あしあと
国では、「女性の職業生活における活躍の促進に関する法律(女性活躍推進法)」を制定し、男女を問わず、職業生活の希望に応じて十分に能力を発揮し、活躍できる環境の整備を進めています。
そこで今回は、羽村市男女共同参画フォーラム実行委員会が企画・運営した「介護とわたし」をテーマに、介護という家庭責任を果たしつつ、働き続けるためにはどうすればいいかを、参加者とともに考えた「第31回女と男、ともに織りなすフォーラムinはむら」について紹介します。
居宅介護支援事業所I-Me(アイミー)所長の川﨑広一さんをお招きし、講演や参加者同士での意見交換を行いました。
介護のイメージや羽村市における介護の現状、介護の心構えについて話し合いを行いました。
プレイベントの内容を踏まえ、「仕事と介護を両立していくために」をテーマに、グラース社労士事務所の新田香織さんを講師にお招きし、講演していただきました。
家族を介護するために、仕事を辞めるという選択をする方、せざるを得ない方が増えています。一人で抱え込んでしまったり、職場の理解が得られなかったり、介護のための社内制度がない・知らないなど、仕事と介護を両立することが難しい現状にあります。
また、実態調査などによると、離職しても介護の負担が減ったという人は少なく、働き続けたかったという思いを持つ人が多い現状にあります。
介護のために離職することは、個人の選択の自由ですが、「介護費用は誰がどこから支出するのか」、「介護一色でいいのか」、「介護が終了したときの自分の生活はどうするのか」などといった介護離職のリスクは押さえておく必要があります。
介護の平均期間は4年9か月といわれています。職場によって異なる部分もありますが、介護休業は93日あり、介護・福祉制度やサービス(会社の制度、介護保険、自治体や民間サービス)を利用することもできます。
まずは、介護保険制度や、自治体の介護サービス、相談先、職場の介護休業・介護休業給付金などの介護の基礎知識を身に付けることが必要であり、特に、家族や職場・地域の理解と協力を得ながら、支えあうということが必要です。
介護費用、家族・地域との連携、そして仕事と介護の両立など、これからの時代の介護において、考えなくてはならないことは多々あるものの、共通して言えるのは、どれも日ごろからのコミュニケーションが重要であるということです。その点を踏まえ、グループに分かれて意見交換を行いました。
自分らしさをなくさずに、仕事を続けながら介護を行うことや、家族や職場、地域で助け合える関係を築くためにも、日々のコミュニケーションが必要であるということが共有されました。