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    令和元年第5回羽村市議会市長所信表明要旨

    • [2019年12月3日]
    • ID:12903

    (令和元年12月3日)

    おはようございます。

    本日ここに、令和元年第5回羽村市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位のご出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。

    定例会の開会にあたり、私の所信の一端と市政運営の状況について申し述べ、議会並びに市民の皆様のご理解とご協力をいただきたいと存じます。

    去る10月12日に上陸した台風第19号は、東日本を中心に甚大な被害をもたらし、列島を縦断いたしました。

    各地で多くの尊い人命が失われ、未だ、復旧の目途がたたず、避難生活を余儀なくされている方もおられます。

    ここに謹んで、お悔やみとお見舞いを申し上げます。

    今回の台風災害では、羽村市においても、初めてとなる避難指示を発令し、市民の皆様に命を守るための行動をとっていただいたところであります。

    市では、全庁一丸となり地域防災計画に定める第三次非常配備態勢を敷き、羽村市消防団、羽村市交通安全推進委員会など関係機関との連携のもと、総力を結集して災害対応にあたり、被害を最小限にとどめたものの、市内の一部では、公園への浸水や住宅の床下浸水が発生したほか、避難所の開設・運営においても少なからず混乱が生じました。

    実践のもとに、課題と多くの教訓を得た災害対応であったと考えております。

    昨年を表す漢字が「災」であったことも記憶に新しく、ここ近年、異常気象が常態化し、気象災害が激甚化する中、いつ何時、羽村市においても大規模な災害が発生するかは予測がつかず、今回の課題と教訓をしっかりと整理し、地域防災計画の修正作業に取り組み、今後の対策に活かしてまいります。

    さて、9月定例会終了後、この間を振り返りますと、10月1日には、5年半ぶりに消費税率が引き上げられ、合わせて、幼児教育・保育の無償化がスタートいたしました。

    市では、この制度の開始に向けて、市内保育園・幼稚園等の関係事業者の皆様と緊密に連携を図り、運用方法等の細部について適正な制度構築に努め、合わせて保護者の皆様への説明会も丁寧に行い、万全に準備を進めてきた結果、無事、制度開始を迎えることができたところであります。

    一方、本制度の根幹となる国の内閣府令については、運用開始前に、合計95か所もの誤りがあったことが、8月30日及び、9月25日の官報において公表され、また、副食費の公定価格についても、全国市長会に協議が無いまま、当初示されていた金額から変更した数字が示され、その後、取り下げられるなど、国と地方との信頼関係を揺るがす事態が生じております。

    羽村市においても、この内閣府令修正後の新たな政令に基づく条例の一部改正について、今次定例会に修正案を提案させていただいております。

    こうした事はあってはならないことであり、重く受け止めざるを得ず、私は、全国市長会社会文教委員会委員を務めている立場から、全国の首長の意見を代弁し、先般、国に対し、関係省庁における再発の防止、信頼関係の回復、さらに今後の幼児教育・保育無償化の円滑な実施に向けて、緊張感をもって取り組むよう、直接、意見を申し入れたところであります。

    本制度が今後も安定的に継続して運用されるためにも、今後の状況をしっかり注視し、国に対しては、機会を捉え必要な訴えを行っていく考えであります。

    さて、消費税率引き上げ後の我が国の社会経済状況ですが、内閣府が発表した、最新、11月の月例経済報告では、国内景気について「緩やかに回復している」との総括判断を維持いたしました。

    また、消費税率引き上げの影響が注目される個人消費については、「持ち直している」との判断を据え置いております。

    この点に関し、政府の経済財政諮問会議では、税率引上げに向けた政策効果もあり、駆け込み需要・反動減は小幅に留まっているとの見方が示されております。

    一方、多摩地域を基盤とする民間金融機関が、税率引上げに合わせ、地域の企業1千200社に対し実施したアンケート調査によると、「消費税率引上げによる売上への影響」について「売上げが減少する」と回答した企業が全体の約22パーセントに及ぶなど、少なからぬ企業が消費税率引上げの影響を受けている状況が報告されております。

    こうした中、現在の市内企業の景況動向ですが、産業部門の担当者からは、商業では消費税率の引上げにより、消費者の節約志向が高まり、来客数の減少がみられ、また、製造業では、輸出企業が多い市内企業において、「米中」や「日韓」の貿易摩擦等の影響により幅広い業種で景況の悪化が感じられているとの報告を受けております。
     
    国では、約3年ぶりに新たな経済対策を策定することとして、補正予算案の編成に着手していると報じられており、景気の下振れに備え、中小・小規模企業などを重点的に支援するとの方針も示されております。

    市といたしましても、引き続き、市内企業の動向に注視し、国の取組みと合わせ、全力で市内産業の振興に力を尽くす考えであります。

    なお、市内の経済に大きな影響が及ぶことが予想される、神明台二丁目地区への大手企業の進出に係る最新の状況ですが、ニプロ株式会社の施設建設工事は、台風災害等の影響により資材の供給に遅れが生じているものの、現在、近隣の生活環境と安全確保に十分配慮しながら工程の遅れを取り戻し、作業を進めているとのことであり、予定どおり来年3月の竣工を目指していると聞いております。

    市では、この機を捉え、市がこれまでにまちづくりのテーマとして取り組んできた「職住近接のまちづくり」に繋がるよう、現在、庁内に「神明台二丁目地区まちづくり推進会議」を設置し、関係部課長に、さらに若手職員も加え、全庁的な連絡・検討体制のもと、良好な都市環境の創出、市内経済の活性化、人口流入による定住促進などについて、市の将来を見据え、議論を重ねており、総合的なまちづくりを進めていく中で、賑わいと活力を創出していきたいと考えております。

    次に、都政に目を向けますと、11月15日、16日の2日間にわたり、多摩地域のさまざまな魅力を発信する「多摩の超文化祭」が、開場から1周年を迎えた豊洲市場において、開催されました。

    これは、東京都と多摩30市町村が共同主催となり、多摩地域の観光PRや特産品の販売など、多摩の魅力を広く発信するためのイベントとして開催されたものであり、羽村市も出展し、私も当日会場を視察しましたが、晴天のもと、外国人観光客を含む多くの方が来場し賑わう中、市の魅力、さらに多摩地域の魅力を内外に発信できたものと感じております。

    現在、東京都では令和2年度に向けた予算編成作業が進められておりますが、今後、さらに多摩地域の振興をより実効性のあるものとするため、東京都市長会では、重点要望事項として、「多摩地域を個性・活力・魅力ある都市圏とするための施策の推進」を図るよう、要望書を提出したところであります。

    東京都では、多摩の目指すべき地域像やその実現に向けた施策の方向性を示した「多摩の振興プラン」に基づき、様々な取組みが進められておりますが、さらに積極的な施策の推進を図るよう、財政的な措置を講じることを望むとともに、引き続き、都政と緊密に連携を図りながら、羽村市を、そして多摩地域を魅力あふれる地域として輝かせるために、取り組んでまいります。 

    さて、こうした中にあって、羽村市では、現在、令和2年度の予算編成に鋭意取り組んでおります。

    私は、「予算編成方針」において、第五次長期総合計画後期基本計画に掲げた事業の進捗と成果を検証し、展開を図るとともに、総合的なまちづくりのための都市基盤整備や企業誘致の新たな展開など、市が持続的に発展していくための取組みを積極的に進めること、また、行財政改革の取組みを引き続き全庁を挙げて推進し、安定的な財政基盤を構築することを基本として予算化に努めることを指示したところであります。

    現下の市の財政は、歳入の根幹をなす市税収入が税制改正の影響などにより減少しており、景気の動向などを踏まえると、大幅な増収を見込むことは難しい状況にあり、厳しい局面にあります。

    一方、私は、こうした困難な時こそ、改めて足腰の強い財政基盤を構築し、充実した市民サービスを持続的に展開するために、自ら事務事業を真摯に点検・見直し、行政のスリム化を図るための適期であると捉えております。

    羽村市が魅力あふれるまちとして今後も発展していくために、取り組むべき施策をしっかりと見極め、一つひとつの事業を磨き直し、予算編成に取り組んでまいります。

    それでは、ここで重要施策を中心に、近時の市政運営の状況等についてご報告いたします。

    はじめに、市民の皆様の文化活動について申し上げます。
     
    今年度、節目の第50回の記念となる羽村市文化祭が10月から11月にかけ、約1か月に渡り開催されました。

    実行委員会の皆様のご尽力のもと、趣向を凝らした展示や特別企画が行われ、期間中は2万人を超える多くの来場者を「ゆとろぎ」に迎え、「羽村の文化」を発信していただけたと感じており、50回の長きにわたり開催される文化イベントとしての意義を改めて感じたところであります。

    振り返りますと、私の一期目の市長就任時、ゆとろぎの建設につきましては、景気の低迷による財政状況の悪化により計画が延期されておりましたが、そんな時こそ市民が心を通わせ、憩える場所が必要であると、議会のご理解をいただき、財政的裏付けを確保し、建設を決断いたしました。

    それから十有余年、現在、ゆとろぎは、多くの市民の皆様が様々な学習活動を行い、相互に交流を図り、そこから地域づくり、まちづくりを担う人材が輩出され、新しい「羽村の文化」が創造される、まさに生涯学習の拠点として定着しております。

    今年の文化祭では特別企画の一つとして、「わたしの夢展」が実施されましたが、その中には、「今後も大好きなサークル活動を続け、人生を充実させていきたい」といった「夢」もあり、羽村市生涯学習基本計画に定める、「楽しく学び つながり 活かす 生涯学習」という基本理念が、ゆとろぎを活動の場として、しっかりと実を結んでいることを感じたところであります。

    「つなごう 令和へ 未来へ 羽村の文化」として実施された文化祭でありましたが、テーマにあるとおり、多くの先人が築きあげてきた「羽村の文化」を、新たな時代へとつないでいくために、市では、今後も「ゆとろぎ」を拠点として、市民の文化活動の振興に努めてまいります。

    次に、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた取組みについて申し上げます。

    9月22日に開幕したラグビーワールドカップ日本大会は、「ワンチーム」をスローガンに掲げ、強豪国を相手に果敢に挑んだ日本代表チームが、母国での大会開催の重圧をはねのけ、初めてとなるベストエイトに躍進するなど、熱狂と大きな感動を残し、閉幕いたしました。

    全身全霊をかけ、ひたむきに競技に取り組む選手たちに魅せられ、改めてスポーツの持つ大いなる魅力と力を感じる大会となりました。

    また、来年夏にせまった東京2020オリンピック・パラリンピックにバトンをつなぐ、大きな成果を得た大会であったと考えております。

    スポーツ熱の高まりとともに、市民の皆様のオリンピック・パラリンピックに向けた期待や関心もますます高まっており、羽村市においても、大会気運の醸成とレガシー創出に向けた準備に鋭意取り組んでおります。

    まず、市では、来年のパラリンピックに向け、障害の有無にかかわらず、誰もが、それぞれの体力や年齢などに応じて生涯にわたってスポーツ活動に親しむことができるよう、「はじめようスポーツ 障害者スポーツのススメ」と題して、パラリンピック競技である、「ボッチャはむら大会」の開催準備を進めております。

    優勝及び、準優勝チームは、この後開催される「東京都市町村ボッチャ大会」に羽村市代表として出場していただきます。

    障害者スポーツの普及促進は、障害者に対する理解の促進にもつながるものとなり、スポーツを通じて障害のある方と無い方、相互の交流が深まるよう取り組んでまいります。

    次に、男子柔道代表チームの東京2020オリンピック事前キャンプの誘致を契機に、ホストタウンとなったキルギス共和国との交流に関しましては、市民の皆様にも、中央アジアに位置する山岳国、キルギス共和国について、まずは、理解と親しみを深めていただくよう、羽村市文化祭の文化講演会に元キルギス共和国日本国特命全権大使を務められた小池孝行さんをお招きし、「キルギス共和国を知る キルギス共和国の人々と暮らし」と題して、その文化や人々の営みについて、分かりやすくお話をいただいたところであります。

    また、キルギスの食文化についても親しんでいただけるよう、キルギス料理の調理実習講習会を開催し、多くの参加者が自ら調理したおいしいキルギス料理を楽しまれました。
     
    これまでのキルギス共和国との交流については、羽村らしい、市民や関係者の皆様とともに作り上げる、心のこもった取組みができているものと感じております。

    こうした取組みを総合的に実施することにより、市民の皆様の大会への参加意識の醸成を図り、市民の皆様とともに、大会の成功に向けた取組みを進めてまいります。

    次に、羽村駅西口土地区画整理事業について申し上げます。

    去る、9月24日、今回で4回目となる小池東京都知事との個別意見交換会が都庁にて行われました。

    今回の意見交換は、多摩地域の各自治体の重要課題について、現在、策定作業中の東京都の「新たな長期戦略ビジョン」の検討に際し、参考とする趣旨もあり、羽村市では、市の最重要施策である羽村駅西口土地区画整理事業の推進について、改めて説明をいたしました。

    小池都知事からは、「まちの玄関口であり、都市としての発展の基礎になると認識している。財源の確保、事業実施に関しての技術的な助言など、引き続き支援に努めていく。羽村市には権利者の理解をまとめ、本事業と都市計画道路3・4・12号線の整備を着実に進めていただき、それぞれにできることをお互いに進めていくことで、計画を前へ進めていただきたい」との発言がありました。
     
    東京都としても、本事業の重要性について認識し、改めて支援が約束されたものであり、市では、既成市街地における区画整理という難しい事業ではありますが、市の玄関口として、美しく快適で住みよい活力に満ちた都市を目指し、事業の進展に一層力を尽くす決意を固くしております。

    本事業に係る現在の状況ですが、第3回となる変更事業計画のもとに着実に事業を推進しており、令和元年度末時点で約100棟の建物等の移転を見込んでおり、換地先で新たな土地利用が開始される予定であります。

    権利者をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力があって事業の推進が図られるものであり、引き続き、正確な情報発信と誠実かつ丁寧な対応に努め、さらに取組みを進めてまいります。

    以上、私の所信の一端と市政運営の状況について申し述べましたが、新たな議員をお迎えし、市議会が新体制となり早くも半年以上が経過しております。

    この間、計画した事業については、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力により順調に進んでおります。

    改めて御礼を申し上げます。

    今年も余すところわずかでありますが、私は、弛むことなく、全力で市民の皆様が期待する市政の使命を果たし、迎える年が羽村市にとってさらに明るく希望に満ちた一年となるよう誠心誠意、市政の舵取りに取り組んでまいります。

    ここに、改めまして、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

    なお、今次定例会には、条例案件5件、補正予算案件1件、規約の変更案件1件、人事案件1件、合わせて8件の議案をご提案申し上げております。

    よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。

    以上で、私の発言を終わります。

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