし)

    それでは、以上で質疑を終了します。

    お諮りします。

    議案第39号 令和3年度使用小・中学校特別支援学級教科用図書の採択については、原案のとおり承認することにご異議ありませんか。

    (異議なし)

    ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり承認することに決定しました。

    これをもちまして、令和2年第11回羽村市教育委員会(臨時会)を閉会いたします。

    長時間にわたり、ありがとうございました。

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    羽村市教育委員会 生涯学習部生涯学習総務課

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