帯状疱疹とは、水痘(みずぼうそう)と同じウイルスが原因で起こる皮膚疾患です。多くの方が子どもの頃に水痘(みずぼうそう)に感染し、治ったあともウイルスが体の中に長期間潜伏しており、加齢や疲労、ストレスによって免疫が低下すると、ウイルスが再活性化することで、帯状疱疹を発症します。症状に個人差はありますが、多くの場合、チクチク、ピリピリとした知覚過敏のような痛みが皮膚に生じ、水ぶくれを伴う発疹(水疱)が、皮膚に分布している神経に沿って帯状に現れます。50歳代から発症率が高くなり、帯状疱疹を発症した50歳以上の人の約2割が、帯状疱疹後神経症と呼ばれる、痛みを伴う長期の神経症を合併することがあり、高齢になるほど多くみられます。
帯状疱疹は加齢に伴い発症率が高まり、重症化すると入院が必要になったり、症状が長く続くことが確認されています。帯状疱疹ワクチンは、発症を完全に予防するものではありませんが、発症しても概ね軽症で済む効果が認められています。
予防接種には、予防接種法に基づいて自治体が主体となって接種を実施する定期接種と、希望者が各自で受ける任意接種があります。帯状疱疹の予防接種は、このうち任意接種に該当します。
予防接種法に基づかない任意の予防接種となりますので、かかりつけ医師等にご相談のうえ、予防接種による効果や副反応等十分にご理解いただいたうえで、接種の判断をしてください。
令和6年度の費用助成については決まり次第お知らせします。
●任意接種は自由診療のため、医療機関ごとに取り扱われるワクチンの接種費用が大きく異なります。接種費用については医療機関に問い合わせてください。
●接種時期は、ワクチンの流通量、在庫状況によって、医療機関ごとに異なる場合があります。
●医療機関により、取り扱うワクチンが異なります。
| 生ワクチン (乾燥弱毒生水痘ワクチン) | 不活化ワクチン (乾燥組換え帯状疱疹ワクチン) |
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販売名 | ビケン | シングリックス |
接種回数 | 1回 | 2回 |
接種間隔 |
| 標準として、2回目の接種は、1回目の接種から2か月後。2か月を超える場合は、6か月後までに接種を行う。 |
接種方法 | 皮下注射 | 筋肉内注射 |
発症予防効果 | 69.8%(50から59歳) | 96.6%(50から59歳) |
主な副反応 | 接種部位の発赤、そう痒感、熱感、腫脹、疼痛、硬結、発疹、全身倦怠感 | 接種部位の疼痛、発赤、筋肉痛、疲労、頭痛、腫脹、悪寒、発熱、胃腸症状 |
持続性 | 5年程度 | 9年以上 |
(1)明らかに発熱(通常37.5℃以上)のある方
(2)重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方
(3)過去に帯状疱疹ワクチンの成分によって、アナフィラキシー(ひどいアレルギ-反応)を起こしたことのある方
(4)【生ワクチン】妊娠している、または、妊娠している可能性がある方
(5)【生ワクチン】先天及び後天性免疫不全、または免疫抑制状態の方
(6)その他、医師が不適当な状態と判断した方
(1)心臓病、腎臓病、肝臓病や血液、その他慢性の病気で治療を受けている方
(2)予防接種後2日以内に発熱したことがある方及び全身性発疹等のアレルギ-を疑う症状になったことがある方
(3)過去にけいれんを起こしたことがある方
(4)過去に免疫不全の診断を受けている方及び近親者に先天性免疫不全の方がいる方
(5)【不活化ワクチン】血小板が少ない方、または出血しやすい方
(6)【不活化ワクチン】妊娠している、又は、妊娠のしている可能性がある方及び授乳中の方
予防接種により、入院を必要とする程度の疾病や、日常生活が著しく制限されるほどの生涯などの健康被害が生じた場合には、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法による「医薬品副作用被害救済制度」に基づく救済の対象となります。
治療の中心は、抗ウイルス薬の投与です。できるだけ早く治療を開始すると効果が高いと言われていますので、早めに受診しましょう。
免疫が低下しないよう、日頃の体調管理が大切です。
水痘ワクチンを接種していない等の免疫を持たない人が接触すると、感染して水痘を発症することがあります。周囲への感染を防ぐためには、発疹を覆うなどして、さわらないようにし、手洗いをしっかり行いましょう。全ての水疱が痂皮化すれば、周囲への感染力はなくなります。
羽村市福祉健康部健康課(保健センター内)
電話: 042-555-1111 (保健センター係)内線622 (健康推進係)内線624
ファクス: 042-554-4767
電話番号のかけ間違いにご注意ください!