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    平成29年第9回羽村市教育委員会(定例会)会議録

    • [2022年7月12日]
    • ID:10668

    平成29年第9回羽村市教育委員会定例会会議録

    日時 平成29年8月15日(火)午後3時00分~5時18分

    場所 羽村市役所西庁舎3階301会議室

    出席者の氏名

    教育長 桜沢 修、教育長職務代理者 江本裕子、委員 島田哲一郎、委員 塩田真紀子

    傍聴者 18人

    議事日程

    日程第1 会議録署名委員の指名について

    日程第2 教育長報告

    日程第3 教育委員会委員活動報告

    日程第4 議案第14号 平成30年度使用小学校教科用図書の採択について

    日程第5 議案第15号 平成30年度使用小・中学校特別支援学級教科用図書の採択について

    日程第6 議案第16号 羽村市教育委員会嘱託員の任用に関する規程の一部を改正する規程

    日程第7 議案第17号 平成29年度羽村市教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価について

    日程第8 議案第18号 平成29年度羽村市一般会計補正予算(第2号)のうち教育費に係る部分の意見聴取について

    日程第9 報告事項① 教育委員会へ提出された陳情等について

    会議経過

    教育長 皆さん、こんにちは。

    ただいまの出席者は4名です。定足数に達しておりますので、ただいまから平成29年第9回羽村市教育委員会(定例会)を開会いたします。

    本日の議事日程は、あらかじめお手元に配布したとおりです。

    日程第1

    教育長 会議録署名委員の指名を行います。

    会議録署名委員は、羽村市教育委員会会議規則第33条の規定によりまして、教育長において島田哲一郎委員を指名します。よろしくお願いします。

    日程第2

    教育長 教育長報告を行います。

    それでは、お手元の教育長報告事項をご覧ください。

    7月18日、地方教育行政の組織及び運営に関する法律並びに羽村市教育委員会要綱に基づき、第1回目の「教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価」が実施され、点検・評価を行っていただく有識者お2人へ委嘱状の交付をさせていただくとともに、点検・評価に立ち会いました。

    点検・評価に関する有識者は、羽村市生涯学習審議会の前会長でありました金子秀夫氏と元公立小学校長の佐藤美知子氏でございます。

    平成28年度の教育委員会の主要事務事業を対象に点検及び評価が実施されたところですが、結果につきましては、本日の議事日程の議案第17号において報告させていただきます。

    次に、19日には、6月20日の教育委員会定例会でご審議をいただきました羽村市図書館協議会の委員の委嘱について、第1回の協議会の席上で、委員の皆さんに私から委嘱状を交付させていただいたところでございます。

    7月21日の東京都市教育長会研修会には、委員の皆さんにもご出席いただきありがとうございました。今回の研修会につきましては、国立情報学研究所の新井紀子氏の講演で、テーマは、「人工知能が大学入試を突破する時代、人は何をすべきか?」というテーマでお話をいただきました。人工知能を持つ「ロボットが東大に入れるかプロジェクト」をディレクターとして研究している方でございます。近い未来の社会が人工知能の発達によってどのように変わっていくのか、そうした社会に、今の子どもたちに求められる能力とは何かを考えさせられる講演でございました。

    講演の中で印象に残りましたのは、子どもたちの試験等における問題文の読解力が低いというお話です。新井先生が研究・開発をしているリーディングスキルテストの結果から、中学生の半数以上が問題文を正確に読めていないのではないかとの報告でした。

    全国の学力調査などの問題を読んでみますと、何を質問されているのかをきちんと理解する力がないと、国語はもとより算数、数学、理科、社会についても問題を解くことが難しいと感じます。教育委員会の指導主事にもそうした趣旨の話を以前にしたことがございます。

    問題文の読解力をつける指導について、授業改善推進プロジェクトや、教育研究会などを通じて、更に研究してほしいと考えているところです。

    また同日、東京自治会館から帰庁し、午後7時半から羽村市総合防災訓練全体説明会があり、出席しました。今回の訓練は、中央会場として羽村第二中学校が選定されておりますので、報告させていただきます。

    22日には、東京都市町村総合体育大会開会式が秋川キララホールで行われ、出席しました。

    また、22日、23日と2日間にわたりまして、第2回HAMURAメリーリボン演劇祭が開催されました。羽村市教育委員会が主催で、去年に続いて2回目の開催でした。演劇祭の出演団体については前回より増えまして、羽村市だけではなく西多摩地域等からも参加があり、充実が図られたと感じているところです。

    7月26日の羽村市初任者等宿泊研修会は、今年の初任者と、昨年羽村市に来られました2年次の教員を対象に実施したところです。開講式におきまして、羽村市の公立小中学校の教員としてしっかり研修に励むとともに、同じ世代の教員としてコミュニケーションをとって、相互に情報交換を行い、よりよい交友関係をつくっていってほしいと激励の言葉をかけさせていただいたところです。

    7月27日には青梅市役所において、青梅・羽村ピースメッセンジャー出発式が行われ、青梅市と羽村市の中学生をピースメッセンジャーとして8月4、5、6日広島に派遣する事業で、現地に行く中学生とリーダーたちの出発式でした。参加した生徒は羽村市から12人、青梅市から13人で、生徒たちはこれまで事前学習に取り組み、現地では被爆の語り部の方からお話をお聞きし、広島平和記念資料館の見学や、8月6日の平和記念式典への参列、慰霊碑の見学などを行い、無事に帰ってきました。

    次に、はむら夏まつりが2日間にわたって行われたところですけれども、小・中学校の金管バンドや吹奏楽部の皆さんが羽村駅西口で演奏を行いました。1日目は、雨が降ってきてしまい、残念なことに武蔵野小学校と羽村第三中学校の吹奏楽の演奏が中止となりました。

    8月4日には、特別支援教育講演会が行われまして、明星大学の星山麻木先生のご講演をお聞きする機会を得ました。テーマは「通常の学級における発達障害の理解と支援について」で、具体的な例を交えてさまざまな話をお聞きしたところでございます。

    また、教育長報告の中で、8月7日に、羽村×八丈エコ教室出発式と記載されておりますが、これは台風5号の影響により、竹芝桟橋から出港ができなくなったということで、中止になりました。

    そのほか、夏休み期間中の子どもたちの活躍の報告がいろいろと入ってきています。

    一部を紹介させていただきますが、羽村第一中学校吹奏楽部は東京都の予選を通過して、本選に出場が決まっています。

    また、羽村第三中学校のソフトテニス部は東京都代表として関東大会に出場して、団体でベスト4に勝ち残り、8月18日から20日まで長崎県で開催される全国中学校ソフトテニス大会に出場することになりました。本日午前中に、選手の生徒8人と学校長、顧問の教員が市長を表敬訪問して、決意を語ってくれました。私も同席させていただき、激励したところでございます。

    また、羽村第二中学校陸上部の3年生につきましては、砲丸投げで大会出場基準をクリアして、8月19日から熊本県で開催される全国中学校陸上大会に出場するとの報告も受けています。

    最後になりますけれども、教員の多忙化、勤務実態等について、国や地方の教育委員会などでさまざまな検討が行われているところでございますが、東京都教育委員会では、現在、学校働き方改革プロジェクトの素案を検討中です。

    東京都教育委員会からスケジュール等が示されているところですが、各自治体の教育委員会に意見の聴取を実施していくとのことで、羽村市教育委員会といたしましても、学校の意見等を聞きながら、今後、東京都のプロジェクトの素案に対する意見等を調整し、提出することになっていますので、あらかじめご報告させていただきます。

    以上で教育長報告といたします。

    ただいまの報告につきまして質疑を行います。何かご質問ございますか。

    質疑なし

    教育長 よろしいでしょうか。

    それでは、教育長報告については以上で終了させていただきます。

    日程第3

    教育長 教育委員会委員活動報告を行います。

    教育委員会委員の皆さんの7月18日から8月14日までの活動については、別紙に記載のとおりです。

    これから質疑を行います。何かご質問、ご意見、またご出席いただいた委員の皆さんからご報告等がありましたらお願いします。

    江本委員 教育長

    教育長 江本委員

    江本委員 先ほど教育長から報告がありましたように、7月21日の東京都市教育長会研修会に参加させていただきました。人工知能(AI)について、私もこれまで非常に大きな期待と、人間の仕事を奪われてしまうのではないかという恐怖感が相まって、AIについてはいろいろな思いを持っていました。

    今回の講演を伺いまして、まずAIというものがどのように成り立っているかを正確に把握することがとても大事だということを痛感いたしました。そして、AIができることとできないこと、人でないとできないことをはっきり私たちが理解し、AIができないことは、人間がしっかりとその力をつけて、また子どもたちがそういう力をつけていくように教育していかなければいけないということがとてもよくわかりました。

    この講演会の1週間後に、ある新聞の特集記事で「AIが絶対できないこと」というタイトルの記事があり、その講演と新聞記事の両方でかなり私の中で整理できたと思っています。

    講師の新井先生がおっしゃっていた、AIは物事の価値や意味がわからないのだと。そういうものがわかるのは人間であるし、コミュニケーションが取れるのも人間だけであると。AIはそのようなことができないのだとはっきりおっしゃっていました。物事の価値や道徳など、意味がきちんと理解できて、相手とのコミュニケーション能力を人間として伸ばしていかなくてはいけないと非常にはっきりと理解できました。大変意味のある講演会でした。

    また、先ほど教育長がおっしゃったように、教科書を読む力をつけることも、これは当たり前のことですけれども、それができなければ、問題も解けず、まず一歩踏み出せないと伺って、これは教育現場に突きつけられた大きな課題だと感じて帰ってまいりました。

    学校現場の管理職の先生もこの研修会に来られていましたけれど、やはり教育委員会としても、現場の管理職や、子どもたちに授業をしている先生方たちといろいろ意見交換や交流をしながら、実際に読む力、意味がわかる力をどのようにつけていくかということを考えていかなくてはいけないと痛感した次第です。

    以上です。

    教育長 どうもありがとうございました。

    ほかの委員から、ご報告等はございますか。

    塩田委員 教育長

    教育長 塩田委員

    塩田委員 7月22日、23日のHAMURAメリーリボン演劇祭に関係者として参加させていただきました。参加した9団体中4団体が中学校や高校の部活の演劇部の皆さんでしたが、先ほど教育長から教員の働き方改革の話がありましたけれども、部活動の指導などで先生方の勤務時間が長くなり負担が大きいと言われている中で、今回参加した学校の顧問の先生方は生徒の気持ちに寄り添って、本当に親身になって熱心に指導なさっていると感じました。

    羽村市の学校からの参加は中学校1校だけでしたけれども、高校の先生方もとても熱心に指導されているという印象でした。先生たちからは共通して、生徒たちにこのような舞台で演じる機会をいただきありがたいというお言葉をいただきましたので、ここで報告させていただきます。

    ただ、一つ課題は、来年度、第3回の開催があるのならば、ゆとろぎの小ホールを満席にできるよう集客に力を入れていきたいということです。

    以上です。

    教育長 ありがとうございます。私も9団体の演技を全部見させていただきました。高校生も非常に頑張っていたし、また、市内の演劇団体である劇団宙の3人の演者のすばらしい演技に感動しました。非常にすばらしかったと思います。

    またいろいろなところに声をかけて、これが多摩地域に、西多摩の演劇祭が羽村市で行われていると周知されれば、関係者も含め、興味のある方も足を運んでくれるのではないかと思います。ぜひ第3回に向けて頑張ってやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

    以上で教育委員会委員報告とさせていただきます。ありがとうございました。

    日程第4

    教育長 議案第14号 平成30年度使用小学校教科用図書の採択についてを議題といたします。

    初めに、提案理由の説明を求めます。

    生涯学習部長 教育長

    教育長 生涯学習部長

    生涯学習部長 議案第14号 平成30年度使用小学校教科用図書の採択について、ご説明いたします。

    本議案は、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第13条の規定に基づき、平成30年度から羽村市の小学校で使用する教科用図書を、文部科学省の検定に合格した教科用図書の中から1種目について1種類を採択するものです。

    今回の教科用図書の採択にあたり、教育委員会としての考え方を申し上げます。

    教科用図書を採択する権限は、公立学校については、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第21条第6号の規定により、所管の教育委員会に属します。

    採択は、採択権者である教育委員会が、みずからの責任と権限において適正かつ公正に行うものであり、羽村市教育委員会は、この方針に基づき採択を行うものです。

    そこで採択を円滑かつ適正に行うため、教科ごとに小学校長及び教員で構成された教科用図書選定調査委員会並びに学校長の代表、保護者、知識経験者、教育委員会事務局職員で構成された羽村市立小学校教科用図書選定協議会を設置し、教科用図書の調査・研究にあたらせることとし、採択の参考といたしました。

    調査内容については、「内容の選択」「構成・分量」「表記・表現」「使用上の便宜」「地域性の配慮」「男女平等等の視点」の6項目といたしました。これらの調査項目について調査・研究した報告書を、採択する教科用図書の判断の参考としつつ、また、教育委員会独自に、当該の教科用図書への認識を深めるため、当該教科用図書を詳細にわたり研究いたしました。

    その中で、特に「いじめ防止」に向けた授業内容や「情報モラル、安全教育」といった教育課題を題材にした授業内容、「役割演技」や「体験的な学習」を促すような指導方法の工夫といった観点で調査したところでございます。

    なお、具体的な採択図書の内容、詳細につきましては、後ほど生涯学習部参事よりご説明申し上げます。

    以上、よろしくご審議のほどお願いいたします。

    教育長 ただいま、今回の教科用図書の採択について、今までの取り組み内容や、全体的な内容についての説明が行われました。委員の皆さん、何かご質問、ご意見等ございますか。

    質疑なし

    教育長 それでは、質疑等ございませんので、全体に関する質疑は終了させていただきます。

    引き続きまして、今回の教科書採択に関する詳細の内容について、生涯学習部参事から説明を求めます。

    生涯学習部参事 教育長

    教育長 生涯学習部参事

    生涯学習部参事 それでは、道徳科の教科用図書の選定につきまして、お手元の議案資料をもとにその中から1社を選定する方法でご審議をよろしくお願いいたします。

    教科用図書選定協議会の報告書に則った議案資料の説明をいたします。

    まず、審議結果についてご報告いたします。平成27年3月の小学校学習指導要領の一部改正に基づき、道徳の時間が新たに「特別の教科 道徳」として教科に位置づけられました。そこで、平成30年度からの実施に向けて、新たに発行された「特別の教科 道徳」の教科用図書を採択することとなりました。道徳の教科用図書は全8社から発行されております。

    東京書籍は、学習指導要領の目標を十分に踏まえ、いじめ問題や情報モラル、防災教育対応教材も含まれており、現代社会につながる資料が網羅されているとの意見がありました。

    教材の配列については、4つの内容項目を全て取り扱っておりますが、特に「全学年“生命の尊さ”について3つの資料が掲載されており、命について考えることを大切にしている。低・中・高学年ともに発達段階を十分に配慮した分量・内容になっている」ということでした。

    表記等につきましては、「少し太めの教科書体を使用していることもあり、見やすい文字となっている」という意見でした。「資料の中の手紙の内容の字体を変えたり、説明や吹き出しの背景の色を変えたりし、文字の大きさ、文書構成ともにしっかりとしていて読みやすく、理解しやすい。しかし漢字のふり仮名がない教材もある」という指摘がありました。

    なお、「学年が上がるに連れ、文字は多くなるが要所に話を想像することのできる挿絵があり考える際の手立てとなっている」という意見がありました。

    使用上の便宜については、「2年生から目次のページに【自分自身のこと】【人とかかわって】【社会とかかわって】【命、自然、気高いもの】の4つに分類された中に題名が載っているページがあり、道徳の学習で学ぶ内容を捉えることができる」ようになっているとのことでした。「3年生からは道徳の学習の進め方【気づく】【考える・話し合う】【ふり返る・見つめる】【生かす】が載っており、考える道筋が大変理解しやすい」ということが挙げられました。

    また、「問題解決的な学習教材には“考えるステップ”が載っており、教師も児童も参考にできる配慮があるので分かりやすい」との意見がありました。

    「身近な地域に関心をもてる資料は1年生と2年生、3年生に載っている。4年生からは日本全体の伝統や文化の印象が強い。しかし、3年生から6年生までの巻末の付録に郷土資料や先人の言葉が載っており、地域を考える際の一助となっている」という意見がありました。「オリンピックやパラリンピックを題材にしたものがあり、東京都が掲げるオリンピック・パラリンピック教育との関連を図ることができる」との意見がありました。

    男女平等等の視点については、公正、公平、社会正義の内容項目で、1年生は「みんないっしょ」、2年生は「大好きなフルーツポンチ」、3年生は「みさきさんのえがお」、4年生は「となりのせき」の教材で、また、友情、信頼の内容項目では、5年生は「心のレシーブ」、6年生は「言葉のおくりもの」でそれぞれ扱っているということです。また、「2年生・3年生は男女平等を友達全体の関わりとして教材に取り入れている」面もあるとのことです。

    また、特記事項として2点が挙げられています。1点目は、「評価に生かせるよう、簡単な感想を記入するふり返りページがついており、ワークシートの替わりに使用できる」。2点目は、「ユニバーサルデザインに対応し、AB版のサイズを使用し、読みやすくしている。また、デジタル教科書や場面絵のCD-ROM、朗読CD-ROMもセットされており、準備が容易にできる」というものでした。

    東京書籍については以上です。

    次に、学校図書は、「内容項目として学習指導要領から逸脱することなく全項目が網羅されている。さらに、学年の重点項目については1年間で複数回教材が掲載されており、目標を十分に踏まえている」という意見でした。

    「事実に基づいた教材や資料が多いので、児童の生活体験から考えを広めやすい教材となっている。4つの内容・項目をバランスよく取り扱っている」ということでした。

    構成の特徴として、「2冊に分冊されている。「読みもの」の冊子は教材文のみで、「活動」の冊子は、教材文に対する発問が書いてあり、それに対する考えを書く欄がある。分量・内容も発達段階に応じた内容になっている。特に低学年では、文を書くだけでなく色塗りする活動も含まれ、発達段階に応じた内容になっている」という意見でした。

    「学年配当の漢字については、全てにふり仮名が入っていて、読むことへの負担を軽減する工夫が見られるため読みやすく理解しやすい」という点や「文章と挿絵がすっきり配置されているため見やすい」という点が、意見として出されました。

    使用上の便宜については、「「読みもの」の冊子の方は、年間35教材が見渡せるチェック欄が巻末に掲載されていて全体の構成が見通せるような配慮がされている。「活動」の冊子の方は、1つの教材が見開きにまとまっているため、見づらいところもある」という指摘もありました。

    また、「活動マークという道徳的価値に迫る活動のマークが示され、問題解決型の学習や役割演技などの多様な道徳学習になるような工夫があり、課題発見、課題解決に向けた学習が効果的に進められるような配慮が十分されている」工夫や配慮も挙げられました。

    「国際理解、国際親善の内容が含まれており、外国籍の児童が多い地域である羽村市において、配慮されている。また、東京都が掲げるオリンピック・パラリンピック教育との関連も図ることができ、地域性への配慮がされている」という意見でした。

    男女平等等の視点については、「高学年の価値項目である友情・信頼の内容において、必ず男女の友情をテーマとして扱った教材が含まれている。また、各学年の教材においては、登場人物の男女の偏りが少ないため、男女平等等に関する視点に立った配慮がされている」ということが挙げられています。

    また、特記事項として2点が挙げられています。1点目は「2冊に分冊されている。「読み物」の冊子は教材文のみ記載されている。「活動」の冊子は教材文に対する発問が書いてあり、それに対する考えを書く欄になっている。「活動」の冊子は、評価に活かすことができる」。2点目は「デジタル教科書や場面絵のCD-ROM、朗読CD-ROMもセットされており、準備が容易にできるメリットがある」というものでした。

    学校図書については以上です。

    次に、教育出版は、「内容項目と教材名が学習内容一覧として記載されている。また、目次には教材ごとに学習内容のマークがあり、どのような道徳的価値について学習するのか分かりやすい」ということが挙げられました。

    「事実に基づいた教材や資料が多いので、児童の生活体験から考えを広めやすい教材となっている」という意見もありました。

    「全内容項目が配列されている。さらに他教科・他領域との関連が意識しやすい構成となっているため、単元の配列に関しては十分適切である」ということです。

    構成等については、「1文が短いので分量は多く感じるが、写真や資料が多く、表記も分かりやすくされている。低・中・高学年ともに発達段階を十分に配慮した分量・内容になっている」ということでした。

    「文字の大きさ、文章構成ともにしっかりしていて読みやすく理解しやすいが、1年生の初めの教材から漢字が使われている。ふり仮名はふってあるが、全てにふられていないので、漢字の学習をしていない児童にとっては読みやすく、理解しやすいとは言い難い」という指摘もありました。

    写真等資料については、「実在する人物が多く登場し、写真も多く分かりやすい。絵が大きく、はっきりしていて見やすい」ということでした。

    使用上の便宜については、「内容項目と教材名が学習内容一覧として記載されている。また、目次には教材ごとに学習内容のマークがあり、どのような道徳的価値について学習するのか分かりやすく十分に配慮されている」ということが挙げられています。

    また、「学びの手引きが記載されているので学習の見通しがもてる。また、ふきだしがあるので、自分に当てはめて考えることができる。ただし、手引きの情報量が多すぎると考える人がいるかもしれない」との指摘もありました。

    挿絵については、「配慮されている。3年生の教材「ドッジボール大会」の中に、「女子は弱いから」「女子がへたくそだから」というような会話が出ている。このような会話から男女平等の視点において配慮に欠ける」という指摘がありました。

    また特記事項として、「絵や写真を通して想像を膨らませることはできる。児童が興味をもって学習しやすい教科書ではある」ということが挙げられています。

    教育出版については以上です。

    次に、光村図書は、「全学年目標を踏まえて作成されていて、目標を十分に踏まえている」という意見でした。

    「価値項目に偏りがなく、4つの内容・項目をバランス良く取り扱っている」ということでした。

    「全内容項目が配列されている。さらに他教科・他領域との関連が意識しやすい構成となっているため、単元の配列に関しては十分適切である」という意見も挙げられました。

    一方で、「低学年に関しては、1ページに書かれている情報量が多く見づらいため、発達段階に応じた分量・内容になっていない」。また「文字の大きさが小さく、高学年では、文章が2段に分かれている場合があり読みやすく、理解しやすいとは言い難い」。さらに「低学年では、写真と文字が多く、理解しやすい構成とは言い難い」という指摘がありました。

    使用上の便宜については、「学びの記録を記入できるようにされており、最後に適度に全体を見通せるように配慮がなされている」。

    「考え議論する道徳として最後の部分が作成されているが、比較的誘導しておらず、課題発見、課題解決に向けた配慮がなされている」ことが挙げられています。

    「低学年では、国際理解教育としてのスポーツを扱い、中高学年では、オリンピック・パラリンピックを取扱い、地域性を配慮した作りになっている」。

    「高学年では、男子が男子を呼び捨てで表現していて人権上の配慮に欠ける」との指摘もありました。

    また、特記事項として2点が挙げられています。1点目は「「学びの記録」があり、分量も適度で学習の振り返りができるよう工夫されている」。2点目は「デジタル教材として、場面絵や発問、関連リンクなどが含まれており、準備が容易にできる」というものでした。

    光村図書については以上です。

    次に、日本文教出版は、「目標を踏まえて配列されているが、主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関することの内容がやや少ないため、目標を踏まえているとは言い難い」という指摘がありました。

    「特に問題なく正確な教材・資料であり、4つの内容・項目をすべて取り扱っている」。

    「主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関することの内容がやや少ない。また、第5学年の価値項目の配列のバランスが悪いため、適切であるとは言い難い」という指摘もありました。

    さらに、「高学年の分量が多く、2段で文章が配列されているものもあるため、発達段階に応じた分量・内容になっているとは言い難い」。

    また、「文字が縦書き、横書きがあり読みにくいため、理解しやすいとは言い難い」という構成上の指摘もありました。

    表記については、「記号、式、図形、挿絵、大きな写真などが効果的にレイアウトされているが、文字の大きさが教材によって違うため、見やすいとは言い難い」という指摘もありました。

    一方で、使用上の便宜については、「資料の最後に考えてみよう・見つめよう生かそうの観点が明記されているため課題発見、課題解決に向けた学習が効果的に進められるような配慮がされている」という意見がありました。

    ほかには、「オリンピックやパラリンピックを題材にしたものもあり、東京都が掲げるオリンピック・パラリンピック教育との関連を図ることができる」というもの。

    「高学年において、男女の友情を扱った教材が含まれており、男女平等の視点に立った配慮がされている」という意見がありました。

    また、特記事項として2点が挙げられています。1点目は、「文字の大きさに一貫性がなく、大きい文字や小さい文字などがあり見にくい」。2点目は、「評価を意識して道徳ノートがついているが、書き込み量が多く使い切れないことや、授業の流れを画一にしてしまう可能性が高い」というものでした。

    日本文教出版については以上です。

    次に、光文書院は、「1年生は6点、2~6年は5点の指導の実態に合わせ入れ替え可能な教材が追加され、計40点の教材が用意されている」といった特徴が挙げられています。「また重点主題については複数時間扱いで理解を深める配慮がされている。「いじめ」「情報モラル」といった現代的課題についても取り上げられている」という点もありました。

    一方で、「4つの内容・項目をすべて取り扱っているが、第1学年における「節度節制」の時数が多いなど内容項目によっては扱いの時数に偏りがある」という指摘もありました。

    表記等については、「文字の大きさ、文章構成、ふり仮名にわたるまで配慮が行き届き読みやすく、理解しやすい。

    「挿絵と写真の混合配置や挿絵の分量が多いなど、低学年の発達段階に配慮が不十分である」点が指摘されています。

    また、使用上の便宜でも、「オリエンテーションページがあり、学習の内容、学習の進め方が分かりやすく示されている」。

    一方で、「脚注部のキャラクターによる吹き出しは配慮でもあるが、誘導的になりすぎる」といった指摘もありました。

    「男女平等の視点を生かした教材が各学年ともに配列されており、十分に配慮されている。また、高学年において男女の友情を扱った教材があり、児童の日常に即した内容であるため適切な配慮がなされている」といった特徴も挙げられています。

    また、特記事項として3点が挙げられています。1点目は、「評価を意識した「学びの足あと」という項目があり、学習の振り返りができる工夫がされている」。2点目は、「他出版社の「ノート」と比較すると、分量的には適切である」。3点目は、「デジタル教科書や場面絵のCD-ROM、朗読CD-ROMもセットされており、準備は容易にできる」というものでした。

    光文書院については以上です。

    次に、学研教育みらいは、「内容項目として、学習指導要領から逸脱することなく全項目が網羅されているため、目標を踏まえている」という意見がありました。

    特に、「日常を振り返り、書き込むことのできるページも含まれているため、道徳的価値の自覚を深める工夫が見られる。さらに、情報モラルの視点も意識されており、教材として正確なものであるといえる」という特徴が挙げられています。

    構成的にも、「他教科・他領域との関連が意識しやすい構成となっているため、単元の配列に関しては十分適切である。

    内容としても「各学年にバランスよく偉人教材や、物語教材が含まれている。低学年の教材では動物が登場するなど、児童が親しみやすくなるような工夫もみられるため発達段階に応じた内容となっている」という意見がありました。

    表記等については、「他社の教科書と比較して文字の大きさや挿絵の程度に大きな違いはない。また、他の教科の教科書と比べても文字の大きさの程度が変わらないため読みやすく、理解しやすい表記となっている」という意見がありました。

    使用上の便宜については、「議論する授業が展開されやすいように「深める」「広げる」視点で記述式のページを含んだ構成となっているため課題発見、課題解決に向けた学習が効果的に進められるような配慮が十分にされている」という点が挙げられています。

    「各学年にC(18)国際理解、国際親善の内容が含まれており、外国籍の児童が多い地域である羽村においては十分に配慮されている」という意見がありました。

    また、「6年生の教材では、米作りを話題にしているものがあり」、これについても羽村市の特色として「地域の行事との関連性を見出すこともできる」という意見がありました。

    男女平等等については、「登場人物の男女別登場回数や模範的行為の回数に差が見られる。一方で、高学年のB友情、信頼の内容において必ず男女の友情をテーマにして扱った教材が含まれているため最低限の男女平等等に関する視点における配慮はされている」という意見がありました。

    また、特記事項として3点挙げられています。1点目は、「他社教科書と比べ、サイズがA4サイズと一回り大きくなっている。そのため、発達段階によっては、児童が扱いづらいと感じることが予想される」。2点目は、「オリンピック選手を扱うことがある一方、パラリンピック選手の扱いがないため、人権的配慮にたった視点で不十分さがある」。3点目は、「家庭との連携を意識させる工夫がある」というものでした。

    学研教育みらいについては以上です。

    最後に、廣済堂あかつきは、「目標を踏まえて配列されているが、主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関することの内容がやや少ない」という指摘がありました。

    構成等についても、「低学年は発達段階に応じた分量・内容であるが、高学年の分量がやや多いため、発達段階に応じた分量・内容になっていない」という指摘がありました。

    表記に関しては、「高学年の分量が多く、理解するのに時間がかかる上、文章のレイアウトが上下に分かれているものがあり、理解しやすいとは言い難い」。

    一方で、「記号、式、図形、挿絵、写真などが効果的にレイアウトされ、見やすい」ということも挙げられていました。

    使用上の便宜については、「資料の最後に考えよう・話し合おうの観点が明記されているため見通しをもって学習中に取り組めるが、発問が例示されすぎているため、適切とは言い難い」。

    また、「課題発見、課題解決に向けた学習が効果的に進められにくい」という点が挙げられました。

    また、特記事項として、「評価を意識して道徳ノートがついているが、書き込み量が多く使い切れないことや、授業の流れを画一にしてしまう可能性が高い」ことが挙げられています。

    廣済堂あかつきについては以上です。

    私から、報告書の内容については以上でございます。

    教育長 ありがとうございました。

    議案第14号の道徳の教科書の採択について、各内部の委員会、協議会の報告、内容資料の説明をしていただきました。

    ただいまの選定協議会の報告書の内容とともに、市民からのアンケートについても委員の皆さんには事前に見ていただいているところですけれども、これらを踏まえまして、ご意見をいただきたいと思います。どなたかご意見ありますか。

    江本委員 教育長

    教育長 江本委員

    江本委員 市民からのアンケートの集計結果を全部読ませていただきましたが、その中に「道徳を学校の教科として選定しなければならない社会になってしまったことは大変寂しい限りである。しかし、日本の現状を見ると、それもやむを得ないことと思える」という一文がありまして、学校現場で道徳教育に携わっていた者としましては、この記述をされた方と全く同感です。

    本当によりよい生き方をしてほしいと思い願いながら、子どもたちに一生懸命道徳教育をともに考え、ともに話し合ってきたつもりでしたけれども、やはりそれでは足りないと世間からは見られているのだということを踏まえて、道徳の教科化になったのだということ、非常に残念ではあります。でもこうなった以上は、やはり子どもたちにとってよりよい、また指導する先生方にとって使いやすい教科書を選んでいかなくてはいけないということを考えて、ちょっと期間をとって、教科書をゆっくり読ませていただきました。

    1社1社お話しさせていただくと時間が足りなくなるので、まず1つの観点からお話を申し上げます。やはり、今まで「読む道徳」に終始していた部分があるのではないかということを言われていて、確かに読解をして、登場人物の気持ちをなぞっていけば、何となく道徳をやった気分になっていたが、考えたり議論したりする道徳の授業にしなくてはいけないというのは全く同感です。

    ですから、今回の教科書が「活動」ということ、どういうふうに道徳の時間の中で子どもたちを活動させていったらいいかということに絞って、そこを集中的に教科書会社の皆さんが考えてくださって、編集してくださっている、その努力というのがどの会社からも感じられました。

    特に、学校図書の場合は、わざわざ「活動」という分冊をつくって、そしてその活動のヒントをきちんとその1冊に示している。ある意味画期的なことだと思います。内容を見ましたけれども、あくまでもそれは活動のヒントで、ワークシートではない。単なるワークシートであれば、子どもの実態に即して担任の先生たちがきちんとつくるのが一番ふさわしいと思うんですが、この学校図書の「活動」という分冊は、あくまでも子どもたちが考える上のヒントを示したもので、非常にこれはいいものだと思いました。ベテランの先生にとっては、ちょっとおせっかいに思えるかもしれませんが、やはり若い先生方、道徳を専門にしない先生方にとっては、こういう1冊があると、子どもたちに考える道筋をよく示せて、扱いやすいのではないかと思いました。

    それからもう一つは、大きな視点として評価という問題があると思います。どこの会社も振り返りというところに非常に重きを置いていらっしゃって、それぞれの会社ごとに工夫をした振り返りのページをつくっていらっしゃいました。その振り返りの言葉を見ていくと、どういう観点で評価するのかというのが微妙に会社ごとに違ってくる。どういうところで子どもたちの道徳性というものを評価するのかを考えると、道徳性を評価するというのは、やはり非常に難しいと思っています。子どもたちの内面をのぞいて見るということは、日ごろ顔を見合わせている担任であっても、その子の内面をのぞき込むということはなかなか難しいことで、道徳の時間の評価というのは、どれだけ授業に対して活動を意欲的にやったか、よく考えたか、その学んだことをどこかで生かしたいという思いを持てたかどうかの程度までだろうと。

    それ以上の内容・項目まで、道徳性のようなものがこの子に身についているか、またそれが行動にあらわれているかどうか、そういうことは、逆に評価してはいけないというふうに思っています。だから、こういうことを学んだから次の日から何々をしようという決意表明になるような授業ではなくて、この授業を1時間したことによって、子どもたちがこういうことがあったのか、そういう意味合いもあるのかと。先ほどのAIの話ではないですけれども、こういう意味があるのかというその意味に気づく、道徳はそういう時間であってほしいと思っています。

    それが人としてできることだろうと思います。そういう意味では、実践編というのでしょうか、「活動」に重きを置いている会社については、ちょっといかがなものかという思いを持っております。そういう点において、学校図書と学研が子どもたちの内面に届くものが多いと思いました。

    教育長 ありがとうございました。

    ほかの委員、何かご意見等はございますか。

    塩田委員 教育長

    教育長 塩田委員

    塩田委員 江本委員といろいろな視点で重複するところがありますが、私が感じたことを、私の言葉で述べさせていただきます。

    最初に思いましたのが、読みものがたくさんある教科書で、何となく漠然として、どこがというわけではないんですが、まず国語の教科書と似ているという感想です。

    国語の教科書とは違うところを見つけて、各社の教科書を読ませていただきました。読みものがあまり長かったり、難しい言葉が使われていたりすると、まず内容を読む、理解できないので、そこから例えば登場人物なり、取り扱われている物事に対しての考えを深める、どう考えていけばいいのだろうかというところで、まずそこでつまずいてしまうのではないかと思ったので、内容が理解しやすいこと、字の大きさなど、挿絵等で読みやすいレイアウトになっているのか、ページの全体の雰囲気を見ました。

    子どもどうしの会話ではふだんあまり使わないような言葉で、とても道徳的に社会的に大事な言葉が出てくるようなものは貴重なのではないかと思いまして、印象に残ったところがあります。

    発問の仕方によって、また数によって、その物事の考え方、広め方、深め方にすごくかかわると思うので、発問の数、仕方、内容についても留意して見ていきました。

    そのような観点から見ていって、光村図書と学校図書の本がわかりやすくて非常にいいと思ったところであります。

    教育長 ありがとうございました。

    島田委員はいかがですか。

    島田委員 教育長

    教育長 島田委員

    島田委員 道徳の授業に際して、最も大事なものというのは、いじめも含めて生命の尊さをどう学習させていくかということだと思います。そのような観点で、内容的に各社の教科書を見させていただいたときに、私が一番わかりやすく感じたのは、学研教育みらいの「みんなの道徳」でした。

    この教科書についてほかの観点からも述べさせていただきますと、選定協議会の報告書にもありますけれども、6年生の教材で、米づくりを題材にしているところが羽村市の羽村学、人間学と結びつくのではないかということを感じました。

    市民の皆さんのアンケートを見せていただいたときに、そのようなコメントは見受けられなかったんですが、やはり小学校低学年からこの地域のことを学んでいく中で、大事なことではないかという思いでそのような印象を受けました。

    以上です。

    教育長 道徳の教科書として捉えるにあたり、各委員の観点や視点がいろいろあると感じたところです。

    今回の道徳は、文科省も「考え、議論する道徳」、また自己を見つめて考えて議論して、児童がよりよく生きていくための基盤となるような道徳性を養うということを言っております。

    そういう意味からしますと、先ほど江本委員もおっしゃっていましたけれども、その登場人物の心情を理解させることが、今までの道徳の中ではあったと思います。それも大切なことだと思いますけれども、塩田委員も感じたところで、私も今回道徳の教科書を見て、読みものが長くて、確かに国語の教科書という感じを第一印象で受けた出版社もありました。「何々をやっていたとき、この子はどんなふうに思ったでしょう」という発問の仕方がかなり多かったように思いますけれども、「もし自分がそういう場にいたらどのように考えますか」という発問の仕方をしている教科書もありました。ここのところは非常に大切なところであると思います。

    教科書を使っていく中で、そこに教員の皆さんが明確な指導観を持って、教科書をうまく活用して、子どもたちに何を教えていくかが一番大切なところだと思います。そういったことを参考に、今日この図書を選定した上で、学校や教員の皆さんから意見があったということは、教育委員会事務局を通じて伝えていただければありがたいと思うところです。

    再度、お聞きしますけれども、江本委員、学校図書または学研というご意見でしたが、そのほか、協議会の報告も含めて、全体的にご自身としては、どのようにお考えでしょうか。

    江本委員 教育長

    教育長 江本委員

    江本委員 この道徳の教科書の中には、人物が非常にたくさん出てきて、どの社もいろいろな人物を取り上げていますけれども、特に教育出版はたくさん出てきます。これは何かしらの編集意図があったと思うのですけれども、人物伝を多く出すことは、今実在している人もたくさん出ていますので、子どもたちにとって親しみを持ちやすいというプラスの良い面もありますけれども、弱かったり情けなかったりする部分もあるわけです。道徳の教材として、人物伝を資料として出す場合、非常にリスクを伴う気がしています。

    例えば、憧れ的なヒーローだった某プロ野球選手が、薬物使用で大変みじめな姿をテレビにさらしたというのは記憶に新しいところです。そういったリスクもありますし、今、生きている人たちで、道徳の教材として取り扱うことがいかがか、顔や名前が売れているからということで出しているのであればいかがなものか。確かに1人の人間として側面からいろいろな道徳性を取り上げることはできるわけですけれども、事後指導などで子どもたちに自由に読ませるのには、偉人伝、人物伝というのはとてもいいものだと思っています。けれども、教材として取り上げるものとしては、1年間、35時間の中でそれほどたくさん人物を取り扱わなくてもいいのではないかと思っています。

    そういう意味で、教材のバランスというか、人物を取り上げたり、子どもたちのすぐ近くにある日常に起こり得るようなことを取り上げたり、風習、伝統を取り上げたり、いろいろな読みもののバリエーション、種類がまとまっているものがいいと思います。

    なおかつ、やはり道徳は名作、古典というのでしょうか、ずっと昔から語り継がれているような、つまり、国語でいうと「ごんぎつね」に相当するような、その学年相応の名作的な道徳教材もあります。そういうものも質的にも量的にもうまく、満遍なく配置されている教科書がふさわしいと思いました。先ほど申し上げた学校図書や学研などは、教材のバランスがとれていると思いました。

    教育長 塩田委員、先ほどご意見いただきましたけれども、補足として何かございますか。

    塩田委員 教育長

    教育長 塩田委員

    塩田委員 光村図書の中で、世界人権宣言という言葉が6年生の本の中に出てきます。私が見落としていたら別ですけれども、ほかの会社のものは、見る限り世界人権宣言という言葉がなく、道徳を勉強する上で1つの大事なキーワードなのではないかと以前から思っていたので、光村図書がいいというのがありました。

    ただ、この報告書を見ますと、ちょっと残念なところが3つほどありますので、現場の先生方にはどうかと思ったりしています。私の中では次点ですけれども、学校図書がいいと思ったり、非常に揺れているところです。

    教育長 この協議会の報告書の中に、光村図書に幾つか指摘がありますね。

    島田委員、先ほどの米づくりの関係などご意見がありましたけれども、これから採択に向けてのご意見をいただければありがたいと思います。

    島田委員 教育長

    教育長 島田委員

    島田委員 冊子の取り扱いの上で、さまざまなコメントが載っておりますけれども、サイズが違ったり、見開き方が違ったりということで、小さな机上で取り扱いが非常に難しいのかなと感じます。同じような開き方で、同じようなサイズで統一されていたほうが、学校現場の中で読みやすく、まさに取り扱いしやすいと思いながら各社のものを見せていただきました。

    教育長 先ほどのご意見の中で、生命の尊さといったところや、わかりやすさという点では学研がよろしいですか。

    島田委員 教育長

    教育長 島田委員

    島田委員 私の感じ方の中では、そのとおりでございます。

    教育長 生涯学習部参事からの選定協議会の報告書の内容から特徴的なところがよい点、また指摘された点等の報告がありました。それらと各委員がご自身で手にとり、見ていただいた内容と教科書の評価の視点をあわせて見ていきますと、報告書の(1)から(6)までのところで、A、B、Cという評価がされておりますけれども、そういった点と、先ほどから出ていましたご意見等を見ますと、進行役としては、学校図書、学研教育みらい、光村図書の3社が、候補に上がってきたと思います。

    3つの教科書を使うというわけにいきませんので、ここから1つに絞りたいと思いますけれども、この中からでよろしいでしょうか。

    「異議なし」の声あり

    教育長 江本委員は学校図書、また塩田委員も学校図書が入っておりました。江本委員、島田委員も学研教育みらいがいいという話もありました。また、光村図書は、塩田委員から世界人権宣言という言葉が入っていることもある中で、協議会の報告では少し指摘事項が多いというところも加味しますと、学校図書が残り、学校図書と学研教育みらいの2つに絞らせていただきますがよろしいですか。2つに絞った上で、少しご意見をいただければありがたいと思います。

     「異議なし」の声あり

    江本委員 教育長

    教育長 江本委員

    江本委員 学研教育みらいの教科書ですけれども、「やってみよう つなげよう 広げよう 深めよう」というページが間、間に挟んであります。これは子どもたちの活動のヒントのようなもの、また子どもたちが自分たちの生活の中で一般化していくためのヒントのようなものが差し込まれていて、そして学んだことを生活に生かしていこうという気持ちにさせるような編集になっていて、非常に工夫されていると思いました。

    また、特別な編集だったと思うのですけれども、同じ価値の資料を3つ固めて、各学年2つずつ大きな価値として、3つずつ資料が固めて出ています。その中の1つで、生命尊重というのが重点を置かれているということで島田委員もおっしゃったと思うのですが、3つ固めて同じ価値のものがあるというのは、非常に扱いやすいと思う反面、学校によって、また学年によって、クラスによって、この子たちに重点的に考えさせたい内容項目は何だろうというのは、それは実際に相対している先生たちが決めていくものだと思うのです。

    もちろん、いじめ防止のためには生命尊重も必要だし、友情、信頼も必要だけれども、この子たちには、そのことよりももっと大事な内容項目を教えたいと、一番身近にいる先生たちは、そういうものがあるはずです。それがいじめ防止になるかもしれないし、ひょっとしたら公共心かもしれないし、自主自立かもしれない。この学校としてはこれを中心に、重点にやっていきたいというものは、きっと学校ごと、学年ごと、学級ごとに違って当たり前だと思います。

    今回、カリキュラムマネジメントなどと言われておりますが、重点にするものは、その学校によってきちんと考えなさいと言われていて、学校の工夫で道徳も、うちの学校はこの内容項目を中心にいきましょう、重点でいきましょうということを決めて扱うということを考えれば、1つの教科書の中で、内容項目の重点が決められてしまっているというのは、余計なことというと言葉はよくないですが、やり過ぎのような気持ちもいたしました。

    ですから、そういう意味で柔軟的に扱えるという意味においては、学校図書のほうがいいと感じております。

    教育長 島田委員、今の江本委員のご意見も含めていかがでしょうか。

    島田委員 教育長

    教育長 島田委員

    島田委員 私個人の感覚の中では、総合的に判断して、選定委員会の皆さんのコメントも参考にして見ていきながら、どちらでもいいですという無責任なことは申し上げませんが、ともによい教材なのだという認識でおります。

    教育長 塩田委員はいかがですか。

    塩田委員 教育長

    教育長 塩田委員

    塩田委員 学研教育みらいの本があまり私の中に残らなかったので、具体的なところが申し上げられないのですが、あとは報告書と市民の皆さんのアンケート結果を参考にするのがよいと思います。アンケートには、学研教育みらいについて書かれているところはないようです。ですから、最終的にこの選定協議会の報告書を参考にして決めるしかないと思っています。

    教育長 学研教育みらいもA、Bの評価が並んでいて、特徴についても指摘事項はあまりありません。特記のところで、先ほど参事から説明があったように、A4サイズで一回り大きく、児童が扱いづらいと感じることが予想されると書かれております。これについては、江本委員、学校現場にいらっしゃった経験上いかがですか。

    江本委員 教育長

    教育長 江本委員

    江本委員 今、ランドセルも大きくなっているので、多少大きくなっても入るとは思いますが、確かに机が小さいということもあるかもしれません。ですが、使い出すと、教科書のサイズというのは、さほど気にならないのではないかと個人的には思います。

    教育長 先ほど江本委員もおっしゃったように、いろいろな発問も含めて、教員の皆さんも子どもたちと一緒に学んでいくような、この教科書を使いながら対話し、考えて、一緒に議論していくという使い方や中身を考えますと、学研教育みらいの主要なまとまりが、授業展開ではかえってやりにくい部分が出てくる可能性があるのではないかというご意見でした。

    塩田委員からは、学研教育みらいはあまり印象に残っていないという意見でした。学研教育みらいを推していらっしゃる島田委員は、いかがですか。

    島田委員 教育長

    教育長 島田委員

    島田委員 A4サイズのことについて、今の教科書の大半がもしかしたらA4ではないかと思います。今回の学研教育みらいのサイズについては、何も抵抗がありませんでした。

    この選定委員会のコメントを見る限り、低学年の身体的能力やサイズで、取り扱いが難しいということはやや感じた部分はあります。ただ、持ち運びに関しては、今のランドセルについては、ほぼ対応されている印象ですので、サイズ的には問題ないのではないかというのが、私の考えでございます。

    江本委員 教育長

    教育長 江本委員

    江本委員 アンケートの中にイラン・イラク戦争に巻き込まれ、トルコ航空機で命を助けられた方がこの羽村市にいらっしゃるということで、その方が、トルコと日本の友好関係を扱った教材が入っているものをぜひ入れていただきたいと書いています。これを書かれている方は、日本文教出版の教科書がとてもいいと書かれているのですけれども、この教材については、多少書き方は違いますが、学校図書と光村図書にもエルトゥールル号の教材が出ておりましたが、実際に羽村市にそういう体験をされた方がいらっしゃるという事実もあって、とてもタイムリーなことだと思いました。

    無記名なのでお名前はわかりませんけれども、ぜひ各学校にゲストティーチャーとしてこういう方に来ていただいて、朗読の時間にこういうお話をしていただくというのは、生きた教材として貴重だと思います。この事件が取り扱われている資料が入っているのも学校図書であるので、申し添えます。

    教育長 閲覧中のアンケートということで、塩田委員からもアンケートのお話がありましたけれども、何か関係することはありますか。

    塩田委員 教育長

    教育長 塩田委員

    塩田委員 私も見つけました。エルトゥールル号のことが出ているということで、教科書に載っているだけだと、子どもにとってよその国だとか遠いところのもの、ニュースで聞いた別世界のものに感じてしまうと思うのですが、身近な羽村市にそういう経験をされた方がいらっしゃるということで、実際にお話を聞ければ、決して他人事ではないというところで、戦争というところから命の尊さだとか、いろいろ学ぶものは多いと思います。

    教育長 さまざまなご意見をいただき、またアンケートでは、そういった方も羽村市内にお住まいだということもありました。実際にこれを児童に対して、教員の皆さんが教科書として使っていくというところでは、学校図書、学研教育みらいともによい点があるという評価があり、今、お話があった中で整理させていただくと、学校図書が分冊という新しい形で、また「活動」というところ、いわゆる課題発見や課題解決に向けた学習が効果的に進められるものであると、先ほど江本委員からのお話もありました。そういった点から考慮しますと、いかがでしょうか。皆さんの意見を集約させていただきまして学校図書でよろしいでしょうか。

    「異議なし」の声あり

    教育長 また、羽村委員が今日はどうしても欠席ということです。前回の教育委員会が終わった後に、羽村委員も含めて、皆さんには教科書を実際に手にとり、見ていただく機会を設けましたが、今日この場に出られない羽村委員も、何か意見というか自分なりの考えをこの教育委員会に伝えたいという意向もあったということで、事務局のほうにその話が届いているということです。生涯学習部参事、羽村委員からの意見を参考までに報告してください。

    生涯学習部参事 教育長

    教育長 生涯学習部参事

    生涯学習部参事 ただいま、教育長からお話がありましたように、7月の定例教育委員会終了後に、委員の皆さんに、実際に教科書を見ていただく機会がございました。その際に、羽村委員から次のような意見をいただいていますので、簡単にご紹介いたします。

    羽村委員からは、やはり先生方はもちろん、子どもたちにとっても使いやすい教科書が一番であると思っている。調査報告書で現場の先生方から評価の高かったものを中心に選びたいと考えている。個人的には、分冊パターンの教科書が斬新であり、工夫して活用できるのではないかと考えているということでした。

    簡単ですけれども、このような意見があったということをご紹介させていただきます。

    教育長 ありがとうございました。羽村委員からの意見を述べていただきましたので、それらも含めていかがでしょうか。今回の図書の選定、教員の皆さんからの検討結果を委員会の中で検討し、またそこから協議会に上げていただいた報告書の中身等の評価A、Bも見ていきますと、やはり客観的に学校図書の評価がAとBのバランスや、数も多いということもありますし、学校図書「かがやけ みらい」が適切ではないかという、教育委員会の結論としてよろしいでしょうか。何かほかにご意見ございますか。

    意見なし

    教育長 それでは、採択をいたします。委員の皆さんの今までの議論、また意見を総合いたしますと、学校図書を採択するということでよろしいですか。

    「異議なし」の声あり

    教育長 それでは、議案第14号 平成30年度使用小学校教科用図書の採択については、学校図書の「かがやけ みらい」を採択することに決定いたしました。

    以上で、平成30年度使用小学校教科用図書の採択の件は審議を終了いたしました。

    しばらく休憩いたします。

    午後4時27分 休憩

    午後4時33分 再開

    教育長 それでは、会議を再開します。

    日程第5

    教育長 議案第15号 平成30年度使用小・中学校特別支援学級教科用図書の採択についてを議題とします。

    提案理由の説明を求めます。

    生涯学習部長 教育長

    教育長 生涯学習部長

    生涯学習部長 それでは、議案第15号 平成30年度使用小・中学校特別支援学級教科用図書の採択について、ご説明いたします。

    本議案は、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第13条の規定に基づき、平成30年度から羽村市の小・中学校の特別支援学級で使用する教科用図書を、別紙のとおり採択しようとするものです。

    細部につきましては、生涯学習参事よりご説明申し上げますので、よろしくご審議の上、ご決定くださいますようお願いいたします。

    生涯学習部参事 教育長

    教育長 生涯学習部参事

    生涯学習部参事 議案第15号 平成30年度使用小・中学校特別支援学級教科用図書の採択について、細部についてご説明いたします。

    採択に際しましては、平成30年度使用羽村市立小・中学校特別支援学級教科用図書選定協議会要綱に基づき、小学校、中学校それぞれに特別支援学級使用教科用図書選定調査委員会を設置し、調査研究を実施いたしました。その結果が、去る平成29年7月20日の選定協議会に報告され、審査の結果、妥当であると判断され、その結果を本教育委員会に説明するものです。

    お手元の資料にございます平成30年度使用小学校及び中学校特別支援学級教科用図書の一覧をご覧ください。

    特別支援学級におきましては、一人ひとりの指導計画に基づいた指導となることから、文部科学省検定教科書、文部科学省著作教科書、学校教育法附則第9条による一般図書から児童・生徒に応じた教科用図書を選んでおります。

    なお、栄小学校におきましては、道徳については検定本を使用することとしているため、お手元の資料では空欄となっていますが、先ほど採択されました学校図書の教科書となります。

    選定理由につきましては、調査研究報告書のとおりでございます。

    簡単ではございますが、以上で説明を終わります。

    教育長 説明が終わりました。

    委員の皆さんには、この図書について、既にご覧いただいたということですが、図書の数が多いので、あらかじめご覧いただいた中で、質問等がございましたらお受けします。

    江本委員 教育長

    教育長 江本委員

    江本委員 質問というよりもお願いです。基本的には全部承認と思っておりますが、何冊か図鑑があります。教科用図書として、図鑑を個人に1冊持たせるということが、どのように授業の中で使用されているか、ぜひこれから学校訪問に行ったときに見せていただきたいし、事務局でも、そういう機会がありましたら、あれだけの図鑑が、教科用図書としてどのように活用されているかを調査しておいていただければありがたいと思います。

    単価的にも高いものでしょうし、果たして個人持ちでないとならないものなのかどうか、そのあたりの実態を調査していただければと思いました。

    教育長 調査依頼ということでの要望でよろしいですね。

    ほかに何か、ご意見はございますか。

    塩田委員 教育長

    教育長 塩田委員

    塩田委員 書写の「医学と教育の連携で生まれたグレーゾーンの子どもに対応した作文ワーク」というタイトルの本で、「グレーゾーンの子どもに」ということが書いてあるのですが、内容はともかく、このタイトルに私はネガティブな印象を持ってしまいました。例えば、同じ内容でほかの本がなかったのかと素朴に思ったものです。

    教育長 ただいまの意見について、事務局からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 教育長

    教育長 生涯学習部参事

    生涯学習部参事 ただいまご指摘いただきましたのは、武蔵野小学校の書写の「医学と教育の連携で生まれたグレーゾーンの子どもに対応した作文ワーク」という図書名でございます。ご指摘いただきましたように、子どもが手にする教科書として、この題名のグレーゾーンというのは、大人の世界では、ある特徴的な状況を示す象徴的な言葉だということは私も認識しております。

    そういう中で、この表題はこれをもって、例えば、この本の中にあるワークシートみたいなものを、子どもの目に触れないような形で印刷して配布するということであればまだしも、本のタイトルそのものが子どもの目にとまる中で、このグレーゾーンという表現が果たしていいのか。教科書は、保護者もそれを手にするということですから、特別支援学級の中で理解があるとはいえ、これが適切なのかどうかは、ご指摘いただきましたように、この段階で1社保留にすることが可能でしょうか。

    生涯学習部長 教育長

    教育長 生涯学習部長

    生涯学習部長 ご指摘の中で、本当に児童、保護者の目に触れるところでこういう内容があるということは、適切だと私自身も感じておらないところです。

    教育長 武蔵野小学校の選定の理由で「内容が児童の発達段階に合っている。苦手意識の強い書くことがスモールステップで学べる工夫がある」ということで、内容としていいということで選んだと思います。

    このグレーゾーンという言葉、また、医学と教育の連携で生まれたという意味合いがどういう意味合いなのかよくわかりません。タイトルとしては、これに敏感に反応するところもあると思うのですけれども、この教科書に対する選定の場で、教育委員会からはこのタイトル名の教科書を児童に持たせる中で、こういったところの配慮というのは、各学校としてはどのように考えているのか。また、その使い方によっては、このタイトルをどのように捉えるのか、教育的な配慮をするにしても、これについては別に問題ないと学校が考えているのか。

    または、ここで選定したけれども、このタイトルについては、やはり不適切な部分もあるのではないかという学校の判断であれば、選定した上で変更することは可能なのかと思います。

    江本委員 教育長

    教育長 江本委員

    江本委員 この本の内容はとてもよかったです。スモールステップでいい内容だと思いました。書写というよりも国語でしたけれども、タイトルだけ変えてほしいという感想です。

    教育長 教育委員会の選定の中で、附帯意見でそういった意見があり、どのように対応するか。また、教育委員会事務局が学校と調整を図った上で、再度、委員にお伝えする形で、今回は採択させていただくということでよろしいですか。

    塩田委員 教育長

    教育長 塩田委員

    塩田委員 ありがとうございます。

    教育長 グレーゾーンという言葉として、子どもや保護者に対する配慮というところを、武蔵野小学校の中で、もう1回議論した上で対応を図っていただきたいということで、教育委員会としての附帯意見をつけた上で、採択の方向に持っていきたいと思います。

    よろしいでしょうか。ほかに何かご意見はございますか。

    意見なし

    教育長 それでは、議案第15号 平成30年度使用小・中学校特別支援学級教科用図書の採択については、附帯意見をつけて原案のとおり承認することにご異議ありませんか。

    「異議なし」の声あり

    教育長 ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり承認することに決定しました。

    日程第6

    教育長 議案第16号 羽村市教育委員会嘱託員の任用に関する規程の一部を改正する規程についてを議題とします。

    提案理由の説明を求めます。

    生涯学習部長 教育長

    教育長 生涯学習部長

    生涯学習部長 それでは、議案第16号 羽村市教育委員会嘱託員の任用に関する規程の一部を改正する規程について、ご説明いたします。

    本議案は、羽村市教育委員会嘱託員の職名の変更に伴い、関係する規程の一部を改正しようとするものです。

    細部につきましては、教育支援課長よりご説明申し上げます。よろしくご審議の上、ご決定くださいますようお願いいたします。

    教育支援課長 教育長

    教育長 教育支援課長

    教育支援課長 議案第16号 羽村市教育委員会嘱託員の任用に関する規程の一部を改正する規程について、細部についてご説明いたします。

    お手元にございます2枚目、新旧対照表をご覧ください。

    これまで特別支援教育を推進するため、羽村市教育委員会事務局内に、羽村市教育委員会嘱託員の任用に関する規程において、発達相談員を設置してまいりました。平成29年4月市の組織改正により、就学前の発達相談に関する相談機関として子育て相談課が設置され、そこでの発達に関する相談を対応する臨床心理士は、新規として「発達相談員」という名称になりました。

    つきましては、教育支援課にて就学、転学に関する相談に対応する臨床心理士について、「発達相談員」の名称を「就学相談員」に改定し、羽村市教育委員会嘱託員の任用に関する規程の名称を「発達相談員」から「就学相談員」に変更するものでございます。

    以上、簡単でございますが、説明とさせていただきます。

    教育長 説明が終わりました。

    何かご質問はございますか。名称の変更ということですけれども、よろしいでしょうか。

    質疑なし

    教育長 それでは、質疑を終了いたします。

    お諮りします。議案第16号 羽村市教育委員会嘱託員の任用に関する規程の一部を改正する規程については、原案のとおり承認することにご異議ありませんか。

    「異議なし」の声あり

    教育長 ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり承認することに決定いたしました。

    日程第7

    教育長 議案第17号 平成29年度羽村市教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価についてを議題とします。

    提案理由の説明を求めます。

    生涯学習部長 教育長

    教育長 生涯学習部長

    生涯学習部長 それでは、議案第17号 平成29年度羽村市教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価について、ご説明いたします。

    本議案は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条の規定に基づき実施する、羽村市教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の報告書について、別紙のとおり作成しようとするものです。

    別紙報告書をご覧ください。

    まず、1ページ目をお開きください。

    1、羽村市教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の実施についての(1)点検・評価の目的についてです。この点検・評価の目的は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づきまして、毎年その権限に属する事務の管理及び執行の状況について点検及び評価を行い、課題や取組みの方向性を明らかにすることにより、効果的な教育行政の一層の推進を図ること。

    点検・評価の結果に関する報告書を作成し、これを議会に提出するとともに、公表することで市民への説明責任を果たし、市民に信頼される教育行政を推進すること。この2点を目的として実施するものでございます。

    (2)点検・評価の対象についてですが、教育委員会では、平成28年度の教育目標に基づき、小中一貫教育を柱とした教育の充実、多様なニーズに対応した教育の推進、教育環境の整備、学習活動の活性化、学習成果の積極的な活用の5つの方向性を定め、ここに掲げる新規事業やレベルアップ事業など、42の主な事務事業を対象として、今回の点検・評価を実施いたしました。

    なお、平成28年度の羽村市教育委員会の教育目標につきましては、2ページ、3ページに記載のとおりとなっておりますので、後ほどご覧いただきたいと思います。

    次に、(3)点検・評価の実施方法についてでございますが、まず初めに、点検・評価の実施方法の変更点につきましてご説明いたします。

    昨年度までは、教育委員会の教育目標の実現を図るために定められた4つの基本方針に則り、事務事業を分類し評価いたしましたけれども、今年度の点検・評価につきましては、教育目標に基づく5つの方向性を定め、その方向性に分類された新規事業、レベルアップ事業、重点事業の各事業単位に評価を行うことといたしました。

    また、点検・評価は、前年度の教育委員会の主な事務事業の取組状況を総括するとともに、課題や今後の取組みの方向性を示すものとし、毎年1回実施することとしており、先ほど申し上げましたとおり、平成29年度の点検・評価は、平成28年度の42の主な事務事業についての取組状況の総括と課題や取組みの方向性を示すものとなっております。

    また、点検・評価は、事務事業の進捗状況等を取りまとめ、教育に関し学識経験を有する者の意見を徴取したうえで、教育委員会が点検・評価を行うこととしており、今回の点検・評価においても、各課において所管の主要事務事業について、点検・評価案を作成し、教育委員会事務局内部でこれを取りまとめた上で、学識経験者の意見を聴取し、この意見を付して本日の教育委員会でご審議いただくものでございます。

    本日の教育委員会において、点検・評価についてご審議いただき、その結果を取りまとめた報告書は、市議会に提出した後、市民に公表を行うものでございます。

    続きまして、4ページ、5ページをお開きください。

    こちらには、平成28年度の点検・評価対象となった主な事務事業、42事業が5つの方向性ごとにまとめて表記してございます。それぞれの事務事業について二重丸を付してございますのが新規事業、丸印がレベルアップ事業、その他黒の点が重点事業となっております。

    続きまして、6ページをご覧ください。

    6ページ以降、6、7、8ページにつきましては、この5つの方向性ごとに掲げた主要事務事業についての担当課の評価を表示した一覧表となっております。

    順番が前後して大変申しわけございませんが、9ページ、ナンバー1を事例としてご覧いただきたいと思います。それぞれの評価表が1番から42番までございますけれども、事務事業名、教育目標の右側に「レベルアップ」「新規事業」「重点事業」、それぞれの種別が記載してございまして、その下に、生涯学習基本計画におけるライフステージを記載したものでございます。

    その事務事業の内容と目的を記載して、その下に平成28年度の目標を記載してございます。

    中段より下にまいりまして、取組実績のところは、その年度の目標に対する取組実績を記載したもので、それに対する成果・効果についての記載が、その下の欄になってございます。

    評価のところですが、達成率というところで、AからEまでそれぞれ段階がございます。目標に対する達成度が100%であるものがA、80%以上でB、50~80%でC、50%未満がD、0%でEというふうになっております。

    その下に課題・対応ということで、それぞれの取組実績、成果・効果を受けまして、その下、今後の課題・対応についての記載になっているのが評価表でございます。

    それぞれの評価、42事業につきまして、評価を行った結果というのが6ページから8ページの一覧表にまとめたものとなっております。

    今回の評価結果につきましては、点検・評価の対象となりました全42事業のうち、目標に対する達成度A評価が34事業、B評価が8事業となっております。

    ナンバー1からナンバー42までの個別の評価表についての説明につきましては、時間の都合もございますことから、ここでは割愛させていただきます。

    続きまして、76ページ、77ページをご覧ください。

    冒頭申し上げましたとおり、点検・評価を行うにあたっては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第2項の規定によりまして、教育に関し学識経験を有する者の知見の活用を図るものとするとされております。

    今回2名の学識経験者の方からご意見をいただいたものを、76ページ以降に記載してございます。この2名の方からいただきましたご指摘につきましては、この点検・評価表に随時反映させていただくとともに、今後の事業展開の参考とさせていただくものでございます。

    この指摘事項についてご説明させていただきます。

    76ページ、77ページでございます。生涯学習審議会の会長をされておられました元昭島市教育委員会事務局生涯学習部長の金子秀夫様からのご意見となっております。

    まず、小中一貫教育を柱とした教育の充実の分野では、ナンバー2の特色ある学校づくりの推進に関し、各学校で多様な事業が実施されているが、児童・生徒の実態や地域の実態との相関性が明確ではない。校内での議論を深め、学校の所在する地域の子ども達に役立つ目標設定と指導に努めていただきたいとのご意見をいただいております。

    また、2、多様なニーズに対応した教育の推進の分野では、ナンバー15、スクールソーシャルワーカーの充実に関し、いじめ、不登校、児童虐待等昨今子ども達をめぐる課題が山積している中で、スクールソーシャルワーカーの増員が図られたことは意義のあることであり、子ども達が関係者の情報共有と連携により、適切な支援を受ける機会を増やすことができるのは素晴らしいことであるので、この事業の継続と充実を求めるといったご意見をいただいております。

    次に、3、教育環境の分野でございますが、ナンバー16、学校教育施設の計画的な改修につきまして、平成28年度の取組みは時代の方向性にマッチしているが、事業規模が大きく、多額の経費を伴うので、国や都の補助金等を極力活用しながら、年次計画を立てて今後も取り組んで欲しいとのご意見をいただいております。

    また、ナンバー20、教員研修の充実に関しまして、教職員の資質・能力の向上はかけがえのない少年期を過ごす児童・生徒の学習に計り知れない恩恵をもたらすもので、今後も職層や経験年数に応じた綿密な研修が展開されることを期待するといったご意見をいただきました。

    4、学習活動の活性化の分野でございますが、ナンバー24、生涯学習基本計画の推進に関し、前期基本計画実施計画に掲げる776の事業のうち、目標80%を達成したのは677事業であり、残り99事業は、達成度が80%未満となっている。達成度の低い事業については、その要因を分析し、新たな取組みに資していただきたいとのご意見をいただき、ナンバー39、常設展示・企画展の実施に関し、取組実績を見ると多様な事業展開がされているが、事業実施の際には、来館者のライフステージごとに狙いを定めるなど、多様な来館意図を汲み取る柔軟な対応が必要であることから、今後も施設のより有効な活用を図っていただきたいとのご意見をいただいております。

    5、学習成果の積極的な活用の分野では、ナンバー41、子どもの読書活動の推進に関し、この事業は、ナンバー36の子どもの読書活動の推進を補完する青年後期・壮年期・高齢期に属する市民を対象とした事業であり、自分たちが読書活動により培ってきた知識・経験を子ども達に還元し、読書活動等においてその自立を促すものである。市民の学びの循環がより活性化する事業の1つとして本事業が更に活発に実施されることを期待するといったご意見をいただきました。

    また、金子氏からは、点検・評価全般にわたることとして、今回の対象となった事務事業は42件で、評価はAとBのみである。事務事業の性格上ある意味当然だが、一方で各事業の年度目標、取組実績、成果・効果に照らして何故そのランクに位置付けられるか判然としないものが多い。ランキングを設けるのであればその根拠を示す必要があり、事業評価の在り方、示し方を検討してほしい。

    また、今年度のライフステージに見合った事業目標を定め、きめ細かい分析を行っている事業もあり、この点は、前年度からの改善点として評価できる。評価方法に完成形は無いが教育委員会にも、市民にもプラスとなるような評価方法を検討していただきたいといったご意見をいただいております。

    78、79ページをお開きください。

    続きまして、元羽村市立羽村東小学校校長、佐藤美知子様からのご意見でございます。

    まず、1、小中一貫教育を柱とした教育の充実の分野ですが、ナンバー1、算数・数学を中心とした学力向上への取組みに関し、市では小中一貫教育の仕組みを活用し、①~⑤の取組が実施され、評価は「学力の定着」に課題があるとのことであるが、「何を理解しているか」を明らかにした上で「どのように学ぶか」「何が必要か」について今後も分析し、これらの5つの取組みを有効に機能させ、少年期の学力の定着を図ることを期待するといったご意見をいただきました。

    ナンバー3、「特別の教科 道徳」の内容の先行実施に向けた取組み及びナンバー4、小学校英語教科化・先行実施に向けた取組みに関し、新学習指導要領先行実施に向けた羽村市のナンバー3及びナンバー4の2つの取組みは、新規事業として特筆すべきものである。道徳では、市内2校が東京都推進拠点校の指定を受けていることから、研究成果を伝達していく必要がある。また、英語教育については、今までの実績を活かし英語教育推進リーダー、アドバイザー、コーディネーターとの更なる連携により教科化への円滑な移行を期待するといったご意見をいただいております。

    ナンバー5、人権教育の推進では、人権教育推進委員会での情報共有、知識理解の深化、成果を今後とも活かし、市内すべての小・中学校において、人権尊重の視点に立った教育が継続されることを期待するといったご意見をいただきました。

    2、多様なニーズに対応した教育の推進の分野では、ナンバー14、いじめ防止・不登校への対応強化の取組みに関し、羽村市では、平成28年度より対応教員を1名増員するとともに、小学校において巡回訪問が開始され、いじめ防止、不登校対応が手厚くなり、不登校児童・生徒の解消率の増加につながっている。今後も、児童・生徒の変化を認知し、対応につなげるよう、教育委員会、適応指導教室、学校の連携を図る必要があるといったご意見を。

    3、教育環境の整備の分野では、ナンバー22、家庭学習推進の啓発に関し、児童・生徒の資質・能力をバランスよく育むには、家庭学習を推し進めることが不可欠であり、羽村市の小中一貫教育のメリットを最大限に活かし、校区で更に共通理解を図る必要があると考える。具体的な方策を提示し、保護者の理解を得る努力を継続することで、家庭学習の更なる推進・充実を期待するとのご意見をいただいております。

    4、学習活動の活性化の分野では、ナンバー24、生涯学習計画の推進に関し、生涯学習は全てのライフステージに関わる、まさに人生や社会を切り拓いていく力になり得るものと考え、引き続き、実施計画に関わる事業の成果の向上と共通認識を図る取組みを期待するとのご意見をいただきました。

    また、ナンバー36、子どもの読書活動の推進に関しては、読書離れが心配される中、乳幼児期に着目し「お話し会の開催」「ブックスタート事業の実施」に取り組んだことは、読書の楽しさを小さいうちから味わわせ、将来につながるものであり、小・中学生への読書手帳の配布、一日司書体験、YAボランティア等の活動を今後も継続するとともに、活用状況と推進効果等について検証をお願いするといったご意見をいただきました。

    5、学習成果の積極的な活用の分野では、ナンバー41、子どもの読書活動の推進(再掲)に関し、読書によって培われた知識経験を次世代の子どもたちに引き継ぎ、読書活動を循環させることは重要であり、ブックスタート事業の実施は、読み聞かせボランティアの活動の幅を広げるとともに、乳幼児の保護者の読書に対する意識を高めることにつながっている。後継者の人材育成等、課題解決に向けた検討をお願いするといったご意見をいただきました。

    以上が、有識者からいただきましたご意見でございます。

    本報告書につきましては、80ページから82ページまでは教育委員会の審議事項等を、83ページから85ページまでが教育委員会委員の主な活動報告、86ページには教育委員会学校訪問の記録をそれぞれ記載しているところでございます。

    また、87ページ以降は、資料編として地方教育行政の組織及び運営に関する法律の抜粋、教育委員会の点検・評価の実施方針について、羽村市教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価に関する要綱について記載しているものでございます。

    以上、雑駁ではございますけれども、今回、有識者からいただきました意見の内容を中心に報告させていただきました。よろしくご審議の上、ご決定くださいますようお願いいたします。

    教育長 ありがとうございました。

    それでは、今の説明に対して、何かご質問、ご意見等ございますか。

    江本委員 教育長

    教育長 江本委員

    江本委員 有識者からのご意見を読ませていただいて、もっともだと思いながら読んでおりました。特に、金子秀夫さんが77ページに「何故そのランクに位置付けられるのか判然としないものが多い気がします。事業にランクを設けるのであればその根拠を示す必要があります。事業評価の在り方、示し方について検討してほしいと思います」と書かれております。教育の内容を数値化するというのが非常に難しいということはよくわかっておりますけれども、評価基準を明確にしなければ、一般市民が見たときに、なぜAなのか、どうしてこれがBなのかというところを、説明責任を果たせない部分があるのではないかと思いました。

    学校も学校評価をするときに、校長が一生懸命頭をひねって評価基準を考えて、達成できたらAとかBとか、何%だったらA、B、Cというので一生懸命考えますけれども、やはり教育委員会の事業につきましても、誰が見てもわかるような評価基準がいいと思いました。

    教育長 ありがとうございました。これは金子さんからの意見に対して、江本委員から賛同するとともに、要望ということで預からせていただきます。

    ほかに何かございますか。確かに評価については、内部でもよく検討した上で、一般の市民の皆さんが見て、なるほどと納得できるような評価の仕様にしていったらいいと思います。

    それでは、議案第17号 平成29年度羽村市教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価については、原案のとおり承認することにご異議ございませんか。

    「異議なし」の声あり

    教育長 ご異議なしと認めます。

    よって、本案は原案のとおり承認することに決定いたしました。

    日程第8

    教育長 議案第18号 平成29年度羽村市一般会計補正予算(第2号)のうち教育費に係る部分の意見聴取についてを議題とします。

    提案理由の説明を求めます。

    生涯学習部長 教育長

    教育長 生涯学習部長

    生涯学習部長 それでは、議案第18号 平成29年度羽村市一般会計補正予算(第2号)のうち教育費に係る部分の意見聴取について、ご説明をいたします。

    本議案は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第29条の規定により、平成29年度羽村市一般会計補正予算のうち教育費に係る部分について、教育委員会の意見を聴取する必要があるため、その内容を説明し意見を求めるものです。

    それでは、細部についてご説明いたしますので、別紙をご覧ください。

    まず、今回の補正予算について、予算現額226億7,100万円から歳入歳出それぞれ4億1,860万円を増額し、230億8,960万円とするものでございます。

    歳出の教育費につきましては、予算現額21億7,617万9,000円を486万2,000円増額し、合計で21億8,104万1,000円とするものです。

    内容といたしましては、まず1項目めの教育振興基金積立金を20万円増額するものであり、これは平成28年度末に教育費への指定寄附を受けたことから、この寄附金を教育振興基金に積み立てるため、増額補正を行うものでございます。

    次に、2項目めでございますが、準要保護児童・生徒扶助費を325万9,000円増額するものです。

    市では、経済的理由により就学困難な児童及び生徒の保護者に対し、羽村市就学援助費交付要綱に基づき、就学援助費を交付しておりますが、この要綱では学用品費、通学用品費、新入学用品費の交付額について、国が定めた額と定めております。

    このうち小学校1年生及び中学校1年生を対象とする新入学用品費の交付額について、国では、平成29年度に小学校1年生の交付額をこれまでの2万470円から4万600円に、中学校1年生の交付額をこれまでの2万3,550円から4万7,400円にそれぞれ引き上げを行ったことから、市の交付額もこれと同額とするために、小学校費、中学校費の準要保護児童・生徒扶助費を小学校費147万円、中学校費178万9,000円、それぞれ増額するものです。

    この増額により、小学校費の準要保護児童扶助費が予算現額3,042万8,000円から3,189万8,000円に、中学校費の準要保護生徒扶助費が予算現額2,866万3,000円から3,045万2,000円に増額となるものです。

    次に、3項目めでございますが、生涯学習センターゆとろぎ管理用備品費を140万3,000円増額するものです。生涯学習センターゆとろぎ小ホール用プロジェクターについては、設置から11年が経過し、老朽化により故障し、修理が困難な状況となったことから、これを買いかえるために増額補正するものです。

    これら3項目を通算し、教育委員会に関する歳出の補正予算額は486万2,000円の増額となっております。

    平成29年度一般会計補正予算(第2号)の教育委員会に関する案件の概要についての説明は以上でございます。よろしくご審議の上、ご決定くださいますようお願いいたします。

    教育長 以上で説明が終わりました。

    これから質疑を行います。何か質疑はございますか。

    質疑なし

    教育長 よろしいですか。

    お諮りします。議案第18号 平成29年度羽村市一般会計補正予算(第2号)のうち教育費に係る部分の意見聴取については、原案のとおり承認することにご異議ありませんか。

    「異議なし」の声あり

    教育長 ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり承認することに決定しました。

    日程第9

    教育長 報告事項① 教育委員会へ提出された陳情等について、生涯学習部参事からの説明を求めます。

    生涯学習部参事 教育長

    教育長 生涯学習部参事

    生涯学習部参事 それでは、平成29年7月19日に、羽村の教育を考える会から道徳教育の教科化に伴う小学校教科書採択に関する要請が提出されていますので、教育委員会会議規則第28条の2により報告いたします。

    要請の趣旨としましては、道徳の教科書を採択するに当たり検定教科用図書から採択するだけでなく、道徳教育のあり方や教科書をどのように使い、授業をどのように進めていくか、また評価をしていくのかといった根源的な課題を捉え、保護者や現場の教職員などの意見や意向に配慮することが重要であるという主張のもと、大きく5項目にわたる要請が出されております。

    これらの内容につきましては、あらかじめ教育委員会委員の皆さんにもお示しさせていただきましたとおりでございます。提出されました要請では、具体的な意見が提案されておりますが、教育委員会といたしましては、今後も定める教科書採択の要綱に基づき、適切に教科書採択事務を進めてまいりたいと考えております。

    以上でございます。

    教育長 7月19日に提出された要請につきまして、説明が行われたところですけれども、何かご質問等ございますか。

    質疑なし

    教育長 よろしいでしょうか。それでは、こちらについては報告事項ということで処理させていただきます。

    これをもちまして平成29年第9回羽村市教育委員会定例会を閉会いたします。

    長時間にわたり、ありがとうございました。


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    羽村市教育委員会 生涯学習部生涯学習総務課

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