(令和6年12月3日)
おはようございます。
令和6年・2024年第4回羽村市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位の御出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
定例会の開会にあたり、一言、御挨拶を申し上げます。
夕暮れ時、市長室から眺める奥多摩の山々の稜線が、澄んだ空気の中にシルエットで浮かんでまいります。
気候変動が云われた今年ですが、羽村にも本格的な冬が訪れようとしています。
先ず、国政の動向について申し上げます。
本年11月11日の第2次石破内閣の発足以来、いわゆる103万円の壁について与野党内で、活発に議論がされておりました。
103万円の壁は、年収が103万円を超えると配偶者控除が受けられなくなり、所得税や社会保険料の負担が増加するという現行の制度であり、特に、パートタイム労働者や子育て中の女性の就労に大きな影響を与えております。
この引き上げは、働き方改革の推進や経済の活性化に寄与することが期待される一方で、税収の減少による国や地方の財源確保や社会保険制度、子育て支援策など、関連する制度との調整が必要となります。
全国市長会では、11月21日に、103万円の壁の見直しに当たっては、地方の意見を十分に踏まえるとともに、地方税財源に影響を及ぼすことのないよう慎重な議論を行うよう強く求める文書を発出しています。
石破首相は、去る11月29日に行われた衆参両院の本会議における所信表明演説で、令和7年度税制改正の中で議論し、年収の壁となっている103万円を引き上げることを表明しました。
基礎自治体である羽村市としましては、地域経済や市民生活への影響を十分に考慮した上で、国において実効性のある対応策を講じる必要があるものと考えております。
今後の国政の動向を注視しつつ、必要に応じて適切な対応を図ってまいります。
次に、令和6年能登半島地震及び豪雨に対する市の取組について申し上げます。
市では、本年の元日に発生した大震災により甚大な被害を受けた石川県を支援するため、1月5日から義援金の受付を開始しました。
また、10月1日からは、能登豪雨に対する義援金の受付も行っております。
これまでに送金した、義援金の総額は405万8千730円となります。
改めまして、市民の皆様の暖かい御支援に感謝を申し上げます。
この度、石川県の能登半島地震に係る義援金受付期間が1年間延長されたことを受け、市におきましても、受付期間を、令和7年12月24日まで延長することといたしました。
被災地では、未だ大きな余震が続く中、懸命な復興作業が進められています。
私が管理者を務めます「西多摩衛生組合」でも輪島市、珠洲市の災害廃棄物の受け入れを開始したところであります。
市といたしましても、引き続き支援に取り組んでまいりますので、市民の皆様の御協力を、よろしくお願いします。
次に、防犯に関する取組について申し上げます。
去る11月10日に、市内の店舗において強盗未遂事件が発生し、その2日後、犯人が逮捕されました。
被害に遭われた店舗の皆様には、心身ともに大きな負担を強いられたことと存じます。
心よりお見舞い申し上げます。
本年8月以降、首都圏を中心に、いわゆる闇バイトが関係していると思われる強盗事件が相次いで発生しております。
事件が発生する前には、屋根や設備の点検等を装った不審な訪問や、個人情報を聞き出そうとする不審な電話など、事前の動きが確認されているとの報道もなされております。
また、市内には、特殊詐欺の電話が頻繁にかかってきており、大変憂慮しています。
市では、市民の皆様を犯罪の被害から守るため、さまざまな取組を行っており、その一環として、高齢者がお住いの世帯を対象に、自動通話録音機の貸し出しを実施しています。
この機器は、特殊詐欺などの犯罪の被害を未然に防止することが期待されますので、対象の世帯となる皆様には、ぜひ、御活用いただきたいと思います。
さらに、犯罪被害の防止には、地域における日常的な見守りや声掛け、情報共有などが大変重要になります。
地域の安全確保に向けた取組といたしまして、12月6日金曜日には、羽村駅東口周辺で行われている若者による迷惑行為を防止するため、市民パトロールセンターはむら及び福生警察署との合同による防犯パトロールを行います。
また、年末に実施している、「年末防犯・交通安全・火災予防パトロール週間」を、12月13日金曜日から19日木曜日までの期間で実施します。
「自分たちの地域は、自分たちで守る」という共通理念の下、市民パトロールセンターはむら、町内会連合会、小・中学校PTA連合会、福生警察署、福生消防署など、市民団体や関係機関に御協力いただき、初日には小作駅東口駅前多目的広場において、出発式を執り行い、小作駅東口周辺の繁華街のパトロールを実施する運びとなっております。
市では、今後も引き続き、犯罪や事故から身を守り、安全で、安心できるまちづくりに取り組んでまいります。
議員の皆様を始め、市民、団体及び事業者の皆様の御理解、御協力を、よろしくお願いします。
次に、大変喜ばしいお知らせです。
羽村第二中学校の3年生、石塚宇海さんが、来る12月10日からハンガリー・ブタペストで開催される競泳世界選手権に、女子バタフライ日本代表として出場することとなりました。
去る11月18日に表敬訪問をいただき、世界への挑戦について、思いをお聞きかせいただきました。
世界の舞台では、緊張もあるかもしれませんが、これまでの練習の成果を存分に発揮し、悔いのない泳ぎを見せていただきたいと願っております。
石塚さんの活躍を、市民の皆様と共に心から応援してまいります。
同じく18日には、日野自動車株式会社に所属するラグビーチーム、日野レッドドルフィンズの皆様にも、表敬訪問をいただき、今シーズンの意気込みを伺いました。
ドルフィンズの皆様には、今年もチューリップの球根掘りやタグラグビー教室を始め、ボランティアとして羽村市に多大な御協力をいただいております。
昨年のシーズンは、ジャパンラグビー・リーグワンの3部において、見事1位の成績を収め、2部への昇格を果たされました。
12月22日の第1試合に向け、特に、フィジカル面の強化に重点を置き、より高いレベルでの戦いに備えているとのことです。
また、市役所内にポスターも掲示しておりますが、来年の1月18日土曜日には、市民の皆様や在勤、在学の方々が観戦の優待を受けることのできる「羽村市民デー」を設けていただきました。
スポーツには、地域の活性化や青少年の健全育成などに大変効果があり、このような取組は、市にとっても大変ありがたいものです。
日野レッドドルフィンズの2部での挑戦を、私も市民の一人として応援してまいります。
一昨日から師走を迎えました。
今年の冬は、冬型の気圧配置が強まり、昨シーズンより寒いという予報が出ています。
現在、インフルエンザとマイコプラズマ肺炎の同時流行が懸念されております。
議員の皆様におかれましては、くれぐれも御自愛され、12月定例会を乗り切っていただきますようお願い申し上げます。
なお、今次定例会には、条例案件9件、補正予算案件3件、合わせて12件の議案を御提案させていただきました。
よろしく御審議のほどお願い申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。