戦後70年以上が経過し、戦争体験者が減少していくなか、中学生などの若い世代が戦争や平和について関心を持ち、主体的に学ぶ機会が少なくなってきています。そこで、羽村市と青梅市の中学生を原爆が投下された広島市へ派遣し、被爆施設や資料、慰霊碑等の見学とともに被爆体験者や広島市の中学生との対話などを中心とした平和関連事業を体験することで、戦争の悲惨さと平和の大切さを自らが考え、行動し、平和の大切さを発信できる人として育成するため、「青梅・羽村ピースメッセンジャー」事業を行いました。
・ピースツアー(事前研修3回、出発式、広島訪問、事後研修1回)
・報告会
・ワークショップ
初めて顔を合わせた参加者同士で自己紹介を行いました。その後、グループに分かれ、大学生リーダーを中心にグループ名を決定しました。
7月20日(水曜日) 午後7時~9時 青梅市役所
まず、平和について考えるきっかけとして、「最近、身近で平和だなと感じたこと」を一人ひとり発表しました。
その後、第二次世界大戦と日本の戦争について学習しました。
7月27日(水曜日) 午前9時~午後3時 羽村市生涯学習センターゆとろぎ
広島に投下された原爆とその被害について学習した後、広島訪問中にグループ活動として取り組む広島平和記念公園内の慰霊碑等の見学ルートや、被爆体験者への質問事項について、グループごとに話し合いました。
研修の最後には、広島訪問に向けて抱負を書いたメッセージボードを作成しました。
7月29日(金曜日) 午後6時~8時 青梅市役所
羽村市長、青梅市長、校長先生等の学校関係者や保護者に対して、ピースメッセンジャーがそれぞれ抱負を述べ、両市の市長、副市長、教育長から激励を受けました。
(1日目) 8月4日(木曜日)
・ 被爆体験者からの講和
中央公園中国軍管区司令部跡で、岡ヨシエさんから被爆体験談を聴きました。
岡さんは、学徒動員で中国地方の軍の司令部である、中国軍管区司令部で通信業務を担当している時に被爆しました。
その後、岡さんは原爆が投下された直後の壊滅的な被害を受けた広島市街を見て、広島に新型爆弾が投下されたことを、福山の部隊に伝えました。
・ 平和記念資料館の見学
(2日目) 8月5日(金曜日)
・ 広島平和記念公園内の慰霊碑等の見学
・ 広島ワークショップの開催
旧制広島県立第二中学校(以下、広島二中)23期生の方と、広島女学院中学高等学校の中学3年生に参加していただき、ワークショップを開催しました。
グループ毎に、広島二中23期生の方から、被爆体験やその後の出来事などを聴いた上で、「話しを聞いて感じたこと」、「これから平和のために自分にできること」等について、みんなで対話を重ねました。
参加者55人:広島二中23期生7人、広島市中学生14人、羽村市・青梅市中学生25人、リーダー5人、職員・教員4人
広島二中23期生は、中学2年生の当時、広島駅付近で草取り作業中に原爆が投下され、被爆しました。その時、1年生は平和記念公園付近で建物疎開作業に取り組んでおり、全員が犠牲となりました。
・ 広島二中23期生の方との意見交換
ワークショップに引き続き、広島二中23期生の5人の方にご協力いただき、お話の補足や質疑応答による意見交換を行いました。
その後、広島二中原爆慰霊碑に献花を行いました。
・ 広島平和の夕べコンサートへの参加
(3日目) 8月6日(土曜日)
・ 平和記念式典への参列
・ 広島平和記念公園内の慰霊碑等の見学
8月11日(木曜日・祝日) 午前9時~午後5時 青梅市役所
広島訪問を振り返り、8月14日の報告会へ向けて、発表の準備を行いました。
8月14日(日曜日) 午後1時~2時 羽村市生涯学習センターゆとろぎ
広島へ派遣した中学生が、広島で体験したこと、学んだこと、感じたことについて、グループごとに発表しました。
参加者121人
8月14日(日曜日) 午後2時~4時30分 羽村市生涯学習センターゆとろぎ
広島へ派遣した中学生と、羽村市と青梅市の市民の方が集い、ワークショップを開催しました。
報告会をふまえ、「平和な未来をつくるために私たちがしていきたいこと」について対話を重ねていき、ピースメッセージとしてまとめました。
参加者54人:一般21人、羽村市・青梅市中学生25人、リーダー5人、職員・教員3人