平成22年度の“女と男、ともに織りなすフォーラムinはむら”のテーマは「パパの子育て参加」。
男性が積極的に子育てにかかわることで、妻である女性の生き方や家族のあり方が変わってきます。
講演会を開催するにあたり、市内に勤務する2人のイクメンに子育て体験談を伺いました。
一人の“社会人”として、“夫”として、そして“父親”として日々を過ごす2人。
どのような子育てをしているのでしょうか。男性の子育て参加は、身近な男女共同参画のテーマです。
男性も女性も一緒に考えてみませんか。
「子どもと一緒に過ごす時間」が自分の時間です。
気持ちにゆとりがあると、仕事も育児も夫婦の関係もうまく循環します。
「先日、娘をおんぶしながら開店準備をしたら、すごく大変でした。妻は本当にすごいなぁと思いました。」
写真 中本温(なかもとゆたか)さん
一日のうち、ほとんどの時間を店で過ごすので、子どもと遊ぶ時間は、あまり取れていません。
しかし、毎朝長男を保育園へ送ることは欠かさず行っています。
その時間に、前の日の出来事や、保育園で楽しかったことなどの話をしています。
アニメの話も多いのですが、話につけていけなくて・・・。
仕事の合間にアニメの勉強をしています。(笑)
僕にとっての自分の時間は、子どもと一緒に過ごす時間です。
「自分の時間がない」とか「自由な時間がほしい」と言う人もいますけれど、僕は少しでも多く、子どもと一緒に過ごす時間がほしいですね。
いつも夜中2時過ぎに家に帰るので、自分の睡眠時間を確保するのも大変です。
仕事の合間に、いつでもどこでも眠ることができるようになりました。
休みの日くらいですね。
自営業で、土曜日・日曜日、祝日も営業していて帰宅時間も遅いので、家族そろっての食事は週に1度あるかないかです。
でもその時間を大切に過ごすようにしています。
たまに外出するのですが、遊び場所を探すことも時間がかかるのです。
考えていると休みが終わってしまうので、友人に遊びに行く場所を教えてもらっています。
友人にもイクメンといわれるパパが多いので、いろいろな情報交換ができています。
友人夫婦とは、遊びに行く場所だけでなく、子育てに関する話もするので、僕たちの子育てのヒントになるような内容もあり、良い情報交換ができていると思います。
また、親や姉夫婦が近くに住んでいるので、あらゆる面で助けてもらっています。
義理のお兄さんは僕からすると“超イクメン”で、お手本にさせてもらっています。
子育てに積極的なパパが身近にいると、本当に勉強になりますね。
子育ても仕事も家族みんなが手伝ってくれるので、とてもありがたいです。
それを考えると、わが家は周囲のサポートがあるので、恵まれているかも知れません。
僕の父親も長男とよく遊んでくれています。
僕自身は、小さいころ父親が遊んでくれた記憶がないんですけれどね。(笑)
家族は本当に大きい存在です。
僕は、ずっと店にいて家にいないので、子育てに関しては、妻の手伝いをしているくらいですね。
僕のできることは妻に比べると少ないので、気がついたことをやろうと思っています。
妻も働きながら家事や子育てをしているので、とても大変だと感じています。
ですから、僕が3人目の子どもにならないよう気をつけています。
店にいても子どものことが気になるので、妻とは携帯電話のメールで連絡をよく取り合っていますね。
子どもの様子を聞くと安心するんです。
気持ちがリセットするというか、ホッとするんですよ。
そうすると仕事もがんばれます。
妻のお腹を触っていましたね。
今は妹にちょっかいを出しながら、面倒を見ています。
妹もニコニコ笑っていますよ。
長男はオムツが取れるのが少し遅くて、どうすればオムツが取れるのかを夫婦で真剣に悩みました。
まず、便座に座ることを怖がっていたので、座らせることにも苦労したんです。
さらに座ってもオムツを脱ぐことが嫌だったみたいで、オムツを脱がなかったんです。
そこで考えて、オムツの下の部分を切ってしまったんです。
オムツを腰に巻いているという状態ですね。
オムツをしているという安心感からか、その状態ならうんちができたので、もうオムツがあってもなくても同じだと言い聞かせて、オムツを脱いでできるようになりましたね。
そのときは本当に嬉しくて、涙がでました。
大変でしたけど、そのように子どもの成長がわかることが子育ての喜びでもありますね。
気持ちにゆとりを持つことが大切だと思います。
いつも気を張り詰めていると、楽しめるものも楽しめなくなると思うんですよ。
子どもに対しても、妻に対しても、仕事に対しても。
ゆとりがあると休みの日に子どもと楽しく遊べて、そうすると次の日からの仕事もがんばれます。
仕事をがんばっていると、その合間の子どもとの触れ合いがとても楽しく、そのことで、また仕事もがんばれる。
良い循環になっていると思います。
市内の公共施設には、オムツを替えられるスペース(オムツ台)や授乳スペースがあり、現在でも充実していると思います。
周りの友人も共働き家庭が多く、今後は、保育園の重要性が増してくると思います。
待機児童の問題もある中で「子どもを増やせ」ということは難しいと思います。
保育園を充実させて、待機児童を減らし、安心して、仕事も子育てもできる環境を準備することが必要だと思います。
写真左 中本さんと長男の写真
写真右 中本さんと長女の写真
「子どもとのひと時が幸せです。」
「子どもの様子を聞くとホッとします。」
写真 中本さんと家族
「家庭生活と仕事が相互に良い影響を与えてくれています。」