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あしあと

    令和3年第5回羽村市議会市長所信表明要旨

    • 初版公開日:[2021年06月10日]
    • 更新日:[2022年1月25日]
    • ID:15217

    (令和3年6月10日)

    おはようございます。

    本日ここに、令和3年第5回羽村市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位のご出席を賜り、厚く御礼申し上げます。

    この度、冨松崇副議長におかれましては、全国市議会議長会から10年以上の永年勤続議員として、表彰の栄誉を受けられました。

    ここに深く敬意を表しますとともに、今後、益々ご活躍いただきますよう、ご期待申し上げます。

    さて、定例会の開会にあたり、私の所信の一端と市政運営の状況について申し述べ、議会並びに市民の皆様のご理解とご協力をいただきたいと存じます。

    まず、新型コロナウイルス感染症の状況ですが、感染者数の急速な拡大を受け、4月25日に東京都を含む4都府県に発出された緊急事態宣言は、その後、2回の期間延長を経て、今なお、宣言解除には至っておりません。

    この間、都内における感染者数は徐々に減少傾向にあるものの、依然として高い水準にあり、また、より感染力の高い変異ウイルスの割合が8割を超えるなど、引き続いての感染防止の徹底が求められているところであります。

    こうした中、5月12日から65歳以上の皆様を対象として開始した新型コロナワクチン接種ですが、予約受付の際には、予約システムの設定誤りや、電話やインターネットが繋がりにくい状況が発生するなど、一部に混乱が生じたことにより、市民の皆様には、ご迷惑をおかけいたしましたが、集団接種の会場であるスポーツセンター第2ホールでは、羽村市医師会の全面的なご協力のもと、大きなトラブルもなく、これまで順調に接種を行えております。

    今後は、体制をさらに強化し、まずは、接種を希望される65歳以上の市民の皆様が、安全に、そして一日も早く接種を終えられるよう最善を尽くしてまいります。

    なお、当日キャンセルが発生した際、ワクチンの廃棄を防止することを目的として制度化した「新型コロナワクチン当日キャンセル待ち協力隊」ですが、広報はむら5月15日号でお知らせしたところ、65歳以上の方に限定しているにもかかわらず、約600人の皆様にご登録いただいております。

    協力隊による接種は昨日9日から開始しており、昨日は、協力隊3人の方に接種していただいたところであります。

    次に、令和2年度の予算執行でありますが、先月末をもって出納を閉鎖し、決算の規模が確定いたしました。

    一般会計決算の状況ですが、歳入が、297億6千455万円、歳出が、287億9千13万円であり、歳入から歳出を差し引き、翌年度に繰り越すべき財源を除いた実質収支額につきましては、令和元年度よりも約3億円多い、9億6千985万円となりました。

    なお、一般会計決算の詳細並びに、特別会計及び公営企業会計の決算状況につきましては、決算統計などによる今後の分析を経て、9月市議会定例会においてご報告いたします。

    さて、私は、先の市長選挙において、「新しい、魅力ある羽村市を、市民の皆様とともに作り上げていきたい」との想いを込め、

    ・財政の健全化

    ・安全・安心

    ・羽村駅西口土地区画整理事業の検証

    ・子育て

    ・自然と人の調和

    ・市民生活に寄り添った行政運営

    そして「新型コロナウイルス感染症対策」の視点からさまざまな政策を提案してまいりました。

    多くの皆様がこの想いを支持し、期待してくださったからこそ、私はこの場に立たせていただいているものと承知をしておりますので、強い気持ちと、そして覚悟をもって、皆様の期待に全力で応えてまいります。

    お約束させていただいた公約につきましては、短期間で取り組む課題、長期的に取り組む課題がありますが、4年の任期の間にしっかりと答えを出してまいります。

    まず、「財政の健全化」に関してですが、現下の市の財政状況は、財政構造の弾力性を示す経常収支比率が、令和元年度まで4年連続で100パーセントを超え、財政調整基金をはじめとした基金の残高が大幅に減少するなど、大変厳しい状況が続いております。

    多様化、高度化する行政需要に的確に応えつつ、持続可能な自治体運営を行っていくためには、歳入の確保はもとより、市が独自で行っている事業を見直すなど、これまでの慣例や慣習に囚われない柔軟かつ抜本的な歳出抑制が必要であると考えております。

    歳入確保の面では、国や東京都の補助金の積極的な活用、ふるさと納税の推進、クラウドファンディング、ネーミングライツの活用、企業誘致による税収確保などにつきまして、私自身が先頭に立ち、積極的に取り組んでまいります。

    歳出抑制の面では、市民の皆様の視点に立ち、改めて事業の点検を行っていく中で、イベント事業などにつきましては、参加される市民の皆様の意向をお聞きしながら、抜本的な見直しを実施してまいります。

    こうした歳入・歳出両面から対策を講じる中で、着実に財源を確保し、財政調整基金や特定目的基金への積極的な積み増しを行い、基金残高の確保を図ってまいります。

    いずれにいたしましても、財政の健全化は、市の喫緊の課題であり、私に課せられた最も重要な使命であると認識しておりますので、市民の皆様とも情報を共有する中で、歳入確保、歳出抑制の両面から取り組むべきことをしっかりと見極め、全庁を挙げて取り組んでまいります。

    なお、令和2年度末をもって廃止した自然休暇村につきましては、今年度、解体費用を予算計上しておりますが、施設の所在地である北杜市や、土地を所有する山梨県からは、譲渡等による有効活用を望む声もありますことから、今後6か月程度を目途に譲渡先をリサーチしてまいります。

    次に、「安全・安心」に関してですが、私は、消防団員として市の防災行政に携わった26年間の経験を通じて、災害や犯罪から市民の生命と財産を守ること、安全・安心のまちづくりを進めることが、行政の最も重要な役割の一つであるとの想いに至りました。

    「まちを守ることの責任感」、消防団は私の政治の原点であります。

    災害や犯罪から市民の皆様の安全と安心を守るためには、インフラなどのハード整備はもとより、町内会・自治会や市内事業者の皆様など、地域との連携・協力が不可欠となりますので、現状を捉え、必要な対策を講じる中で、自助・共助・公助のバランスの取れた、地域の防災力・防犯力を強化するための施策を推進してまいります。

    災害対策の観点では、災害時の避難場所となる施設等の充実を図るとともに、近年、全国各地で甚大な被害をもたらしている豪雨や台風への備えにつきましても、さまざまな角度から対策を講じてまいります。

    災害時の避難場所となる施設等の充実につきましては、地域の身近な施設であり、市内にバランスよく配置されている保育園等の児童福祉施設等との協定の締結につきまして検討してまいります。

    また、いつ起こるとも限らない自然災害だからこそ、地域を基盤とする強固な共助の仕組みづくりが必要でありますので、引き続き、町内会・自治会への加入促進支援を継続するとともに、自主防災組織への支援方策につきまして検討を進めてまいります。

    このほか、豪雨や台風の際の水害対策として、宮の下運動公園の最上流まで整備されている堤防の延伸に向け、国に積極的に働きかけるとともに、農業用水路である羽用水路につきましては、羽村市羽用水組合の皆様とも協議した上で、堤防の延伸と合わせて整備していけるよう働きかけてまいります。

    防犯の観点からは、保護者や学校関係者の皆様、福生警察署等の意見を伺いながら、通学路への防犯カメラの設置を推進するとともに、子どもたちの安全や安心を確保するため、市民パトロールセンターはむらやPTAの皆様によるパトロールを継続するなど、地域の防犯力を強化するための施策を推進してまいります。

    次に、「羽村駅西口土地区画整理事業の検証」についてですが、本事業は、昭和50年に策定した第一次羽村町長期総合計画に掲げて以降、市の最重要施策として位置づけ、関係権利者の皆様のご理解とご協力のもとに推進してきたものであります。

    今次定例会の一般質問におきましても、多くの議員の皆様から質問をお受けしておりますが、私は、令和2年第1回定例会で議決され債務負担行為を設定した令和2年度から令和5年度の4年間の事業範囲につきましては、計画どおり整備を進めていく考えであり、現在着手している地区の整備を着実に進める中で、羽村駅西口土地区画整理事業のこれまでの取組みや現状などにつきまして整理し、検証を行う項目や内容の洗い出しを行ってまいりたいと考えております。

    その上で、第三者委員会など客観性を担保した組織を設置し検証を行い、検証結果を踏まえ、市としての方向性を導き出していく考えであります。

    次に、「子育て」に関してですが、GIGAスクール構想へのスムーズな移行を進めてまいります。

    市では、今年度から各小中学校で、1人1台の端末を活用した授業が始まっております。

    端末の活用にあたりましては、教員を中心に、指導用のマニュアルの整備を進めており、今後は、スキルアップのための研修等の充実を図るとともに、専門知識を有する外部の人材を活用していくなど、人的資源を活用して導入効果を高めてまいります。

    また、学校現場を取り巻く環境が多様化・複雑化する中で、教員の多忙化が課題とされております

    市では、教育委員会が策定した「羽村市立学校における働き方改革推進プラン」に基づき、教員の負担軽減のための施策に取り組んでおり、今後もこれを継続するとともに、教員が参加する市の公式行事や地域行事等につきまして、現状を捉え、関係者の意見を伺う中で見直しを検討するなど、教員の多忙化の解消に取り組んでまいります。

    いじめや虐待への対応につきましては、いじめや虐待は、孤立や貧困、子どもの発育の状況など、さまざまな要因が絡み合って生じることから、いじめや虐待の発生を防ぎ、子どもとその家族を守るためには、学校や関係機関、関係部署が緊密に情報を共有し、連携することが肝要でありますので、包括的な支援体制の充実を図ってまいります。

    市では、これまで、「東京で子育てしやすいまち」として、地域全体で子育てを支援する取組みの充実を図ってまいりました。

    私は、子育てしやすいまちづくりを推進することは、だれもが暮らしやすく、活力とにぎわいのあるまちづくりに結びつくものと確信しておりますので、これまでの取組みを着実に推進するとともに、羽村市が、より子育てしやすいまちとなるよう、公約に掲げた取組みにつきまして、現状やニーズを把握し、整理した上で、具現化を目指してまいります。

    次に、「自然と人の調和」に関してですが、市ではこれまで、エイゼムス・プロジェクトによる再生可能エネルギー利用の促進や、創省エネルギー助成制度の導入など、省エネルギー、再生可能エネルギーに関する先進的な取組みを積極的に推進してまいりました。

    昨年10月、国は2050年のカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しており、市としましても、今後、より積極的な取組みが求められておりますので、これまでの取組みにつきまして、充実を図りつつ継続してまいります。

    また、生産緑地の指定から30年の期間を迎える農地につきまして、特定生産緑地への移行を支援し、都市農業の振興と、都市農地の保全を図ることで、地産地消の消費行動を促進するとともに、消費者のニーズを踏まえ、農産物を使用した名産品の開発などに取り組んでまいります。

    食品ロス削減の取組みにつきましては、市内事業者や市民の皆様から余剰食材等の提供を受け、それを福祉施設等に提供するフードバンクの仕組みを検討してまいります。

    羽村市は、多摩川の清流や武蔵野の面影を残す雑木林など、水と緑に恵まれた、人と自然、都市機能が調和したまちであります。

    私は、市の貴重な財産であるこの水と緑を、未来に向かって大切に守って行くため、只今述べた取組みを積極的に推進し、「環境先進都市」を目指してまいります。

    次に、「市民生活に寄り添った行政運営」に関してですが、まず、移動手段が限られるなど、さまざまな理由から買い物に困難を生じている、いわゆる「買い物弱者」への対策といたしまして、「移動販売車」などの手段に関する支援につきまして検討を進めてまいります。

    また、質の高い行政サービスを市民の皆様に提供していくためには、職員の育成とその能力を引き出す組織運営が大変重要でありますので、私は、職員一人ひとりが個々の能力を存分に発揮できるよう、能力開発の機会の充実を図るとともに、職員との対話を通じて、風通しの良い職場風土づくりを進めてまいります。

    私は、市議会議員としての14年間、「市民の皆様の幸せのために政治はある」ということを原点に活動してまいりました。

    これは、行政においても全く同様であり、私は市長として、「市民の皆様の幸せのために行政はある」ことを常に心に留め、誰もが暮らしやすい、市民の皆様のための羽村市を目指してまいります。

    最後に「新型コロナウイルス感染症対策」に関してですが、まずは、感染拡大防止の防波堤となることが期待されるワクチン接種につきましては、冒頭でも申し上げましたとおり、接種体制を強化し、今後、接種を希望されるすべての市民の皆様が無事に接種を終えられるよう、全庁を挙げて取り組んでまいります。

    また、今次定例会に議案上程しております令和3年度一般会計補正予算第4号には、高齢者のフレイル予防のための記念品配布事業や、市内事業者へ向けた各種支援事業、公園トイレの手洗い自動水栓化など、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、さまざまな感染対策事業に係る予算を計上したところであります。

    私は、市民の皆様の大切な命と生活を脅かす新型コロナウイルス感染症に打ち勝ち、皆様が平穏な日常生活を取り戻すまで、対策を緩めることなく、何より最優先に取り組んで行く考えでありますので、議員各位並びに市民の皆様、事業者の皆様におかれましても、ともにこの難局を乗り越えて行けるよう、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

    新型コロナウイルス感染症の拡大により、リーマンショックの時よりも遥かに深刻な経済危機の中、市税収入が減少し、社会保障費や新型コロナウイルス感染症対策費が増加するなど、市におきましても極めて厳しい行財政運営を迫られることは論を待たないところであります。

    しかし、私は、どのような状況下においても、職員と一丸となり、「市民の皆様の福祉の向上、幸せ」のために全力を注いでいく所存であります。

    議員各位におかれましても、「二元代表制」の下で、お互い切磋琢磨しながら、羽村市の発展、未来のために、ご支援とご協力を賜りますことを、改めてお願い申し上げます。

    以上、私の所信の一端と市政運営の状況について申し述べました。

    なお、今次定例会には、条例案件5件、補正予算案件3件、人事案件2件、合わせて10件の議案をご提案申し上げております。

    よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。

    以上で、私の発言を終わります。